2025年1月30日に発売された「GeForce RTX 5090」と、2月20日に発売されたばかりの「GeForce RTX 5070 Ti」について、製造上の欠陥により一部個体にて1つのROPユニット(8ROP)が欠落している問題が報告されています。
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引用:TechPowerUp
ROPはGPUのレンダリングのパイプラインの最後に位置するものであるため、これが欠落するとグラフィックス性能が低下してしまいます。TechPowerUpによると、ラスターハードウェアパフォーマンスが4.54%低下すると伝えられています。
NVIDIAによると該当の問題は0.5%未満の確率で発生するごく稀な問題で、製造上の異常は既に修正したとのことですが、既に購入された方は注意が必要です。該当個体を引いてしまった場合は、交換対応が必要になります。
処理によっては本来のパフォーマンスとほぼ変わらない結果が出たりもするようなので(AI関連の処理や、超高負荷でフレームレートが低いゲームや、TensorコアやRTコアを利用する処理 等)、パフォーマンスで判断するのではなく、GPU-Z 等のツールで実際のROP数を確認した方が良さそうです。
下記が、各GPUの本来のROP数と欠落している場合のROP数です。
GPU | ROP (本来) | ROP (欠落時) |
---|---|---|
RTX 5090 | 176 | 168 |
RTX 5070 Ti | 96 | 88 |
早期に発見して問題が修正されたのは良かったと思いますが、シンプルに性能向上率でもやや残念に感じていた人が多そうな「RTX 50シリーズ」に製造上の欠陥まで見つかってしまい、初動の印象は大分悪くなってしまった印象です。