【性能比較】Core「i9 / i7 / i5 / i3」の違いを解説【2019年最新版】

Intelの「Core i」シリーズCPUの違いをまとめて解説しています(デスクトップ用)。主に最新世代を対象とした視点となっています。現在は第9世代を載せています。
※「Core X」シリーズは除外しています。

各モデルの特徴【i9,i7,i5,i3】

まず、「Core i」シリーズの各モデルの特徴をざっくり解説しています。

ゲーミング性能は高性能なグラボ搭載時のもの

「CPUのゲーミング性能」は基本的に「高性能なグラフィックボードを使用した場合」のものを指しています。
本記事でもそうしており、内蔵GPU(iGPU)の性能を示すものではないため、注意してください。


Core i9:ハイエンド上位

第9世代から主流CPUに仲間入りしたハイエンドモデルが Core i9 です。IntelのCPUの主流製品としては最高性能で、他のCPUを圧倒します。その代わり非常に高価で、第9世代では約6万円という高価格です。消費電力の多さも相まって、やはり上級者向けのCPUです。

マルチスレッド性能は圧倒的で、 Core i7 すらも大きく上回る性能を持ちます。ただし、シングルスレッド性能およびゲーミング性能はトップクラスではあるものの、Core i7 との差はあまりありません。
その圧倒的なマルチスレッドを最大限活かせる場合でなければ、コスパ的には Core i7 の方が優秀なので、「Core i7 + 他パーツの補強」の方が賢い選択になる場合も多いです。

良い点

  • 圧倒的なマルチスレッド性能の高さ
  • 非常に高いシングルスレッド性能,ゲーミング性能

悪い点

  • 非常に高価(第9世代で約6万円)
  • 消費電力(発熱)が多い

Core i7:ハイエンド

言わずとしれたハイエンドCPUモデルが Core i7 です。全体的に高水準な性能を持ち、弱点が少なく無難といえるため、とりあえずCore i7にすれば要件をほぼ満たせるので、人気が高いです。価格は大体4万円前後で高価です。

マルチスレッド性能は非常に高く、Core i9 には劣るものの、個人利用の範疇ならまず困る事はありません。シングルスレッド性能およびゲーミング性能なら、Core i9 にも引けを取らないほど高性能です。Core i7 以上であれば、他のパーツのボトルネックとなる事は基本的に無いです。
Core i7 も高価ですが、Core i9 がそれを凌駕する高さなので、Core i9が主流CPUに仲間入りした今でも、以前とあまり変わらない人気を保つ無難なCPUです。

良い点

  • 全体的に高性能で弱点が無い

悪い点

  • 高価(大体約4万円前後)
  • 消費電力(発熱)が多い

Core i5:ミドルレンジ~ハイスペック

ミドルレンジCPUモデルが Core i5 です。ミドルレンジと言いつつも、2019年現在では、数年前のハイエンドに匹敵する性能を持つほど高性能です。価格も主流なのものは2万円程度と安価なので、コスパが非常に良いです。コスパのみで言うのであれば、Core i9,i7 を上回ります。
原則、1コアを疑似的に2コア以上にする(1コア=2スレッド にする)ハイパースレッディング(以下:HT)を使用しないため、シングルスレッド性能が高いです。その影響かゲーミング性能も高く、Core i9,i7と価格差ほどの差を感じないものとなっています。

良い点

  • 安価(約2万円~)
  • 高いシングルスレッド性能,ゲーミング性能
  • コスパが非常に良い

悪い点

  • Core i9,i7と比較して、マルチスレッド性能が低い

Core i3:エントリー~ミドルレンジ

エントリー~ミドルレンジCPUモデルが Core i3 です。中の下くらいの印象が丁度良いかと思います。価格も安価です。
近年では性能が向上し、低性能とは言えない程度にはなっていますが、未だに最新の3Dゲームや動画編集,エンコード等を任せるにはやや不安が残る性能です。
しかし、上記以外の、高負荷でない作業であれば十二分にこなせる性能で、コア数もCore i5以上と比較して少ないため、消費電力(発熱)が少ないです。ライトユーザーや事務作業などに最適なCPUです。

良い点

  • 安価(約1万円台前半~)

悪い点

  • 高負荷な作業は不安が残る性能
  • 消費電力(発熱)が少ない

処理性能

「Core i」シリーズの処理性能についてざっくりまとめています。「シングルスレッド性能」「マルチスレッド性能」「ゲーミング性能」の3点で評価しています。各性能について、表の下から軽く説明していますので、そちらをご覧ください。また、この比較は、基本的に同世代におけるものです。評価に関しては相対比較で、あくまで目安ですので、参考までにご覧ください。

モデル名 シングルスレッド マルチスレッド ゲーミング
Core i9
Core i7
Core i5
Core i3 ×

※評価は相対的なもの。「×」だから低性能、という意味ではない。

シングルスレッド性能

1スレッド(1コア)あたりの性能のこと。CPUにおいてシングルスレッド性能は非常に重要です。
低負荷な処理に掛かる時間が短くなる(サクサク動く)他、マルチコアに対する最適化されていないアプリケーション等でも影響が無く、あらゆる方面で役立ちます。CPUにおいて最も汎用性のある性能と言えます。

マルチスレッド性能

CPUの全てのコアが協力して処理を行った場合の性能のこと。
複数のアプリケーションを同時動かす「マルチタスク」や、レンダリングなどで有利に働く性能です。

ゲーミング性能

高性能なグラフィックボードと同時に稼働した場合の、主にゲームの平均FPS等です。内蔵GPU(iGPU)の性能ではありません。
ただし、「ゲーミング性能」というのは、基本的にGPUよる部分が大きいです。
いわゆるCPUのゲーミング性能というのは、「高性能なGPUの性能をどれだけ発揮させる事ができるか」というものです。関連して、CPUの性能が低く、GPUの性能を上手く発揮出来ていないことを「ボトルネック」と呼んだりします。


価格・コスパ

「Core i」シリーズ各種の価格とコスパの関係をざっくりまとめています。

モデル名 価格 性能 コスパ
Core i9 非常に高価
Core i7 高価
Core i5 比較的安価
Core i3 安価 ×

※評価は相対的なもの。「×」だから低性能、という意味ではない。


現在の主要CPU

詳しい解説を先にするよりも、実際に見た方が速いと思います。
現在(2019年)の主流製品の性能比較です。最新世代から2世代(第9,8世代)を対象としています。
各項目の説明は表の下に記載していますので、そちらを参照ください。

CPU名称 評価 PassMark
スコア
クロック周波数
定格/TB時
TDP
コア
/スレッド
キャッシュ
参考価格
Core i9 9900K 20500 3.6 / 5.0 GHz 95W 8/16 16MB 59,000円
Core i9 9900KF 20500 3.6 / 5.0 GHz 95W 8/16 16MB 58,000円
Core i7 9700K 17400 3.6 / 4.9 GHz 95W 8/8 12MB 47,000円
Core i7 9700KF 17400 3.6 / 4.9 GHz 95W 8/8 12MB 46,000円
Core i7 9700F 16800 3.0 / 4.7 GHz 65W 8/8 12MB 42,000円
Core i7 8700K 16100 3.7 / 4.7 GHz 95W 6/12 12MB 45,000円
Core i7 8700 15200 3.2 / 4.6 GHz 65W 6/12 12MB 36,000円
Core i5 9600K 13500 3.7 / 4.6 GHz 95W 6/6 9MB 29,000円
Core i5 9600KF 13500 3.7 / 4.6 GHz 95W 6/6 9MB 29,000円
Core i5 8600K 12800 3.6 / 4.3 GHz 95W 6/6 9MB
Core i5 8600 12400 3.1 / 4.3 GHz 65W 6/6 9MB
Core i5 8500 12100 3.0 / 4.1 GHz 65W 6/6 9MB
Core i5 9400F 12050 2.9 / 4.1 GHz 65W 6/6 9MB 19,000円
Core i5 8400 11700 2.8 / 4.0 GHz 65W 6/6 9MB 22,000円
Core i3 8350K 9200 4.0 GHz 91W 4/4 6MB 21,000円
Core i3 9100F 8950 3.6 / 4.2 GHz 65W 4/4 6MB 12,000円
Core i3 8300 8860 3.7 GHz 62W 4/4 6MB 17,000円
Core i3 8100 8100 3.6 GHz 65W 4/4 6MB 16,000円
※価格は2019年6月26日時点の、価格.comやAmazonでの最安値。
末尾の意味

K:オーバークロック可能モデル。クロック周波数を従来より引き上げる事が可能なモデル。しかし、オーバークロックは想定されていない発熱の増加が懸念されるため、基本的には非推奨。

F:内蔵GPU(iGPU)が無効化されているモデル。別途GPUが必須となる。価格が少し安い。

各項目の説明
CPU名称:CPUの名称です。4桁の数字の先頭が世代数を表しています。(例: Core i7 8700 → 第8世代)

評価:管理人による主観によるオススメ度を表しています。性能と価格から判断しています。

PassMarkスコア:CPUのベンチマークで有名な、Passmarkのベンチマークスコアです。高いほど高性能です。

クロック周波数:CPUのクロック周波数です。記載しているTB(ターボブースト)時の周波数は最大の時のものです。また、TBは全てのコアに適用されるとは限らず、各コアによって最大周波数が違う場合もあります。それらは製品によって異なります。

TDP:熱設計消費電力です。CPUの消費電力の目安となる指標です。ですが、半ば形骸化しており、実際の最大消費電力はTDPの値を大きく超える事が多いです。

コア:CPUが実際に処理を行う部品の名称です。コア数が多いほど発熱が多くなる傾向があります。
スレッド:ざっくりいうと、コアが行う仕事を表します。原則は、1コアにつき1スレッドですが、ハイパースレッディング・テクノロジーという技術により、1コアを疑似的に2コアに見せることで、1コアにつき2スレッドを実現したCPUも今では珍しくありません。

キャッシュ:データを一時的に保存できるメモリーです。選択の余地は基本ないので、容量が多いほど良い、程度の認識で構いません。

参考価格:CPUの現在の価格の参考です。記事更新時点での、価格.comやAmazonなどの最安値となっています。最終更新は2019年6月25日です。

参考
仕様の参考:Intel – 公式
ベンチマークスコアの参考:PassMark Software

対応チップセットとソケット形状

「Core i」シリーズの最新から2世代のCPUの、対応チップセットおよびソケットについて触れています。
対応のチップセットとソケットは、「Core i」のナンバリングに関わらず、基本的に世代毎で共通になっています。
2019年現在は、第9世代の「Coffee Lake Refresh」および、第8世代の「Coffee Lake」のCPUを載せています。ここに記載されていないチップセット・ソケット形状には基本的に対応していません。


ソケット形状

第9世代の「Coffee Lake Refresh」および、第8世代の「Coffee Lake」の対応ソケット形状は、どちらも「LGA1151」です。互換性もあります。

【第9,8世代の対応ソケット】

・LGA1151


チップセット

第9世代の「Coffee Lake Refresh」および、第8世代の「Coffee Lake」の対応チップセットは、Intelの300番台のものが該当します。
Z390以外のチップセットで、第9世代CPUを利用するにはBIOS等のアップデートが必要な場合があるため注意が必要です。

【第9,8世代の対応チップセット】

Z390, Z370, H370, B365, B360, H310

Intel 第9,8世代 CPUの対応ソケット形状とチップセットまとめ
ソケット形状
LGA1151
チップセット
Z370
H370
B365
B360
IH310

その他

「Core i」シリーズの「違い」とは直接の関連のない事柄をまとめています。知っておいて損はないと思うので、よろしければご覧ください。

オーバークロック

Intel製の主流CPUの場合、末尾(接尾語)が「K」のCPUは「オーバークロック(OC)」が可能となっています。
オーバークロックとは、仕様で定められているクロック周波数の限界を突破し、引き上げる事が可能な機能です。これを利用すると、本来を上回る性能を発揮する事が可能となりますが、想定されていない発熱の増加により、故障のリスクが高まります。基本的に非推奨とされている機能です。
性能限界を知るためにベンチマークテストをされている事はありますが、一般的にはほぼ利用されない機能で、余程の上級者でない限りは気にする必要が無い機能となっています。

ただし、オーバークロック可能モデルは、定格やTB時のクロック周波数もベースのCPUより基本的に高いです。オーバークロックをしなくても、類似の他CPUより性能は高い事が多いです。
そのため、オーバークロックを利用する気が無くても、末尾Kのオーバークロック可能モデルを購入する理由は十二分にあります。


末尾のアルファベット(接尾語)

CPUには、「Core i7 9700K」の「K」のように、末尾にアルファベット(接尾語)が付属している場合があります。
この文字は、そのCPUの機能性を示すものとなっています。以前はかなり多くのアルファベットが乱立していましたが、現在ではかなり整理されており、数種類しかありません。下記にまとめています。

  • K:オーバークロック可能モデル。ベースCPUより定格の周波数も高く、オーバークロック無しでも高性能。
  • F:内蔵GPU(iGPU)無効化モデル。ベースCPUより価格が少し安い。

Intel CPUの名称については下記の記事でもうちょっと詳しく解説しています。よろしければご覧ください。

CPUの名前の由来について解説【Intel編】CPUの名前の由来について解説【Intel編】

付属クーラー(熱対策)

小さな本体で膨大な処理を行い、電力を消費する「CPU」は、クーラーによる冷却が必須です。
そのため、CPUの大部分には、クーラーが付属します。しかし、Intel製CPUでは、特に発熱が多いCPUに関してはクーラーが付属しない場合があります。

主に、TDPが65W超える、末尾がKのモデルには基本的にクーラーは付属しません。これは、Intelの付属クーラーは冷却性能が非常に低く、発熱の多いCPUに利用するとトラブルが発生する恐れがあるためです。ちなみに音もうるさいです。より良い性能のクーラーを付属しようとすると当然コストが更にかかってしまい、本体価格も上げなければならないため、いっそのこと付けなければいいじゃんというやつです。

そのため、クーラーを付属しない発熱の多いCPUを使用する場合は、別途CPUクーラーの用意が必須となります。
具体的に言うと、Core i9 なら必須。Core i7 やCore i5 でも、TDPが95W以上のモデルではほぼ必須です。また、BTOパソコンでは、該当CPUでもIntelの付属クーラーとさほど性能の変わらないものが割り当てられている場合があるため、変更することをおすすめします。

余談ですが、対抗製品のAMDの「Ryzen」の付属クーラーは、冷却性能も静音性も中々で良いものとなっています。別途クーラーを用意する必要性が少なく、コスパ面で実は少し優位だったりします。


記事はここまでになります。ご覧いただきありがとうございました。
CPU他の情報に関しては、下記の記事は参考になるかもしれません。良ければご覧ください。

CPUとは?【なるべくわかりやすく解説】

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