GPU(グラボ)とは?【ざっくり解説】

PC用のGPUについてのざっくりとした解説記事です。

GPUとは?

GPU(Graphics Processing Unit)は、PCの画像処理に特化した演算装置(プロセッサ)です。モニターに出力する映像の処理をするユニットです。PCの特に有名な演算装置はCPUですが、GPUはCPUの画像処理特化版と思うとわかりやすいかと思います。

GPUがないと画面に映像を出力する事が出来ず操作が困難なため、実質GPUはPCにとって必須です。今このページをPC(スマホなども含む)で閲覧しているのであれば、その端末にもGPUが搭載されています。

単純な処理の性能はCPUよりも高い

CPUが様々な処理に対応したいわゆる汎用プロセッサであるのに対し、GPUは画像処理に特化したプロセッサです。GPUは、CPUほど複雑かつ様々な処理を単体で行うことは基本的に出来ないですが、その代わり専門分野(画像処理)の単純な処理に関してはCPUを遥かに凌駕する処理性能を持ちます。

たとえば動画のエンコード作業を例とした場合、CPUでする場合(ソフトウェアエンコード)では20分以上の時間が掛かるものでも、GPUで行うと(ハードウェアエンコード)ほんの数分で終わったりします。

また、最近ではGPUを画像処理以外の処理にも応用する、GPGPUという技術の開発が進んでいたりもします。

GPGPU

画像処理に特化しているGPUを画像以外の処理にも応用する技術。GPUは、CPUより複雑な処理が苦手な代わりに、単純な処理能力ではCPUを遥かに上回るものを持っているため、この技術が実用的になれば非常に有益。

GPUの種類

GPUと一口にいっても、大きく分けて種類が二つあります。GPUの種類についてざっくり解説していきます。

内蔵GPU(iGPU)

良い点

  • 消費電力・発熱が少ない(単体のGPUと比較して)
  • 設置スペースが要らない
  • 別途GPUを用意する費用が要らない
  • さまざまな用途に最適化

悪い点

  • 性能が非常に低い(単体のGPUと比較して)
  • ビデオメモリーがCPUと共有※例外あり

上述したように、GPUはPCにとってほぼ必須なものです。ただし、必ずしも別途GPUを搭載したパーツが必要とは限りません。これは、別のパーツがGPUを内蔵している場合があるからです。これを内蔵GPU内蔵グラフィックスと呼びます。

現在では、内蔵GPUは基本的にCPUに内蔵・統合されています。そのため、一般的に内蔵GPUといえば、CPUに内蔵・統合されているGPUのことを指します。以前は、チップセット(マザーボード)という部分などに組み込まれる事も多かったですが、現在ではあまり見掛けなくなりました。

この内蔵GPUは、後述する単体のGPUと比べ、消費電力や発熱が少ない、設置スペースがいらない、別途GPUを用意する費用が要らない、などのメリットがあります。また、API(プログラムの共有方式のようなもの)に幅広く最適化されているため、汎用性が高いという点もメリットです。ただし、単体のGPUより性能は非常に低く、基本的にはとりあえず使える用程度の性能しか持ち合わせていません。とはいえ、重いゲームや画像関連の専門的な処理をしないなら十分といえるくらいの性能はあります。


単体のGPU(グラボ等)

良い点

  • 内蔵GPUより性能が圧倒的に高い

悪い点

  • 消費電力・発熱が多い
  • 高価(主要製品が1万円~15万円ぐらい)
  • 設置スペースが必要

上述の内蔵GPUとは別の、単体のGPUも存在します。主にグラフィックボード(グラボ)やビデオカードと呼ばれるパーツに搭載されています。単体のGPUは基本的に内蔵GPUよりも性能が圧倒的に高いです。現状(2020年時点)では、最新の3Dゲームや画像編集等を快適にしたいなら単体のGPUが必須となります。

ただし、性能の高さと引き換えに、消費電力・発熱が多い、設置スペースが必要、高価といったデメリットがあります。

どのくらい高価?

単体GPUを搭載したグラボの価格は非常に高価で、PCパーツの中でも特に高いです。仮に2019年11月現在、「最新の3Dゲームを快適にプレイできる」という条件付きで選んだら、安くても2~3万円はするものが必要となります。

ハイエンドクラス(トップクラスの性能帯)のグラフィックボードだと、同じくハイエンドのCPUよりも高く、個人向けのものでも10万円を超えるものすら存在します。

補足:搭載場所による違い「dGPUとeGPU」
  • dGPU:PC内部に搭載
    PC内部にPCIe等で接続する、グラフィックボードの一般的な使用方法です。
  • eGPU:外付けGPU
    eGPUは外付けで利用するGPUです。グラフィックボードを搭載した装置(eGPUボックスなどと呼ばれる)を、外付けHDDのように接続して利用します。あとからPC自体をいじる事なく高性能なGPUを利用出来るのがメリットです。ただし、通常のグラフィックボードに加えて外付け用の筐体が必要な上、Thunderbolt3等の高速な接続規格が必要になり、PCおよび接続するケーブル等も同規格に対応していけないといけなかったりと、費用も掛かる上に利用条件も多いので、使い勝手は正直悪いです。

グラボは高度な画像編集やゲームをしないなら要らない?

グラボは高度な画像編集やゲームしないなら要らない?

2020年現在では基本「YES」です。

グラボは、主に3DのPCゲームや高度な画像・動画編集などをする人が必要とするものです。単純な事務作業や少し高画質な動画の視聴程度のGPUにとって低負荷な事しかしないのであれば、内蔵GPUの性能でも十分です。その場合、グラボは活かせる場面がほぼ無いので、基本は必要ありません。


ただし、今後の将来性も加味して考えて、

グラボはゲームや高度な画像編集以外では役立つ事はない?

と言われると、一概にNOとは言えません。これは「GPGPU」という、GPUを描画処理以外にも利用する技術が存在するためです。

GPGPU

画像処理に特化しているGPUを画像以外の処理にも応用する技術。GPUは、CPUより複雑な処理が苦手な代わりに、単純な処理能力ではCPUを遥かに上回るものを持っているため、この技術が実用的になれば非常に有益。

ただしGPGPUは、2020年現在ではまだ一般的には実用的とは言えない、発展段階の技術です。とはいえ、応用範囲は広がってきているので将来的にはどうなるかはわかりません。未知数です。

まとめ

最後に、要点だけをざっくりとまとめています。

GPUの要点まとめ
  • GPUは画像処理に特化したプロセッサ
    GPUは画像処理に特化したプロセッサ。CPUの画像版と思うと分かり易いかも。
  • 内蔵GPUは性能が低い
    内蔵GPUの性能は、単体GPUより遥かに低く、3Dゲーム等をするにはちょっと厳しい。でも、3Dゲームや高度な画像編集をせずに、少し画質の良い動画を観るくらいだったら十分な性能はある。
  • グラボ(単体GPU)は性能が高いけど、高価で扱いが難しい
    グラボは内蔵GPUより遥かに性能が高く、最新の3Dゲーム等をしたいなら必須級。ただし、発熱と消費電力は凄く多く設置スペースも必要となる。
  • GPUを画像以外の処理に応用する技術もあるが、まだ発展段階。
    GPGPUというGPUを画像以外の処理に応用する技術もあるけど、まだ発展段階。ただし、一般的に実用化できれば非常に有益。

記事は以上で全てとなります。最後までご覧いただきありがとうございました。

5 COMMENTS

T.toshi

非常にタイムリーな記事ありがとうございます。勉強になりました!

質問よろしいでしょうか?
使用PC Dell optiplex7010
CPU i5 3470
メモリー 8G
GPU NVIDIA GeForce GT 710

モニター 
43インチ4k
24インチ 2枚使用しています。

内蔵GPUを24インチ2枚
GT710を43インチ4kに使用しています。

4kモニターに為替チャートソフト(MT4)+ブラウザー(トレーディングビュー)を立ち上げて使用しているのですが、動作が重くなります。
理想としては
24ー1にもう一つMT4orブラウザー
24ー2にpubgライトくらいのゲームorブラウザーで使用したいです。

この場合GPUをGTX1650LPに変えれば動作は快適になりますでしょうか?
それともCPUの問題でしょうか?
何かアドバイスあればよろしくお願いします。

長々とすみません。

返信する
とねりん:管理人

コメントありがとうございます。

性能関連の話は後述するとして、記載のPCのまま使うなら、GTX 1650はGT710よりもTDP(消費電力の目安の指標)が大幅にアップしますので(19W→75W)、電源容量的に止めて置いた方が賢明かと思います。Dell optiplex7010は複数モデルがあるようで、どれをお使いかはわからないですが、電源容量はおおよそ250W前後っぽいので、GPUに使える猶予はざっと30W~40Wくらいだと思います。

4K出力モニターの動作が重いのは、恐らくGT710の性能不足によるものです。GT710は古い低性能GPUなので、4K出力は荷が重いと思います。
モニター一台での4K出力(60p)に関して言えば、GT710からGTX1650にしたら描写は快適になると思いますが、多数のアプリケーション起動を前提とした上で、一つはそこそこ重めのもの(PUBGライト等の軽めのゲーム)があっても快適度を保つ、という意味なら、Core i5-3470の処理性能が不足かもしれません。
また、Core i5-3470だと、恐らくボトルネックになってしまって、GTX 1650の性能を最大限発揮できないと思います。更に、お使いのPCではマザーボードが古く、恐らく対応PCI Expressの規格が古く(恐らく2.0)、GTX 1650対応のPCI Express 3.0より帯域幅が狭いと思うので、その面でも多少パフォーマンスが低下する可能性があります。高負荷なグラフィック処理を視野に入れたときに、思ったよりパフォーマンスが出ない可能性があります。

軽いゲーム等をしながらも快適度を保ちたいというなら、新たにPCを丸ごと購入するのが無難だと思います。

軽めの作業のみで4K出力の快適度を上げたいという意味だけなら、GT 1030が多分一番安上がりかつ電源容量的にもギリギリセーフだと思います。ただ、GT1030も高性能とは言えないGPUです。4K出力をしながら、軽めとはいえゲームをするというのは…やってみないとわからないですが、快適かはちょっと怪しいかもしれません。

返信する
T.toshi

非常に勉強になりました!ありがとうございます。
聞いてよかったぁぁぁ

素直にPC丸ごと購入を検討します!
本当にありがとうございました。

ち、ちなみにどの程度のPCを購入すればよろしいでしょうか?
厚かましくてすみません、、、、

返信する
とねりん:管理人

寝てしまって遅くなりました。申し訳ありません。
そんなにかしこまらなくて大丈夫ですよ笑。私で良ければ気軽に聞いてくださいませ。
ただ、正直デイトレPCについては大して詳しくないのと、予算を聞かないと何とも言えないので、参考までに聞いてください。

多分そこまでヘビーな用途ではなさそうなので、
CPUは、第8世代以降のCore i5か第3世代のRyzen 5以上、GPUは、GTX 1650以上あたりで用途は十分満たせると思います。
安く済ませたいなら、「Core i5-9400(F) or Ryzen 5 3500/3600 + GTX 1650 ~ GTX 1660 SUPER」あたりが人気の構成だと思います。
ちなみに、Intelの末尾Fモデルやデスクトップ向けRyzen(末尾G以外)は内蔵GPUが利用できないので、内蔵GPUによる画面出力はできないので注意です。
ただ、最近のミドルレンジ以上のグラボは3画面出力くらいまでは大体対応しているので(要確認)、4画面以上を使う気が無いなら、内蔵GPUは無くても特に困る事は無いと思います。

また、多数のアプリケーションを同時起動する前提という事を考慮すると、さほど重い事をしないとしてもメモリーは16GB以上はあった方が良いと思います。

T.toshi

本当にありがとうございました。

またこのブログで勉強します!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。