有機EL(OLED)のメリット・デメリット【ざっくり解説】

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有機ELディスプレイ(OLED)のメリットとデメリット(強みと弱点)についてのざっくり解説記事です。

さくっと見れるように、構造などの話はざっくりにしています。

注意

本記事の内容は記事更新時点(2025年10月)のものであり、ご覧になっている際には異なっている可能性があるので注意してください。

記事中では「有機EL」と省略して記述している場合もありますが、その場合でも「有機ELディスプレイ(OLED)」を指しています。

有機ELと液晶の比較

2025年時点でのPC・スマートフォン用ディスプレイは「液晶ディスプレイ(LCD)」と「有機ELディスプレイ(OLED)」の2種類となっています。

そのため、有機ELと液晶との比較をすることがメリットとデメリットを知ることに繋がると思いますので、まずはそちらから見ていきます。

下記に両者の比較を表にまとめています。

有機EL(OLED)液晶(LCD)
映像品質
有機EL有利
コントラスト比が高い(完全な黒)
色の再現性が非常に高い
視野角が広い
応答速度が非常に速い
フリッカー発生率が高め
 (DC調光の使用率が低い)
低輝度では色ムラが出やすい
※パネルによって多少違いあり
輝度によらず安定した表示性能
フリッカーレスが多い(DC調光が多い)
有機ELよりコントラストが低い
色域が狭いものもある
有機ELよりは応答速度が遅い
視野角が狭いものがある(TN)
コスト
液晶有利
高いTNは安い
VA・IPSは少し高め
製品寿命
液晶有利
素子の劣化がある
高輝度では劣化(焼き付き)が早い
高温多湿に弱い
高温多湿にも強い
どの使用状況でも安定した製品寿命
消費電力
有機ELやや有利
黒部分は電力消費なし
黒い部分が無いと消費電力が多めになる
輝度によって電力が大きく左右
(表示内容に関わらず、光源が全点灯)
明るい映像なら有機ELよりも少ない消費電力傾向
その他の特徴
モバイルなら有機EL
液晶よりも薄くて軽い
曲げることができる
画面内指紋認証に対応可能
有機ELと液晶ディスプレイの比較

まとめると上記のような感じとなっています。

ざっくり有機ELのメリット・デメリットを下記に挙げると、

メリットは非常に優れた映像品質の良さ(高いコントラスト比・優れた色の再現性 等)、黒の表示に電力を使わない、モバイルデバイスに適している(軽くて薄い、曲げられる、画面内指紋認証)点などが主です。

デメリットは、高コスト、素子が劣化しやすい、フリッカーの発生率が高めなどの点が主です。

詳しいことはこの後の項目で触れていきます。

対して、

(TN)などの表記があると思いますが、実は液晶の中でも大きく分けると3種類のパネル(IPS・VA・TN)があり、それぞれによって少し特徴が異なる点に注意が必要です。

こちらも参考までに下記に特徴をまとめています。

また、IPS系の派生パネル(AH-IPS・AHVA・ADS・PLS・HFS)などもありますが、これらはIPSと同種のものとして分けてはいません。

液晶パネルごとの比較
IPS 無難な選択肢TN 競技ゲーム向けVA 動画など映像向け
良い点色の再現性が高い
視野角が広い
応答速度が速い
安価
コントラスト比が高い
(黒の再現度が高い)
比較的安価
気になる点他より少し高価
応答速度が他より遅め
コントラスト比が低め
 (黒が白っぽくなる)
視野角が狭い
色の再現性が低い
視野角が狭め
応答速度が他より遅い
液晶パネルごとのメリット・デメリット

仕組みざっくり解説

有機EL(OLED)の仕組み

有機EL(OLED)ディスプレイの仕組みを見ていきます。図でまとめると以下のようになっています。

有機ELの構造はシンプルで、層が少ないことが分かります。

液晶では光源にバックライトを使用しますが、有機ELは通電することで素子自ら発光し、同時に色付けも行われています。

色を他の層に頼ることなく表現でき、複雑な調整が必要ない他、黒を表現する際には通電しないだけで良いので、完全な黒を表現することができます。

そのため、非常に優れた色の再現性を持つ上、コントラスト比も非常に高いです。また、黒表示の部分には電力を使わないので、暗い画面の場合には消費電力が少ないですし、ダークモードを利用すれば消費電力の大幅削減に期待できます。

更に、液晶と違ってバックライト層やカラーフィルターが必要ないので、薄型軽量です(カラーフィルターは製品によっては簡略化されたものが採用)。

そして、層が少なくて薄いおかげで曲げられる仕様や、画面内指紋認証も実用化しやすいです。

このように、自ら色付きで発光する素子による非常に優れた色の再現性と完全な黒による高いコントラスト比、黒部分に電力を使わない点、モバイルデバイスに適した特徴(薄型軽量、曲げられる、画面内指紋認証)が有機ELの強みとなっています。

まずは、これらについてざっくりと良い点と気になる点を下記に表にまとめたので、そちらを見てみましょう。

液晶(LCD)の仕組み

液晶ディスプレイの仕組みについて見ていきます。図にざっくりまとめると以下のようになっています。

バックライトの光を多くの層を用いて調整する仕組みです。

「液晶ディスプレイ」という名前から液晶が発光しているような印象も受けますが、実は光源はバックライトを頼っています。

また、画像だとバックライトの光が層を通過させるだけのようにも見えますが、実際には表示する映像が変わる度に液晶の配向(向きの調整)をする必要があるなど、表示を変更する度にそのための時間が少し掛かります。

上記で触れた辺りが有機ELとの主な仕様の差の部分となります。この差がもたらすメリットやデメリットについては後述していきます。

また、液晶の中でも大きく分けると3種類のパネル(IPS・VA・TN)があり、それぞれによって少し特徴が異なる点に注意が必要です。また、IPS系の派生パネル(AH-IPS・AHVA・ADS・PLS・HFS)などもあります。

ただし、正直どのパネルと用いたとしても有機ELには映像そのものの品質では勝ることは基本できず、主な強みは成熟した技術による低コスト大量生産と、耐久性や製品寿命なので、有機ELとの比較に焦点を当てるなら、パネル種類はそこまで気にしなくて良いです。

メリット・デメリット

ここからは、メリット・デメリットを各項目ごとに触れていきます。

メリット:優れた映像品質で薄型軽量

まずはメリット(良い点)です。液晶と比較した際の有機ELディスプレイ(OLED)のメリットについて触れていきます。

主に、優れた映像品質とモバイル化における有用性がメリットとなっています。

良い点
  • 色の再現性が非常に高い
  • 完全な黒(発光しない)でコントラスト比が非常に高い
  • 黒部分は電力消費なし
  • 視野角が広い
  • 応答速度が非常に速い
  • 液晶よりも薄くて軽い
  • 曲げられる仕様にできる
  • 画面内指紋認証

色の再現性が高い

有機ELは素子そのものが色を発するので、液晶よりも本来に近い色を作り易いです。そのため、色の再現性が非常に高いです。

また、これは有機ELの原理的な特徴なので、比較低コストで作られた有機ELディスプレイであっても色の再現性が高いのが大きいです。

液晶の場合はパネルの種類や質によって色の再現性に大きな差があるため、優れたものから微妙なものまでさまざまなのに対し、有機ELではそのような心配が要りません。

完全な黒によるコントラスト比・電力面での優位性

有機ELディスプレイでは、黒を表現する際には通電しないだけで済むので、光を発さない完全な黒を表現できます。これにより、非常に高いコントラスト比を実現しており、明暗が重要な映像や文字表記であっても見易いです。

液晶では表示を行う際にはバックライトが全灯するため、黒でもバックライトによる光の漏れが発生しやすく、完全な黒の表現が難しいので差があります。

また、黒部分の表示には電力を使わないため、暗い映像の場合は消費電力が少ないですし、ダークモードなどを利用すれば全体的な消費電力の大幅削減にも期待できるのも強みです。

関連して、常時の部分表示で使いやすいのもメリットです。

たとえば、背景は黒にして、白で少しだけ数字や文字を表示するといった場合にはごくわずかな電力しか表示しないので、時刻の常時表示などにも使いやすいです。既にスマートウォッチなどでも有効活用されています。

特に、黒で電力を消費しないというだけ聞くと凄く大きなメリットではないようにも見えますが、モバイルデバイスでは大きな利点をなり得る特徴です。

液晶でもVAは黒の表現に優れているけど、他の特徴が需要と噛み合わない

液晶でもVAというパネルならバックライトの光をほぼ遮断できるので、黒の表現は優れています。

ただし、有機ELと違って電力は消費しますし、視野角が狭めだったり、応答速度が遅い点などがニーズと噛み合っていないです。据え置きの映像鑑賞用特化のパネルという感じにっており、汎用性に欠けるのがデメリットです。

視野角が広い

有機ELは液晶と比べると薄く、素子自体が発光するため、観る角度によって色の変化が起こりにくく、視野角が広いです。

そのため、モバイルデバイスでも安定した視認性を確保できます。

応答速度が非常に速い

有機ELは非常に応答速度が速いです。

液晶では色の変化やONとOFFを切り替えるときに液晶分子の向きを物理的に変える必要があるのに対し、有機ELでは物理的な動きを必要とせず、ONとOFFの切り替えも瞬時に行うことができるためです。

液晶でも現在では非常に高速化されてきてはいるものの、原理的に有機ELとは差があります。

薄くて軽い

有機ELは構成要素が液晶と比べると少ないため、薄型軽量化しやすいです。特にバックライト層が必要ないことが大きいです。

ディスプレイが薄型軽量ということは、単純に薄型軽量機にできるというだけでなく、他の構成要素にスペースを割くことができるのもメリットで、高性能化やデザインの自由化にも繋がります。モバイルデバイスでは大きなメリットです。

曲げられる仕様にも

バックライトを必要としない自発光式の有機ELは、基板にフレキシブルな素材を使用することができ、その状態でも視認性を維持しやすいです。

折りたたみ式のデバイスなど、液晶では難しかった製品デザインが可能となっています。

ディスプレイが薄型軽量ということは、単純に薄型軽量機にできるというだけでなく、他の構成要素にスペースを割くことができるのもメリットで、高性能化やデザインの自由化にも繋がります。モバイルデバイスでは大きなメリットです。

画面内指紋認証

有機ELでは、液晶では実現が難しい画面内指紋認証にも対応できるのが大きなメリットです。

これは、薄型なのでセンサーを画面下に配置しやすくて正確に指紋を読み取り易いことや、自発光式で部分的な消灯・点灯が可能なため、他の光の妨害を最小限にできることなどが要因です。

デメリット:高コストで劣化も早め

次にデメリット(気になる点)です。液晶と比較した際の有機ELディスプレイ(OLED)のデメリットについて触れていきます。

主にコストや耐久性の面がデメリットとなっています。

気になる点
  • コストが高い
  • 素子の劣化がある
  • 高輝度や固定表示で劣化(焼き付き)が加速
  • 高温多湿に弱い(有機部品の採用)
  • 低輝度では色ムラが出やすい
  • フリッカー発生率が高め(DC調光の採用が難しい)
  • 明るい表示がメインだと液晶よりも消費電力が多くなる可能性もある

コストが高い(高価)

有機ELは液晶と比べるとコストが高いのがまずデメリットです。

特に、有機ELの強みを生かしにくい高リフレッシュレート化に際してはこの問題が気になることが多いです。

液晶でもリフレッシュレートが60Hzがメインだった頃にはさほど気にされなかった項目ですが、近年のように高リフレッシュレート化が進んでいる状況は、実は有機ELにとってはデメリットが浮き彫りにすることにも繋がっています。

素子の劣化がある

有機ELディスプレイは、素子の劣化がある(液晶よりも早い)ことが大きなデメリットです。有機ELの多くのデメリットはこれが基となっているレベルで大きな要素です。

有機ELでは自発光素子が継続使用によって劣化が進みますし、使用状況によって劣化が大きく進んだりします。

液晶のディスプレイの場合は、無機物の液晶やバックライトをメインの要素として利用するため、劣化こそするものの外部要因によって大きく短くなったりすることはほとんどありません。

そのため、液晶では安定した長寿命を期待できるのに対し、有機ELは劣化速度でも不利な上に、使用状況によって大きくマイナスになる可能性もはらんでいるので、大きな差があります。

使用には気を遣う場面があるので、やや使い勝手が悪く感じる面もあり、長期での安定利用を求めるなら液晶の方が有利です。

ただし、スマホなどでは不安が軽減される

上述のように、素子の劣化は有機ELの大きなデメリットですが、スマホなどのモバイルデバイスではそのデメリットが軽減できることが多いため、モバイルデバイスでは強力な選択肢となっています。

これは、買い替えサイクルが短い点と、固定表示が少なく、ダークモードの恩恵も大きいためです。

まず、一般的なスマートフォンの買い替えサイクルは2年~5年ほどだと思います。この程度のサイクルであれば、素子の劣化や焼き付きが致命的になる前に買い替え時期となることが多いため、劣化のデメリットは気にならないことが多いです。

また、最近のスマホでは有機ELの劣化対策も進んでいますし、ダークモードでの対応も容易ということもあり、あまり問題とされなくなってきています。

高輝度や固定表示で焼き付きが加速

劣化の内容とも関連しますが、有機ELでは焼き付きの問題もあります。

高輝度表示や同じ内容を表示し続けることで、素子自体の劣化が進む上、各ピクセルに含まれるRGB素子(赤・緑・青)のそれぞれの劣化速度に差が出てしまうために起きる現象です。

高輝度表示をした際には、各ピクセルごとに色味に差がでてしまったり、長時間同じ内容を表示し続けた場合には、うっすらとその内容が残像のように残り続けてしまったりします。

最近のモバイルデバイス(のOS)では、焼き付きしにくくなるような設定が追加されていたりするので、昔ほど致命的なデメリットではないですが、ある程度気を付けたいですし、原理的に解消された訳ではない項目です。

また、デスクトップPC用で採用しにくい点もあります。

デスクトップPC用のディスプレイでは、同じ内容を表示し続ける使い方も多いので、劣化が進みやすいです。そのため、デスクトップPC向けのモニターでの有機ELの採用は格段に少ないです。

高温多湿に弱い

有機素子を採用するので、有機ELディスプレイは高温多湿で劣化が早まります

モバイルデバイスの買い替えサイクルを考えると、ほとんどの人にとっては大きな問題ではないと思いますが、特に高温多湿での利用が想定される人で、長期利用をしたい人は注意が必要です。

低輝度では色ムラが出やすい

有機ELでは、低輝度時(低電流時)に色ムラがでやすいです。

有機ELディスプレイにおいて輝度を低くするというのは、電流を小さくするということですが、赤・緑・青の素子それぞれの発光特性や効率に差があり、低電流化ではその差が顕在化しやすいことが原因とされています。

フリッカー発生率が高め

有機ELディスプレイではフリッカー発生率が高い点も用途によっては大きめのデメリットです。

これは、有機ELディスプレイでは、調光方式(輝度の調整)にフリッカーが発生しやすい「PWM調光」採用が主流となっていることが主な要因です。

フリッカーレスにするには、「DC調光」という電流の大きさ自体を変える方式にするのが手っ取り早いのですが、有機ELディスプレイではDC調光が採用しにくいためPWM調光が基本となっています。

先の内容と関連しますが、高輝度状態や低輝度状態を維持するというのが有機ELディスプレイでは良くないので、流す電流の強さを高すぎず低すぎず保てるPWM調光の方が画質や耐久性の維持に良いため採用されています。

その代わりに、フリッカーというデメリットを受け入れている形になります。

また、2025年現在では、特定の輝度ではDC調光にするというハイブリッド調光の採用も出てきており、注目の技術となっています。

DC調光とPWM調光を併用する「ハイブリッド調光」も出ている

2025年時点では、フリッカーの発生しやすい低輝度時にはDC調光を採用し、他の輝度時ではPWM調光も使用する「ハイブリッド調光」という方式も出ています。

フリッカー発生率のデメリットをピンポイントで解消する良いアプローチとなっており、注目されています。

コストを更に押し上げる要因となることや、設計の複雑さや調光方式の切り替え時の不具合の問題もある点には注意が必要ですが、将来的に乗り越えるべき課題として開発が進んでいます。

明るい表示が多い場合、液晶よりも消費電力が多くなりやすい

ピクセル(素子)ごとに発光する有機ELでは、点灯する素子が増えるごとに消費電力が増加し、全点灯時には液晶の消費電力を基本超えてしまいます。

そのため、ダークモードの使用に否定的な場合や、明るい映像をメインで表示させたい場合には、有機ELであったとしても電力面ではマイナスとなる可能性がある点に注意が必要です。

どっちが良い?【用途・重視項目別】

有機ELディスプレイ(OLED)の特徴について見てきました。

ここまでの内容を踏まえて、用途別にどちらが良いのか用途別にまとめています。できるだけ多くの人に当てはまりそうなケースで考えてはいますが、主観を含むのでその点はご了承ください。

画質重視
有機EL(OLED)有利
画質重視なら有機ELが有利です。優れた発色と広い色域を持ち、完全な黒を表現できるため、非常に高いコントラスト比です。
そのため、色鮮やかでメリハリの効いた映像を実現できます。
また、応答速度も非常に高速で残像感もありません。
液晶では画質の低いものも含まれますが、有機ELでは総じて優れた画質なので、画質の良さを確実にしたい人には特におすすめです。
モバイルデバイス
有機EL(OLED)有利
モバイルデバイス向けとしては、有機ELの方が適しているケースが多いです。
シンプルに薄型軽量ということがモバイル用途ではプラスですし、
黒では消灯するため電力を消費しない特性から、ダークモードによる節電効果も期待できます。他にも、常時表示や画面内指紋認証などの点においても液晶に対して優位性があります。
デメリットの耐久性も、買い替えサイクルが短めで点灯状態での放置時間も少ないモバイルデバイスなら問題になりにくいです。
安さ重視
液晶(LCD)有利
出来るだけ安く済ませたい場合は液晶の方が有利です。
長年の利用で成熟した製造技術を有する液晶は、有機ELと比べると大きく安価です。
そのため、高画質のものでも有機ELよりも安価に手に入れることができます。
とはいえ、特にスマートフォン分野においてはディスプレイの費用割合が小さく、有機ELの技術も成熟してきているので、各機能面を考慮するとコスパでは有機ELの方が良い場合もある点には留意です。
耐久性・寿命重視
液晶(LCD)有利
耐久性・製品寿命では液晶が大きく有利です。
液晶は無機物を使用するため、環境による影響を受けにくいです。そのため、使用環境に関わらず長期利用を前提とできます(不具合や初期不良の可能性はあるけど)。
それに対し、有機物を使用する有機ELは素子の劣化と焼き付きの問題があるため、長期利用にはやや適しません。
ある程度いたわって使っても液晶よりは劣る可能性が高く、環境によっては大幅に寿命が短くなります。
据え置き利用(デスクトップ)
競技ゲーム
液晶(LCD)やや有利
特に競技性の高いゲームでは、2025年時点では液晶の方が有利な印象です。
理由としてはまず、液晶の方が高リフレッシュレートのディスプレイが豊富かつ安価であることがあります。
競技性の高いゲームにおいてはリフレッシュレートは非常に重要なので、ここが大きいです。
有機ELでもゲーム向けの高リフレッシュレートは存在しますが、非常に高価であり、同額を出せばより高いリフレッシュレートの液晶を検討できるので、優先度で劣ります。
また、競争系のゲームでは、HUD(体力ゲージやスキル・マップなど)などの形で同じ映像を長時間表示することが多く、それが焼き付きや劣化を早めることも要因の一つです。
用途別のおすすめディスプレイ

画質の良さやマーケティングなどの影響で、「有機ELは液晶の上位モデル」といったような認識を持っている人も比較的多そうな印象で、スマホ向けにおいては一定の説得力もある認識ではあると思いますが、

実はモバイル用途を除けば、液晶は現在でも十分にメリットのあるディスプレイですし、モバイルデバイスにおいても用途次第では液晶の方が有利になるケースは結構あると思います。

両者のメリット・デメリットをできるだけ正確に把握して、自分に適したディスプレイ選びの参考になれば幸いです。


それでは、記事はここまでになります。ご覧いただきありがとうございました。

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