【比較】初代Ryzen 3はCore i3/5に対抗出来るのか?

初代Ryzenが登場して4か月後に登場した、初代「Ryzen 3」について、簡単に見ていきたいと思います。最終更新:2017/8/5

「Ryzen 3」とは

「Ryzen 3」AMD RyzenシリーズCPUの一つで、価格・性能共に一番低いモデルとなります。初Ryzen 3では「Ryzen 3 1200」と「Ryzen 3 1300X」の2モデルが用意されています。

最大の特徴はいわゆる「コスパ」です。性能自体はエントリーミドルクラス程度で高くはありませんが、この性能帯には珍しくOC(オーバークロック)に対応しているのも特徴の一つです。

価格帯から「Ryzen 3」は「Core i3/5」を意識していると思われるので、今回はこの2つを比較していきます。

比較表から見る「Ryzen 3」と「Core i3/5」

まずは各種スペックの簡易比較表です。
「Ryzen 3」の2モデルと第7世代の「Core i3/5」の中で主流なものをリストアップしています。
CPU名称
ベンチマーク
スコア
 定格クロック
TDP コア数 スレッド数 価格
Core i5 7600K 9260 3.8GHz 91W 4 4 約29000円
Core i5 7600 8890 3.5GHz 65W 4 4 約27000円
Core i5 7500 7870 3.4GHz 65W 4 4 約24000円
Ryzen 3 1300X 7760 3.5GHz 65W 4 4 約16500円
Core i5 7400 7450 3.0GHz 65W 4 4 約22000円
Ryzen 3 1200 7175 3.1GHz 65W 4 4 約14000円
Core i3 7100 5960 3.9GHz 51W 2 4 約14000円
Core i3 7100T 5400 3.4GHz 35W 2 4 約14000円

※ベンチマークスコアはPassMarkのFireStrikeベンチマークスコアを参考にしたおおよその値。

表にざっと目を通すと、やはり「Ryzen 3」のコスパの良さが目を引きますね。特にCore i3に対しては価格がさほど変わらないにも関わらず、処理性能で大きく差をつけているため、圧勝といっても過言ではないと思います。

Core i5に対しては上位モデルには単純な処理性能では劣るものの、コスパでは大きく勝っています。この圧倒的なコスパの良さは今までのCore iシリーズには無かったもので、非常に魅力的です。
動作クロックもCore i5と同程度で、TDPも同じですから、いわゆる「爆熱」の心配は無さそうです。上記を見ても非常に魅力的なCPUなのは間違いなく、「エントリー・ミドルスペックPC」のスタンダードCPUが「Ryzen 3」になることは十分に有り得るかなと思います。ただし、実は「Ryzen 3」が「Core i3/5」の完全な上位互換と言えるかというと、そうでもありません。次からそのことについて見ていきます。

「Ryzen 3」の問題点

内臓GPUが無い

「Ryzen 3」の最大の問題点は、内蔵GPUが無い事です。エントリー・ミドルスペックPCを使用する人の多くはライトユーザーで、ビデオカード・グラフィックボード(以下:グラボ)を付けずに利用するのが一般的です。

その際に役立つのがCPUに内蔵されているGPUですが、初代Ryzenシリーズは全てGPUを内蔵していません。つまり、別途グラボの搭載が必須ということです。Ryzen搭載のPC本体を購入する場合には、当然グラボは標準搭載されているのでこの点は気にする必要はないです。しかし、その場合にもPC本体の価格にグラボの費用も入るため、折角のCPU本体の価格の安さの足を引っ張る可能性があります。それともう一点、グラボが必須ということはグラボを設置するスペースが必須ということになります。そうなると、省スペースや小型のPCでの採用が少し難しくなることが考えられます。あと、元々発熱が少ないのであまり影響は無いかもしれませんが、スペースを圧迫することによる排熱やエアフローの問題も内蔵GPUで済ます場合よりは悪くなると思われます。

ゲーミング性能が低い

「Ryzen5/7」は発売されたときに、ゲーミング性能の低さが問題となりました。今回発売された「Ryzen 3」もゲーミング性能が低いという同様の現象が見られているようです。ただ、そもそも「Ryzen 3」はヘビーなゲームをする性能帯のCPUではないので、大きな問題ではないかもしれません。とはいえ「Core i3/5」はまぁまぁのゲーミング性能を発揮していますから、弱点の一つとはなりそうです。

まとめ

結論からいうと、初代Ryzen 3は対抗の本命であるはずのCore i3には分が悪く、Core i5にはやや有利かなという印象です。

「Ryzen 3」VS「Core i3」では、やはり内蔵GPUの不在が致命的です。まず、この二つのCPUの価格は同じぐらいです。そして、この性能帯のCPUを使う人はグラフィック性能を求めていないのが一般的です。内蔵GPUで十分な場合がほとんどという訳です。そのためグラボが別途必須な「Ryzen 3」は、純粋な価格勝負で不利になってしまいました。

「Ryzen 3」VS「Core i5」では、Ryzen 3の単純な価格の安さが大きいです。その差額をグラボ費用に充てれば、Core i5の内蔵GPU使用よりは遥かにゲーミング向きのPCが仕上がります。「Ryzen 3」はCPU自体の性能はCore i5の上位モデルには負けますが、大きな差ではないです。単純にグラフィック性能が高い方が出来る事の幅が広がるためお得です。

Ryzenは現時点ではまだまだ粗削りというか勿体ない部分もありますが、ポテンシャルの高さを見せてくれています。まだ新アーキテクチャの一発目ということで、これからに期待ですね。

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