今選ぶおすすめGPUランキング【コスパ重視・2023年3月最新版】

今おすすめのGPU(グラボ・ビデオカード)をランキング形式で8位まで紹介しています。デスクトップ向けのゲーム用途での評価です。
選定基準は、価格・実用性・電力面等を総合的に評価するようことを意識しています。

今選ぶGPUランキング・2023年3月版

注意

掲載の情報は記事更新時点のものです。ご覧になっている際には異なる可能性があるため注意してください。価格は更新時点でのおおよその市場最安値価格です。

簡易比較表

本記事でランキング入りさせているGPUをまとめた簡易比較表です。

主要スペック等
GPU名称 順位 3DMark
TDP
(TGP)
メモリ コスパ
電力
効率
参考価格
DX12 レイトレ 容量 バス幅 帯域
RTX 3060 Ti
(GDDR6 / 6X)
1
12243
11893
7187
6978
200W
8GB
256bit
608GB/s
448GB/s
0.212
0.206
61.2
59.5
57,800円
RX 6700 XT
(又はRX 6750 XT)
2 12757 5975 230W
12GB
192bit 384GB/s 0.229 55.5 55,800円
RTX 3070 3 13789 8302 220W
8GB
256bit 448GB/s 0.192 62.7 71,800円
RX 6600 XT
(又はRX 6650 XT)
4 9698 4407 160W
8GB
128bit 256GB/s 0.216 60.6 44,800円
RX 6800 XT 5 18792 9543 300W
16GB
256bit 512GB/s 0.214 62.6 88,000円
Arc A750 6 12476 6681 225W
8GB
256bit 512GB/s 0.313 55.4 39,800円
RX 7900 XT 7 25451 14183 300W
20GB
320bit 800GB/s 0.192 84.8 132,800円
RTX 4080 8 28056 18196 320W
16GB
256bit 716.8GB/s 0.148 87.7 189,800円
RX 7900 XTX 9 29031 15131 355W
24GB
384bit 960GB/s 0.171 81.8 169,800円

  • 性能スコア(DX12):DX12(DirectX 12の略)は現在最も主流といえるWindowsで利用するゲーム用APIのことです。掲載しているのは3DMark Time Spy Graphicsのスコアで、解像度は2560×1440。
  • 性能スコア(レイトレ):掲載しているのは3DMark Port Royalのスコアで、DirectX Raytracing(DXR)を用いた レイトレーシング性能を表します。
  • TDP:最大放熱量を表す指標で、大体の消費電力の目安。最近ではTGP(グラフィックスの総消費電力)やTBP(ボードの総消費電力)も使われます。
  • コスパ:(DX12の性能スコア / 価格)の値。
  • 電力効率:(DX12の性能スコア / TDP)の値。

おすすめGPUランキング

現在のおすすめGPUランキングです。高性能GPUのメジャーな用途はゲーミング用だと思うので、それを前提で評価しています。評価基準は「コスパ・価格・性能・実用性」などを総合的に見るという形にしていますが、コスパを特に重視しています。掲載のDX12のスコアは、3DMark Time Spy Graphicsのスコアです。


1位

GeForce RTX 3060 Ti

区分
ミドルレンジ
DX12スコア
約 11,900~12,300
TDP/TGP
200W
メモリ
8GB GDDR6X(608GB/s)
8GB GDDR6(448GB/s)
参考価格
約 57,800円~※2023年3月14日時点

良い点

  • RTX 2080 SUPERを上回る高い性能
  • 優れたコスパ
  • 優れたワットパフォーマンス

悪い点

  • 高価(約5.8万円~)
  • 消費電力が多い(200W)

重いゲームもいける丁度良い性能と価格

「RTX 3060 Ti」はミドルハイくらいの価格で、前世代のハイエンド級の性能を持つ高コスパGPUです。その性能は前世代のRTX 2080 SUPERを上回り、1080pや1440pで快適なゲームパフォーマンスを提供してくれます。

仕様的にはRTX 3070からコア数やクロックが1~2割下げられた形となっていますが、メモリ仕様は下がっていないのが嬉しいです。この価格帯にしては優れた仕様の256bitメモリを搭載しています。

その性能は重いゲームでも動作可能で、価格の割には優れたメモリ性能のおかげでクリエイティブ用途や高解像度でも弱くないです。高負荷なグラフィック処理も視野に入れれる性能を6万円前後という価格で実現することができ、予算も気にする際の実用コスパが非常に優れています。

また、2022年末頃に従来のGDDR6Xメモリモデルが投入されており、そちらでは帯域幅が少し拡張されているため、わずかに性能が高いです。価格は従来モデルと同じくらいなので、GDDR6Xの方がわずかにお得です。ただし、性能差はごくわずかなので、正直どちらでも良いかなと思います。

市場状況によっては「RTX 3070」との価格差が小さい他、近い性能を持つ「RX 6700 XT」と価格も同じくらいなど、強力なコスパの競合相手も多いため、常に最適なコスパとなるかはやや難しい立ち位置なため一強と言えるほどの高コスパではないですが、ハイエンドな用途での対応力も捨てない範囲で予算を抑えたい場合に魅力的なGPUとなっており、競合モデルの価格次第では一歩上になることも多い目の離せない高コスパGPUとなっています。


2位

Radeon RX 6700 XT

区分
ミドルレンジ
DX12スコア
約 12,757
TDP/TGP
230W
メモリ
12GB GDDR6(384GB/s)
参考価格
約 55,800円※2023年3月14日時点

良い点

  • 1440pでも使える優れた性能
  • 優れたコスパ
  • メモリが12GBと同価格帯では多い

悪い点

  • 高価(約5.6万円~)
  • 消費電力が多い(230W)
  • RTX 3070よりレイトレーシング性能が劣る

優れたコスパと5万円台で12GBメモリが魅力

「RX 6700 XT」は、価格の割には多い12GBメモリと、RTX 3060 Tiよりもやや高い性能ながら安価でコスパが良いのが魅力のGPUです。また、類似モデルに「Radeon RX 6750 XT」があり、価格も性能もさほど変わらないので、そちらも基本的に似た評価です。

以前は性能の割には価格が高くて正直微妙でしたが、次世代GPUが近付いたことによる在庫処分価格で大きく価格が下がったおかげでコスパが良くなり、一気に有力になりました。

その性能は1080pなら平均144fps~165fpsを十分狙える高性能さで、1440pでも安定したパフォーマンスが期待できます。基本のゲーミング性能は「RTX 3060 Ti」を少し上回るながら、「RTX 3060 Ti」よりも少し安価に購入できるようになっており、コスパが良いです。

弱点はレイトレーシング性能です。ベンチマークスコアでは「RTX 3070」に約39%も負ける他、「RTX 3060 Ti」にも約17%も負けてしまいます。現状はレイトレーシングは主要ではないので大きなデメリットではないと思いますが、利用を想定している場合には注意が必要です。


3位

GeForce RTX 3070

区分
ミドルレンジ上位~ハイクラス
DX12スコア
約 13,800
TDP/TGP
220W
メモリ
8GB GDDR6(448GB/s)
参考価格
約 71,800円~※2023年3月14日時点

良い点

  • RTX 2080 Tiに匹敵する高い性能
  • 優れたコスパ
  • 優れたワットパフォーマンス

悪い点

  • 非常に高価(約7.2万円~)
  • 消費電力が多い(220W)

重い処理にも対応できる性能で
ハイエンドGPUより大幅に安い7万円台GPU

「RTX 3070」は「RTX 2080 Ti」に匹敵する旧世代のハイエンド級の性能を持つGPUです。価格はハイエンド上位モデルより大幅に安く、コスパと電力効率が優れるのが魅力のGPUです。

プレイするタイトルや要求するパフォーマンスにもよりますが、ゲーミングでは基本的に1080pや1440pなら高設定でも快適なパフォーマンスを実現できる上、より上位のGPUよりも大幅に安価です。4Kゲーミングやレイトレーシングも高いレベルを目指さないなら視野に入るので、一応あらゆる高負荷な処理に対応できるGPUの中では比較的安価でコスパが良い、実用コスパに非常に優れるGPUといえると思います。

また、描画性能だけでなく、上位GPUよりも消費電力が大幅に少なく、ワットパフォーマンスも優れているのも魅力です。より上位のGPUではTDP300W以上が基本という中、最大消費電力は220Wにまでに抑えられている上、その割には優れている性能のおかげで電力効率は前世代までの全GPUを上回るほど優秀です。

価格と消費電力自体は高い部類ではありますが、優れた性能とどの方面から見ても優れた効率のGPUで、一般の消費者でも手が届かないことはないレベルの価格が素晴らしいGPUです。


4位

Radeon RX 6600 XT

区分
ミドルレンジ
DX12スコア
約 9,700
TDP/TGP
160W
メモリ
8GB GDDR6(256GB/s)
参考価格
約 44,800円~※2023年3月14日時点

良い点

  • 1080pで優れたコスパとワットパフォーマンス
  • 同性能帯では少ない消費電力(160W)
  • 他の同性能帯GPUよりやや安価(約4.5万円~)

悪い点

  • 価格の割にメモリの帯域幅が狭い(256 GB/s)ため、高解像度でやや弱い
  • レイトレーシング性能が低い

4万円台の安価さで優れたコスパのミドルレンジGPU

「RX 6600 XT」は比較的安価ながら1080pで非常に優れたコスパとワットパフォーマンスを発揮するのが魅力のGPUです。また、類似モデルに「Radeon RX 6650 XT」があり、価格もさほど変わらないので、そちらも基本的に似た評価です。

対抗となるRTX 3060よりも1080pでは約14%程度高い性能を持っており、それでいて実売価格では同じか少し安いくらいの価格となっているため、コスパが上回っています。また、160Wという消費電力も同性能・同価格帯のGPUの中では低めで、ワットパフォーマンスも優れています。

コスパも電力効率も良く、効率的で魅力的なGPUですが、価格の割にはメモリ性能が低い点には注意が必要です。容量は8GBと悪くないですが、メモリのバス幅が128ビットとなっており帯域幅が狭いため、高解像度などの高負荷な処理では不利となります。特に4Kなどの超解像度ではパフォーマンスが大きく低下してしまうので注意です(4KだとRTX 3060と同程度まで落ちます)。さらに、レイトレーシング性能も低いので、高負荷な処理は全般的に上位GPUよりもメインコアの性能差以上に、苦手な仕様となっています。

価格の割にはハイエンド用途が苦手な仕様となっている点は気になりますが、逆に1080pゲーミングなら競合製品よりも効率では優秀で、RTX 3060よりは明らかに良いので、ミドルレンジでは非常に強力な選択肢です。


5位

Radeon RX 6800 XT

区分
ハイクラス上位~ハイエンド
DX12スコア
約 18,800
TDP/TGP
300W
メモリ
16GB GDDR6(512GB/s)
参考価格
約 88,000円~※2023年2月14日時点

良い点

  • ハイエンドクラスの高い性能
  • ハイエンドにしてはコスパと電力効率がどちらも良い
  • 4Kゲーミングやレイトレーシングでも実用的な性能

悪い点

  • 非常に高価(約10万円~)
  • 消費電力が非常に多い(300W)
  • RTX 3080よりもメモリの帯域幅とレイトレーシング性能でやや劣る

RTX 3080より優れた効率と16GBの大容量メモリ搭載

「RX 6800 XT」はハイエンドながらコスパも電力効率も良いのが魅力のGPUです。また、10万円以下(2023年2月時点)ながら16GBの大容量のメモリを持つのも魅力です。

基本的なゲーミング性能は対抗の「RTX 3080」よりもやや高く、価格設定は同じか少し安いくらいなのでコスパが良いです。また、消費電力も「RTX 3080 10GB」の320Wより若干少ないため、電力効率も少し勝ります。大容量VRAMを持つハイエンド帯の中では貴重な、コスパと電力面の両方で効率的なGPUとなっています。

このようにハイエンドでは効率的で魅力的に見える「RX 6800 XT」ですが、レイトレ性能ではRTXにやや劣るのは注意です。対抗の「RTX 3080 10GB」には大きく負けます。ベンチマークスコアでは約2割程度負けており、同価格帯のGPUとしては大きな差です。現状はレイトレーシング自体はそこまで主要ではないため大きなデメリットにはならないと思いますが、レイトレーシングも利用したいと思っている人は注意が必要です。

また、メモリも容量は16GBと十分ですが、メモリのバス幅と速度はハイエンドというほどは高くないため、帯域幅はRTX 3080などと比べるとやや劣る点も一応注意です。これにより、4Kなどの超高負荷な用途では若干RTX 3080の方が優位性があります。

やや注意点はあるものの、その注意点も他のハイエンドGPUと比べた時の話で、ミドルレンジGPUと比べるなら大きく高性能です。ハイエンドとしては効率的なGPUなので、特にレイトレーシングなどの超高負荷な処理を前提としていないなら非常に魅力的なハイエンドGPUだと思います。


6位

Arc A750

区分
ミドルレンジ
DX12スコア
約 12,500
TDP/TGP
225W
メモリ
8GB GDDR6(512GB/s)
参考価格
約 39,800円※2023年3月14日時点

良い点

  • RTX 3060を上回る性能ながら安い
  • 価格の割に高いメモリ性能(8GB 256bit)
  • 優れたゲーミングコスパ
  • 優れたレイトレーシング性能コスパ
  • AV1デコードおよびエンコードをサポート

悪い点

  • 最適化不足でゲームによってベンチマークスコアほどの性能が出ないケースがある(ドライバによる対応が進行中)
  • 性能の割に消費電力がやや多く、電力効率が悪め
  • Resizable BAR未使用時には性能が大きく低下

4万円クラスでは破格のコスパとメモリ性能

「Arc A750」4万円台という価格の割には優れた仕様を持ち、非常に優れたコスパが魅力のミドルレンジGPUです。Intelが久しぶりに参入したデスクトップ向けの単体GPUの、第一弾のミドルレンジ製品です。

発売当初は5万円前後で販売されていましたが、諸々の事情で値下がりがあったおかげで、2023年3月時点では約4万円で購入可能になっています。この価格では破格なメモリである「8GB GDDR6(256bit, 512GB/s)」を搭載しつつ、ベンチマークスコアではRTX 3060 Tiに匹敵する高性能さのため、コスパが物凄く良いGPUとなっています。更に、将来性があると言われている「AV1」映像コーデックに対してデコードとエンコードに両対応し、クリエイターにも嬉しい仕様となっています。カタログスペックと価格から見れば、4万円台のGPUでは頭一つ抜けた性能とコスパになっています。

ただし、前述した「諸々の事情」の一つである、登場時にあった最適化不足が大きな懸念点です。

A750を含む初登場のArcは、初登場時には明らかな最適化不足が見えていました。主にベンチマークスコアの割には実際のゲーミング性能が低すぎる問題(RTX 3060と同程度まで下がる)や、古いDirectXを使用したゲームで上手く動作しない問題が致命的とされていました。そのため、ベンチマークスコアの高さからポテンシャルはあったものの、おすすめはしにくいGPUとなっていました。

ですが、それにより売り上げが芳しくなかったことが主な要因で登場時から元値が40ドル値下げされた他、ドライバによる不具合の解消や最適化が進められており、ひっそりと初登場時よりは大分手が出しやすいGPUとなっています。

最適化がどれほど進んだのか実際には不透明なので不安ではあるものの、カタログスペックからすれば非常に魅力的ですから、安価でコスパの良いGPUとして競争力はあると思います。早い段階で手を出すにはややギャンブル要素を含むかもしれませんが、色々改善されてしまったら逆に高くなる可能性もありますから、今のうちに手を出すのもアリかなと思える製品です。


7位

Radeon RX 7900 XT

区分
ハイエンド上位
DX12スコア
約 25,500
TDP/TGP
300W
メモリ
20GB GDDR6(800GB/s)
参考価格
約 132,800円~※2023年3月14日時点

良い点

  • ハイエンド上位クラスの高い性能(RTX 3090 Tiを上回る)
  • 大容量で高性能なメモリ(20GB GDDR6、800GB/s)
  • 4Kゲーミングやレイトレーシングでも実用的なfps
  • 非常に優れたワットパフォーマンス
  • RTX 4080よりも大きく安価

悪い点

  • 高すぎる価格(約13.3万円~)
  • 消費電力が非常に多い(300W)
  • レイトレーシング性能はRTX 3090 Tiより低い

非常に優れた電力効率と優れたコスパの超効率的ハイエンドGPU

「RX 7900 XT」は最新世代のハイエンドGPUの中では価格が安くコスパが良いのが魅力のハイエンドGPUです。

主要なゲーミング性能では基本「RTX 4070 Ti」を若干上回る性能を持っており、1080pや1440pでの240fps以上は十分狙える他、4Kやレイトレーシングでも実用的なfpsを実現することができます。メモリ性能も前世代のハイエンドモデルよりも大容量な20GB GDDR6で、帯域も800GB/sと性能も向上しています。

消費電力も昨今のハイエンドGPUにしては少なめのTBP:300Wとなっており、ワットパフォーマンスが優れているのも魅力です。

価格13.3万円~(2023年3月時点)と高価なためもちろんネックではあるものの「RTX 4070 Ti」には基本性能で上回りつつ同程度の価格で、「RTX 4080」よりは大幅に安いのが魅力です。ハイエンドGPUは、従来では純粋なコスパはミドルレンジGPUと比べると悪い傾向がありますが、この「RX 7900 XT」はハイエンドながら純粋なコスパでも普通に悪くないです。

ただし、レイトレーシング性能に関しては「RTX 3090」に近いレベルとなっていて、「RTX 4070 Ti」にはやや劣る他、上位モデルとはいえ「RTX 4080」には大きく劣る点は注意です。レイトレーシング利用も前提にするなら、やはりRTXの方が依然として強力です。


8位

GeForce RTX 4080

区分
ハイエンド上位
DX12スコア
約 28,000
TDP/TGP
320W
メモリ
16GB GDDR6X(716.8GB/s)
参考価格
約 189,800円※2023年3月14日時点

良い点

  • ハイエンド上位クラスの非常に高い性能(RT 7900 XTXに近い)
  • 大容量メモリで高速なメモリ(16GB GDDR6X)
  • 4K・レイトレーシングでも高いfpsを実現
  • 非常に優れたワットパフォーマンス
  • DLSS 3に対応し、使用時には負荷が大幅に軽減
  • AV1デコードおよびエンコードをサポート

悪い点

  • 高すぎる価格(約19万円~)
  • 消費電力が非常に多い(320W)

非常に電力効率が良く、レイトレ性能も優れたハイエンドGPU

「RTX 4080」は前世代の最上位クラスの「RTX 3090 Ti」をも大きく上回る性能のハイエンドGPUです。1440p以下では圧倒的な性能を発揮し、4Kやレイトレーシング利用時でも120fps以上も全然狙える非常に高い性能を発揮します。従来GPUでは考えれない性能を実現しています。

また、性能だけでなくワットパフォーマンスも非常に優れており、従来の最高効率のGPU(RX 6800)をも1.3倍~1.4倍と遥かに上回る効率を発揮します。高負荷な処理でガンガン使う場合には非常に魅力的です。消費電力は非常に多い320Wですが、従来のハイエンドとしては平均的ですし、性能の高さを考えれば悪いとは思わない数値です。

ただし、問題はやはり高すぎる価格です。発売時から少し値下がりしても約19万円(2023年2月時点)からという価格はさすがに高すぎます。ワットパフォーマンスの良さがあるため、高負荷で酷使する前提であれば、長期的な費用を考えると悪くないかもしれませんが、そうでなければ現状では純粋なコスパは悪いと言わざるを得ません。

特に、高性能すぎて1080pでは色々なことがボトルネックになりやすくて活かしづらい点もあるので、4Kやレイトレーシングでの高fpsなどを望むレベルでないなら、値下がりが進んだ旧世代GPUの方が安くてかつ高コスパです。

総評としては、価格のせいで万人におすすめできるGPUとはなりませんが、性能は前世代の最上位GPUも上回る高性能GPUです。ワットパフォーマンスでも非常に優れているのが非常に魅力的で、人は選ぶもののハイエンドGPUとしては欲しいもの全てを高水準で備えているGPUだと思います。


6位

Radeon RX 7900 XTX

区分
ハイエンド上位
DX12スコア
約 29,000
TDP/TGP
355W
メモリ
24GB GDDR6(960GB/s)
参考価格
約 169,800円~※2023年3月14日時点

良い点

  • ハイエンド上位クラスの高い性能(RTX 4080に近い)
  • 超大容量で高性能なメモリ(24GB GDDR6、960GB/s)
  • 4Kゲーミングやレイトレーシングでも高いfps
  • 非常に優れたワットパフォーマンス
  • RTX 4080よりも安価

悪い点

  • 高すぎる価格(約17万円~)
  • 消費電力が非常に多い(355W)
  • レイトレーシング性能はRTX 4080に劣る

18万円クラスで24GBの超高性能メモリを持ち
RTX 4080に匹敵する性能のハイエンドGPU

「RX 7900 XTX」は非常に高価ながら「RTX 4080」に匹敵する性能を持ちつつ少し安価なのが魅力のハイエンドGPUです。そのゲーミング性能は、1440p以下なら特別重いゲーム以外は240fps以上が基本となるレベルで、4Kでも120fps以上を十分狙えるほど超高性能です。前世代のハイエンドGPUを大きく上回る性能を持ちます。

メモリ性能も圧倒的で、メモリ帯域960GB/sの24GB GDDR6となっています。「RTX 4090」や「RTX 3090 Ti」に匹敵するレベルのトップクラスのメモリ性能です。前世代ではGeForceのハイエンドモデルにメモリ性能(主に帯域)がやや劣るのが弱点の一つでしたが、そこが大きく解消されており選び易くなりました。

TBPは355Wとなっており消費電力が非常に多い点は注意が必要ですが、ワットパフォーマンスは前世代GPUを大きく上回るほど優秀です。その性能の高さを活かせるなら十分許容できる範囲です。

性能はさすがのハイエンドで素晴らしいですが、問題はやはり高すぎる価格です。発売時で18万円弱~とめちゃくちゃ高価です。ただし、対抗の「RTX 4080」よりは1~2万円ほど安価なため、コスパでは少し勝っているのが魅力です。

ただし、レイトレーシング性能に関しては「RTX 4080」に負ける点には注意です。平均で15%ほど劣る結果になっています。性能自体は十分高性能と言えるレベルですし、レイトレーシングを日常的に使う人も現状あまり居ないと思いますが、一応あらゆる面で「RTX 4080」以上とはなっていない点には留意です。


それでは、記事はここまでです。ご覧いただきありがとうございました。

38 COMMENTS

迷い人

初めまして!
ゲーミングPCを買い替えようと思っていたので、とても参考になりました!
今のPCがi7-6700k/GTX1070/16GB/SSD 500GBで、RTX3080もしくはRTX3070搭載のPCを選ぼうかと思っています。

GPUランキングでは3070が80より上ですが、買うからにはなるべく性能を追求し、数年間は一線級のスペックを持つものを買いたいと思います(3090は高価すぎる、ゲーム中心ではオーバースペックかと思い諦めました)
ゲームはFF14やPSO2NGS等をウルトラワイドモニタでなるべく高画質でスムーズに動かせるものが欲しいです。

色々な比較サイト様を拝見して検討しておりますが、踏ん切りがつかない状態です。
RTX3080と3070、どちらがより希望を満たせるでしょうか?
非常に難しい話かと思いますが、背中を押していただきたく思います。

返信する
とねりん:管理人

はじめまして。
私自身がコスパと電力効率重視の考えなので、その面でRTX 3070の方を上にしています。ただ、価格の高ささえ我慢できるならコスパも電力効率も大きな差ではないので、予算に余裕があって少しでも高い性能が良いならRTX 3080でも良いと思います。

後のために高い性能を導入するのは良い選択肢だと思いますが、基本的にRTX 3070でも1440pまでなら重いゲームでも十分な性能です。165fpsくらいまでは全然いけると思います。数年前までは1080pでも重いゲームで144fpsを安定させるのは厳しい状況があったので、より高いGPUを導入するメリットも全然あったと思いますが、今では全体的に性能が向上したので、昔ほどのメリットは無いのかなと思います。
質問者様のご利用の環境や要求するレベルによりますが、RTX 3080の方が良いとなるのは、4Kやレイトレーシングで出来るだけ高いfpsを出したい場合などになると思います。どちらかというと、そのあたりを意識するかどうかの話になると思います。

返信する
迷い人

詳しいアドバイスをいただき、恐縮です。
当時、1070を選んだ時も1080との性能差と金額面で妥協して選んでしまった面があるので、今回買うならなるべく妥協はせずに性能で選びたいと思い、3080も視野に入れていました。
ただ、1070からの買い替えとなると3070でも倍近い性能アップに繋がるということもあり、それでも十分かなとは思ってはおりました。今のところ、4Kやレイトレーシング対応ゲームをプレイする予定もないので、仰るように3070でも十分なのかも知れません。
また、Radeon系も考えてはみましたが、今までずっとGeforceを使い続けてきたことと、最近のAMD事情を知らないので、安全を考えてGeforceにしました。

ケースデザインや価格的にドスパラ様での購入を考えていますが、3080搭載PCが入荷待ち状態なので、もう少し待ってみて、FF14の大型アップデートが来る11月までに再入荷し、価格が無理のない範囲でしたら3080を、3070をカスタマイズした以上の価格になってしまうようなら、「GALLERIA XA7C-R37T」or「GALLERIA XA7C-R37」をカスタマイズしたものを考えたいと思います。

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