ゲーミングPCの選び方ガイド【パーツ毎の要点】

ゲーミングPCの選び方についてざっくりまとめています。パーツ(スペック)を見る際の要点などを列挙している感じです。

「ゲーミングPC」とは言っているものの、デスクトップPC全般的な内容と思って貰って構わない内容になっているはずです。一応「こういう順番で見るのが良いかな」と思う順番で並べてはいますが、飛ばして好きな位置から見ても問題ありません。


STEP.1

最初に考えるのは予算・用途です。ありがちなのは、色々考えている内に予算がどんどん膨れ上がり当初の予算から大幅にオーバーしてしまう事です。そうならない様に、まずは用途・予算の確認して当初の予定をしっかりと決めておきましょう。ざっくりと性能・用途と予算の目安を表にまとめているので、よければ参考にしてください。

予算と性能の目安

予算 概要
18万円以上 あらゆるゲームを高画質で快適にプレイ可能。基本的に何をするにしてもオーバースペック気味の性能。予算に余裕がある人、究極を求める人向け
17万円前後 あらゆるゲームを快適にプレイ可能。このクラスで快適にプレイできないゲームがあったとしても、間違いなく流行りはしないので気にする必要もない。トップの性能帯よりはコスパも悪くないので、長期的な利用を考えるなら最適と言える人気の性能帯。
15万円前後 ほぼ全てのゲームを快適にプレイ可能。重いゲームやライブ配信・動画エンコード等を行うのであれば、最低これくらいは欲しい。コスパの良いパーツが集まっている事が多い価格帯なので、コスパ重視ならおすすめ。
13万円前後 大体のゲームを快適にプレイ可能。タイトルによっては設定を下げる等の工夫をしないと快適にはプレイできない可能性もあるけど、一般的に出来ない事は無いレベル。出来るだけ予算は抑えたいけど、とりあえず一通りの事は出来るようにしたい人に丁度良い。この価格帯もコスパの良いパーツが多い
10万円前後 ほとんどのゲームでプレイ自体は可能。ただし、重いゲームは設定を下げる必要があったり、快適なプレイは難しい場合もある。ゲーミングPCの最低ライン
STEP.2

CPUは言わずとしれたPCの頭脳とも呼ばれるパーツです。CPUの性能がPC全体のパフォーマンスに影響するので、基本的にPCパーツの中で最も重要視されます。性能も価格もかなり幅広いので、用途と予算を念頭に置きつつ慎重に選びましょう。

2019年11月現在では、第3世代Ryzen(3000番台)のマルチスレッド性能が圧倒的に高く、コスパが非常に良いので人気です。ゲーミング性能はCore iシリーズの方が基本的にやや高めですが、大きな差ではないので、総合的にRyzenの方が優位という感じです。

ゲーミング目的の人への注意点として、重量級のゲームをプレイする場合に最も重要なのは、CPUではなくGPU(グラフィックボード)ですが、CPUもGPUの性能に見合ったものを搭載する必要がある点にも注意が必要です(ボトルネックという問題)。

下記に、価格・性能・用途の関係をざっくりとまとめていますので、参考までにご覧ください。

価格・性能・用途の関係【CPU】

※モデルは2019年11月時点での最新世代が対象(Core iは第9世代、Ryzenは第3世代)

CPUモデル名 価格 総合性能 ゲーミング コスパ
Core i9 超高
Core i7
Core i5
Core i3
Ryzen 9 超高
Ryzen7
Ryzen 5

各CPUの詳しい性能が知りたい場合は、ベンチマークスコアを調べましょう。Webで調べれば出てきます。それでも迷ったら、とりあえず最新の「Core i7」という形が失敗は一番少ないと思います。

参考:主要CPUの性能
本サイトでも現在の主要なCPUの性能を下記でまとめています。よければ参考にしてください。
おすすめ主要CPUの性能比較・一覧表【2020年4月最新版】今選ぶCPUランキング【コスパ重視・2020年3月最新版】

ざっくりとですが、CPUの各項目などについての説明です。参考までにご覧ください。

各スペック項目の簡単な説明【CPU】

※赤字項目が特に重要

CPU 概要
ベンチマークスコア
CPUの処理性能を専用のソフトを用いて数値化したもの。CPUの性能比較の主な指標。PassMarkやCinebenchなどが特に有名。
クロック
(周波数)
CPUのコアのデータ転送速度。単位は主にGHz。しかし、2019年現在では性能を測る指標としてはさほど当てにならなくなっている。
高いと発熱量が多くなる傾向があるため、どちらかというと発熱量の目安の一指標として扱われる事も多い。
TDP
熱設計電力の事で、大体の消費電力の目安。TDPが高いと発熱量も多い。
実際の最大の消費電力はTDPの1.5倍~2倍程度とされている。TDPが65Wを上回るようなCPUは、別途CPUクーラーが必要な場合も多いため注意。
コア
CPUの中の実際に処理を行う部品の事。
コアの数を増やすとCPU全体の処理性能は上がるが、1コアあたりの処理性能は落ち、発熱も多くなる傾向がある。そのため、コア多ければそれで良いよいという訳ではない。
スレッド
コアが一度行う処理の単位。
スレッド数が多いと、同時に複数の処理を効率良く行う事ができる。「原則は1コア=1スレッド」だが、ハイパースレッディング(AMDではSMT)という技術で、「疑似的に1コアを2コアに見せる」事により「1コア=2スレッド」にしたCPUが多い。ただ、ハイパースレッディングを利用すると、1スレッドあたりの処理性能は落ちる。
補足事項
  • ボトルネック
    グラフィックボード(GPU)の性能に対して、CPUの性能が低すぎると、GPUの性能を最大限引き出せないことがあります。これを「ボトルネック」と呼びます。そのため、高性能なグラフィックボード(GPU)を使用する際には、CPUもそれに見合った性能のものが必要となります。
  • CPUクーラー
    高TDPのCPUだと付属クーラーがない場合があります。特に、TDP95W以上のCPUは付属クーラーが無い場合が多く、別途CPUクーラーの用意が必要な場合が多いです。
    CPUクーラーは「空冷」と「水冷」の二つに分けられますが、コスパは空冷が良く、3,000円~4,000円程度のものでも、付属クーラーとは比較にならないほどの高い冷却性能を発揮します。水冷はコストも高く上級者向けなので、ここでは割愛します。
    どの製品が良いかよくわからない人は、サイズというメーカーの「虎徹」という空冷クーラーが非常にコスパが良く人気の製品なので、とりあえず見てみるのをおすすめします(サイズは大きめなのでそこだけ注意)。
STEP.3

グラボ(GPU)は、PCの画像処理を専門に担当するパーツです。CPUの画像特化バージョンと思うと分かり易いかと思います。「ゲーミングPC」である所以のパーツで、高性能なグラボが搭載されている事がゲーミングPCである条件とも言えます。核ともいえる重要なパーツです。

ゲーミングPCの購入を考えている場合、恐らくプレイしたいゲームタイトルがあるかと思います。ゲームタイトルによって必要スペックは異なりますが、目安としては、大体3万円以上のグラボであれば、プレイができないゲームはほぼないと思って良いです。

参考:おすすめGPU

ざっくりとですが、GPUの各項目についての簡単な説明です。

各スペック項目の簡単な説明【GPU】

GPU 概要
ベンチマークスコア
(3DMark)
GPUの画像処理性能を、専用のソフトを用いて数値化したもの。GPUの性能比較の主な指標。3DMarkが有名。
ゲーミング性能
実際にゲームを動作させてみた時のFPS数。
TDP
熱設計消費電力の事で、大体の消費電力の目安。TDPが高いと発熱量も多い。
実際の最大の消費電力はTDPの1.5倍~2倍程度とされている。
ハイエンドのものは消費電力が非常に多く、PCパーツの中でトップの消費電力を誇る。
価格
主流製品の単体価格は2万~10万円程度(2019年4月時点)。
最新の3Dゲームを快適にプレイしたいというのであれば、最低でも単体で3万円程度のものは必要となる。

また、最近では「GPGPU」というGPUの処理能力を画像処理以外にも応用する技術が実用化されてきているので、GPUの重要度は更に増しています。

参考
  • GPGPU
    本来画像処理専門であるGPUを画像処理以外の目的に応用する技術のこと。元々GPUは簡単な処理に限定すればCPUを凌駕する性能を持っているため、上手く活用出来れば非常に便利。
  • ハードウェアアクセラレーション
    CPUの処理をハードウェア実装(主にGPU)で支援する機能。GPGPUの一種に入る(多分)。
STEP.4

CPUの作業スペースの役割を果たすのがメモリーです。メモリー容量が少ないと、CPUが満足に作業することが出来ず、本来の性能を発揮できません。ゲーミングPCなら最低でも16GB以上は欲しいです。他にも速度や規格等のスペック項目はあるものの、正直マザーボード(チップセット)毎に使えるものが限られており、選択肢の幅がそんなに無いので、自作PCじゃなければ深く気にする必要はありません。一つだけ言うなら、AMD製のCPUはメモリーの速度の影響を受けやすい傾向があるので、余裕があれば高速なものにすると良いです。

メモリー 概要
容量
メモリー容量が多いと、処理の効率が良くなったり重い処理にも対応出来るようになる。ゲーミングPCなら最低でも16GB以上は欲しいマザーボードによって、最大の容量が違うため注意。
速度
速いと処理の速度も上がる。AMD製のCPUは、特にメモリーの転送速度に性能を左右されると言われている。
とはいえ、最新規格ならめちゃくちゃ遅いという事はまずないので、深く気にする必要はない。速度の違う複数のメモリーを同時に利用しようとした場合、速度の遅い方に合わせられてしまう点は注意。
規格
マザーボード(チップセット)に対応したものしか使えない。現在(2019年)の主流はDDR4となっている。既製品やBTO製品を購入するのであれば、規格の合わないものは選べないはずなので気にする必要なし。
インターフェース
接続する方式(形状)。ノートパソコンなら「S.O DIMM」、デスクトップなら「DIMM」となる。既製品やBTO製品を購入するのであれば、規格の合わないものは選べないはずなので気にする必要なし。
STEP.5

ストレージはデータを保存するパーツです。PC内のファイルなどは全てこのストレージに保存します。
現在では主にHDDとSSDが利用されています。HDDとSSDを両方搭載したデュアルストレージ構成もあります。SSDは高速ですが単価が高いので、OSや起動用ファイルをメインに保存し、その他のファイルはHDDに保存するという事が想定されています。
適切な容量は、個人の用途によって異なるため一概には言えませんが、2019年12月時点では『SSD:250GB以上,HDD:2TB以上』あたりを目安とにすれば良いかと思います。

HDD SSD
単価 安い 高い
速度 遅い 速い
補足 単価が低く、大容量でも安い。耐久性も高いので、データ保存に最適。 単価が高いが、転送速度が速い。OSや起動用ファイルはHDDではなくこちらに保存する。
M.2 SSD(NVMe接続)
PC用のメモリーのようにコンパクトなSSD。NVM Express(通称:MVMe)というインターフェースを利用したタイプだと、従来のSATA接続のSSDより遥かに高速(大体5~6倍程度高速)。欠点としては、高速な分発熱が多い点がある。価格は2019年12月現在、少しだけ従来のSSDより高価。
高速な点は魅力だが、従来のSSDでも十分高速で、超大容量のデータ移動を頻繁に行う場合以外は体感できる差はないレベルなので、恩恵を感じれる機会は割と少ない。
STEP.6

PC全体に電力を供給するパーツです。電源ユニットが故障すると最悪PC全てがダメになってしまうため、非常に重要です。ただし、PCの処理性能を向上させるという点ではあまり役立たないため、できるだけ安く済ませたくなるのもわかる部分。下記に留意すべき点をまとめているので、それらの項目を参考に慎重に考えましょう。

【電源ユニットの要点】

概要
電源容量
扱える電力の最大量。単位はW(ワット)。システムの最大消費電力の1.5倍~2倍程度が理想とされている。現在(2019年)のゲーミングPCでは、500W~850W程度が多い。
目安としては「(CPUのTDP+GPUのTDP)×2.5倍前後」。TDPより実際の最大消費電力は高くなる点や、使用する電力が電源容量の50%~70%程度のときに電源ユニットの電力変換効率が最も良いとされている(後述の表参照)点があるため、多めの容量を確保しておく。
80PLUS認証
(変換効率)
電力の変換の効率の良いものに付けられる称号のようなもの。変換効率の良さでランク付けされている。詳しくは後述の表を参照。
変換の効率の良いものは、発熱量も少なく故障率が低く寿命も長いが、価格が高くなる。同じ容量でも認証の差で価格の差が非常に大きい
コンデンサ

電力を放出したり蓄えたりする重要な部品。使用温度上限が85℃と105℃のものがあり、105℃の方が寿命が長いと言われている。また、日本製コンデンサは故障率が低く品質が良いとされている。
ただし、一部のコンデンサのみ品質が良いものを利用し「高品質コンデンサを使用」などと銘打つ事もできるし、実際にどんな部品が使われているかは分解して確認するしかなかったりする。

【80PLUS認証・変換効率】

使用率 20% 50% 80%
STANDARD 80% 80% 80%
BRONZE 82% 85% 82%
SILVER 85% 88% 85%
GOLD 87% 90% 87%
PLATINUM 90% 92% 89%
TITANIUM 92% 94% 90%
STEP.7

PCの基盤となるのがマザーボードです。PCのほぼ全てのパーツはマザーボードに設置・接続します。マザーボードで最低限見るべきなのは「チップセット」、「ソケット形状」、「ファームファクタ」の3つです。しかし、「ソケット形状」「ファームファクタ」については、既製品やBTOパソコンなら規格の合わないものが採用される事を考える必要が無いので、あまり気にする必要は無いです。なので、本項目では「チップセット」についてのみ見ていきます。

チップセット

チップセットは、CPUと各パーツとを繋ぐ役割を果たすマザーボードの部品です。拡張性・汎用性や特殊な機能の有無などに関わります。後に色々カスタマイズをする気があるなら要チェックです。逆に、後にパーツの増設や構成の変更をする気が無いのであれば、最も廉価なモデルでも困る事はほとんどありません。故障や不具合などが頻発していないか程度のチェックで大丈夫です。

「チップセット名の頭文字のアルファベット」がそのチップセットを大まかな特徴を表しています(例:H370、X470)。下記に主要なものを表にまとめていますので参考までにご覧ください(2019年12月時点)。


【Intel CPU対応チップセット】

チップセット名の頭文字 価格 機能性 オーバークロック
B ×
H ×
Z
X

【AMD Ryzen CPU対応チップセット】

チップセット名の頭文字 価格 機能性 オーバークロック
A
×
B
X
オーバークロック(OC)
マザーボードの中には、CPUのクロックを本来より引き上げる機能を持つものがあります(CPU側も対応している必要有)。性能を本来よりも向上させる事が可能ですが、発熱の増加などによる故障のリスクが高いので、あまり推奨はしません。
STEP.8

ゲーミングPCのケースで特に重要になるのは「通気性(エアフロー)、冷却性」です。特に、ゲーミングPCではグラフィックボードを搭載しますが、グラフィックボードは非常に発熱が多いです。基本的にグラフィックボード自体にも排熱の機構が備わってはいますが、特に発熱の多いGPUになるとそれだけでは不十分な場合が多く(温度制限で性能を最大限発揮できない可能性がある)、PCケースなどで補うのが一般的です。
PCケースに前面の吸気ファンを設置し、グラフィックボードに直接風を当てる形にするのが主流で簡単かつ効果的です。ゲーミングPCでも価格を重視したモデルでは前面ファンが搭載していないモデルもあったりするので、よく見ておきましょう。

また、パーツの増設等を考えている方はカスタマイズ性にも注目です。

ゲーミングPCのケース
前面ファンが搭載されているか要チェック。
STEP.ラスト

以上でパーツ関連は一通り触れました。最後に最終確認です。用途・予算と構成を見比べ、問題が無いか確認しましょう。問題が無ければ終了です。

また、特に触れていませんでしたが、OSも念のため確認しておきましょう。

おすすめゲーミングPC

今おすすめのゲーミングPCを下記で紹介しているので、良ければご覧ください。

今選ぶおすすめゲーミングPC今選ぶおすすめゲーミングPC【コスパ重視/2020年2月更新】

筆者のおすすめBTOパソコンショップ

最後に、ゲーミングPC購入におすすめなBTOパソコンショップを軽く紹介しています。

ドスパラ ~初心者におすすめ~

BTOパソコンショップとして非常に知名度の高いドスパラです。常に平均以上のコスパを保っている点が魅力です。普通のPCパーツショップとしても大手で、自作PC製作にも役立ちます。

FRONTIER(フロンティア) ~セール品が抜群の安さとコスパ~

常時開催セールが非常に安いのがこのフロンティアです。コスパは正義。安いだけでなく、電源ユニットに日本製コンデンサを使用した高品質なものを採用するなど、品質へのこだわりも見られる点が好印象です。

PCワンズ ~単品パーツを選んでフルカスタマイズ~

PCワンズは、フルカスタマイズPCが前提のBTOパソコンショップです。PCパーツショップでもあるPCワンズの単品販売のパーツから選んでいくというシステムのため、非常にカスタマイズ性が高いです。選んだパーツで規格や相性問題がある場合は事前に教えてくれるので、初級者の方でも明らかな失敗は少ないと思います。

BTOパソコンショップについては、本サイトの下記記事でもう少し詳しめに紹介しているので、もっと知りたいって方は良ければご覧ください。
おすすめBTOパソコンショップランキング【コスパ・カスタマイズ性】おすすめBTOパソコンショップ一覧・比較【2020年最新版】

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