「GeForce GTX 1630」のざっくり性能比較・評価です。突然追加発表されたGTX 16シリーズのエントリーモデルで、未だに明確な後継の居ない「GT 1030」に取って代わる事が期待されますが、実際どうなのか見ていきます。
本記事の情報は記事執筆時点(2022年6月30日)のものです。ご覧になっている際には異なる可能性があるため注意してください。
仕様
まずは主要な仕様を表にまとめて載せています。
簡易比較表
※価格は2022年6月30日時点での北米での希望小売価格です。
GPU | シェーダー ユニット数 | メモリタイプ メモリ容量 | メモリ転送速度 メモリ帯域幅 | レイトレ用 ユニット数 | ダイサイズ | 消費電力 (TDP等) | 北米 参考価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
RTX 3070 | 5888 | GDDR6 8GB | 14Gbps 448GB/s | 46基 | 392㎟ | 220W | 499ドル |
RX 6700 XT | 2560 | GDDR6 12GB | 16Gbps 384GB/s | 40基 | 336㎟ | 230W | 479ドル |
RTX 3060 Ti | 4864 | GDDR6 8GB | 14Gbps 448GB/s | 38基 | 392㎟ | 200W | 399ドル |
RX 6600 XT | 2048 | GDDR6 8GB | 16Gbps 256GB/s | 32基 | 237㎟ | 160W | 379ドル |
RX 6600 | 1792 | GDDR6 8GB | 14Gbps 224GB/s | 28基 | 237㎟ | 132W | 329ドル |
RTX 3060 | 3584 | GDDR6 12GB | 15Gbps 360GB/s | 28基 | 276㎟ | 170W | 329ドル |
GTX 1660 SUPER | 1408 | GDDR6 6GB | 14Gbps 336GB/s | – | 284㎟ | 125W | 229ドル |
RX 6500 XT | 1024 | GDDR6 4GB | 18Gbps 144GB/s | 16基 | 107㎟ | 107W | 199ドル |
GTX 1650 GDDR6 | 896 | GDDR6 4GB | 12Gbps 192GB/s | – | 200㎟ | 75W | 149ドル |
RX 6400 | 768 | GDDR6 4GB | 16Gbps 128GB/s | 12基 | 107㎟ | 53W | 149ドル |
GTX 1630 | 512 | GDDR6 4GB | 12Gbps 96GB/s | – | 200㎟ | 75W | ?ドル |
GT 1030 | 384 | GDDR5 2GB | 6Gbps 48GB/s | – | 74㎟ | 30W | 79ドル |
「GTX 1630」既に古いシリーズである「GTX 16シリーズ」のエントリーモデルGPUです。GTX 1650 SUPER以来の二年半ぶりの新モデル追加という形です(GTX 1650のGDDR6モデル追加も数えるともう少し近いけど)。そのため、レイトレーシングやDLSSをサポートが無い点や、コーデックもAV1デコードもサポートしていない点には注意が必要です。性能も低いですし将来性的にも微妙なので、旧世代PCを延命して運用するような形や、とりあえず用として採用されるタイプのGPUになると思います。
「GTX 1630」は「GTX 16シリーズ」で今まで最下位モデルだった「GTX 1650」よりも下位のモデルとなっています。しかし、ダイはTU117が使用されており、「GTX 1650」にも使われるダイとなっておりサイズは同じです(ちなみにGTX 1650には複数のダイバリエーションがあります)。
コア数は「GTX 1650」の896コアに対して512コアとなっており、約43%削減されています。TDPは同じ75Wで、補助電源を必要としない点は嬉しいです。また、75Wというのはあくまで制限であり、実際にはゲーミング時には75Wに達することはなく、50W程度で動作します(後述)。スペック表で見るよりも省電力なGPUです。
具体的な価格は発表されていないようですが、「GTX 1650」より20ドルほど安い価格で販売されると予想されています。立ち位置的には「GT 1030」の後継を期待されていると思いますが、価格はやや高くなりそうです。また、ダイサイズが大きめで消費電力も性能の割に高めなので、1スロットモデルの登場への弊害となりそうな気がする点も少し気になります。
また、やや高価ではあるものの、最近大幅に値下がりしている「GTX 1660 SUPER」の影も気になります。「GTX 1630」の競争相手としてはやや離れた位置には居るものの、比較として妥当な「GTX 1650」が「GTX 1660 SUPER」の値下がりで地位を下げている気もするので、やはりその存在は気になるところです。
色々と気になる点はありますが、実際の性能を見ていきましょう。
ゲーミング性能
ゲーミング性能は、言葉の通りゲームをする際のパフォーマンスの性能です。実際にゲームを動作させた際の平均FPS数を見ていきます。今回は25種類のゲームでのデータを基に見ていきます。設定は基本的に最高品質です。使用されたCPUは「Ryzen 7 5800X」、ビデオカードは「Gainward GeForce GTX 1630 Ghost」が使用されています。
また、OSはWindows 10が使用されているため、Windows 11で報告例のあるゲーミングパフォーマンスが低下する問題は発生していません。その他のスペックなどの詳細は、お手数ですが記事上部の参考リンクを参照お願いします。
1080p(1920×1080)
FHD(1920×1080)です。最低限の解像度という感じですが、2022年現在では最も主流な解像度です。ハイエンドGPUを使用していても、特にFPSやTPSでは出来るだけ高いFPS数を維持するためにこの設定にするのが主流だと思います。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 3090 Ti | 181.2 |
RX 6900 XT | 173.2 |
RTX 3090 | 171.9 |
RTX 3080 Ti | 170.3 |
RX 6800 XT | 165.4 |
RTX 3080 10GB | 159.3 |
RX 6800 | 148.4 |
RTX 3070 Ti | 140.8 |
RTX 3070 | 135.2 |
RX 6700 XT | 128.0 |
RTX 3060 Ti | 123.0 |
RX 6600 XT | 107.4 |
RX 5700 XT | 102.7 |
RTX 3060 | 96.5 |
RX 6600 | 93.2 |
RTX 2070 | 94.5 |
RTX 2060 6GB | 81.4 |
RTX 3050 | 70.5 |
GTX 1660 Super | 67.5 |
RX 6500 XT | 49.7 |
RX 6400 | 38.3 |
GTX 1650 | 38.2 |
GTX 1630 | 23.7 |
GT 1030 | 8.8 |
GTX 1650 より38%低い性能
1080pでは「GTX 1650」より約38%低いfpsとなっています。コアが43%削減されているので仕方ないですが、性能は低いです。重めのゲームは1080pの最低設定なら何とかプレイできるかもと言った感じが基本で、快適にプレイできるタイトルは内蔵GPUでも大丈夫そうな軽いレベルのものに限られます。
実売価格がまだ不明なものの、予想される価格差は「GTX 1650」より1~2割マイナス程度で、性能差が約4割なので、「GTX 1650」にはコスパで劣ることになる可能性が高いです。
ゲーミング性能を求めるタイプのGPUではないものの、「GTX 1650」なら「1080p低設定/60fps基準」であればそこそこ快適にプレイできるタイトルの多いことを考えると魅力的だと思います。もっと価格差があれば悩んだかもしれませんが、2割以下の価格差なら「GTX 1630」が優先されるケースはほぼ無さそうに感じます。どこに需要があるんだろうというのが正直な感想です。画面出力のみ目的ならそれこそ「GT 1030」で良い訳ですし。
また、その「GT 1030」との比較では、約2.7倍高い結果となっています。両者の価格差は大きく見積もっても2倍程度だと思うので、「GT 1030」よりはコスパは良いです。とはいえ、少し予算をプラスすれば約4割高性能な「GTX 1650」を購入することができることを考えると褒められるかというと微妙なところです。そもそも「GT 1030」は出来るだけ安く4Kまでカバーした画面出力をしたい場合の選択肢ですから、コスパを競うにしてもせめてそこと張り合うくらいまで安くならないと…という点はあると思います。
ただし、もし3~4割安くなるのであれば、1万円前半くらいで購入できることになりますから、一気に競争力を得ると思います。さすがにいきなりその価格で販売されることは無い気はしますが、有り得ないとも言い切れないので、ここは実際の販売価格を待たないと何とも言えないところです。
1440p(2560×1440)
WQHD(2560×1440)です。4Kは重すぎるけど、1080pよりはキレイな映像で楽しみたいという場合や、1080pでは少し性能を持て余してしまう場合に利用する解像度です。現在の主流解像度は1080pですが、GPU性能が全体的に大幅に向上してきているため、徐々にこの1440pが主流解像度に切り替わっていく気がします。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 3090 Ti | 154.1 |
RTX 3090 | 143.0 |
RTX 3080 Ti | 141.6 |
RX 6900 XT | 141.3 |
RX 6800 XT | 133.7 |
RTX 3080 10GB | 129.4 |
RX 6800 | 119.1 |
RTX 3070 Ti | 112.2 |
RTX 3070 | 106.5 |
RX 6700 XT | 98.8 |
RTX 3060 Ti | 93.9 |
RX 6600 XT | 77.7 |
RX 5700 XT | 75.6 |
RTX 3060 | 71.6 |
RTX 2070 | 70.6 |
RX 6600 | 65.8 |
RTX 2060 6GB | 59.5 |
RTX 3050 | 51.8 |
GTX 1660 Super | 49.0 |
RX 6500 XT | 33.0 |
GTX 1650 | 26.2 |
RX 6400 | 26.0 |
GTX 1630 | 16.1 |
GT 1030 | 5.9 |
1440pゲーミングは厳しい
価格的に仕方ないですが、1440pゲーミングはやはり厳しいです。重めのゲームが中心で最高設定とはいえ、16.1fpsです。
ですが、意外にも「GTX 1650」との差は1080pとほぼ変わらない約39%となっています。メモリの帯域幅がネックになり幅がもっと広がると予想していましたが、良い意味で誤算でした。とはいえ、性能が低いことには変わらないので、無理に1440pで出力するよりは1080pにしてfpsを少しでも上げた方が快適度は高いと思います。
また、「GT 1030」との差も1080pと大して変わらず約2.7倍でした。
4K(3840×2160)
「超高解像度の代名詞」ともいえる解像度の4K(3840×2160)です。非常に繊細で綺麗な映像になりますが、その負荷の大きさから高いFPSを出す事が難しいためTPSやFPSなどの対人競技ゲームで利用されることはまずないです。処理性能の要求が高いだけでなく、高リフレッシュレートの4Kモニターが非常に高価ということもあり、2022年現在では競技性の高いゲームではあまり利用されません。フレームレートよりもグラフィックのキレイさや臨場感が重要なゲームを中心に需要のある解像度です。
GPU名称 | 平均FPS |
---|---|
RTX 3090 Ti | 104.2 |
RTX 3090 | 93.4 |
RTX 3080 Ti | 91.9 |
RX 6900 XT | 87.6 |
RTX 3080 10GB | 82.8 |
RX 6800 XT | 81.9 |
RX 6800 | 71.2 |
RTX 3070 Ti | 68.5 |
RTX 3070 | 63.6 |
RX 6700 XT | 55.9 |
RTX 3060 Ti | 55.6 |
RX 5700 XT | 43.1 |
RTX 3060 | 41.7 |
RX 6600 XT | 41.2 |
RTX 2070 | 41.1 |
RX 6600 | 34.3 |
RTX 2060 6GB | 32.3 |
RTX 3050 | 29.5 |
GTX 1660 Super | 26.3 |
RX 6500 XT | 15.7 |
GTX 1650 | 14.0 |
RX 6400 | 13.1 |
GTX 1630 | 8.9 |
GT 1030 | 1.9 |
4Kゲーミングも当然厳しい
触れるまでもないかもしれませんが、4Kゲーミングも厳しいです。平均fpsは8.9fpsとなっています。価格的にここは仕方ない部分です。
ポジティブに捉えるなら、むしろ4Kを出力できるというところに意味があるので、低fpsでも数字が出ているだけで褒めても良い部分かもしれません。
電力関連
消費電力
ゲームプレイ時(高負荷時)の平均消費電力を見ていきます。低い方が良い数値となります。測定に使用されたゲームは「Cyverpunk 2077」で、解像度は「2560×1440」です。
GPU名称 | 消費電力(W) |
---|---|
RTX 3090 Ti | 443W |
RTX 3090 | 355W |
RTX 3080 Ti | 354W |
RTX 3080 10GB | 318W |
RX 6900 XT | 302W |
RTX 3070 Ti | 298W |
RX 6800 XT | 292W |
RTX 2080 Ti | 265W |
RX 6800 | 223W |
RX 6700 XT | 221W |
RTX 3070 | 220W |
RX 5700 XT | 210W |
RTX 3060 Ti | 199W |
RTX 2070 | 192W |
RTX 3060 | 183W |
RTX 2060 6GB | 164W |
RX 6600 XT | 160W |
RTX 3050 | 139W |
GTX 1660 Super | 125W |
RX 6600 | 120W |
RX 6500 XT | 101W |
GTX 1650 | 74W |
RX 6400 | 51W |
GTX 1630 | 49W |
49Wと非常に省電力で、TDP75Wは意味を成していない?
ゲーミング時の消費電力は約49Wと非常に省電力です。TDPが75Wなのでかなり開きがあり、良い意味で予想外でした。補助電源不要だとしても75Wギリギリだと多少不安があるので、安心感が少し生まれます。
コスパを考えればまだ「GTX 1650」に軍配が上がる可能性が高いですが、省電力性ではやや優位です。メーカー製の安いグラボ無しPCでは、電源容量に余裕がないことも多いので、地味に利点になるかもしれません。
ワットパフォーマンス
ゲームプレイ時のワットあたりのパフォーマンス(fps数)を見ていきます。上のゲーミング時の消費電力と前述の1440pゲーミング時の平均fpsを用いて、1Wあたりのfpsを算出して電力効率としています。消費電力は単一のゲームで測定したものに対し、fpsは複数ゲーム平均なので、厳密には正確な電力効率とは言えない点には注意ですが、各GPUの相対的な差を調べる分には概ね適切な値の範囲になっていると思います。
GPU名称 | 1Wあたりのfps |
---|---|
RX 6600 | 0.548 |
RX 6800 | 0.534 |
RX 6400 | 0.510 |
RX 6600 XT | 0.486 |
RTX 3070 | 0.484 |
RTX 3060 Ti | 0.472 |
RX 6900 XT | 0.468 |
RX 6800 XT | 0.458 |
RX 6700 XT | 0.447 |
RTX 3080 10GB | 0.407 |
RTX 3090 | 0.403 |
RTX 3080 Ti | 0.400 |
GTX 1660 Super | 0.392 |
RTX 3060 | 0.391 |
RTX 3070 Ti | 0.377 |
RTX 3050 | 0.373 |
RTX 2070 | 0.368 |
RTX 2060 6GB | 0.363 |
RX 5700 XT | 0.360 |
GTX 1650 | 0.354 |
RTX 3090 Ti | 0.348 |
GTX 1630 | 0.329 |
RX 6500 XT | 0.327 |
電力効率は悪い
電力効率は悪いです。とはいえ、49Wの省電力GPUで、ゲーミングメイン用のGPUという感じでもないので、そこまで気にしなくても良い部分かなと感じます。
一応「GTX 1650」と比較すると、約7%劣る結果になっています。微差ですがここでも差があるので、ゲーミング用途ではやはり「GTX 1650」の方に軍配が上がりますし、ゲーム専用として見るなら「RX 6400」が同じくらい省電力かつ電力効率も良いです。
やはりゲーミングをメインで考えるGPUではなく、画面出力を余裕を持って行うのが主目的で、出来れば軽いゲームもやれればくらいのGPUだと思います。
まとめ
GeForce GTX 1630
- 省電力(TDPは75Wだけど、実際にはゲーミング時には高負荷時でも50W程度)
- 高負荷時でも静か
- GT 1030より約2.7倍高速で、ハードウェアエンコードにも一部対応
- 小型ケースでも採用できる小型さ
- GT 1030よりも新しい接続規格
- 性能は低い(GTX 1650より約4割低下)
- GTX 1650よりコスパは悪い(実売価格が出ていないため一応推測)
- AV1デコード非対応
- レイトレーシングやDLSSはサポートしない
価格差次第だけど、GTX 1650の方がコスパは良さそう
「GTX 1630」は「GTX 1650」より約4割低い性能です。「GTX 1650」より約4割程度安くならないと同等のコスパにならないということになります。
記事執筆時点で「GTX 1650」は最安23,000円程度なので、その4割ということは約14,000円程度です。実売価格がまだ出ていないため確かな事は言えませんが、そこまで安くなるかは怪しい気がしますし、海外レビューサイトの予想でもマイナス1~2割程度の予想が一般的なようなので、コスパでは「GTX 1650」の方が上になる可能性が高いと思います。
もちろんコスパが追い付かなくても、「安い」というだけで優位性はあります。ただし、それを考慮しても約4割の性能差は大きく、1080p低設定ならそこそこ快適にプレイできるタイトルが大きく増える「GTX 1650」の方が魅力はあると思います。
そのため、やはり1~2割程度の価格差では「GTX 1630」よりは「GTX 1650」の方が良いのかなという印象です。それ以上の価格差がついて初めて選択肢に入る感じになると思います。
GT 1030 よりは少し高いけど、約2.7倍高速でエンコードにも対応し、総合コスパでは明らかに良い
「GTX 1630」へのNVIDIAの狙いや消費者の期待は恐らく「GT 1030」の代替品です。
「GTX 1630」は価格を安く見積もっても「GT 1030」よりは高価にはなるでしょうから難しいところですが、性能は約2.7倍で、消費電力も思ったよりも低くて省電力ですし、GT 1030では対応していないハードウェアエンコードにも一部対応しています。ゲームも軽いものなら対応できます。
ゲーミング性能を求めていないにしても、「GT 1030」より汎用性は大幅にアップしており、コスパは明らかに勝ります。ゲームは全くしないし、動画編集なども全くしないし、画面出力さえ出来れば良いという場合にはまだ大幅に安価な「GT 1030」の方が優位性があると思いますが、上記の用途のどれか一つでも興味があるなら、代替以上の存在になり得るのではないかと思います。とはいえ、やはり価格次第ではあるとは思います。
また、汎用性の点では唯一、「GTX 1630」が恐らく2スロット品が主流となるであろう点は一応注意です。他の最新GPUと比べれば十分小型でほとんどのケースでは採用可能だとは思いますが、場合によっては採用できない可能性もあるかもしれません。
ゲーミング目的なら微妙
先にも触れましたが、「GTX 1630」はゲーミング用のGPUという立ち位置では無いです。
少し高価にはなるものの、少し予算をプラスすれば大幅に高性能でコスパの良い「GTX 1650 / GTX 1660 SUPER」や「RX 6400 / RX 6500 XT」があります。「RX 6400 / RX 6500 XT」はハードウェアエンコード機能が含まれないため点は注意ですが、コスパは「GTX 1630」より大幅に良いです。また、何とかもう少し予算を増やせば非常にコスパと電力効率の良い「RX 6600」が視野に入りますから、そこまでいけばゲーミング性能は3倍近く高くなりますし、AV1デコードやレイトレーシングもサポートしていきます。
また、特に気になるのは「GTX 1660 SUPER」です。恐らく仮想通貨の暴落によるGPU価格低下によって、最近ではなんと約3万円程度で購入することが可能になっています。「GTX 1630」との性能差は1080pで約2.84倍となっており圧倒的に高いのに、「GTX 1630」をかなり安く見積もっても差は2倍程度までにしかならない可能性が高いと思うので、どう足掻いてもコスパは「GTX 1660 SUPER」の圧勝です。1万円~1万5千円の予算追加は低価格帯においては重いかもしれませんが、ゲーミングメインならこの性能差は圧倒的に対応できるタイトルを増やすことが出来るため非常に価値があります。
最近では「RTX 3050」3万円台まで割り込んできていますし、何とかそこまで出せばレイトレーシングやDLSS、AV1デコードにも手が届きます。
低価格差が売りのGPUに対して、高価なGPUと比較するのは本末転倒と言われるとその通りですが、ゲーミング用途なら多少無理をしてでも薦めたくなるくらい、「GTX 1630」より上のGPUの方がコスパが良いというのは覚えておいて損はないと思います。
といった感じで、本記事は以上になります。ご覧いただきありがとうございました。
このGPU、OEM(特にローエンドゲーミングノート向け)じゃないですかね?
ローエンドのゲーミングノートには今でも1650がよく搭載されてますが、1630のOEM価格が1650より安ければローエンドの製品により安いラインナップを加えることができますから、ゲーミングの名を冠したパソコンをよりコストを抑えて製造出来る、そういう営業じゃないでしょうか
「GPUが搭載されているからゲーミングパソコン」という認識の(あまり知識がない)初めてゲーミングPCを買う人は騙せそうです
今のところはモバイル版は確認されていないと思いますが、元がノートPCにも適したダイなのでそうなる可能性もあるかもしれませんね…。
GTX 1650との価格差もPC全体で見れば1割以下の差でしょうから、それでゲーミング性能約4割ダウンは罠すぎるので気を付けて欲しいです。
実は別の視点で30シリーズを見ると大きく違います。
30シリーズと言ったらx4運用
PCie4.0x4で性能落ちが誤差程度で動くならサブGPUとして使う選択肢もあると思います。
GT1030 PCie3.0x4 が良い参考例でしょうか?
PCie5.0x4でRTX3050がx16接続と誤差で収まる可能性もあります。
どうですか?驚きましたか?
なので今買うとしたらRTX3050一択です笑ね。
GTX1630搭載ボードが約20000円という噂が出ていますがもしそうならRX6400の完全下位互換になる気がする…
RX 6400はハードウェアエンコード機能がないので完全下位互換にはならないと思いますが、ゲーミング用途に限るなら下位互換ですね…。
RX6600が30,000円を切り始めてる状況で、もし1630が14,000円で投入されて(価格が落ち着いて10,000円前後まで下がったとして)ゲーミング要素の用途はないでしょうし、昨今のAPUや Intel内蔵グラフィックの性能と比較して、この商品にラインを割く必要性がいかほど…。
RX 6600は多分40,000円の間違い?だと思いますが、1万円台前半まで値下がったとしてもゲーミング用として価値があるかと言われると微妙なのは確かですね。
GT 1030の利用目的としてよくあった、古いPCで4Kなどの画面出力をCPUと切り分けて負担させるという点では代替として活用できはするでしょうけど、
おっしゃる通り最近は内蔵GPU性能も向上していますし、新規PC用としての需要はやはり微妙ですね…。特に、次のRyzen 7000のRDNA2 GPUが普通に利用できるようになれば、ゲーミング性能も同等以上のものを持っていてもおかしくないですから…。
記事内では触れませんでしたが、よく言われる古いダイの在庫処分とか、GTX 1650では使えない選別落ち品の有効活用とかの可能性はやっぱり高いと思います。