「GeForce RTX 3070」のざっくり性能比較・評価です。FE版のものになります。
8nmプロセスのAmpereアーキテクチャ採用のRTX 30シリーズは、既にRTX 3080とRTX 3090が既に発売されていますが、信じられないほど高性能でした。ただし、価格は非常に高い上に高負荷時にはとてつもない消費電力を伴うため、一般ユーザーには手が出しにくい仕上がりでもありました。それらのデメリットが大幅に軽減されているRTX 3070の実力を見ていきます。
本記事の情報は記事執筆時点(2020年10月28日)のものです。ご覧になっている際には異なる可能性があるため注意してください。
仕様
まずは、前世代のGPUと一緒に主要スペックをざっくりと載せています。
簡易比較表
GPU | 3DMark※ | CUDA コア数 | メモリ 容量 | メモリタイプ 転送速度 | TDP | 参考価格 |
---|---|---|---|---|---|---|
RTX 3090 | 44100 | 10496 | 24GB | GDDR6X 19.5Gbps | 350W | 約22万円~ |
RTX 3080 | 41500 | 8704 | 10GB | GDDR6X 19Gbps | 320W | 約10万円~ |
Titan RTX | 37400 | 4608 | 24GB | GDDR6 14Gbps | 280W | 約33万円 |
RTX 3070 | 33140 | 5888 | 8GB | GDDR6 14Gbps | 220W | 約6万円~7万円? |
RTX 2080 Ti | 33800 | 4352 | 11GB | GDDR6 14Gbps | 250W | 約150,000円 |
RTX 2080 SUPER | 28800 | 3072 | 8GB | GDDR6 15.5Gbps | 250W | 約85,000円 |
RTX 2070 SUPER | 24800 | 2560 | 8GB | GDDR6 14Gbps | 215W | 約50,000円 |
RTX 3070は、RTX 3080や3090で使用されているダイ(GA102)よりも4割近くも小型なダイ(GA102)で製造されています。それによってCUDAコア数が大幅に削減されています。RTX 3080から見るとコア数は約32%の削減です。ただし、コアクロックは僅かに上昇しています。
特に魅力的なのは、220WというTDPです。RTX 3080では高すぎた320WというTDPが100Wも減っています。RTX 2080 Tiから見ても30Wの減少です。RTX 3080よりも電源の選択に大きく余裕があります。長期的な利用を視野に入れる場合、これは寿命的な意味でもワットパフォーマンス的な意味でも非常に大きな利点となります。
ゲーミング性能(平均FPS)
ゲーミング性能は、言葉の通りゲームをする際のパフォーマンスの性能です。実際にゲームを動作させた際の平均FPS数を見ていきます。今回は23種類のゲームでのデータを基に見ていきます。設定は基本的に最高品質です。使用されたCPUは「Core i9-9900K」、グラフィックボードは「GeForce RTX 3070 FE版」となっています。その他のスペックなどの詳細は記事上部の参考リンクを参照お願いします。
1080p(最高品質)
FHD(1920×1080)です。最低限の解像度という感じですが、2020年現在では最も主流な解像度です。ハイエンドGPUを使用していても、FPSやTPSでは出来るだけ高いFPS数を維持するためこの設定にするのが主流だと思います。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 3090 | 196.4 |
RTX 3080 | 188.4 |
RTX 2080 Ti | 160.0 |
RTX 3070 | 159.6 |
RTX 2080 SUPER | 141.5 |
RTX 2080 | 135.8 |
RTX 2070 SUPER | 126.4 |
Radeon VII | 121.5 |
RX 5700 XT | 119.7 |
RTX 2070 | 113.3 |
RTX 2060 SUPER | 109.4 |
RX 5700 | 108.0 |
GTX 1080 | 96.9 |
RX 5600 XT | 95.9 |
GTX 1070 Ti | 93.6 |
GTX 1660 Ti | 82.3 |
GTX 1660 SUPER | 81.2 |
RX 5500 XT 4GB | 65.1 |
RX 580 8GB | 63.2 |
GTX 1060 6GB | 52.4 |
RTX 2080 Tiとほぼ同じ
1080pのゲームのパフォーマンスはRTX 2080 Tiとほぼ同等です。非常に優れたパフォーマンスです。1080pであれば、最高設定でも十分に快適にプレイする事が可能です。
RTX 3080から見るとFPSは約15%低下しますが、パフォーマンスとしてはRTX 3070でも十分だと思いますし、約4万円前後は安くなるはずの価格の優位性の方が魅力的だと思います。
1440p(最高品質)
WQHD(2560×1440)です。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 3090 | 165.1 |
RTX 3080 | 155.1 |
RTX 3070 | 125.0 |
RTX 2080 Ti | 124.1 |
RTX 2080 SUPER | 107.2 |
RTX 2080 | 101.5 |
RTX 2070 SUPER | 94.4 |
Radeon VII | 92.5 |
RX 5700 XT | 88.2 |
RTX 2070 | 83.0 |
RTX 2060 SUPER | 80.0 |
RX 5700 | 78.6 |
GTX 1080 | 69.8 |
RX 5600 XT | 68.6 |
GTX 1070 Ti | 67.2 |
GTX 1660 Ti | 58.6 |
GTX 1660 SUPER | 58.3 |
RX 5500 XT 4GB | 46.4 |
RX 580 8GB | 45.5 |
GTX 1060 6GB | 42.3 |
1440pもRTX 2080 Tiと同等で、十分使える
1080pと同じくRTX 2080 Tiと同等のパフォーマンスでした。非常に優れたパフォーマンスです。
125FPSという数値は低く見えますが、今回計測に用いられたタイトルが重いゲームばかりな上に最高設定なので、実際にプレイする際にはこれよりも高いFPSは出る場合がほとんどのはずです。1440pでも十分快適にプレイできるはずです。
ただし、1440pではRTX 3080から比較するとFPSは約20%低下します。1080pでは約15%のマイナスだったので、差が少し広がっています。RTX 3070の性能でも1440pは十分快適だとは思いますが、重いゲームを高めの設定で165FPS以上を維持したいという場合にはRTX 3080の方がやや有利かもしれません。
4K(最高品質)
4K(3840×2060)です。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 3090 | 106.7 |
RTX 3080 | 97.4 |
RTX 3070 | 74.2 |
RTX 2080 Ti | 73.8 |
RTX 2080 SUPER | 62.2 |
RTX 2080 | 58.2 |
RTX 2070 SUPER | 53.8 |
Radeon VII | 53.6 |
RX 5700 XT | 49.7 |
RTX 2070 | 47.2 |
RTX 2060 SUPER | 45.1 |
RX 5700 | 44.4 |
GTX 1080 | 39.4 |
RX 5600 XT | 38.5 |
GTX 1070 Ti | 37.6 |
GTX 1660 Ti | 32.2 |
GTX 1660 SUPER | 31.8 |
RX 580 8GB | 25.2 |
RX 5500 XT 4GB | 23.7 |
GTX 1060 6GB | 23.1 |
4KでもRTX 2080 Tiと同等だが、メモリ量がやや足枷か
1080pと1440pに引き続き、4KもRTX 2080 Tiとほぼ同等のパフォーマンスです。ビデオメモリが2080 Tiよりも3GB少ないので、4Kレベルになるとやや不利になるかとも思いましたが、そんな事はありませんでした。6万円台のGPUとは思えない驚愕のパフォーマンスです。
ただし、4KとなるとさすがにFPS数はかなり落ちてしまい、約74FPSでした。1080pと比較すると約53%のFPS低下となります。6万円台のGPUが4Kの最高設定で74FPS出せるというのは驚異的な性能ではあるものの、設定を下げたとしても144FPSには届かなそうです。競技性の高いゲームで使うにはややFPSが足りないかなという感じです。RTX 3080と比較するとFPSは約24%の低下となり、1440pよりも更に差が広がっています。差が広がった主な要因はやっぱりメモリ量の差だと思われます。4Kにおいては8GBでは頼りない感じがしますね。
とはいえ、FPS数が重要ではないゲームなら十分に実用レベルだと思います。とはいえ、1440pでFPSを大幅に高めた方が没入感や快適度は上がる気もしますから、RTX 3070は、4Kゲーミングはメインターゲットからは外れてしまうのかなという印象です。
電力関連
消費電力
ゲームプレイ時(高負荷時)の平均消費電力を見ていきます。低い方が良い数値となります。
GPU名称 | 消費電力[W] |
---|---|
RTX 3090 | 356 |
RTX 3080 | 303 |
RTX 2080 Ti | 273 |
Radeon VII | 268 |
RTX 2080 SUPER | 243 |
RTX 3070 | 220 |
RX 5700 XT | 219 |
RTX 2080 | 215 |
RTX 2070 SUPER | 211 |
RX 580 8GB | 198 |
RTX 2070 | 195 |
RTX 2060 SUPER | 184 |
GTX 1070 Ti | 177 |
RX 5700 | 166 |
GTX 1080 | 166 |
RX 5600 XT | 144 |
GTX 1660 SUPER | 128 |
GTX 1660 Ti | 118 |
RX 5500 XT 4GB | 117 |
GTX 1060 6GB | 116 |
TDP通りの220W、RTX 3080より約27%少ない
消費電力はTDP通りの220Wでした。消費電力単体で見るとハイエンド級ではあるものの、このクラスの性能でこの消費電力は比較的少ないです。RTX 3080よりも約27%も少なく、電源の余裕がかなり大きくなります。大きなメリットです。
ワットパフォーマンス
1ワットあたりのパフォーマンスを見ていきます。表はRTX 3070を基準(100%)とした場合の相対的な差です。1080p、1440p、4Kの3つをまとめて見ていきます。
GPU名称 | ワッパ比較 |
---|---|
RTX 3070 | 100% |
GTX 1660 Ti | 97% |
RX 5600 XT | 92% |
RX 5700 | 90% |
GTX 1660 SUPER | 88% |
RTX 2080 | 88% |
RTX 3080 | 84% |
RTX 2070 SUPER | 83% |
RTX 2060 SUPER | 83% |
GTX 1080 | 81% |
RTX 2080 Ti | 81% |
RTX 2080 SUPER | 81% |
RTX 2070 | 81% |
RX 5500 XT 4GB | 75% |
RX 5700 XT | 75% |
RTX 3090 | 74% |
GTX 1070 Ti | 73% |
GTX 1060 6GB | 72% |
Radeon VII | 62% |
RX 580 8GB | 43% |
GPU名称 | ワッパ比較 |
---|---|
RTX 3070 | 100% |
RTX 3080 | 89% |
GTX 1660 Ti | 88% |
RX 5600 XT | 83% |
RTX 2080 | 83% |
RX 5700 | 82% |
RTX 3090 | 81% |
GTX 1660 SUPER | 81% |
RTX 2080 Ti | 80% |
RTX 2070 SUPER | 79% |
RTX 2080 SUPER | 78% |
RTX 2060 SUPER | 77% |
RTX 2070 | 76% |
GTX 1080 | 74% |
RX 5700 XT | 70% |
RX 5500 XT 4GB | 68% |
GTX 1070 Ti | 67% |
GTX 1060 6GB | 64% |
Radeon VII | 61% |
RX 580 8GB | 40% |
GPU名称 | ワッパ比較 |
---|---|
RTX 3070 | 100% |
RTX 3080 | 95% |
RTX 3090 | 89% |
GTX 1660 Ti | 80% |
RTX 2080 | 80% |
RTX 2080 Ti | 80% |
RX 5600 XT | 78% |
RX 5700 | 78% |
RTX 2080 SUPER | 75% |
RTX 2070 SUPER | 75% |
RTX 2060 SUPER | 73% |
GTX 1660 SUPER | 72% |
RTX 2070 | 71% |
GTX 1080 | 69% |
RX 5700 XT | 66% |
GTX 1070 Ti | 62% |
Radeon VII | 58% |
GTX 1060 6GB | 59% |
RX 5500 XT 4GB | 56% |
RX 580 8GB | 38% |
どの解像度でもトップ。驚異的なワットパフォーマンス
表を見ると一目瞭然ですが、どの解像度でもトップのワットパフォーマンスです。ワットパフォーマンスでいえば、RTX 3070は現状ではナンバーワンのGPUです。
これから主流となりそうな1440pでも、次点のRTX 3080に11%もの差をつけています。同世代のGPUながら、ワットパフォーマンスは大幅に勝っています。
RTX 3070で要求を満たせるのであれば、RTX 3080よりもワットパフォーマンスに優れている上に価格も安いRTX 3070は非常に強い選択肢です。RTX 3080と違って消費電力も多すぎるほどではない点も魅力です。
レイトレーシングとDLSS
レイトレーシング
レイトレーシング利用時のパフォーマンスを見ていきます。表にはレイトレーシングを利用していない場合のFPSも併せて載せているので、どれぐらいFPSが低下するかの参考にもなるかと思います。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 3080 OFF | 191.8 |
RTX 2080 Ti OFF | 156.7 |
RTX 3070 OFF | 151.1 |
RTX 3080 ON | 145.2 |
RTX 2080 SUPER OFF | 131.8 |
RTX 2080 OFF | 124.7 |
RTX 2070 SUPER OFF | 115.4 |
RTX 3070 ON | 112.4 |
RTX 2080 Ti ON | 107.9 |
RTX 2070 OFF | 102.3 |
RTX 2060 SUPER OFF | 98.5 |
RTX 2080 SUPER ON | 88.6 |
RTX 2060 OFF | 87.6 |
RTX 2080 ON | 83.5 |
RTX 2070 SUPER ON | 76.9 |
RTX 2070 ON | 66.6 |
RTX 2060 SUPER ON | 64.6 |
RTX 2060 ON | 56.3 |
レイトレーシング利用時にはRTX 2080 Tiを少し超える?
単一タイトルでの測定なので総じて言えるかはわかりませんが、レイトレーシング利用時にはRTX 2080 Tiを少し上回るパフォーマンスです。
112.4FPSということで十分快適といえるレベルだと思います。ただし、RTX 3080と比較すると約32FPSもの差がついており、差は結構大きいです。レイトレーシング面ではRTX 3080との性能差が結構気になります。
RTX+DLSS
次に、レイトレーシングとDLSSを併用した際のパフォーマンスを見ていきます。こちらも表にはレイトレーシングおよびDLSSを利用していない場合のFPSも載せています。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 3080 OFF | 137.7 |
RTX 3080 RTX+DLSS | 128.7 |
RTX 3070 OFF | 105.1 |
RTX 3070 RTX+DLSS | 101.7 |
RTX 2080 Ti OFF | 101.5 |
RTX 2080 Ti RTX+DLSS | 94.9 |
RTX 2080 SUPER OFF | 92.9 |
RTX 3080 RTX | 85.3 |
RTX 2080 SUPER RTX+DLSS | 78.7 |
RTX 2070 SUPER OFF | 76.4 |
RTX 2070 SUPER RTX+DLSS | 70.6 |
RTX 2060 SUPER OFF | 67.1 |
RTX 3070 RTX | 63.6 |
RTX 2060 SUPER RTX+DLSS | 62.4 |
RTX 2080 Ti RTX | 60.0 |
RTX 2080 SUPER RTX | 48.9 |
RTX 2070 SUPER RTX | 43.0 |
RTX 2060 SUPER RTX | 37.3 |
DLSSと併用でFPS低下は僅かに
これはRTX 30番台からという訳でもないですが、DLSSとレイトレーシングを併用することで、レイトレーシング使用によるFPS低下を補うことができます。RTX 3070では、レイトレーシングによるFPS低下を僅か3.2%に抑えることができています。
Controlはかなり重い部類のゲームなのでFPSはかなり低くなってしまっていますが、その中で100FPS超えは非常に優れたパフォーマンスです。Controlでこれだけのパフォーマンスが出せるのであれば、144~165FPS基準ならDLSSを併用すればレイトレーシングもほぼ全タイトルで十分快適に動作する事ができると思います。
ただし残念ながら、2020年10月末現在ではDLSSとレイトレーシングの両方対応しているというのは対応タイトルがほとんど無いです。
まとめ
- RTX 2080 Ti並みの性能の高さ
- ハイエンドとしては良いコスパ
- 非常に優れたワットパフォーマンス
- RTX 3080よりも大幅に低い消費電力
- 高価(約6万円~7万円?)
- 消費電力自体は多い
「性能」「コスパ」「ワットパフォーマンス」全てが高水準な超優秀GPU
「GeFoce RTX 3070」は、「RTX 2080 Ti」並みの優れた性能を10万円を大きく下回る価格で実現できる素晴らしいGPUです。更には、ワットパフォーマンスが現状ではトップクラスというメリットまでついてきます。現状では、コスパもワットパフォーマンスも既存の全GPU中間違いなくトップという、これ以上ないほど魅力的なGPUとなっています。多方面から見て優れたものを持っている、超優秀なGPUです。早計と言われるかもしれませんが、今後数年は性能でもワットパフォーマンスでも、第一線で戦えるGPUになると個人的には感じています。
性能をもう少し具体的に見ると、前世代の同系モデルである「RTX 2070 SUPER」との比較では、1080pで約21%、1440pで約34%も高速化されました。もちろんワットパフォーマンスは向上しています。そこまで長期間空いた訳でもないのに、同じ価格でこれだけの向上は驚愕です。
また、ナンバリング的にはハイエンド下位くらいの感じですが、RTX 3070はRTX 2080 Tiと同等の超高性能GPUです。4Kやレイトレーシングも普通に視野に入ります。ただし、「4Kやレイトレーシング環境下で144FPS以上を維持」というのはRTX 3070ではさすがに難しいため、競技性の高いゲームを4KやレイトレーシングでやりたいならRTX 3080以上の方が適しているとは思います。
また、性能の高さやワットパフォーマンスを考えない単純なコスパは、やはり価格の高さが多少足を引っ張ってしまうことになるため下位モデルGPUにはやや不利かもしれません。今でいえば、価格が暴落し3万円ちょっとで買えてしまう「GeForce RTX 2060」がかなりのコスパが良くなっているので、1080pで快適に遊べればいいやくらいの人はそちらの方がコスパは上になるかと思いますので、RTX 3060や更に下位モデルを待つ方が節約は出来ると思います。
今までは10万円以上が必須だったゲーミング体験を、遥かに手頃に実現
RTX 3070の市場価格は、発売直後の高さが落ち着いた後は恐らく6万円台くらいになると思います。先代の同価格設定のRTX 2070 SUPERの価格を参考にするなら、需要が落ち着けば6万円を若干下回ってくる可能性もあります。
この価格自体は安価とは言い難いかもしれませんが、今までは15万円クラスのGPU(RTX 2080 Ti)でなければ成しえなかったゲーミング体験を、一般の人でも手が出せるレベルの遥かに手頃なものに押し下げています。消費者にとってはRTX 3080よりも遥かに革命的なGPUであると思います。
品薄問題
今回のRTX 3070は、一般の消費者でも少し奮発すれば手が届くレベルの価格設定です。消費電力とワットパフォーマンス的にも、消費者にとっては最もニーズの高いハイエンドGPUといった非常に魅力的な仕上がりだと思います。
先に発売されたRTX 3080は素晴らしい性能を持つものの、価格はRTX 3070よりも大幅に高価で、消費電力は膨大で扱い難いGPUでした。欲しいと思う人は全体で見れば少ないはずでした。そんなRTX 3080ですら、発売約1ヶ月半後である記事執筆時点ですら品薄状態が続いています。需要的にはRTX 3080を大きく上回るであろうRTX 3070となるとどうなるのか少し心配です。
実は、RTX 3070は発売が当初の予定より2週間延期となったので、その間に在庫が蓄えられたという可能性もあるとは思います。ただ、それでも恐らく需要に対して供給は足りないんじゃないかと個人的には思います。「普通に買えるようになるまで待とう」と楽観視していたら、2,3か月経っても買えないなんて可能性も無くはないと思います。早期に手に入れたい人は、各ショップの在庫状況には目を光らせて置いた方が良いかもしれません。
RTX 3060等の他モデルやAMDの動向は気になる
RTX 3070は素晴らしいGPUというのは間違いないとした上で、ですが、もっと良いGPUが出てくる可能性も現在の市場は秘めています。NVIDIAでいえばRTX 3060(Ti)やRTX 3070 Tiで、AMDでいえばRX 6000シリーズですね。
具体的には性能は明らかにはなっていないので何とも言えないですが、ここまでのRTX 30シリーズが信じられないほど高性能だったことを考えると、RTX 3070よりも良いものが出てきてもおかしくはないので、急ぎではないなら待つ価値は十分あると思います。
ただ、もしRTX 3070よりも良いものが出たとしても、現状ではRTX 3070が前世代のどのGPUよりも物凄く出来の良いという事実は変わらないので、購入してしまっても物凄く後悔する事にはならないんじゃないかと思います。少なくとも、現状はワットパフォーマンスがRTX 3070よりも劇的に良いGPUはこの性能帯でしばらく出る事はないと思います。
といった感じで、本記事は以上になります。
電源は推奨のものよりも余裕をもって揃えるのがセオリーかと思いますが、RTX3070向けの電源として700W のものは十分でしょうか?
RTX 3070に700Wは十分とは言えない容量だと思います。
電源の認証や他パーツにもよるので一概には言えませんが、CPUがCore無印モデルやRyzenならぎりぎり許容範囲という感じになると思います。
第11世代以降のK付きのCore i9とi7は消費電力が特に多いので700Wでは頼りないです。
返信ありがとうございます。
電源については価格のことを除けば「大は小を兼ねる」という認識で大丈夫ですかね?
概ねその解釈でも問題ないです。
ただ、電源ユニットは総容量のぎりぎりで運用するよりも、大体50%から7,80%くらいの方が変換効率がわずかに良い傾向があるため、余裕があるからという理由だけでもなかったりします。
変換効率が良い=発熱やパーツへの負荷が少ないということなので、故障率の低下や長寿命化にも多少繋がると思われます。
丁寧にありがとうございます。
変換効率等も踏まえて検討してみます。
はじめまして
FF14 暁月のフィナーレを4kでプレイしたいと思いまして
最適なGPUを探しているんですけど3070でも快適にプレイできますか?
少なくとも現行バージョンでは快適に動作すると思います(4K最高品質でおそらく平均60~80fps程度?)。
ただ、fps的には高いとは言えないので、局所的なfps低下はあるかもしれません。
ありがとうございます。
参考に致します
CPU corei9-10850kにグラボがGeForceRTX 2070SUPER を積んでいるものだと、バランスが悪いでしょうか?
corei7-10700kにRTX3070 または3080を積んでいるものと上記の3つの中だとどれが1番バランスがよくハイスペックでしょうか?
バランスというのがボトルネック問題のことを指すなら、「Core i9-10850K」と「RTX 2070 SUPER」の組み合わせなら問題ないと思いますよ。
その3つの中ですと、ゲーミング性能コスパなら「Core i7-10700K+RTX 3070」が一番良いと思います。
ただ、価格の兼ね合いもありますし、バランスの良し悪しの判断は個人差があると思うので参考までにして頂けると幸いです。
今GTX1060を使ってるんですがお金に余裕があれば変えた方がいいですかね?
性能もコスパもワットパフォーマンスも大幅に良くなっているので、現状のパフォーマンスに不満があるなら変える価値は十分あると思います。
ただ、出来るだけ安く済ませたいならRX 6000シリーズやRTX 2060番台も待ってみた方が良いかもしれません。
ありがとうございます
検討してみます
ありがとうございます!
おすすめのRTX3070のグラボを教えてください
一般論でいえば、冷却・静音能力重視やOCを視野に入れるならASUSやMSIのヒートシンクが大型でファン3基搭載のもの(ちょっと高い)、コスパや省スペース重視ならファン2基の安いものといった感じになると思います。
メーカー差は個人的にはあんまり無いかなと思っていますが、似た仕様で同じ価格ならASUSやMSIを選ぶという人が多いと思います。
参考にしたいのでグラボ自体を商品名で教えてください
正直好みやケースの兼ね合いとか予算の問題だと思いますが、あえて挙げるなら…
個人的にはコスパ重視志向なので安めのもの中心になりますが、
冷却重視なら3基ファンの「GIGABYTE GV-N3070EAGLE OC-8GD」や「MSI GeForce RTX 3070 GAMING X TRIO」あたり、
コスパ特化とか小さめのケースで運用するなら2基ファンで2スロットで済む「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3070 Twin Edge OC」「MSI GeForce RTX 3070 VENTUS 2X OC」あたりを一応紹介しておきます。
私が確認した時点ではASUS製のものは価格がちょっとお高めだったので避けましたが、同じ価格ならASUSも信頼性は結構高いメーカーだと思うのでおすすめです。発売直後で価格も安定していないと思うので、参考までにして貰えると幸いです。