RTX 30シリーズが発表【RTX 3090/3080/3070】

新世代GPUの「GeForce RTX 30シリーズ」がNVIDIAからついに発表されたので、機能や性能についてざっくりと見ていきたいと思います。

注意
本記事の内容は記事執筆時点(2020年9月2日)のものであり、ご覧になっている際には異なる可能性があるため注意してください。

ざっくり要点まとめ

まずはざっくり要点をまとめて置いておきます。

RTX 30シリーズ要点まとめ
  • RTX 3090
    • 9月24日発売予定。推定20万円~?
    • 24GB GDDR6X、CUDAコア10496基の超ハイエンド仕様。
    • 8Kゲーミングすら視野に入る凄まじい性能。
  • RTX 3080
    • 9月17日発売予定。推定9万円~10万円?
    • 10GB GDDR6X、CUDAコア8704基。
    • RTX 2080の最大2倍の驚異的な性能。
    • TGP(TDP)は320Wと前世代から上昇。
  • RTX 3070
    • 10月発売予定。推定6万円~7万円?
    • 8GB GDDR6、CUDAコア5888基。
    • RTX 2080 Tiを上回る性能(実際ほぼ同等?)。
    • TGP(TDP)は220Wで前世代とほぼ同じ。
  • RTX 30シリーズ共通
    • 8nmの新アーキテクチャAmpere
    • レイトレーシング性能も大幅に向上
    • NVIDIA Reflex(遅延の短縮)機能
      システムの遅延を極限まで小さくする事ができるらしい機能。ゲーム側の対応が必要。
    • RTX IO(GPUがCPUを補助)
      ゲームパフォーマンスはGPU描写性能だけでなくCPUが画像等を読み込み解凍する等の処理も影響するため表示まで遅延が発生してしまっていた(ボトルネック問題)、これらは今までCPU・SSD・メモリー等の各パーツ性能を上げることでしか今まで対応できなかったが、CPUの処理をGPUが補助する事でその遅延を出来るだけ小さくしようという機能。CPUの負荷の軽減も期待できる。
    • レイトレーシング対応タイトル強化
      有名タイトルでは「Fortnite」や「CoD:BOCW」などが対応予定と発表されました。

簡易比較

簡易比較表

GPU 価格(推定) CUDA
コア数
メモリ
容量
タイプ
クロック
TGP
(TDP)
備考
RTX 3090 約200,000円?
(1499ドル~)
10496 24GB GDDR6X
19.5Gbps
350W 高さ3スロット占有っぽい
RTX 2080 Ti 約150,000円
(999ドル~)
4352 11GB GDDR6
14Gbps
250W
RTX 3080 約90,000円?
(699ドル~)
8704 10GB GDDR6X
19Gbps
320W 2080の最大2倍の性能?
RTX 2080
SUPER
約90,000円
(699ドル~)
3072 8GB GDDR6
15.5Gbps
250W
RTX 3070 約62,000円?
(499ドル~)
5888 8GB GDDR6
16Gbps
220W 2080 Tiを上回る性能?
RTX 2070
SUPER
約62,000円
(499ドル~)
2560 8GB GDDR6
14Gbps
215W

※価格は、RTX 20シリーズについては記事執筆時点(2020年9月2日)での市場の主な最安値価格で、RTX 30シリーズはメーカー発表の参考価格とRTX 20シリーズの現在の市場価格から相対的に算出したものです。ドルを日本円換算した額より高くなっているのは、ショップ等の流通中間マージンが加算されるためです(大体15%~くらい加算されます)。また、記事執筆時点ではNVIDIAの日本版サイトでは、RTX 3090は229,800円~といったもっと高い額の価格が表示されていますが、発売直後や上位製品でなければそこまでは高くならないと思われます。

GPU RTX 3090 RTX 2080 Ti RTX 3080 RTX 2080
SUPER
RTX 3070 RTX 2070
SUPER
プロセスルール 8nm 12nm 8nm 12nm 8nm 12nm
アーキテクチャ Ampere Turing Ampere Turing Ampere Turing
CUDAコア数 10496 4352 8704 3072 5888 2560
ベースクロック 1400MHz 1350MHz 1440MHz 1650MHz 1500MHz 1605MHz
ブーストクロック 1700MHz 1545MHz 1710MHz 1815MHz 1730MHz 1770MHz
メモリ容量 24GB 11GB 10GB 8GB 8GB 8GB
メモリタイプ GDDR6X GDDR6 GDDR6X GDDR6 GDDR6 GDDR6
メモリクロック 19.5Gbps 14Gbps 19Gbps 15.5Gbps 16Gbps 14Gbps
メモリバス幅 384bit 352bit 320bit 256bit 256bit 256bit
メモリ帯域幅 936 GB/s 616 GB/s 760 GB/s 496 GB/s 512 GB/s 448 GB/s
TGP(TDP) 350W 250W 320W 250W 220W 215W
PCIE 4.0×16 3.0×16 4.0×16 3.0×16 4.0×16 3.0×16

RTX 30シリーズではアーキテクチャが新しい「Ampere」となり、前世代では12nmだったプロセスルールが8nmへと微細化されています。プロセスルールの微細化は基本的に良い事尽くしの非常にメリットのあることなので、性能向上に大きく寄与しているものと思われます。

CUDAコアは前世代のRTX 20シリーズの同価格帯モデルの約2倍程度と大幅に増えています。ただしその弊害か、RTX 3090とRTX 3080はTGP(TDP)も前世代の同価格帯製品よりも増えてしまっています。ワットパフォーマンス的には良くなっていることは間違いとは思われるものの、搭載するPCの電源は従来よりも少し余裕を持たせておく必要が出てくる可能性もある点は注意が必要です。

メモリ性能も前世代より向上しています。GDDR6X採用となったRTX 3090とRTX 3080はメモリの帯域幅が大幅に上昇しています。

各GPUについて

今回発表となった「GeForce RTX 3090/3080/3070」のそれぞれについて、ざっくりと触れていきたいと思います。既存のGPUとの相対的な比較は、下記の画像のようになっていると示されました。

(C) NVIDIA

今までの同系モデルと同じ価格で大幅に性能が向上していると示しています。


RTX 3090

(C) NVIDIA

CUDAコア10496基にメモリ容量24GBという規格外な仕様の超ハイエンドGPUです。価格も国内想定価格が20万円超と規格外ですが、Titanと比べたらそこまで悪くもないかなという感じにも見えます。

レイトレーシング未使用時の具体的な性能は示されませんでしたが、3080や3070の性能の高さを考えると凄まじい性能を持っている事は間違いなく、少なくともゲーム用途においては現状で出来る範囲のことなら出来ないことはない言っても過言ではないレベルの性能と思って良いと思います。ただし、発表では「8Kゲーミングも可能な究極のゲーム体験」みたいな感じで言われていたものの、そもそも4Kすら144Hz以上のゲーミングモニターはごく僅かしかない(しかも非常に高価)状況だったりします。少なくともモニター側の性能が追い付いていないので、8Kゲーミングの実現は現状は厳しいです。

また、価格が高すぎるのはもちろん、TGP(TDP)も350Wと非常に高い上に分厚くて3スロット占有するっぽい事を見ても、やはり正直消費者向けとは言い難いGPUです。性能の高さは非常に魅力的で評価できますが、需要はやはり限られそうです。


RTX 3080

(C) NVIDIA

「RTX 2080 SUPER」と同価格帯に位置するハイエンドGPUです。処理性能はRTX 2080の約2倍と示されており、国内では恐らく9万円~10万円くらいの価格になると思われますが、現在約15万円程度のRTX 2080 Tiを大きく上回る性能を持つ事になります。

多少重めのゲームでも1080pなら240FPSを余裕で出せると思われる驚異的な性能になりそうです。1440pや4Kでの運用でも144FPS~165FPSは出せそうという…凄いです。

ただし、TGP(TDP)は「RTX 2080 SUPER」の250Wから320Wへと増加しており、高負荷時の消費電力はやや増えていると思われる点は注意が必要です。従来よりもやや容量の多い電源ユニットを用意する必要がある可能性が出てきます。


RTX 3070

(C) NVIDIA

「RTX 2070 SUPER」と同価格帯に位置するGPUです。処理性能は前世代の消費者向けの最大性能GPUである「RTX 2080 Ti」を上回るとされています。国内では恐らく6万円~7万円くらいの価格になると思われますが、この価格で2080Tiクラスの性能というのは、にわかには信じられないレベルです。

現状でもRTX 2080 SUPERよりRTX 2070 SUPERの方が人気ですし、RTX 3080が消費電力が増えてしまっているっぽい事もあるので、高性能GPUとしてかなりの人気を博すと思われます。少なくともRTX 3060が出るまではコスパ重視の高性能GPUという事ならベストバイになると思います。

ただし、メモリ(VRAM)がRTX 3090とRTX 3080のGDDR6Xとは異なるGDDR6となっておりクロックが少し低いので、帯域幅を重視したいならRTX 3090とRTX 3080の方が良いかもしれません。

雑感

ついにきましたRTX 30シリーズ。予想を遥かに上回る高性能さで、発表を見た人の多くは度肝を抜かれた事と思います。私もその一人です。価格、性能、コスパどれを取っても素晴らしい出来でした。前世代のGPUを全て置き去りにしたレベルです。NVIDIAも確か革新的なGPU世代となるみたいな事を言っていた気がしますが、これはそこまで言っても過言ではないなと思います。

どれも非常に魅力的なGPUですが、やはりRTX 2080 Ti並みの性能と言われるRTX 3070がコスパ的に良さそうで気になります。ただ、今回の発表が無かったRTX 3060の性能もかなり期待が持てるので、コスパを最重視したい方はそちらを待つのも悪くないと思います。RTX 3060でもRTX 2080や2080 SUPER並みの性能は期待できるのではないかと思います。

また、個人的に特に気になるのは「RTX IO」という、CPU等の他ハードのいわゆるボトルネック問題を軽減する機能です。そもそも特に設定や条件なく使える機能なのか、またどれほど効果があるものなのか等は不明ですが、これが効果があるものなら、特にCPUのゲーミング性能という部分をほとんど気にしなくても良くなる可能性があるかもしれないということです。もしそうなれば、ゲーミング性能がやや低い点が評価を下げているRyzenの地位がより高まるかもしれません。Core iシリーズに対して、ゲーミング以外の面では劣っている面がかなり少ないRyzenではこれはかなり大きいと思います。逆に、Intelは厳しい状況になるかもしれません。

レイトレーシングに関しては、現実と見分けがつかないレベルの映像の美しさは非常に素晴らしいと思います。ただ、競技性の高いゲームでそこまで美麗なグラフィックを求めているゲーマーは正直少ないと思われ(自分もそう)、人気ゲームの多くがそういう競技性の高いゲームという事を考えると、需要的にはまだ微妙そうかなという感じがします。性能が爆発的に強化されたとはいえ、大して求めていない映像美のためにFPSを下げる…というのはやはり微妙かなと。

もし1080pならRTX 3070でも165FPS以上安定とかそのレベルなら考えるのも悪くないかもとは思わないでもないですが、局所的な高負荷によるFPS低下分も考えるとFPSは少しでも高く保っておきたい、というのが多くのコアゲーマーの思考だと思います。性能的には足りててかつゲームが対応していても、競技性の強いゲームではOFFで運用する人が多そうな気がします。

とはいえ、逆にいえば、高いFPSを求めない系のゲームであればレイトレーシングは非常に魅力的です。RTX 30シリーズの登場を受けて、レイトレーシングに対応するゲームがたくさん出てくる可能性は十分あるかと思いますし、気付いたら「レイトレーシングが当たり前」みたいな状況になっている可能性も否定できません。VR分野での活躍も期待できますし。そうなれば、意外と「丁度良い性能だった」となったりもするかもしれません。

という感じでレイトレーシング関連は色々と雑に話しましたが、上述の内容は私の完全な推測なので参考までに見てくださいね。

また、需要は限られるので省きましたが、NVIDIAの関連ソフトやその他の特殊機能等についても発表がありました。細かい設定が追加され本格的な配信が可能なったという「NVIDIA Broadcast」や、ゲームエンジンを使ってオリジナル映像を製作できるという技術「NVIDIA Machinima」などです。気になる方は調べてみると良いかもしれません。

という感じで、非常にざっくりとした内容でしたが、本記事は以上になります。発売が楽しみです。

2 COMMENTS

匿名

今回発表された3000シリーズ、3080より上のグラボが必要になる様なゲームが出るまで、「あと何年かかるんだろう?」と思えるくらいにオーバースペックですね…
グラボの進歩が早すぎてモニターもゲームも追いついて行けてない感

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とねりん:管理人

現状はその通りだと思います。
特にモニターは4Kや8Kで高リフレッシュレート対応品が一般の人が気軽に手を出せる価格にはすぐにはならなそうな気がします。
ただし、ゲームに関してはRTX 30シリーズに合わせてレイトレーシング対応タイトルが急増し、意外とすぐレイトレーシング対応が当たり前みたいな環境になる可能性はあるので、そうなれば活躍するかもしれません。

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