【性能比較】Core「i9 / i7 / i5 / i3」の違いを解説【2021年最新版】

Intelの「Core i」シリーズCPUの違いをまとめて解説しています(デスクトップ用)。主に最新世代を対象とした視点となっています。現在(2021年4月)の最新世代は第11世代です。
※「Core X」シリーズは主流のシリーズではないため除外しています。

注意
本記事の内容は、記事更新時点(2021年4月)のものとなります。ご覧になっている際には異なる可能性があるため注意してください。

ざっくり比較

まずは、Core iシリーズの各種についてざっくりとした比較を載せています。参考までにご覧ください。

処理性能

第11世代Core iシリーズの処理性能ざっくり比較です。「シングルスレッド性能」「マルチスレッド性能」「ゲーミング性能」の3点で評価しています。評価は相対比較で、あくまで目安なので、参考までにご覧ください。また、各性能の意味については表の下で軽く説明していますので、そちらをご覧ください。

第11世代処理性能ざっくり比較
モデル名 シングル マルチ ゲーミング
Core i9
(8コア/16スレッド)
Core i7
(8コア/16スレッド)

※Core i9よりわずかに下
Core i5
(6コア/12スレッド)
Core i3※第10世代
(4コア/8スレッド)
×

※評価は相対的なもの。「×」だから低性能、という意味ではない。

各性能の説明

シングルスレッド性能

1スレッド(1コア)あたりの性能のことです。1スレッドあたりの性能が高いと、低負荷な処理に掛かる時間が短くなる(サクサク動く)他、マルチスレッド(マルチコア)処理に対しても影響があります。更に、マルチコアに最適化されていないアプリケーション等でも高いパフォーマンスを得ることが出来るなど、あらゆる方面で役立ちます。CPUにおいて最も汎用性のある性能と言えます。

マルチスレッド性能

CPUの全てのコアで処理を行った場合の性能のことです。エンコードやレンダリングなどの膨大な量の処理や、複数のアプリケーションを同時に動作させる場合などに有利に働く性能です。

ゲーミング性能

高性能なグラフィックボードと同時に稼働した場合のゲームパフォーマンスの高さです。CPUの内蔵GPU(iGPU)の性能ではないので注意です。
「ゲーミング性能」というのは、基本的にGPUよる部分が大きいです。いわゆるCPUのゲーミング性能というのは、「高性能なGPUの性能をどれだけ発揮させる事ができるか」というものです。CPUの性能が低いせいで、GPUの性能を上手く発揮出来ていないことを「ボトルネックになっている」と言ったりしますが、それを例にすると、CPUのゲーミング性能というのは「どれだけGPUのボトルネックにならないか」という感じのものになります。

最高性能モデルのCore i9が全性能でトップとなります。ただ、第11世代のCore i9はCore i7とコア数が変わらないため、Core i7との性能差は小さいです。それなのに価格は大幅に高いので、コスパではCore i7が上回ります。

Core i5は、Core i7とCore i9よりコアが2つ少ないためマルチスレッド性能ではやや劣ります。ただし、価格は大幅に安い上、その性能自体はほとんどの人が必要条件を満たせるほど高性能なので、Core i5のコスパは非常に優れています。出来るだけ高い処理性能を求める場合には不満も残るかもしれませんが、純粋なコスパでは、Core iシリーズ内では毎回トップクラスです。

Core i3は、最新の第11世代のモデルがありません。前世代の第10世代の改良モデルが追加されるというだけになりました。コア数が最も少ない上に、設計も古いものになるため、その性能はCore i5以上と比べると大きく劣ります。安さという面では一番ですが、1万円程度プラスしてCore i5にするだけでかなり大きな性能向上が得られるため、長く使うなら出来ればCore i5以上をおすすめしたいです。

また、Core i7とCore i9のマルチスレッド性能を◎評価にしていますが、Ryzen 5000シリーズのRyzen 9には大幅に劣るため、主流CPUの中でトップの性能という訳ではないため注意です。


価格・コスパ

第11世代Coreシリーズの価格とコスパの関係をざっくりまとめています。

コスパざっくり比較
モデル名 価格 性能 コスパ
Core i9 非常に高価
(おおよそ6万円~7万円)
Core i7 高価
(おおよそ4万円~6万円)
Core i5 比較的安価
(おおよそ2万円~3万円台中盤)
Core i3 安価
(大体1万円台前半)
×

※評価は相対的なもの。「×」だから低性能、という意味ではない。

第11世代ではCore i9の価格が前世代より高くなりました。なのにCore i7との性能差は前世代よりも小さくなったので、Core i9のコスパは正直微妙です。マルチスレッド性能コスパのみを考えるなら、安くなった前世代のCore i9(10コア)を導入する方がまだ良いかもしれません。

Core iシリーズ内でコスパで優れるのは、Core i7とCore i5です。Core i5は性能的に不安も感じるかもしれませんが、最近のCPUは性能向上が凄まじいため、今のCore i5は少し前のハイエンドCPUを上回る性能を持っています。大体の人の用途はこなせるため、少しでも高い性能が欲しいという訳でなければ大きな不満は出ないと思います。よって、単純にコスパの良さを追い求めるなら価格の安いCore i5、高性能CPUでコスパも意識するならCore i7という形が一般的に良い選択になると思います。

Core i3ですが、最新世代のものが投入されず、前世代の改良モデルが投入されたのみだったため、性能は最新のCore i5以上に大幅に劣ります。価格の安さは魅力ですし、軽作業しかしないなら十分な性能のためコスパも良いですが、長く使うつもりなら出来ればCore i5をおすすめしたいです。

各モデルの特徴【i9,i7,i5,i3】

まず、「Core i」シリーズの各モデルの特徴をざっくり解説しています。

ゲーミング性能は高性能なグラボ搭載時のもの

「CPUのゲーミング性能」は基本的に「高性能なグラフィックボードを使用した場合」のものを指しています。CPUの内蔵GPU(iGPU)の性能を示すものではないため、注意してください。


Core i9:ハイエンド上位

第11世代のCore i9
マルチスレッド
(4.5)
シングルスレッド
(5.0)
ゲーミング
(5.0)
消費電力・発熱
(1.0)
価格
(1.0)
総合評価
(2.5)

第11世代のCore i9の主な仕様
  • 各性能が非常に高性能で、全モデルで最も高い
  • 消費電力・発熱が非常に多い
  • 冷却性能の非常に高いクーラーが必要
  • 非常に高価(約6万円~7万円)
  • Core i7とコア数が変わらないのに高い

第11世代のCore i9は、8コア16スレッドのハイエンドモデルです。Intelの主流CPUとしては最高性能のモデルになります。その代わり非常に高価で、おおよそ約6万円~7万円という高価格です。また、消費電力(発熱)が非常に多く、性能を最大限引き出すためには冷却性能の非常に高いクーラーが求められます。特にK付きのモデル(TDP:125W)の発熱はとんでもなく多いので、水冷クーラーが推奨…というか必須レベルです。本体価格の高さに加えてCPUクーラーに掛かる費用も高いため、搭載PCの価格はかなり高くなります。そのような点も含め、上級者向けのCPUです。

Core i9の各種処理性能は非常に優れていますが、第11世代ではCore i7と同じ8コアになってしまったこともあり「マルチスレッド性能」「シングルスレッド性能」「ゲーミング性能」のどれを取っても、Core i7との差は小さめです。しかも、前世代より価格も少し上昇してしまっているため、コスパは悪化しています。

そのため、コスパは 基本的にCore i7 の方が優秀のため、予算に余裕があって少しでも高い性能が欲しい場合以外にはCore i9は正直微妙ですそれに、わずかな性能向上のために1~2万円の費用追加をするよりは「Core i7 + 他パーツの補強」の方がお得感が強いことが多いのが基本だと思います。

また、第11世代(最新)では前世代からコア数が10→8へと減ってしまった上に、価格も上昇してしまいました。コスパ的には更に悪くなる結果となり、Core i7との差別化がより難しくなりました。一応、Core i9(K付き)限定で新しいブースト機能(制限付きの自動オーバークロック機能のようなもの)が搭載されましたが、コア自体の性能が変わるわけではないので、コスパ的にはイマイチです。第11世代のCore i9を購入するなら、Core i7にするか前世代のCore i9を選択した方が良いです


Core i7:ハイエンド

第11世代のCore i7
マルチスレッド
(4.5)
シングルスレッド
(5.0)
ゲーミング
(5.0)
消費電力・発熱
(1.5)
価格
(2.0)
総合評価
(3.5)

第11世代のCore i7の主な仕様
  • 各性能が非常に高性能
  • 第11世代ではCore i9と性能差が小さいのに大幅に安い
  • 消費電力・発熱が非常に多い
  • 冷却性能の非常に高いクーラーが必要
  • 高価(約4万円~6万円)

第11世代のCore i7は、8コア16スレッドの高性能CPUモデルです。Core i7は代々、迷ったらCore i7と言われることもあるほど、高性能CPUの安定択として常に高い人気を誇っている人気モデルです。各種高い性能を持ち、詳しく調べなくても大体の要件を満たすことができるのが魅力のCPUと言えます。

ただし、価格は大体4万円~6万円と高価です。また、消費電力(発熱)は非常に多く、性能を最大限引き出すためには冷却性能の高いクーラーが求められます。K付きのモデル(TDP:125W)では水冷クーラーが推奨されるレベルです。

マルチスレッド性能は非常に高いです。また、第11世代ではCore i9 とコア数が同じのため、Core i9との差もあまりありません。シングルスレッド性能とゲーミング性能も非常に高いです。各種性能が非常に優れているので、Core i7 以上であれば他のパーツのボトルネックとなる事は基本的に無いです。

 Core i7 は高価ではありますが、Core i9 は更に高価なため、より現実的な選択としてCore i7は人気です。更に、Core i9は消費電力や発熱面での扱いも難しいため、Core i9が主流CPUに仲間入りした今でも、以前とあまり変わらない人気を保つ無難な高性能CPUです。


Core i5:ミドルレンジ~ハイスペック

第11世代のCore i5
マルチスレッド
(3.5)
シングルスレッド
(4.5)
ゲーミング
(4.0)
消費電力・発熱
(3.0)
消費電力・発熱(末尾K)
(2.0)
価格
(3.5)
総合評価
(4.5)

第11世代のCore i5の主な仕様
  • そこそこ安価(約2万円~3万円台中盤)
  • 高いシングルスレッド・ゲーミング性能
  • そこそこ高いマルチスレッド性能
  • 非常にコスパが良い
  • K付きモデルの消費電力・発熱は非常に多い
  • Core i7以上と比べるとマルチスレッド性能は大幅に低い

 Core i5 はミドルレンジCPUモデルです。第11世代のCore i56コア12スレッドという仕様になっており、Core i7とCore i9よりもコア数が2つ少なくなっています。上位モデルと比べるとコア数も少なく、マルチスレッド性能が下がります。

ミドルレンジ(中間性能帯)という位置付けですが、最近のものは十分に高性能と言って良いレベルまで性能は向上しています。特別に高負荷な作業をしないのであれば困ることはほとんどありません。

価格はやや幅が広く、おおよそ2万円~3万円台中盤です。処理性能だけで言えば当然Core i7以上よりは劣りますが、価格は大幅に安くなるため、コスパは非常に良いです。純粋なコスパではCore i9、i7 を上回ります。

Core i5で特にコスパが良く人気のモデルは、2万円台前半の下位モデルです。該当モデルはゲーミングコスパ単体であれば、2021年4月現在では最強コスパ候補筆頭CPUと言っても過言ではないほどコスパが良いです。


Core i3:エントリー~ミドルレンジ

第10世代のCore i3
マルチスレッド
(2.0)
シングルスレッド
(2.5)
ゲーミング
(2.5)
消費電力・発熱
(4.0)
価格
(4.5)
総合評価
(2.5)

第10世代のCore i3の主な仕様
  • 非常に安価(約1万円台前半~2万円)
  • 軽作業しかしないならコスパが良い
  • 消費電力・発熱が少ない
  • 最新世代のモデルが無い(第11世代)
  • 重い処理では不安の残る性能
  • コア数が少ないためマルチ処理に弱い

Core i3は、エントリー~ミドルレンジCPUモデルです。中の下くらいの印象が丁度良いかと思います。価格は1万円中盤前後で、安価です。

低性能とは言えない程度の性能は持ちますが、最新の3Dゲームや動画編集、エンコード等の高負荷な処理を任せるにはやや不安が残る性能です。しかし、高負荷でない処理であれば十二分にこなせる性能ですし、高負荷な処理も出来ない訳ではありません。費用を抑えたいライトユーザーや事務作業などに最適なCPUです。

また、コア数が少なくて消費電力(発熱)が少ないので、省スペースPCなどにも採用しやすい点も魅力です。

良い点

  • 安価(約1万円台中盤前後)
  • 消費電力(発熱)が少ない

悪い点

  • 高負荷な処理には不安が残る性能

現在の主要CPU

記事更新時点(2021年4月)の主流製品の性能比較表を下記に示しています。最新世代から2世代(第11,10世代)を対象としています。各指標の説明や参考サイト等は、表の下にまとめて記載にしていますので、そちらをご覧ください。また、末尾Fのモデルは、Fの付かないモデルから内蔵GPUが無効化されたモデルで、Fの付かないモデルとCPUとしての処理性能は基本的に同じです。

Core iシリーズの主要製品(2021年4月時点)
CPU名称 評価 PassMark
スコア
クロック
定格 / 最大
TDP
コア
/スレッド
L3
キャッシュ
参考価格
Core i9-11900K 27495 3.5 / 5.2 GHz 125W 8/16 16MB 78,000円
Core i9-11900KF 27495 3.5 / 5.2 GHz 125W 8/16 16MB 75,000円
Core i9-11900 2.5 / 5.2 GHz 65W 8/16 16MB 64,000円
Core i9-11900F 2.5 / 5.2 GHz 65W 8/16 16MB 62,000円
Core i9-10900K 24068 3.7 / 5.3 GHz 125W 10/20 20MB 56,000円
Core i9-10900KF
23679 3.7 / 5.3 GHz 125W 10/20 20MB 51,000円
Core i9-10900 21481 2.8 / 5.2 GHz 65W 10/20 20MB 47,000円
Core i9-10900F 21481 2.8 / 5.2 GHz 65W 10/20 20MB 46,000円
Core i7-11700K 25194 3.6 / 5.0 GHz 125W 8/16 16MB 59,000円
Core i7-11700KF 25194 3.6 / 5.0 GHz 125W 8/16 16MB 57,000円
Core i7-11700 2.5 / 4.9 GHz 65W 8/16 16MB 48,000円
Core i7-11700F 2.5 / 4.9 GHz 65W 8/16 16MB 44,000円
Core i7-10700K 19857 3.8 / 5.1 GHz 125W 8/16 16MB 40,000円
Core i7-10700KF 19857 3.8 / 5.1 GHz 125W 8/16 16MB 37,500円
Core i7-10700 18666 2.9 / 4.8 GHz 65W 8/16 16MB 35,000円
Core i7-10700F 18666 2.9 / 4.8 GHz 65W 8/16 16MB 33,500円
Core i5-11600K 19740 3.9 / 4.9 GHz 125W 6/12 12MB 38,000円
Core i5-11600KF 19740 3.9 / 4.9 GHz 125W 6/12 12MB 35,000円
Core i5-11500 17899 2.7 / 4.6 GHz 65W 6/12 12MB 29,000円
Core i5-11400 17629 2.6 / 4.4 GHz 65W 6/12 12MB 26,000円
Core i5-11400F 17629 2.6 / 4.4 GHz 65W 6/12 12MB 23,000円
Core i5-10600K 15150 3.6 / 5.0 GHz 125W 6/12 12MB 28,000円
Core i5-10600KF 15150 3.6 / 5.0 GHz 125W 6/12 12MB 26,000円
Core i5-10600 14008 3.3 / 4.8 GHz 65W 6/12 12MB 27,000円
Core i5-10500 13374 3.1 / 4.5 GHz 65W 6/12 12MB 23,000円
Core i5-10400 13073 2.9 / 4.3 GHz 65W 6/12 12MB 20,000円
Core i5-10400F 13120 2.9 / 4.3 GHz 65W 6/12 12MB 18,000円
Core i3-10105F 9000 3.7 / 4.4 GHz 65W 4/8 6MB 12,000円
Core i3-10100 8800 3.6 / 4.3 GHz 65W 4/8 6MB 14,000円
Core i3-10100F 8800 3.6 / 4.3 GHz 65W 4/8 6MB 11,000円
※価格は2021年4月時点の価格.comやAmazonでの最安値。
末尾の意味

K:オーバークロック可能モデル。クロック周波数を従来より引き上げる事が可能なモデル。しかし、オーバークロックは想定されていない発熱の増加が懸念されるため、基本的には非推奨。ただし、オーバークロックをしなくても、無印版より定格やTB時の周波数が高くなっており、オーバークロックを利用しなくても性能が高いので、オーバークロックをする気が無くても、ただの高性能モデルとして扱える。

F:内蔵GPU(iGPU)が無効化されているモデル。別途GPUが必須となる。価格が少し安い。

各指標の説明
CPU名称:CPUの名称です。4桁の数字の先頭が世代数を表しています。(例: Core i7 8700 → 第8世代)

評価:筆者の主観によるオススメ度を表しています。性能と価格から判断しています。

PassMarkスコア:CPUのベンチマークで有名な、Passmarkのベンチマークスコアです。高いほど高性能です。

クロック周波数:CPUのクロック周波数です。記載しているTB(ターボブースト)時の周波数は最大の時のものです。また、TBは全てのコアに適用されるとは限らず、各コアによって最大周波数が違う場合もあります。それらは製品によって異なります。

TDP:熱設計消費電力です。CPUの消費電力の目安となる指標です。ですが、半ば形骸化しており、実際の最大消費電力はTDPの値を大きく超える事が多いです。

コア:CPUが実際に処理を行う部品の名称です。コア数が多いほど発熱が多くなる傾向があります。
スレッド:ざっくりいうと、コアが行う仕事を表します。原則は、1コアにつき1スレッドですが、ハイパースレッディング・テクノロジーという技術により、1コアを疑似的に2コアに見せることで、1コアにつき2スレッドを実現したCPUも今では珍しくありません。

キャッシュ:データを一時的に保存できるメモリーです。選択の余地は基本ないので、容量が多いほど良い、程度の認識で構いません。

参考価格:CPUの現在の価格の参考です。記事更新時点での、価格.comやAmazonなどの最安値となっています。最終更新は2019年6月25日です。

参考
仕様の参考:Intel – 公式
ベンチマークスコアの参考:PassMark Software

対応チップセットとソケット形状

Core iシリーズの、対応チップセットおよびソケットについて触れています。
2021年4月現在の最新、第11世代の「Rocket Lake」第10世代の「Comet Lake」について載せています。


ソケット形状

ソケット形状は、第11世代も第10世代も同じ「LGA1200」となっています。そのため、第10世代CPUで使われていた古いマザーボードでも、BIOSが対応すれば第11世代CPUを使用することが可能なはずです。しかし、第11世代CPU対応のチップセットではCPUの接続が新しい規格(PCIe 4.0)へと進歩しているため、古いマザーボード(チップセット)で第11世代CPUを使用しても、性能を最大限発揮できない可能性があります。

【第11,10世代の対応ソケット】

・LGA1200

【参考:第9,8世代の対応ソケット】

・LGA1151


チップセット

チップセットも第11世代と第10世代は同じIntelの400番台と500番台に対応しています。
ただし、400番台のチップセットでは、対応のBIOSを導入しないと第11世代CPUを使用していてもPCIe 4.0が利用できないため注意が必要です。

第11世代および第10世代のCore iシリーズの対応ソケット形状とチップセットまとめ

主流なチップセットを列挙しています。※個人利用では気にする必要は無いかと思いますが。下記以外にもワークステーション向けのもので対応しているチップセットもあります。(例:W480,Q470)

第11,10世代
ソケット形状
LGA1200
チップセット
Z590 Z490
H570 H470
B560 B460
H510 H410

その他参考

「Core i」シリーズの「違い」とは直接の関連のない事柄をまとめています。知っておいて損はないと思うので、よろしければご覧ください。


オーバークロック

Intel製の主流CPUの場合、末尾(接尾語)が「K」のCPUは「オーバークロック(OC)」が可能となっています。
オーバークロックとは、仕様で定められているクロック周波数の上限値を突破して引き上げる事が可能な機能です。これを利用すると、そのCPUの本来の性能を上回ることが可能となりますが、想定されていない発熱の増加により、故障のリスクが高まる上に、メーカーの保証も無くなります。基本的に非推奨とされている機能です。
性能限界を知るためにベンチマークテストをされている事はありますが、一般的にはほぼ活用はされない機能で、余程の上級者でない限りは気にする必要が無い機能となっています。

ただし、オーバークロック可能モデルは、定格やTB時の周波数がベースのCPUより基本的に高いです。また、電力制限もやや緩く設定されているため、十分な冷却能力が確保されていれば、オーバークロックをしなくても類似の他CPUより性能は基本的に高いです。
そのため、オーバークロックを利用する気が無くても、末尾Kのオーバークロック可能モデルを購入する理由はあります。

第11世代のCore i9(K)では、自動オーバークロック機能のようなものが使えます

正直出来は微妙な第11世代のCore i9ですが、Core i7との差別化を図るためか、K付きのモデルでは特別に自動オーバークロック機能のようなものが簡単に使えるようになっています。

Adaptive Boost Technology(以下:ABT)と呼ばれるもので、温度制限付きで動的にクロックを引き上げてくれるブースト機能です(11900Kでは全コア5.1GHzまで?)。熱的に余裕があるならクロックを引き上げるブースト機能は大体のCPUで搭載されていますが、従来のブースト機能と違うのは、本来のクロック制限を少し超えての動作が許容されている点です(温度制限内なら)。そのため、自動オーバークロック機能と評されていたりします。また、普通のオーバークロックは保証の範囲外となるのに対し、ABTは保証の範囲内となるのも異なります。

ABTは標準では基本的に無効になっているようですが、公式機能なので細かい設定などは要らずに簡単にONにして利用することができます。ただし、元々第11世代のCore i9の発熱がとんでもなく多いので、ABTを有効活用するためにはかなり高いCPUクーラーを導入する必要がある点には注意が必要です。また、そもそも通常のブースト機能でもCore i9の最大クロックは非常に高いので、ABTを利用したとしても性能向上は小さい点も留意です。


末尾のアルファベット(接尾語)

CPUには、「Core i7 9700K」の「K」のように、末尾にアルファベット(接尾語)が付属している場合があります。
この文字は、そのCPUの機能性を示すものとなっています。以前はかなり多くのアルファベットが乱立していましたが、現在ではかなり整理されており、数種類しかありません。覚えておくと、名前を見るだけでざっくりとした相対比較ができるので便利です。下記にまとめています。

  • K:オーバークロック可能モデル。オーバークロックしなくてもベースCPUより周波数が高く高性能。
  • F:内蔵GPU(iGPU)無効化モデル。ベースCPUより価格が少し安い。

Intel CPUの名称については下記の記事でもうちょっと詳しく解説しています。よろしければご覧ください。

CPUの名前の由来について解説【Intel編】CPUの名前の由来について解説【Intel編】

付属クーラー(熱対策)

CPUは、その小さな本体で膨大な処理を行い、多量の電力を消費するため、かなり発熱します。そのためCPUはクーラーによる冷却が必須です。
クーラーは必須ですが、特に発熱が多いCPUに関してはクーラーが付属しない場合もあります。Core iシリーズでいうと、主にTDPが65W超える、末尾がKのモデルにはクーラーが付属しません。発熱の多いCPUを使うためには冷却性能の高いクーラーが必須となりますが、そのようなクーラーを付属するためには当然それなりのコストが掛かるため、それを削減しているという感じです。

ただし、最近のIntel CPUはTDPが65W以下のモデルでも発熱がかなり多いため、クーラーが付属しているモデルでも、出来れば冷却性能の高い別のクーラーを利用することをおすすめします

どの程度のクーラーが良いかは利用環境にとっても異なるため、一概に言うのは難しいですが、ざっとした目安を下記に添えておきます。参考までにご覧ください。

クーラーの目安
CPU 推奨クーラー
Core i9(K)
Core i7(K)
簡易水冷
(240mm以上のラジエーター)
Core i9
Core i7
Core i5(K)
簡易水冷
(240mm以上のラジエーター)
大型空冷
(120mm以上のファン2基 or 140mmのファン1基)
Core i5 簡易水冷
(120mm以上のラジエーター)
空冷
(120mm以上のファン1基以上)
※120mmファン1基の空冷だと最大性能を出すにはちょっと厳しいかも。
高負荷な処理をたくさんする前提じゃなければOK。
Core i3 付属クーラー
※重い処理もやるなら変更推奨
空冷
(92mm以上のファン1基以上)

記事はここまでになります。ご覧いただきありがとうございました。
CPUのその他の情報に関しては、下記の記事も参考になるかもしれません。良ければご覧ください。

CPUとは?【なるべくわかりやすく解説】

6 COMMENTS

ゲームPC興味ある

とても分かりやすい記事をありがとうございます。
当方corei7 9700KFというモデルを使っています。
マザーボードがオーバークロックできないものでKのものでなくてもよかったかなと思いましたがベースのものよりも性能高いんですね。この記事に出会わなければわからなかったことです。あと内臓GPU非搭載というのは何かデメリットなどはあるのでしょうか。わたしのPCにはグラフィックボード積んでいます。

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とねりん

内蔵GPU非搭載のデメリットは、グラフィックボードを利用する前提ならほぼ無いと思います。
強いていうなら、グラフィックボードが故障して使えなくなった際に画面が表示する事ができない事や、グラフィックボードを搭載しにくい超小型PCでの利用が難しいというくらいだと思います。
追記:内蔵GPU非搭載モデルではQSVエンコードを利用する事ができません。恐らく大丈夫とは思いますが、積んでいるグラフィックボードがハードウェアエンコード未対応だった場合には困る可能性はあります。

返信する
とねりん

いいえ、必ずしもそうではありません。ですが、”Intelの主流CPU”内なら、基本的にその認識でも構わないです。

「Core X(Extreme Edition)」というシリーズは末尾がXでOC可能ですが、非常に高価かつ消費電力が多いため一般向けではありませんし、以前に末尾CのCPUでOC対応のものがありましたが、現在は恐らく廃止されている、など例外はあります。

また、AMD製のCPUでは末尾Kは関係なく、無印でもOCに対応していたりします。

返信する
通りすがり

Core i3:エントリー~ミドルレンジ の説明で
悪い点:消費電力(発熱)が少ない
とありますが、冬場の暖房器具としての性能かな?

返信する
とねりん

確認不足でした。「良い点」の間違いですね。申し訳ございません。訂正いたしました。

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