2023年7月現在での高コスパなミドルレンジGPU、「RTX 4060 Ti 8GB」と「RTX 3060 Ti」の二つに焦点を当てて比較をしていきます。主にTechPowerupのレビュー記事のデータを参考に見ていきます。
2023年7月時点のラインナップでは、「RTX 4060 Ti」より上の性能のGPUとなると「RTX 4070」となり、3万円近くの追加予算が必要になるため、比較的手ごろなGPUを求めるなら6万円以下クラスでは最上位となる「RTX 4060 Ti」が注目されます。
ただし、肝心の「RTX 4060 Ti」の評判は正直あまり良くない印象です。そのため、前世代で高コスパで人気だった「RTX 3060 Ti」と比べて本当に微妙なのか、実際どういう違いがあるのかを見ていきます。
ちなみに、前世代で「RTX 3060 Ti」と並んで人気だった「RTX 3070」を比較に入れることも考えましたが、BTOパソコンショップでは2023年7月時点では取り扱い数が激減しており、「RTX 4060 Ti」への置き換えが進んでいることから「RTX 3060 Ti」への比較に限定することにしました。
本記事の情報は記事執筆時点(2023年7月25日)のものです。ご覧になっている際には異なる可能性があるため注意してください。
仕様
まずは今回比較する二つのGPUの主要な仕様をまとめて載せています。
簡易比較表
RTX 4060 Ti | RTX 3060 Ti | |
---|---|---|
ダイサイズ | 約190㎟ | 約392㎟ |
シェーダー数 | 4352 | 4864 |
RTコア | 34基 | 38基 |
Tensorコア | 136基 | 152基 |
ブーストクロック | 2.535 GHz | 1.665 GHz |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR6 / GDDR6X |
メモリ容量 | 8GB | 8GB |
メモリバス幅 | 128bit | 256bit |
メモリ速度 | 18 Gbps | 14 Gbps / 19 Gbps |
メモリ帯域幅 | 288 GB/s | 448 GB/s / 608 GB/s |
L2キャッシュ | 32MB | 3MB |
TGP | 160W | 200W / 225W |
AV1コーデック | デコード/エンコード | デコードのみ |
DLSS | DLSS 3.0 フレーム生成機能あり | DLSS 2.0 |
参考価格 | 59,800円~ | 48,990円~ |
※価格は2023年7月25日時点でのおおよその市場最安値です(価格.comやAmazon参考)。
「RTX 3060 Ti」にはGDDR6Xがありますが、基本的にはBTO等ではGDDR6版が採用されていることもあり、GDDR6版基準で話していきます。また、「RTX 4060 Ti」も先日16GB版が発売されましたが、価格が8万円台後半~と正直ミドルレンジGPUとしては現状失格レベルだったので、こちらも比較には入れていません。
主要な仕様は上記の表のようになっています。
「RTX 4060 Ti」の評価があまり良くない最も大きな要因は、価格に対するVRAM性能の低さです。8GB GDDR6を採用していますが、バス幅が128bitしかないため、バス帯域幅は288GB/sと低いです。約6万円~のGPUとしては明らかに悪いです。先代の「RTX 3060 Ti」では448GB/s~となっているため、約35.7%の大幅なスペックダウンとなっています。価格が上昇したにも関わらずこの低いVRAM性能は文句を言われても仕方ないと思います。1440p以上の高解像度など、高負荷な処理ではネックとなりパフォーマンスがダウンすることが想定されます。
これに対しNVIDIAは、L2キャッシュが格段に増量(3MB→32MB)したことにより、キャッシュヒット率が向上しており実質的な帯域幅は554GB/sあるため問題ないとの主張をしていましたが、実際にはそこまでの効果があるようには見えませんでした。
また、単純にコスパが「RTX 3060 Ti」より劣っているように見えるのも大きな要因です。2023年7月25日時点の双方のおおよその市場最安値価格は、「RTX 4060 Ti」が約59,800円~、「RTX 3060 Ti」が約48,990円~となっており、「RTX 4060 Ti」の方が約22%高価です。現在恐らく最も主要なベンチマークである「3DMark Time Spy」のグラフィックススコアを見ると、「RTX 4060 Ti」の優位性は12%程度となっているため、この時点でコスパも怪しいです。
ただ、「RTX 4060 Ti」が「RTX 3060 Ti」よりも優れている点もあり、特に大きいのは消費電力の少なさです。TGPは「RTX 3060 Ti(GDDR6)」が200Wなのに対し、「RTX 4060 Ti」は160Wとなっており、20%も少ない電力で使用できます。また、ダイサイズも小さく、シングルファンモデルも既に複数存在するため、小型ケースでの採用がしやすいのも魅力です。
更に、機能面では前世代では対応できない「AV1エンコード」や「DLSS 3 フレーム生成」を利用することができるのも、一部の消費者にとってはメリットです。
このように、「RTX 3060 Ti」よりも優れた点もあるため、基本スペックとコスパに問題があるからといって、悪い選択肢かどうかはわかりません。
よって今回は、「RTX 4060 Ti」とよく競合となる「RTX 3060 Ti」との比較に焦点を置いて、両者の差をより明確にすることを目的として見ていきたいと思います。
ゲーミング性能
ゲーミング性能は、言葉の通りゲームをする際のパフォーマンスの性能です。実際にゲームを動作させた際の平均FPS数を見ていきます。今回は25種類のゲームでのデータを基に見ていきます。設定は基本的に最高品質です。レイトレーシングやアップスケリーング等は無効の状態でのラスタライズ性能になります。
使用されたCPUは「Core i9-13900K」となっています。2023年7月時点でのハイエンドCPUです。その他のスペックなどの詳細は、お手数ですが記事上部の参考リンクを参照お願いします。
1080p(1920×1080)
FHD(1920×1080)です。最低限の解像度という感じですが、2023年現在では最も主流な解像度です。ハイエンドGPUを使用していても、特にFPSやTPSでは出来るだけ高いFPSを維持するためにこの設定にするのが主流だと思いますが、RTX 4090など最新世代の超高性能GPUでは低負荷感も大きくなってきた解像度です。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 4060 Ti 8GB | 114.7 |
RTX 3060 Ti | 106.4 |
1080pではRTX 4060 Tiが約7.8%上回る
1080pでは「RTX 4060 Ti」が平均で約7.8%上回る結果でした。VRAM性能がネックになりにくいと思われる1080pでも差は小さかったですが、基本的には上回る性能です。
同額レベルであれば「RTX 4060 Ti」の方が良いですが、現状では約22%の本体価格差があるので、基本的には「RTX 3060 Ti」の方が安価でコスパは良いはずです。また、BTOパソコン価格も現状では1~2万円程度「RTX 3060 Ti」の方が安い印象なので、1080pにおいてもコスパを重視するなら「RTX 3060 Ti」の方がまだ強力に見えます。
ただ、PCは数年は使うものであると考慮すると、平均7.8%の向上に約1万円の費用を出すことも悪くないと考えることも出来ると思うので、個人の考え方次第ではあると思います。
1440p(2560×1440)
WQHD(2560×1440)です。4Kは重すぎるけど、1080pよりはキレイな映像で楽しみたいという場合や、1080pでは少し性能を持て余してしまう場合に利用する解像度です。現在の主流解像度は1080pですが、GPU性能が全体的に大幅に向上してきているため、徐々にこの1440pが主流解像度に切り替わっていく気がします。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 4060 Ti 8GB | 83.8 |
RTX 3060 Ti | 79.5 |
1440pではRTX 4060 Tiが約5.4%上回る
1440pでは「RTX 4060 Ti」が平均で約5.4%上回る結果でした。1080pの7.8%から2.4%の差が縮まりました。やはりVRAMの帯域幅の低さが原因であることが懸念されます。
このクラスのGPUで1440pは高いfpsを基本望めないこともあり、fps差はわずかであり、使用感もほぼ変わらないと考えられます。そのため、1万円~の価格差を正当化できる性能かどうかは微妙なところで、1440pでは安価な「RTX 3060 Ti」の方が優位と考える人が多そうな印象です。
4K(3840×2160)
「超高解像度の代名詞」ともいえる解像度の4K(3840×2160)です。非常に繊細で綺麗な映像になりますが、その負荷の大きさから高いFPSを出す事が難しいためTPSやFPSなどの対人競技ゲームで利用されることはまずないです。処理性能の要求が高いだけでなく、高リフレッシュレートの4Kモニターが非常に高価ということもあり、2023年現在では競技性の高いゲームではあまり利用されません。フレームレートよりもグラフィックのキレイさや臨場感が重要なゲームを中心に需要のある解像度です。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 3060 Ti | 46.6 |
RTX 4060 Ti 8GB | 44.7 |
4KではRTX 3060 Tiがわずかに上回る結果に
4Kでは遂に立場が逆転し、「RTX 3060 Ti」が約4.3%上回る結果となっていました。やはりVRAMスペック差が生んだ結果と思わざるを得ないので、キャシュ増量による帯域幅の補填には限界があったと思われます。
ただし、実際問題としては、このクラスのGPUで4Kで3Dゲームの高fpsを求めることはまず無いと考えられるので、この差自体にはさほど意味はないかなとも思います。
むしろ、4Kで高いfpsを得るにはDLSS等のアップスケーリングが必須と言えると思いますが、その場合にはDLSS 3のフレーム生成機能が使える「RTX 4060 Ti」の方がやや有利とも言えると思います。
そんな訳で、4K性能自体は「RTX 3060 Ti」の方が上であるものの、この4K性能自体が大きな意味を持つことはあまり無いとは思います。ただ、VRAM性能差によって負荷の大きい処理では「RTX 3060 Ti」の方が優位になる可能性もあるという結果が得られたことは参考になるかもしれません。
電力関連
消費電力
ゲームプレイ時(高負荷時)の平均消費電力を見ていきます。低い方が良い数値となります。測定に使用されたゲームは「Cyverpunk 2077」で、解像度は「3840×2160(4K)」です。
GPU名称 | 消費電力 |
---|---|
RTX 4060 Ti 8GB | 152W |
RTX 3060 Ti | 205W |
RTX 4060 Tiの方が53Wも少ない消費電力
4Kゲーミングでの平均消費電力は「RTX 4060 Ti」の方が約53Wも少ない結果でした。大幅に「RTX 4060 Ti」優位です。
上述の結果を見ると「RTX 4060 Ti」は4Kでは最大限性能を発揮できていない可能性があるので、1080pで使う場合にはTGP通りの40W差程度に収まる気はしますが、それを考慮しても大きなリードです。
PCケースの排熱の要求レベルを若干下げてくれることが期待できる上、200W消費する「RTX 3060 Ti」ではシングルファンモデルは現状でもわずかしか存在しませんが、「RTX 4060 Ti」は発売時からシングルファンモデルが複数登場していることもあり、小さめのケースで運用する場合には大きく有利になるのではないかと思います。
ワットパフォーマンス
ワットパフォーマンス(電力効率)を見ていきます。ゲーミング時の1フレームあたりの消費電力を算出して比較しています。測定に使用されたゲームは「Cyberpunk 2077」です。
GPU名称 | 1フレームあたりの消費電力 |
---|---|
RTX 4060 Ti 8GB | 4.5W |
RTX 3060 Ti | 6.2W |
効率もRTX 4060 Tiが約27.4%上回り、大きく有利
電力効率も「RTX 4060 Ti」の方が大幅に有利です。フレームあたりの消費電力は約27.4%も少ないです。約半分のサイズとなったダイに、新しいアーキテクチャと微細化されたプロセスによる恩恵は大きいです。
200W以下のクラスのGPUではあまり重視はされない項目だとは思いますが、高負荷な処理を頻繁に行う人にとっては嬉しい要素だと思います。
レイトレーシング性能
レイトレーシング性能
レイトレーシング性能を見ていきます。レイトレーシングはメインコアと別のレイトレーシング用のコアも使用するため、上述のラスタライズ性能とやや差が出る可能性があります。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 4060 Ti 8GB | 83.8 |
RTX 3060 Ti | 71.8 |
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 4060 Ti 8GB | 58.1 |
RTX 3060 Ti | 51.4 |
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 4060 Ti 8GB | 25.2 |
RTX 3060 Ti | 24.2 |
レイトレではRTX 4060 Tiがやや有利
レイトレーシングでは1440p以下では「RTX 4060 Ti」がやや大きめに有利でした。「RTX 3060 Ti」との差は、1080pで約16.7%、1440pで約13%となっており、上述の基本性能(ラスタライズ)よりも大きい優位性があります。これはやはりアップグレードされたRTコアの恩恵なのかなと思います。
4KではやはりVRAM性能の低さがネックなのか、ほぼ同等の性能となっていましたが、このクラスのGPUでは4Kレイトレはアップスケーリング込みでも厳しいので、あまり意識する必要はない部分だと思います。
コストパフォーマンス
上述のfpsを基にGPUの1フレームあたりの価格を算出し、コストパフォーマンスを比較しています。数値が低い方が良い点に注意です。各GPUの価格は、記事執筆時点のおおよその市場最安値価格です。ラスタライズとレイトレーシング時の両方を見ていきます。
元のゲーミング性能の解像度は1440pを用いています。そのため、特に4Kではやや結果が異なる可能性があるため注意です。
1フレームあたりの価格(ラスタライズ)
まずはラスタライズ性能のコスパです。
GPU名称 | 1フレームあたりの価格 | 価格 |
---|---|---|
1080p | ||
RTX 3060 Ti | ¥460 | ¥48,990 |
RTX 4060 Ti 8GB | ¥521 | ¥59,800 |
1440p | ||
RTX 3060 Ti | ¥616 | ¥48,990 |
RTX 4060 Ti 8GB | ¥714 | ¥59,800 |
4K | ||
RTX 3060 Ti | ¥1051 | ¥48,990 |
RTX 4060 Ti 8GB | ¥1338 | ¥59,800 |
レイトレ無しならRTX 3060 Tiの方がコスパは有利
レイトレ無し(ラスタライズ)でのコスパは、「RTX 3060 Ti」がどの解像度でも有利です。
1フレームあたりの価格は「RTX 4060 Ti」に対して、1080pで約11.7%、1440pで約13.7%、4Kで約21.4% 安い結果となっています。
「RTX 4060 Ti」性能での優位性は1080pでも8%程度しかないのに対し、価格差は1万円と大きいので、やはりコスパでは「RTX 3060 Ti」が有利になります。
「RTX 4060 Ti」には消費電力の少なさの優位性もありますし、長く利用する前提であれば、1万円で若干の優位性を得ることに意味を見出すことも可能だとは思うので、一概に「RTX 3060 Ti」有利とは言えないかとは思いますが、性能自体も大した差ではなく、実用性はどちらも大して変わらないという見方もできますから、ゲームコスパ重視なら安い「RTX 3060 Ti」が基本魅力的かなとは感じます。
1フレームあたりの価格(レイトレーシング)
次にレイトレーシング時のコスパを見ていきます。DLSSやFSR等のアップスケーリング技術は使用していない場合のものになります。
GPU名称 | 1フレームあたりの価格 | 価格 |
---|---|---|
1080p@RT | ||
RTX 3060 Ti | ¥682 | ¥48,990 |
RTX 4060 Ti 8GB | ¥714 | ¥59,800 |
1440p@RT | ||
RTX 3060 Ti | ¥953 | ¥48,990 |
RTX 4060 Ti 8GB | ¥1029 | ¥59,800 |
4K@RT | ||
RTX 3060 Ti | ¥2024 | ¥48,990 |
RTX 4060 Ti 8GB | ¥2373 | ¥59,800 |
レイトレコスパ差は小さく、良い部類なので、DLSS前提なら非常に強力
レイトレーシング利用時のコスパも「RTX 3060 Ti」がどの解像度でも有利という結果でした。これは少し意外でした。ただし、レイトレ無しの時と比べると差は小さくなっており、明らかに「RTX 3060 Ti」優位というほどでは無くなっています。
1フレームあたりの価格は「RTX 4060 Ti」に対して、1080pで約4.5%、1440pで約7.4%、4Kで約14.7% 安い結果となっています。レイトレ無しと比べると1440p以下では6~7%ほど差が小さくなっており、小さな差となっています。
レイトレ性能そのものは「RTX 4060 Ti」が1440p以下では大きめにリード(平均で13%~程度)していることもあり、レイトレに関しては「RTX 4060 Ti」は「RTX 3060 Ti」に対しても明らかに不利というレベルではないと感じます。
また、「RTX 4060 Ti」ではDLSS 3によるフレーム生成を利用することができ、レイトレーシング利用時には絶大な効果が期待できますから、その場合には「RTX 4060 Ti」が有利にはなります。
とはいえ、レイトレでもコスパ自体は「RTX 3060 Ti」の方が上ではありますし、価格も約1万円安い点もプラス材料です。
評価は正直難しく、意見が分かれそうな部分です。ただし、そもそもレイトレーシングを前提とする性能帯でもないとは思いますし、どちらを有利にするにしても、レイトレ面の性能は選択の有力な決め手にはならない気はします。
クリエイティブ用途
比較の最後は、クリエイティブ用途でのパフォーマンスを見ていきます。
一般的な動画編集等の基準性能としてFP32(単精度浮動小数点演算)の理論演算性能、「Blender」におけるGPUレンダリング性能、「SPECviewperf 2020 v3」によるOpenGL性能、AIイラスト生成ソフト「Stable Diffusion」の性能をそれぞれ見ていきたいと思います。
また、ここのテストは上述までとは異なるテストシステムを使用した海外レビュー(Tom’s Hardware)を参考にしています。「Core i9-13900K」と「DDR5-6600 CL34 32GB(16GBx2)」が使用されています。他の条件について気になる方は上述の参考リンクをご覧ください。
理論演算性能(FP32)
FP32(単精度浮動小数点演算)は、理論演算性能を示す一つの指標です。単位はTFLOPS(テラフロップス)を用います。実際のテストから算出するものではなく、シェーダーユニット数(対応の演算器の数)とクロックから計算した、理論上の処理性能を表します。製品によってクロックが異なるので、下記の表の数値と異なる可能性がある点に注意です。
一般的な動画編集においてのクリエイティブ性能は、このFP32とVRAMの性能(データ量が多い処理の場合)によって比例する傾向があります。実際「Premiere Pro CC」や「Davinci Resolve」などの主要な動画編集ソフトでの編集やプレビュー速度はある程度比例する傾向があるので、まず参考に見ていこうと思います(完全に一致する訳ではないので注意)。
GPU名称 | FP32(TFLOPS) |
---|---|
RTX 4060 Ti 8GB 288GB/s | 22.06 |
RTX 3060 Ti 8GB 448GB/s | 16.20 |
クロックの大幅な向上により、RTX 4060 Tiが約36%高いFP32
「RTX 4060 Ti」は「RTX 3060 Ti」よりもクロックが大幅に高くなっているため、FP32も大幅に向上しています。最終的には約36%高い性能です。VRAMスペック差がある点を考慮すると、実際には3割以上の差が付くかどうかは怪しい気もしますが、基本的には「RTX 4060 Ti」が有利となる可能性が高いと思います。
Blender(3DのGPUレンダリング)
「Blender」は人気のある定番のレンダリングソフトです。「Blender 3.5.0」を用いた「Blender Benchmark」の3つのテスト結果の幾何平均を総合スコアとし、比較していきます。
「Blender 3.5.0」では、AMD、NVIDIA、Intel Arc GPUでレイトレーシングを使用するCycles Xエンジンが含まれているため、レイトレーシング性能も重要となります。しかし、どうやら「Blender 3.5.0」ではレイトレーシング用のコアを直接使用するのではなく、メインのGPUシェーダーを介しての処理となるようです。そのため、RTコアではなくメインのGPUコア(CUDAコア)でレイトレーシングを高速できるエンジンの「Optix」を持つGeForceに優位性があります。
GPU名称 | 総合スコア(幾何平均) |
---|---|
RTX 4060 Ti 8GB | 1415.9 |
RTX 3060 Ti | 1108.8 |
BlenderではRTX 4060 Tiが約27.7%上回る
BlenderにおけるGPUレンダリング性能は、「RTX 4060 Ti」が「RTX 3060 Ti」よりも約27.7%と大幅に上回る結果となっています。
この性能差なら、価格差を考慮しても「RTX 4060 Ti」の方がコスパは良いですし、効率も大幅に良くなりますから、BlenderのGPUレンダリングを利用するなら「RTX 4060 Ti」の方が強力です。
SPECviewperf 2020 v3(OpenGL)
「SPECviewperf 2020 v3」はOpenGL性能を測るベンチマークです。OpenGLはクロスプラットフォームに対応した汎用型のグラフィックスライブラリとなっており、ゲームだけでなく幅広い分野で利用されています。
今回見るのは「SPECviewperf 2020 v3」の8つのテストの総合スコア(幾何平均)です。ただし、一般的にはテストに使用される処理全てを利用する人はほぼ居ないと思うため、自分が使用するアプリケーションで使用される処理について確認することが重要なことを始めに触れておきます。今回は総合的な性能で相対的な差を求めるために、幾何平均による総合スコアを用いています。
GPU名称 | 総合スコア(幾何平均) |
---|---|
RTX 4060 Ti 8GB | 50.92 |
RTX 3060 Ti | 47.05 |
OpenGL性能はRTX 4060 Tiが約8.2%上回る
OpenGL性能は「RTX 4060 Ti」が約8.2%上回る結果でした。
性能差が小さめなら、個人的にはやはり本体価格の安い方が魅力的に思いますし、VRAM性能の低さがどうしても気になるので、OpenGLなら「RTX 3060 Ti」の方が若干有利かなという印象ですが、消費電力の少なさの利点があるので、人によって評価が分かれそうです。
Stable Diffusion(AIイラスト生成)
現在、AIイラストソフトで人気のある「Stable Diffusion」を用いて、AIイラストの生成時間を比較しています。よく利用されるAIイラスト生成ソフトは他にもありますが「Stable Diffusion」が恐らくは一番定番と言えるものだと思います。
各GPUで「512×512の20枚の画像を生成するのに掛かる時間」を測定し、1分あたり何枚の画像を生成できるかを各GPUで算出して比較しています。
GPU名称 | 1分あたりの生成枚数 |
---|---|
RTX 4060 Ti 8GB | 15.404 |
RTX 3060 Ti | 13.624 |
Stable DiffusionではRTX 4060 Tiが約13%上回る
Stable DiffusionにおけるAIイラスト生成では、「RTX 4060 Ti」が約13%上回る結果となっていました。
性能では「RTX 4060 Ti」が上なので、AIイラスト生成をメイン用途とするなら「RTX 4060 Ti」の方が優位ではあると思いますが、大きな差かと言われると微妙ではありますし、価格差があるので、コスパ的には微妙な勝負となっていると思います。消費電力の少なさと取るか、価格の安さを取るかという話になる気がします。
まとめ
最後に、ここまでの内容の簡易比較表と総評をまとめています。
簡易比較表
RTX 4060 Ti 8GB | RTX 3060 Ti(GDDR6) | |
---|---|---|
参考価格 ※2023年7月26日時点 | 59,800円~ | 48,990円~ |
VRAM | 8GB (288GB/s) | 8GB(448GB/s) |
TGP(消費電力) | 160W | 200W |
ゲーム性能/1080p | +7.8% | |
ゲーム性能/1440p | +5.4% | |
ゲーム性能/4K | +4.3% | |
ゲーム性能/1080p@RT | +16.7% | |
ゲーム性能/1440p@RT | +13.0% | |
ゲーム性能/4K@RT | +4.1% | |
電力効率(1440p/ゲーム) 1フレームあたりの消費電力 | 4.5W(+27.4%) | 6.2W |
1フレームあたりのコスト 【レイトレ無し(ラスタライズ)】 | -11.7%~-21.4% | |
1フレームあたりのコスト 【レイトレーシング】 | -4.5%~-14.7% | |
クリエイティブ用途 | やや有利 (~+27.7%程度) クロックの大幅向上が大きい | |
DLSS | DLSS 3 フレーム生成機能有 | DLSS 2 フレーム生成機能無し |
AV1コーデックサポート | デコード/エンコード | デコードのみ |
その他(備考) | 省電力かつダイサイズが 小さいので小型化しやすく、 シングルファンモデルもあり 小型ケースで採用し易い | VRAMの帯域幅が大幅に有利なため、 4KなどVRAM使用量の多い処理では 有利になる場合も |
※価格は2023年3月22日時点での市場最安値価格です(価格.comやAmazon参考)。
ゲーム性能はRTX 4060 Tiが有利だけど、レイトレ無しなら差はわずか
まずゲーム性能ですが、「RTX 4060 Ti」の方が全体的に有利です。
ただし、レイトレ無しの場合の優位性は小さいです。平均で1080pで約7.8%。1440pでは5.4%でした。また、4Kでは立場が逆転し「RTX 3060 Ti」がわずかに上回ります。
このクラスのGPUで4Kは主要用途としては除外するとすれば、基本「RTX 4060 Ti」が少し上回っているため、一応は高価なGPUとしての体裁は守れてはいます。ただし、約1万円の価格を考えると微妙なところではあります。主要な使い方ではありませんが、4KになるとVRAM性能の低さが大きくネックとなりパフォーマンスが低下するのも気になる点です。
しかし、レイトレ有では「RTX 4060 Ti」のリードはやや大きくなります。平均fpsの差は1080pでは約16.7%、1440pで約13.0%となっています。「RTX 4060 Ti」にはDLSS 3のフレーム生成機能が利用できるという優位性もありますから、レイトレ性能を重視するのであれば「RTX 4060 Ti」を選ぶ価値は十分にあると言えそうです。
コスパはRTX 3060 Tiが有利
コスパに関しては、「RTX 3060 Ti」が有利です。
レイトレ無しのゲームの場合、1080pで約11.7%、1440pで約13.7%、4Kで約21.4%上回る結果となっており、いずれにおいても10%以上の優位性があります。価格も約1万円も安いですから、コスト面を重視するなら「RTX 3060 Ti」の方が明らかに有利です。
また、レイトレ有の場合でも約4.5~14.7%上回っており、コスパでは全面的に「RTX 3060 Ti」の方が優位でした。やはりミドルレンジGPUにおける1万円の価格差は大きいです。
ただし、性能だけで見れば「RTX 4060 Ti」の方が若干高性能ではあり、長く使うPCなら1万円の追加費用を考慮しても少しでも性能が高い方が良いと考える場合もあり得ると思います。「RTX 4060 Ti」には消費電力の少なさなどの優位性もありますから、初期費用から見た純粋なコスパでは「RTX 3060 Ti」が有利なのは間違いないですが、一択と言い切れるほどではないとも思います。
RTX 4060 Tiの消費電力の少なさは一部の場合では有利
消費電力の差は、特にミドルレンジGPUでは性能やコスパほどには重視されないことが多いですが、グラボでは重要な項目の一つです。
この面に関しては「RTX 4060 Ti」の方が大きめに有利なので、排熱に問題のあるケース(静音ケースなど)や、小型のケースで使用したい場合には有利となります。
特に、ダイサイズが「RTX 4060 Ti」の方が半分のサイズとなっており、消費電力が少ないことも相まってショート基盤製品は格段に作り易くなっているのは明確な差です。恩恵を受けるのは一部のユーザーに限られるとは思いますが、熱に神経質な方の場合には魅力かもしれません。
DLSS 3やAV1エンコード
ここまでは性能とコスパについて触れましたが、「RTX 3060 Ti」ではなくて「RTX 4060 Ti」で使える機能があるため、それらを考慮することも必要です。これには「DLSS 3(フレーム生成)」と「AV1エンコード」が挙げられます。
正直、二つとも現状ではあまり重視されない項目だと思うものの、明確な差であり、場合によっては当然恩恵もあります。人によって将来的に有用となる可能性もある部分だと思うので、それぞれの用途や要求と照らし合わせて判断する必要があると思います。
DLSS 3(フレーム生成機能)
まず「DLSS 3」のフレーム生成機能についてですが、こちらはfps向上や負荷軽減には非常に有効的なことが確認はされている一方で、不自然な描写が多いことも報告されており、常時オンにして使う機能としては現状ではまだ不完全に見えます。出たばかりの技術なので仕方ない部分ではあります。
レイトレーシングを利用する場合には、ミドルレンジGPUで高fpsを得るためアップスケーリングが必須に近いため重要度は増すものの、「RTX 3060 Ti」でも従来のアップスケーリングは使えますし、ユーザーの大多数は現状ではネイティブ画質を好む傾向があるように見えます。人それぞれだとは思いますが、一般的には将来的にも多用はしない機能だと思うので、優位性としてはやや弱めかなと思っています。
AV1エンコード
次にAV1エンコードについてです。RTX 30シリーズ(RTX 3060 Ti)ではAV1デコードのみの対応ですが、RTX 40シリーズ(RTX 4060 Ti)AV1エンコードにも対応しています。エンコード機能は動画投稿や配信を視野に入れている場合には注目しておきたい機能です。こちらについても、現状では重要度は高くはありませんが、将来性は感じる部分です。
AV1映像コーデックは、ロイヤリティフリーで圧縮率が高いため、特に将来性のあると言われているコーデックになります。圧縮率は現状のWeb動画で主流な「H.264」と比べて最大50%、「VP9」と比べて最大20%~30%上回るとされています。圧縮率が高いと、より少ない容量で高画質動画を実現でき、配信でも低いビットレートでも高画質にできたりしますし、恩恵はあります。
そのため、将来性は強く期待することができるので、動画投稿や配信を視野に入れる場合には対応しておきたい部分ではありますが、無いとダメかと言われるとそうもでなく、現状は重要度が高くないです。
エンコード機能を必要としないクリエイターではない方に必要ではないことはもちろん、エンコード機能を利用する方でも現状では必須の機能とまではなっていません。その理由は主に、AV1デコード機能を持たないユーザーが多いためです。
AV1動画を観るためにはAV1デコード機能が必要ですが、GPUでAV1デコードの採用が増えだしたのはここ数年と比較的最近です。Ryzenのモバイル版のCPUでは、未だにAV1に対応していない内蔵GPU(Vega)搭載のものを最新世代として採用していますし、スマートフォンに関しては、Appleを含む主流製品のほとんどが未だにAV1デコードに対応していないという現状もあります。そのため、主要動画サイトの動画もAV1のみで提供される動画はほとんどないため、現状ではAV1デコードとAV1エンコードのどちらも無くても困ることはほぼありません。
圧縮率が高いのは大きなメリットであるのは間違いないので、対応製品は増えていってはいるものの、特にスマートフォンやタブレットでは現状はほとんどが利用できませんから、急いで対応しても現状では利用できる層が少ないため意味がありません。逆に、AV1動画対応が急に進むと利用者に不利益が生じる可能性もあるため、調整しつつ採用が進められている感じになっています。
また、AV1は現行の主流なコーデックと比べて優秀な圧縮率を誇る反面、エンコードとデコードの両方で高い処理能力を要求することもあり、特にライトユーザーのみの視点ではAV1対応が進むことはデメリットの方が強かったりもします。
そんな事情もあり、少なくとも当面はネット上の動画や配信で従来のコーデックが切り捨てられてAV1に一本化する可能性はまずないため、AV1というコーデック自体は有用ではあるし将来性もあるけど、しばらくは無くても困るという訳でもないという、中々難しい項目になっています。
総評:コスパと安さならやはりRTX 3060 Ti の方が強力なのは事実だけど、RTX 4060 Ti も総合的にはいう程は悪くはない
総評は、見出しの通りです。
ゲーム性能コスパと安さで「RTX 3060 Ti」の方が強力なのはやはり事実です。「RTX 4060 Ti」を選ぶと1万円以上の追加予算が必要となりますが、レイトレ無しでは1080pでも平均で8%程度の優位性しか得られません。実際の使用感としてはほとんど変わらない可能性が高いです。また、VRAM性能の低さのせいで、高画質になるほど優位性が小さくなるのも気になります。
レイトレ有の場合には「RTX 4060 Ti」の性能が若干向上し、少し優位性を感じられるレベルにはなるものの、やはり1万円以上の価格差は大きいため、コスパではレイトレ有でも「RTX 3060 Ti」の方が若干有利を維持します。
よって、ゲーム性能コスパと安さに重点を置くなら「RTX 3060 Ti」の方がほぼ全面的に有利です。ほとんどのユーザーが重視するのはここだと思うので、「RTX 4060 Ti」の不評の理由も確かに納得できる印象です。
ただし、「RTX 3060 Ti」一択かというと、個人的にはそうとは思えません。これは、価格の不利はあるものの、全体的な性能自体は「RTX 4060 Ti」の方が若干ながら有利ではあり、消費電力の少なさもあるためです。
VRAM性能の低さが際立つものの、4K以外では劇的な差には繋がっていないように見えますし、クリエイティブ用途においても、恐らくキャッシュ量とクロックの大幅な上昇のおかげで思ったほどネックにはなっていないように見えます。
1万円の価格差は考慮すべきですが、上記のことも踏まえると、長く使うPCなら大きな差とも言い切れないレベルです。それくらいは出しても良いと思う可能性も低くはないと思います。
また、DLSS 3やAV1エンコードといった、将来性を感じることも出来る機能に「RTX 4060 Ti」では対応している点もあります。
最も分かり易い上に重視される「安さ」と「ゲームコスパ」という二つで「RTX 3060 Ti」の有利が明らかなために不評ではあるものの、総合的には良い勝負なのではないかと感じました。
まぁ、在庫処分で値下がりしているとはいえ、先代GPUに最新の後継GPUが良い勝負なのが問題というのは、擁護できなかったりはしますけどね…。
といった感じで、本記事は以上になります。ご覧いただきありがとうございました。
メモリバス幅が128bitでも4Kやらなきゃ意外とパフォーマンス出るんだなぁと驚きました。
値段が2000円程度の差なら3060tiより4060ti買った方がいい!って言えますけど、1万円でこの性能差なら3060tiで良いと感じますしね…
差額の1万円でメモリを32gbにしたり、SSDを2tbに変えたほうが満足度が上がるので尚更そう思います。
性能比較とあるのに、3060Tiが終始優位のように書かれているのはそのような規定路線なのでしょう。
ただそもそも思うに、ターゲットはクラス的に1440p以下なのは間違いないのと、コストの大幅増でより多くを望めない状況でもあり、4060Tiは前世の一つ上の3070程度の性能で省電力化を狙っている設計になるのは妥当で単純なラスタライザ性能よりレイトレを上げたりDLSSなどで補完する方向性は正しいかなと。
そして更にRTX3000時代のようには数が売れない見込みもあってと安くできない条件が揃ってますね。
RTX3000の在庫がそもそも多いのとで案外これでよいとか理想的と思っている売り手とかもいるでしょう。
色々な理由があってこのようになっているのは間違いないのでそこをとやかくは無いのですが、3060Tiはこの円安下で間違いなく特大処分価格でもあり、そこで次世代に大きな実を期待すると厳しくなるのは当然ですが、まだグラボは実が多いほうだとも感じますし更に次々世代も含めて厳しい評価は益々普通になるのかなとその負のサイクルの危険性感じました。
性能主義も一定数いますが、コスパ主義だと旧製品で十分賄えるものが殆どなのとで、ますます厳しくなるのは当然としても、よりライバルも実が大きくなく見え競争があまり働かないようになる危惧を感じました。
GPUのマーティングについての内容は概ね共感できる深い内容だと思いました。
ただ、始めの一文について、タイトルを見ればわかりますが、本記事の主題は「どっちが良いか」であり「性能がどちらが上か」ではないです。
【性能比較】は性能比較して判断していくよという意味で後ろにカッコで付けています。
また、この記事を作成するにあたりRTX 3060 Ti優位を規定路線にしたつもりもありませんし、終始RTX 3060 Ti優位に書いたつもりもありません。
現状のラスタライズの価格性能比を見ればRTX 3060 Ti有利なのは明らかですから、むしろRTX 4060 Ti優位な内容の方が不自然かと思います。
それに、後半ではRTX 4060 Tiの優位性も出来る限り触れており、むしろ電力面やクリエイティブ用途の項ではRTX 4060 Ti優位の内容になっているはずです。
総評でも「コスパと安さならやはりRTX 3060 Ti の方が強力なのは事実だけど、RTX 4060 Ti も総合的にはいう程は悪くはない」としており、締めくくりでも「総合的には良い勝負」としています。
「終始RTX3060Ti優位のように書かれている」と仰りますが、本当に最後まで目を通したなら出てこないコメントだと思います。
GPUのマーケティングや競争に関しての着眼点は興味深く、説得力も感じるコメントであるため、そこで記事の内容を不当に評価する部分が含まれてしまっているのが心外だったので、恥ずかしながら反論させていただきました。
タイトルの比較表記については【性能比較】編としか見えないので更に違和感があっただけです。
言いたいというか感じたのは、機能ワットパフォーマンスと総合的に4060Tiが性能上と判断できますが、終始そう言い切れていない3060Tiの方が強力という印象を感じたので、そうなんだと危惧しただけです。
3060Ti 処分で1万円ちょっと安いという今限定感や限らずセール品と非セール品の比較とも思えなくもないので記事に残す意味も含めて微妙な評価のような気もしますが、それはそれで良いとしても、次世代の価値がどんどん薄れて厳しくなるという危険性を感じたのでコメントさせていただきました。
AV1のエンコード機能など徐々に使われていく次世代らしい機能性の評価も低い印象もあったので、総合的に良い勝負というワードになるのも個人の判断としては間違っていないと思いますが、何か規定的なところも感じてしまいもしました。旧製品の処分セールはコスパ命でしょうからそれが終わると普通価格の次世代品ではコスパの悪さが残り続きます。RTX4000のライバルは本来RX7000であって、ラスタライズ性能のコスパで上をいってもそれはもっと厳しい評価状況でもあり次々世代により後ろ向きなベクトルが働きそうな危惧感です。
ただ一個人の評価で流れが変わる状況でもなく、こういった憂いを感じたということだけです。
今の状況を判断してどう受け入れていくことが重要なのですが、ついつい後ろ向きになるなと。
失礼しました。
私が当初反論したのは「タイトルの意味」と「RTX 3060 Tiが終始優位で書かれている」という点のみです。
()や【】は一般的に前の語句の補足を表すものであると思うので、編を表しているようにしか見えないというのはさすがに無理があると感じますし、
内容でRTX 3060 Tiを終始優位で書いている訳でもなかったのにそう書かれていた点については、もう反論しても意味がなさそうなので置いておきます。
その他については、本記事では比較に用いたデータは全て掲載しており、表の数値を見て個人で判断することが可能にしていますし、
どのような意見があっても私がとやかく言うつもりはありません。文中の意見も私の主観であり、あくまで一つの意見です。
ただ、AV1エンコードなども含めRTX 4060 Tiの優位性について触れており、意図的に省いたりもしていないですし、RTX 3060 Tiを優位にする意図があった訳ではありませんので、その点はご理解頂ければと思います。
AV1コーデックはかなり大きなアドバンテージですね。
IntelのiGPUも新しいCPUではエンコード/デコード標準搭載してるので今後出てくる全てのパソコンでAV1コーデックが使えるようになるわけですから。
>処理性能でも敷居が高いだけでなく、高リフレッシュレートの4Kモニターが非常に高価ということもあり
敷居が高いは、自分に後ろめたいことがあり、行きにくい場所のことであり、ハードルの高さの事ではないので、言葉の使い方が無茶苦茶です。
本来の使い方を正確に把握していませんでした。ご指摘感謝いたします。修正いたしました。
ただ、先ほど調べたところ、本来の意味を理解していない人の方が多いというデータがあるようですし、記事の本筋に影響がある部分でもないですし、そこまで強い言い方をしなくても…と思います。