先日登場した、Intelの第8世代のノートPC用CPUについての比較記事です。
簡易比較表
第8世代のCore i7およびi5について、前世代の第7世代のものと比較しています。
第8世代Core i7 vs 第7世代Core i7
まずはCore i7から見ていきます。
第8世代のCore i7 比較
Core i7 8650U | Core i7 8550U | Core i7 7500U | Core i7 7700HQ | |
---|---|---|---|---|
コア数 | 4 | 4 | 2 | 4 |
スレッド数 | 8 | 8 | 4 | 8 |
定格クロック | 1.9GHz | 1.8GHz | 2.7GHz | 2.8GHz |
ターボブースト時(最大) | 4.2GHz | 4.0GHz | 3.5GHz | 3.8GHz |
TDP(熱設計消費電力) | 15W | 15W | 15W | 45W |
内蔵GPU | Intel UHD Graphics620 | Intel UHD Graphics620 | Intel HD Graphics620 | Intel HD Graphics620 |
ベンチマークスコア | 9100 | 8300 | 5200 | 8900 |
※ベンチマークスコアはPASSMARKのベンチマークスコアを参考にしたおおよその値。
ついにノートPC用のTDP15WのCPUで4コア8スレッドが登場しました。8550Uと7500Uの比較では、性能は約1.5倍程度上昇しています。最近では稀に見る上昇率です。TDPが超省電力の15Wのままというのも驚きです。8650Uに至っては、今までノートPC用CPUとして最高性能だった7700HQを上回る処理性能を持っています。こちらもTDPは15Wです。単純な性能が大幅に上昇しながら、ワットパフォーマンスが革命的な向上を見せています。具体的な数値は省略していますが、内蔵GPU性能も若干向上しています。更には、コア・スレッド数増加によりマルチタスクもより快適になりました。
デスクトップPC用のCPUと違って、単体販売が無いので詳しい価格は不明ですが、第7世代CPUと同程度の価格だったとすると、7世代以前のCPU搭載のノートPCを最近購入した人には気の毒なくらいコスパが良い事になりますね。
シングルスレッドあたりの性能は若干ですが第7世代の方が上なので、純粋な上位互換とは言えないですが非常に魅力的です。
第8世代Core i5 vs 第7世代Core i5
次にCore i5を見ていきます。
第8世代のCore i7 比較
Core i5 8350U | Core i5 8250U | Core i5 7300U | Core i5 7200U | |
---|---|---|---|---|
コア数 | 4 | 4 | 2 | 2 |
スレッド数 | 8 | 8 | 4 | 4 |
定格クロック | 1.7GHz | 1.6GHz | 2.6GHz | 2.5GHz |
ターボブースト時(最大) | 3.6GHz | 3.4GHz | 3.5GHz | 3.1GHz |
TDP | 15W | 15W | 15W | 15W |
内蔵GPU | Intel UHD Graphics620 | Intel UHD Graphics620 | Intel HD Graphics620 | Intel HD Graphics620 |
ベンチマークスコア | 8500? | 7600 | 5100 | 4700 |
※ベンチマークスコアはPASSMARKのベンチマークスコアを参考にしたおおよその値。
Core i7と同様に、Core i5もTDP15Wで4コア8スレッドが登場しました。性能の上昇率もi7とほぼ同等で、第7世代から約1.5倍程度の上昇となっています。もちろんTDPは超省電力の15Wのままです。Core i5も単純な性能が大幅に上昇しながら、ワットパフォーマンスが革命的な向上を見せています。また、具体的な数値は省略していますが、内蔵GPU性能も若干向上しています。更には、コア・スレッド数増加によりマルチタスクもより快適になりました。
前世代からそうでしたが、Core i5とCore i7は性能が大きく変わらないですね。本体価格の詳細は不明なもののCore i5の方が一段安いと推測されるので、Core i5の方がコスパは良さそうといった印象です。
また、当然、最近第7世代以前のCPUのPCを購入した人にとっては気の毒なコスパの良さとなっています。
総評
第8世代intelノートPC用CPU(末尾U)について見てきました。全体的な評価としては、第7世代の完全な上位互換となりそうといった感じです。大幅な性能上昇ををしているのにも関わらずTDP(熱設計消費電力)はそのままで、非常に優れたワットパフォーマンスとなっています。第7世代のCPUで同程度の性能のものは存在するものの、いずれもTDP45W以上となっており、TDP15Wの方が圧倒的に良いです。
個人的な総括としては、「第8世代の新ノートPC用CPUは、これまでのあらゆるノートPC用CPUを上回ると言っても過言ではない」といった感じです。
最後に、要点をまとめて締めとしたいと思います。
第8世代Core i5とi7(末尾U)の良い点
- 前世代から性能が大幅に向上
- TDP15Wの超省電力
- 非常に優れたワットパフォーマンス
- コア・スレッド数増加により、マルチタスクがより快適に
第8世代Core i5とi7(末尾U)の悪い点
- 特に見当たらない
感想
今回見た第8世代のノートPC用CPUは予想を遥かに上回る性能でした。
デスクトップPC用の第8世代IntelCPUのCoffee Lakeも大幅な性能の向上が見られ、CPU業界はまた大きな転換期を迎えたのかなと感じました。AMDのRyzenもこれからの成長が楽しみですし、PC好きにとっては楽しい時期に入りました。
記事はここまでです。ここまでご覧いただきありがとうございました。