内蔵GPUの性能をざっくり解説【性能比較】

内蔵GPUの性能について、ざっくり解説しています。内蔵GPUそのものについては、事前にある程度知っている事を前提としていますので、ご了承ください。

内蔵GPUとは?

PCには、CPUの他に、GPUという画像処理に特化したプロセッサ(処理装置)が必須です。GPUが無いと映像を映す事ができません。GPUは、大きく分けて2種類があり、それは「CPUの内蔵GPU」と「グラフィックボード/ビデオカード(単体のGPU)」です。
本記事は、内蔵GPU(iGPUとも呼ばれる)の性能について扱っています。

グラボとの性能比較

CPUの内蔵GPUと、いわゆる単体のGPU(グラボ)との性能比較表です。2019年7月時点での新しめの主要GPUの性能を載せています。
細かい話をするよりも、下記の表を見て貰った方が分かり易いかと思います。


デスクトップPC向けノートPC向け

GPU 3DMarkスコア タイプ 備考
GeForce RTX 2080 27620 単体 ハイエンドGPU
GeForce RTX 2070 23373 ハイエンドGPU
GeForce RTX 2060 19338 ハイエンド下位ぐらい
GeForce GTX 1660 Ti 16024 ミドルレンジGPU。1060の後継として期待
GeForce GTX 1060 12816 2016年中頃~2019年にかけて流行したミドルレンジGPU
大体のゲームをそれなりに動かせる(3DMark 10000程度)
Radeon RX Vega 11 3494 内蔵 Ryzen 5 2400G に搭載。一般的な内蔵GPUではトップクラス。
Radeon RX Vega 8 2209 表はモバイル版のもの。
Radeon RX Vega 6 2064 表はモバイル版のもの。
Intel UHD Graphics 630 1268 Intel 第8,9世代CPU(デスクトップ用)に搭載。
Intel UHD Graphics 620 1121 Intel 第8世代CPU(モバイル用)等に搭載
Intel HD Graphics 630 1067 Intel 第7世代CPU(デスクトップ用)に搭載。
※3DMarkスコアは、Fire strike(midium)のもの。

内蔵GPUの性能は低い

上記の表を見れば一目でわかるかと思いますが、単体のGPUと比較すると、内蔵GPUの性能は圧倒的に低いです。単体のGPUというのは、一般的にグラフィックボード(グラボ)に利用されるものですが、内蔵GPUは、特に性能の優れたものでも、ミドルレンジと呼ばれる中性能帯の単体GPUにすら圧倒的に劣っています。
とはいえ、これは元々「内蔵GPU」がPC全体としてのコスト削減を代表的な目的とする「とりあえず用」という位置付けなので仕方はありません。

具体的にどれぐらい性能が低いのか?

一般ユーザーが高性能GPUに求める事は「ゲームを快適にプレイできる」ことです。これを例にして実際の使用感について言及します。

表にも記載した、「GeForce GTX 1060」は、2016年中頃から2019年という長期間に渡って流行した高コスパミドルレンジGPUです。GTX 1060 であれば、最新の3Dのゲームでも、フルHD(1920×1080)の中設定以上で60FPS以上はほぼ全てのタイトルで出す事ができます。要するに、単体GPUならミドルレンジの性能でほぼ全てのゲームをそれなりに快適にプレイできます

対して、内蔵GPUは、最新の性能の高いものでも、最新の3Dゲームを快適にプレイは「実質不可能」と言って過言ではありません。解像度と、他の全ての設定を「最低」にすれば、動きはするかもしれませんが、平均30FPSにも満たないでしょう。快適なプレイとは到底言えません。もっといえば、局所的な高負荷に耐え切れず「処理落ち」や「ゲームの強制停止(フリーズ)」が多発する事は目に見えており、快適どころか、プレイ出来ているとも言えないレベルだとです。

元々内蔵GPUは高性能を目指したものではない

元々「内蔵GPU」は、低価格PC等で、別途グラフィックボードを用意する費用を削減することを代表的な目的として登場しました。高性能を目指すためではありません。GPUが無いと、PCとして機能しないので必要だけど、万人が高性能なものを求めている訳ではありません。ざっくりいえば「とりあえず用」として使えれば良いという事で登場しました。性能が低いのは仕方のないことです。

とはいえ、現在では端末の小型化やPCゲームの流行の背景もあり、内蔵GPUの高性能化は非常に需要があり注目されています。なので、具体的に内蔵GPUのどのような部分が性能を低くしてしまっているのか、という点について後述していきたいと思います。

なぜ性能が低い?

内蔵GPUの性能が低い要因、要するに単体GPUと違う点について、ざっくりまとめています。

内蔵GPUの性能が低い主な要因

  • 使用メモリーはメインメモリーと共有で、専用のVRAMを持たない
  • 利用できるスペースが狭い

専用のVRAMを持たない

単体のGPUは専用のメモリー(VRAM)を搭載しており、それを利用しています。
それに対し、内蔵GPUが利用するのは、CPUと共通のメインメモリーです。メインメモリーの一部を借りるような形での利用となっています。

メインメモリーは元々CPUのためのメモリーなので、内蔵GPUに割り当てられるメモリー容量は少ないです。更には、単体GPUに搭載される専用メモリー(VRAM)は、同世代のものであれば、基本的にCPUに利用されるメモリーよりも高速です。

要するに、内蔵GPUは「メモリー」において、「容量」「速度」という重要な2点どちらも劣っているという訳です。

利用できるスペースが狭い

これは非常にわかりやすいと思います。内蔵GPUは、利用できるスペースが非常に狭いです。
利用できるスペースが狭いと、当然プロセッサ自体も小さいものしか使えないので性能は低くなります。しかし、問題はそれだけでなく、仮に小型のまま高性能化に成功しても、発熱の問題があります。単純な処理能力のみでいえばCPUを遥かに上回るGPUは、高負荷に多量の発熱を伴います。CPU用のファンでCPUと同時に対応することは難しく、高性能なGPUには個別の冷却装置がほぼ必須です。
実際に、単体のGPU、グラフィックボードでは、グラフィックボードそのものに冷却用のファンが1基~3基搭載されているのが一般的です。

まとめ

最後に、要点だけを箇条書きでまとめています。

内蔵GPU:要点まとめ
  • 内蔵GPUの性能は、単体のGPU(グラボ)に比べて圧倒的に低い
  • 現状では、最新の3Dゲーム等を快適にプレイする事は不可能

記事はここまでになります。ご覧いただきありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。