PC用のマイクの要点をざっくり解説しています。主に通話や配信用として前提で、音楽のプロ用となると話が変わってくる部分もあると思うので、そこは留意ください。
マイク
PC用マイクについてのざっくり解説です。
ダイナミック型とコンデンサー型
まずはマイクの形式についてです。PCで使われる主要なマイク形式はダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類になります。細かく見るとダイナミック型とコンデンサー型のそれぞれの中にも種類があるようですが、そのあたりや細かい構造なども割愛して特徴だけ見ていきます。
コンデンサー | ダイナミック | |
---|---|---|
感度 | 高い | 低い |
ノイズや環境音 | 入りやすい | 入りにくい |
電源 | 必要 | 不必要 |
周波数幅の傾向 ※製品による | 広い (20Hz~20kHzが主流) | 少し狭いものが多い (50Hz~15kHz くらいが主流) |
コンデンサーマイク
- 感度が高いため小さい音も拾える
- 周波数の幅が広く高い音質
- 電源が必要
- 周囲の小さな音まで拾ってしまう
- ノイズが入り易い
コンデンサーマイクは高い感度による繊細で高い音質が長所のマイクです。最近需要の多そうな動画や配信等で非常に人気で、大体の人がコンデンサーマイクを使用している印象です。高い感度のおかげで小さい声も拾ってくれる点が、小さい声でも話すことも多いと思う動画や配信に適しているためと思われます。周波数の幅も基本ダイナミックマイクよりも少し広く、リアルな音質になるのも魅力です。「音質(音の繊細さ)」という点に関していえば、ダイナミックマイクよりコンデンサーマイクの方が基本的に良いです。
音質の面では魅力的なコンデンサーマイクの主な短所は、まず電源が必要な点です。
コンデンサーマイクの使用には、ダイナミックマイクでは必要のない電源が必須となります。USBマイクはUSB経由で給電できるため、特に気にする必要はありませんが、キャノン(XLR)ケーブルを利用して接続する場合にはファンタム電源というものが必要となります。基本的にオーディオインターフェースやミキサーなどのファンタム電源が搭載された別の機器が必要となります。
例外として、プラグインパワー方式という電源供給方式を採用しているマイクなら、別途電源を用意せずに接続機器から電力を供給することができます。ただし、方式的にはコスト重視っぽいらしく、高品質なマイクではあまり採用されない印象です。とりあえず使えれば良いという感じの安価なマイクでよく採用されています。
もう一つの短所は、その感度の高さから不必要な音まで拾ってしまいやすい点です。
具体的には、周囲の環境音やポップノイズやリップノイズが主になると思います。こちらについては、PCソフトのノイズ低減機能やポップガードを利用したりすることで、ある程度軽減ができます。
短所は一応あるものの、環境さえ整えれられるならコンデンサーマイクの音質の良さは非常に魅力的です。
ダイナミックマイク
- 環境音が入りにくい
- ノイズが入りにくい
- 電源が必要ない
- コンデンサーマイクより大音量の音に対応できる
- 感度が低いためコンデンサーマイクより大きい音量や強力なプリアンプが必要
- 周波数の幅がコンデンサーマイクより少し狭いことが多い
ダイナミックマイクは、電源が必要ないですが、感度が低いため環境音やノイズが入りにくいマイクです。ライブやスピーチ、大音量の楽器などの使用に特に向いているといわれています。
マイク自体には電源が必要ないため、ワイヤレスでも電池持ちが非常に良いのも、屋外での使用に向く理由の一つだと思います。耐久性も高いと言われています。コンデンサーマイクよりも外的要因の影響を受けにくい上、電源も必要でないダイナミックマイクは使い勝手が良く、色んな場面で活躍します。
そんなダイナミックマイクの主な短所は、メリットでもある感度の小ささ(音の小ささ)です。感度が低いためコンデンサーマイクよりも大きな音量が必要で、小さな音はカットされてしまいます。また、いくら大きな音量でもそのままの音量では到底使えないレベルなので、オーディオインターフェースなどによる強力なプリアンプによる増幅が必須レベルとなります。
また、周波数の幅もコンデンサーマイクよりもやや狭いことが多いです(ただし、こちらは製品によっては広いものもあります)。ただ、「ダイナミックマイクの方が音質が悪い」という訳ではなく、それなりに高価なマイクなら筆者にはコンデンサーマイクもダイナミックマイクもどちらも音質は良いと感じました(素人表)。ただ、音の違いはやはり多少なり感じたので、そこは好みもあるかと思います。
まとめとしては、ダイナミックはノイズが入りにくく耐久性が高いので使い勝手は良いですが、元々ノイズの少ない環境、たとえばその場に一人しか居ない環境での通話や配信用としてはコンデンサーマイクの方が向いている印象です(主観です)。
とはいえ、コンデンサーマイクよりも汎用性では優れているとは思うので、好み次第の差かなとも思います。
接続(USB・XLR)
マイクの接続端子(コネクタ)についてざっくり触れています。2021年現在、PCで使うマイクの接続方法はUSB、XLRタイプコネクター(キャノンコネクター)、ミニプラグの3種類が主要となっています。特にXLRタイプのマイクは直接PCに接続することができず、別途オーディオインターフェースが必要となるため最低限気を付けておかなければなりません。
USBマイク
- 別途オーディオインターフェースが必要ない(直接PCに繋ぐだけで使える)
- マイクゲインなどのデジタル処理機能をマイク本体に実装できる
- 別のオーディオインターフェースで利用することが基本できない
- 少しコストが増加
「USBマイク」は文字通りUSB接続のマイクです。ですが、マイクの音声を直接USB(デジタル信号)で送ることはできないため、仕組み的にはUSBオーディオインターフェースを内蔵・付属したマイクです。USBポートに繋ぐだけで使える手軽さが魅力で、近年ではこのUSBマイクが非常に人気です。
USBマイクは、オーディーオインターフェースを内蔵するために高価になったり大型化する傾向があります。ただし逆に言えば、別途オーディオインターフェースを用意する必要がないため、オーディオインターフェースがほぼ必須のXLRコネクタータイプのマイクより初期費用面では有利とも言えます。音質も、それなりに高価なUSBマイクなら割と良いです。
ただし、USBマイクはUSBでしか接続できないものがほとんどのため、別のオーディオインターフェースを介して利用することが基本できません(接続できるもの一部あります)。さすがにUSBマイクの内蔵品よりは、単体のオーディオインターフェースの方が優れてることが基本ですし、単体のオーディオインターフェースは一度導入すれば別のマイク(XLR)で使い回すことができるので、長期的な視点でいえばUSBマイクはコスト的には微妙なところです。
XLRコネクター(キャノンコネクター)
- 高音質
- オーディオインターフェースで利用できる
- 音質コスパがUSBマイクより良い
- 別途オーディオインターフェースが必要
- マイクゲインなどデジタル処理機能をマイク本体に実装できない
XLRコネクターは、高音質マイク用としては一般的なコネクターです。ただし、PCには直接接続することができないため、別途オーディオインターフェースが必須となるため注意が必要です。機器さえあれば接続は難しくないですが、初期費用が増えるということもあり、やや上級者向けの接続方法といえると思います。
上記のようにXLRコネクターのマイクでは外付けのオーディオインターフェースが必要となるため初期費用面ではマイナスですが、USBマイクなどの内蔵オーディオインターフェースよりも機能性が高い上、各種設定も細かく行える場合が多いので、音の面では有利となるのがメリットです。また、別途用意したオーディオインターフェースについては使い回すことができるため、2本目以降のマイクを使用する場合を想定すると嬉しいです。
ミニプラグ(3極・4極)
ミニプラグ端子を利用するマイクは、直接PCに接続して使うことができます(マザーボード内蔵のオーディオチップ利用)。デスクトップPCならマイク専用の3極ミニプラグ端子、ノートPCやスマホ等のモバイル端末ならヘッドフォンと兼用の4極ミニプラグ端子となっているのが一般的です。機器と端子が異なる場合でも変換アダプターを別途用意することで使用できます。
直接PCに接続できるので手軽にも見えますが、最近では同じくPCに直接接続できるUSBマイクが台頭してきたこともあってか、採用は減っている印象です。現在ではマイク付きのイヤホンやヘッドセットのマイクなど、声が聞き取れれば良い前提での安価な製品での採用がほとんどで、音質も基本良くはありません。主観ですが、ミニプラグは接触不良が多く、音量も小さくてノイズも入り易い印象があるので、個人的にはあまりおすすめしません。
指向性
マイクには指向性という、向きよっての音の拾いやすさを示す仕様があります。一人の声だけをしっかり拾って欲しい場合には「単一指向性」が良いなど、用途によって向いた指向性があります。最近では複数の指向性に対応したマイクもあります。細かく見るとたくさんの指向性が存在しますが、基本的に「単一指向性」「無指向性(全指向性)」「双指向性」の3つを把握していればOKです。
指向性 | 図 | 概要 |
---|---|---|
無指向性 | 360度全方向をカバーする指向性で、環境音などを録音したい場合に向いている。 | |
単一指向性 | ある一方向からの音をよく拾う指向性。特定の音のみを大きく収音したい場合に最適。通話や配信の際には基本的にこれが良い。 単一指向性の中でもカーディオイド、スーパーカーディオイド、ハイパーカーディオイドなど多くの指向性パターンが存在する。 | |
双指向性 | 正面と180度反対方向の二方向の音をよく拾う指向性。双方のカバー範囲自体は狭い。 対面しての会話など、一つのマイクで二人の声を録音したい場合などに最適。 |
一般的には単一指向性が活躍できるシーンが多いこともあり、製品数も多く人気です。他の指向性が適しているのは、環境音の録音や複数人で一本のマイクを使用して録音する場合など、専門的なケースが多いです。
おすすめマイク(例)
おすすめマイクを少しだけ紹介しています。コスパ重視の選定で、載せていないものの中にも良いマイクはあるので、気になれば自分で調べてみてください。価格は記事執筆時点(2021年2月12日)のものです。
マイク | タイプ | 価格 | ざっくり説明 |
---|---|---|---|
Yeti | コンデンサー USB | 約17,100円 ※2021年2月12日時点 | 非常に繊細で高い音質が魅力のコンデンサーマイク。4つの指向性に対応し、様々な場面に対応できる。サイズはかなり大きい。マイクゲインダイヤルを本体に備え、手早く細かく調節ができる。 |
Yeti Nano | コンデンサー USB | 約14,100円 ※2021年2月12日時点 | Yetiの小型モデル。指向性数が減ったのと、マイクゲインダイヤルが本体に無くなったなど機能性は少し下がった代わりに、小型化し価格も少し安くなっている。コンデンサーのカプセル数も減っているらしいので音質は僅かに下がっていると考えられますが、音質は非常に良く、ぱっと聞いた感じでは元モデルより悪くなったという印象はなかったです(素人評)。 |
Seiren Mini | コンデンサー USB | 約6,480円 ※2021年2月12日時点 | 高音質ながら非常に小型で安価なのが嬉しいUSBコンデンサーマイク。ショックマウントが内蔵されていて、振動や衝撃などの影響を低減してくれるらしい。スタンドも付属している。ただし、本体にボタン類が一切ないので、機能性は低め。特に折角のUSBマイクでミュートボタンがないのは気になる。 |
AKG P120 | コンデンサー XLR | 約9,500円 ※2021年2月12日時点 | 有名メーカーの高音質のコンデンサーマイクとしては高くはないながら、小さな騒音等のノイズを抑える「ローカットフィルター」と、大音量の録音にも対応できる「-20dBパッドスイッチ」を備えた高コスパマイク。単一指向性。スタンド等は付属していないので注意。 |
AT2035 | コンデンサー XLR | 約15,900円 ※2021年2月12日時点 | 高音質・高機能コンデンサーマイク。小さな騒音等のノイズを抑える「ローカットフィルター」と、大音量の録音にも対応できる「-10dBパッドスイッチ」を備えています。 スタンド等は付属していませんが、ショックマウントは付属。 |
HyperX QuadCast | コンデンサー USB | 約1,6100円 ※2021年2月12日時点 | ゲーミングブランドHyperXの高音質で高コスパなコンデンサーマイク。凄く大きい。4つの指向性に対応し、様々な場面に対応できる。ショックマウントとスタンドも付属している他、ポップフィルターも内蔵しているという至れり尽くせり感。サイズは凄く大きい。マイクミュート部が本体の天面に付いているのは珍しいですが、結構押し易いので頻繁にミュートする人は嬉しいかも。 |
Uber Mic | コンデンサー USB | 約12,400円 ※2021年2月12日時点 | 非常に優れた音質と機能性ながら、他の類似製品より安価なのが魅力のコンデンサーマイク。サイズは凄く大きい。4つの指向性に対応し、様々な場面に対応できる。マイクゲインダイヤルを本体に備えるため、手早く細かく調節できる。 |
SM58-LCE | ダイナミック XLR | 約12,700円 ※2021年2月12日時点 | 高い音質に定評があるSHUREの定番ダイナミックマイク。単一指向性。音質は当然良いですが、ダイナミックマイクなので、コンデンサーマイクには音の繊細さでは劣る点は留意。特別な機能等はなく、良くも悪くもスタンダードな高音質ダイナミックマイク。ON/OFFスイッチ付モデルもあります。 |
ATR2100x-USB | ダイナミック USB(A,C)/XLR | 約10,800円 ※2021年2月12日時点 | 様々な接続方法に対応したのダイナミックマイク。USBはTypeーCにも対応している他、XLR接続にも対応しているため、USBマイクながら単体のオーディオインターフェースでも使える。マイクスタンドも付属していて、初心者に優しい製品。コスパは凄く良いと思う。 |
関連機器
オーディオインターフェース
オーディオインターフェースは、ざっくりいうと音とPCを繋ぐものです。音というのはアナログ信号のため、そのままではPCで利用することができません。デジタル信号へと変換する必要があります。PCで音を利用できるように音(アナログ信号)をデジタル信号へ変換したり、逆にデジタル信号を音(アナログ信号)へ変換したりしてPCで利用できるようにしてくれるのがオーディオインターフェースです。高性能なオーディオインターフェースを導入することで、音質の向上はもちろん、その他にも入出力数が多かったり、細かい設定やエフェクトも可能になったりするため、マイク音声以外にも楽器の録音など録音関連全般で活躍します。
マイク音声をPCでデジタル信号として扱うにはオーディオインターフェースが必要ですが、誰でも別途のオーディオインターフェースの用意が必要という訳ではありません。先でも触れたように、USBマイクではマイク自体にオーディオインターフェースが内蔵されている他、ミニプラグ接続ならPC(マザーボード)に搭載にされているオーディオチップを利用できるため、通話くらいの用途なら別に無くても困らないと思います。また、単体のオーディオインターフェースには機能性では基本劣るものの、単体のオーディオインターフェースは多くの製品が1万円以上するという高価なもののため、初期費用面でも有利になります。
マイクの接続 | 別途のオーディオインターフェース |
---|---|
USB | 不必要 (マイクに内蔵) |
XLR | 必要 |
ミニプラグ | 不必要 (PC内蔵のもの使用) |
別途でオーディオインターフェースが必要となるのは、基本XLRコネクタ接続のマイクを使用する場合や、配信等で高音質なマイク音声を使いたい場合です。ただ、音質に関しては、内蔵オーディオインターフェースを利用するUSBマイクでも、高価なものなら音質は普通に悪くありません。音質に限れば、凄くこだわりがあるわけでないなら「絶対XLR + オーディオインターフェース」というほどではないかなと個人的には思っています。ただ、機能性や入出力の面で単体のオーディオインターフェースには敵わないですし、USBマイクはオーディオインターフェースの質が悪いものもありますが、単体のオーディオインターフェースは多少安くても音質が悪いとまで言われるものはほぼ無い印象なので、長期間使う前提なら始めから導入しておいた方が良いと思います。
また、特に配信等でオーディオインターフェースを使用した方が良いとよく言われる理由は、前述のXLRコネクタのマイクが使えることと、ループバック機能を使えるものがあるためです。ループバック機能とは、PCの音とマイクなどの入力音声をミックスして再度PCに送ることができる機能です。ループバック機能がオーディオインターフェースに備わっていなくても、ソフト側の設定で音声をミックスすることはできますが、ソフト側に各音声が届く時間に差がある他、PCの処理能力(負荷)に多少左右されるため、状況によっては音ズレや遅延が発生する可能性があり、オーディオインターフェース経由でループバック機能を利用した方が良いとされています。とはいえ、最近では以前よりもPCの性能が大幅に向上しているため、高性能なPCを利用する前提なら音ズレや遅延の可能性はかなり減っているようです。そのため、オーディオインターフェースを選ぶ際に必須の機能かと言われるとそうではなくなっています。
ただ、オーディオインターフェースでループバック機能を使う方が音ズレや遅延の発生確率を減らすことが出来るという点は変わらないですし、その他にも入出力数が多かったり、コンプレッサーやエコーなどの効果機能が利用できるなどもあります。必須ではありませんが、無いよりはあった方が良いという感じになると思います。
また、初期費用面ではUSBマイクの方がやや有利ですが、長期での使用を考えれば単体オーディオインターフェースはコスト的にも有利に働く可能性があります。USBマイクの場合は、オーディオインターフェースを内蔵しているためにマイク本体がやや高価になる傾向がある上に、買い替えなどで使わなくなる場合には内蔵オーディオインターフェースも同時に利用できなくなりますが、別途オーディオインターフェースを導入していれば、マイクだけ替えてオーディオインターフェースは引き続き使用することができるためです。
ただ、USBマイクなら1万円中盤くらいで音質の良いものが手に入るのに対し、有名メーカーの高音質のオーディオインターフェース+XLRタイプマイクを揃えようとすると2~3万円は掛かってしまいますから、そのあたりは力の入れ具合や予算と相談ということになると思います。
配信者向けのオーディオインターフェースとして非常に有名なのが、YAMAHA AG03です。メーカー説明的にはオーディオインターフェース機能を備えるウェブキャスティングミキサーです。配信向け製品というだけあって、配信向きの機能・操作性が一通り揃っており、初心者にも使い易く便利な製品となっています。ただ、価格の割には音質やコスパが疑問視されている評価もたまに見掛けます(同じ値段なら〇〇の方がコスパ良いみたいな)。正直筆者自身が他のオーディオインターフェースの質やコスパについて凄く詳しい訳ではないので何とも言えないところですが、少なくとも配信用途に選ぶものとしては個人的には普通に良い製品だと思います(そもそも配信向け製品ですし)。他の製品を検討するにしろ、知っておいて損はない製品だと思うので、各サイトのレビューなども含めて良ければチェックしてみてください。
また、個人での利用なら基本的にAG03で十分かと思いますが、マイクを2本以上使いたいなら上位モデルのAG06にする必要があるため注意です。
ヘッドセット
マイクを使える機器にヘッドセットがあります。ヘッドセットとは、一般的にはマイク機能のあるヘッドフォン(イヤホン)のことを指します(正確には頭部に装着するマイクのことらしいです)。
マイクを使用する場合、スピーカーだと音をマイクが拾ってしまう可能性があるため、マイク使用者は基本的にヘッドフォン(イヤホン)を使用するため、その二つを一つの機器にまとめられるのは管理が楽です。ヘッドセットのマイクについて、特徴を下記にまとめています。
- 環境音やノイズが入りにくい
- 口とマイクの距離を一定に保てる
- 音質が悪い
- ヘッドフォン(イヤホン)が少し大きく重くなる
ヘッドセットのマイクは、口とマイクとの距離を常に一定に保つことが出来るため、画面から多少離れたり顔や身体を動かしたりしても音量が小さくなったり大きくなったりすることを気にしないで済みます。また、口の近くにマイクを配置できるため小さな声でも拾ってくれます。ヘッドセットのマイクはほとんどがダイナミックマイクとなっているため、ノイズも入りにくい傾向があります。
しかし、マイク音質は悪いです。ダイナミックマイクが基本な上、小型のマイクしか搭載できないことが大きいと思われます。単体のマイクと違い、サイズや重量の問題はどうしても切り離せず、性能を良くすることが難しいため、聞き取れれば良い程度の扱いが基本です。
具体的には、全体的に曇ったような音質になる印象です。小さいせいという事もあると思いますし、仕様的にも、周波数幅が単体のマイクではコンデンサーマイクなら20Hz~20kHz、ダイナミックマイクなら50Hz~15kHzあたりが主流なのに対し、ヘッドセットのマイクは100Hz~10kHzあたりが多く、明らかに狭いです。声自体は聞き取れるので、友達などと通話するだけに使うのなら問題ないかと思いますが、音質も意識したい動画や配信で使うには厳しいと思います。
ちなみに、使用端子(ケーブル)は有線ならミニプラグ、ワイヤレスならUSBやBluetoothが主流です。PCに直接接続して使用するのが基本です。
近年ではPCゲームの流行の背景もあってか、ゲーミングヘッドセットが増えています。基本的な特徴は上記の説明も当てはまりますが、それに加え下記のような特徴や意識が基本となっていることが多いです。
- 耳をすっぽり覆うタイプが多く、ドライバーサイズが大きい
- 蒸れや圧迫感の少なさを重視
- イコライザーなどの設定が可能
- 重い
- Bluetooth対応製品が少ない(2021年2月時点)
本記事はマイクについての記事なので、詳しい説明は割愛しますが、マイク音質に関しては高価なゲーミングヘッドセットでも基本良くないという点だけは触れておこうと思います。
記事は以上になります。正直至らない点は多々あるかと思うので、気になる点があればコメント等で気軽に指摘して貰えると有難いです。