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メカニカルキーボードのメリット・デメリットのざっくり解説記事です。
本記事は他のスイッチとの比較をメインにしているため、特徴や各キースイッチ(軸)について詳しく知りたい方は下記の方が参考になるかもしれません。

メカニカルキーボードとは?
本記事ではメカニカルキーボードの各スイッチの詳しい解説は割愛しますが、大まかな特徴については始めに触れておこうと思います。
多様なキースイッチによる幅広い性質が魅力
「メカニカル」は名前のままで解釈すると「機械的」ということになります。その名の通り、他のキーボードと比べると部品点数がやや多く機械感が強いです。
ただ、キーボードは物理的な入力機器ですから、少なからず機械的です。ここがポイントとなっていて、
そのため、いわゆる「メカニカルキーボード」というのは、一定の性質や構造に囚われず、様々な性質のキースイッチが存在するのが大きな特徴です。
その中でも特に特徴的で有名なものを挙げると以下のような感じになります。
このあたりを踏まえた上で、後述のメリット・デメリットや他スイッチとの比較を見ていくと、やや理解しやすいかもしれません。
メカニカルキーボードのメリット・デメリット
本題のメリット・デメリットです。2025年時点での他の主要なキースイッチも載せているので、そちらと比較しながら見ていきましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
メカニカル | ・幅広い性質から選べる (多様なキースイッチが存在) ・優れた打鍵耐久性 (5000万~1億回程度) ・タクタイルの有無を選べる (作動点での引っ掛かり) ・クリック感の有無を選べる (底打ち時の感触と音) ・幅広い押下圧 (軽め~重い) | ・高価 (主要製品:1~2万円程度) ・打鍵音が独特で総じて大きめ ・作動点は変更できない ・重い |
メンブレン パンタグラフ | ・非常に安価 (主要製品:1000円~5000円程度) ・液体こぼしに強い ・薄型化しやすい ・底打ち時の衝撃が少ない ・軽い ・ワイヤレス製品多数 | ・打鍵耐久性が低い (1000万回程度) ・一度の多数のキー入力には正確に対応できない場合がある (入力がキー毎に独立していないため) ・押下圧が一定ではない (ラバードーム使用) ・底打ちが必須 (作動点が底) |
静電容量無接点 磁気センサー ※ラピッドトリガー対応可 | ・作動点を自由に設定できる (ONとOFFの位置も別にできる) ・優れた打鍵耐久性 (5000万~1億回程度) ・押下圧を軽くできる(軽いキー) | ・非常に高価 (主要製品:2~3万円程度) ・ロープロファイル(薄型)製品がほとんどない ・タクタイルはない (作動点での引っ掛かり) ・やや重い |
光学式 ※光学式メカニカル | ・物凄く優れた打鍵耐久性 (~1.5億回程度) ・作動点の切り替えを可能にできる ・押下圧を軽くできる (軽いキー) ・タクタイルの有無を選べる (作動点での引っ掛かり) ・クリック感の有無を選べる (底打ち時の感触と音) | ・非常に高価 (主要製品:2万円~) ・作動点の切り替えは自由にはできない ・やや重い |
下記からは、各メリット・デメリットに対して一つずつ軽く触れていきます。
メリット
様々な性質(キースイッチ)を選べるというのが、メカニカルキーボードの核と言える部分です。
ざっくりと主要なスイッチ(軸)の特徴を挙げると以下のようなものがあります。
また、基本的に接続部分に同じ規格を用いているため、同じモデル名のキーボードでキースイッチだけが異なる複数タイプを用意していることが多く、見た目の好みやキー以外の機能面からも選びやすいのもメリットです。一部製品では消費者側でキースイッチの交換が可能な製品もあります。
メカニカルキーボードはおおよそ5000万~1億回の耐久性を謳っているスイッチが多いですが、安価なメンブレンやパンタグラフは1000万回程度が標準なので、5~10倍ほどの耐久性があります。
高価さを考慮しても検討する余地を十分感じれると思う重要なポイントです。
スイッチによって、作動点で引っ掛かりを感じるように作られているものがあり、指の感覚で入力を認識することができます。確実性の高いタイピングを求めたい場合には嬉しい仕様だと思います。
ただし、打鍵音にも少なからず影響が出るので、事前にチェックしておくことをおすすめします。
ほぼクリッキー(青軸)スイッチ限定の仕様ですが、底打ち時に音と感触が指に伝わるものがあります。
こちらも打鍵音に影響があるので、事前にチェックしておきたい部分です。
多数のスイッチがあるため、押下圧(キーの重さ)も軽いものから重いものまでさまざまです。
また、前述のタクタイルやクリック感もキー押下時の感触への影響があります。他のキースイッチには中々無い感触のタイピングが可能となっています。
デメリット
次にデメリットを見ていきます。
高価なのがやはり大きなデメリットです。
2025年時点での人気のメカニカルキーボードの価格は、おおよそ1~2万円程度となっています。特に安いものでも5000円前後くらいとなっており、総じて高価です。
安価なメンブレンやパンタグラフ製品なら1000円台から買えますし、5000~1万円出せるなら高機能な上位モデルが買えるので、その差は大きいです。
ただし、ラピッドトリガー対応の「静電容量無接点方式」「磁気センサー」などのキーボードは2~3万円くらいが主流なので、そちらと比べるならやや安価なので、候補製品次第では強みでもあります。
メカニカルキーボードは打鍵音が総じて大きめです。比較的静かと言われる「リニア(赤軸)」タイプのスイッチでも、他のスイッチと比べると基本うるさいと思った方が良いです。
これは、物理的な接点を利用したキーボードなので仕方ない点です。しかも、タクタイルやクリック感を求めるなら複数の物理的な接点が用意されます。
ラバードームを利用したメンブレンやパンタグラフや、物理的接点が必須でないスイッチと比べると、どうしても目立つ打鍵音が鳴ってしまいます。
一応、静音化のためのゴム製のリングをはめたりして、ある程度静音化を図ったりすることも可能なので、気になる方は調べてみると良いかもしれません。
メカニカルキーボードは基本的に物理的な接点を作動点としているため、作動点を動的に変更することができません。
要するに、2025年時点でゲーム向けに特に注目されている「ラピッドトリガー」には対応できません。ここがゲーマーにとってはかなり気になるポイントだと思います。
一応、メカニカルの中には光学スイッチを採用したものがあり、そちらなら物理的な接点が必要ないので、作動点の変更は完全に不可能という訳ではなく、実際切り替えが可能な製品があります。
ただし、ラピッドトリガー対応製品のような自由なものではないので下位機能という感じになってしまいますし、コスト増加に繋がってしまい、コスパ面でラピッドトリガー対応製品に対して微妙感が強い印象なので、やはり作動点を調整したいならメカニカルは有力とは言えないと思います。
メカニカルキーボードは重いです。一つのキーあたりの部品の数が多いためです。
キーボードの持ち運びをする人は多くは無いと思いますが、持ち運びには向かない点に一応注意が必要です。
ただ、ロープロファイルタイプの製品ならある程度重量は抑えられています。
あとがき
ラピッドトリガー対応製品の登場によって、やや立場が変わっていると思うのがメカニカルキーボードです。
以前よりも競争力はやや低くなった感は否めないものの、未だにタクタイルやロープロファイル製品の豊富さなど、有利な部分もあります。用途次第かなと思います。
メンブレンやパンタグラフと製品との比較では、やはり価格差が気になるところです。ただし、打鍵耐久性を考えれば、コスパ的には明確に劣っているという訳でもないです。
タイピングの機会が多い方には是非一度チェックしてみて欲しいなと思います。
それでは、記事はここまでです。ご覧いただきありがとうございました。