PCパーツ選択のときに重宝される「価格.com」の「売れ筋ランキング1位」のPCパーツを集めて構成したら、最強コスパになるんじゃないか?という安直な考えに基づく記事です。(最終更新:2019/3/26)
概要
PCパーツを選ぶときによく利用される「価格.com」の、各パーツ項目の売れ筋ランキング1位の製品の集めた構成を見ていきます。
ただし、相性問題などによって、やむを得ず1位未満の製品を採用する場合があります。申し訳ありません。
下記にそのあたりについてまとめています。
相性問題
相性問題などによって、1位の製品だけでPCを構成する事が不可能な場合があります。その場合、該当部分に関してのみ、利用可能な製品の中で最も順位の高いものを採用します。また、利用不可能なパーツが複数箇所ある場合は、1位のパーツを最も多く採用できる組み合わせを採用します。(たとえば、2位2つ構成と3位1つ構成の場合は後者)
CPUとマザーボード(チップセット)
「CPU1位とマザーボード2位」と「CPU2位とマザーボード1位」の二択となった場合は、CPUが1位となる組み合わせを採用します。(PCを自作することになった際は、CPUを先に選ぶ人が多いと考えられるため)
全体のパーツ構成
まずは、全体のパーツ構成を表にまとめたものを見てみます。
各パーツ一覧です。パーツ名は価格.comの商品ページとなっていて、現在の価格や順位を確認可能となっています。
パーツ | パーツ名称(スペック) | 価格(参考) | 順位 |
---|---|---|---|
CPU | intel Core i9 9900K | 66,000円 | 1 |
マザーボード | ASUS ROG STRIX Z390-F GAMING | 22,500円 | 2 |
グラボ(GPU) | MSI Radeon RX 570 ARMOR 8GB | 17,000円 | 1 |
メモリー | Corsair CMK16GX4M2A2666C16 [DDR4 PC4-21300 8GB 2枚組] | 10,500円 | 1 |
SSD | CFD CSSD-S6B240CG3VX[SATA 240GB] | 3,700円 | 1 |
HDD | WD40EZRZ-RT2 [4TB SATA600 5400] | 8,400円 | 1 |
CPUクーラー | サイズ 虎徹 MarkII SCKTT-2000 | 3,300円 | 1 |
電源ユニット | Antec NeoECO Gold NE750G [80PLUS GOLD認証 750W] | 9,500円 | 1 |
PCケース | Thermaltake Versa H26 | 4,100円 | 1 |
OS | Windows 10 Home 64bit 日本語 DSP版 | 13,000円 | 1 |
合計 | 158,000円 |
以降は、各パーツを一つ一つ見ていきます。
各パーツ
CPU(クーラー)
intel Core i9 9900K
PassMarkスコア:約20500(ハイエンド上位)
動作クロック:3.6GHz-5.0GHz
コア:8
スレッド:16
TDP:95W
価格:約66,000円(2019年3月26日時点)
第9世代から主流CPU入りした初Core i9「Core i9 9900K」です。主流CPUとしては、あらゆる項目でトップクラス。その代わり、価格は6万円台中盤と非常に高価です。
コスパ自体もぶっちゃけそこまで良くもないので、正直1位は予想外でした。CPUは性能第一志向が強いという事の表れですね。ただ、Core i9という名前に反して、定格動作クロックは意外と控えめ。そのおかげか発熱も少なめらしいので、割と使い易そうなCPUです。とはいえやっぱり高い。
CPUクーラー
サイズ 虎徹 MarkII SCKTT-2000
Intel 対応ソケット(主要):LGA1151
AMD 対応ソケット(主要):Socket AM4
タイプ:サイドフロー
ファンサイズ:120x120x27mm
全体サイズ:130x154x83mm
価格:約3,300円(2019年3月26日時点)
定番の空冷CPUクーラー「虎徹」が順当にきました。リーズナブルな価格で、非常に高い冷却性能を発揮します。ハイエンドCPUの使用にも十分対応でき、CPUクーラーは脳死で「これ」と決めて良いレベルの製品です。
マザーボード
ASUS ROG STRIX Z390-F GAMING
ファームファクタ:ATX
ソケット:LGA1151
チップセット:INTEL Z390
メモリスロット数:4
SLI(マルチGPU):〇
価格:約22,500円(2019年3月26日時点)
今回の構成の中で唯一の売れ筋ランキング2位の製品です。1位はAMD CPU対応のマザーボードだったので、繰り下げで採用です。
ROG STRIXという、ゲーム用に特化したモデルで、価格は高い製品です。安い製品と比較すると1万円近くの差があるので、1位は正直意外でした。主に冷却面が従来のものより強化されていたりしますが、ぶっちゃけゲーミング性能自体を大きく引き上げる事には繋がりません。ゲーム性能を上げるために1万円多く出すなら、GPUやCPUの方が間違いなく良いです。そのため、この製品を選択するのは、経済的にかなり余裕がある人くらいだと思うのですが…それほど妥協をしない人が増えてきているということなのでしょうか。
とはいえ、性能はもちろん高く、これを選んでおけばまず困る事はないレベルの良い製品です。ゲームが主用途で経済的に余裕があるなら、むしろこれ一択なのかもしれないです。
グラフィックボード/ビデオカード(GPU)
MSI Radeon RX 570 ARMOR 8GB
3D Markスコア:約12400(ミドルクラス上位)
TDP:150W
メモリー:GDDR5 8GB
価格:約17,000円(2019年3月26日時点)
RadeonのミドルクラスGPU「Radeon RX 570」を搭載したグラフィックボードです。この性能で約17,000円は破格です。
3D Markでは丁度「GeForce GTX 1060」と同程度。ゲーミング性能がややGeForceより劣りますが、この安さなら全然許せるレベルです。普通に高性能ではありますし。TDPが150Wなのでやや発熱と気になりますが、ダブルファン仕様なので安心。コスパがエグい事になっています。この価格で買えるのは今だけの気もしますが、それにしても凄いコスパです。
メモリ
Corsair CMK16GX4M2A2666C16[DDR4 PC4-21300 8GB 2枚組]
容量:16GB(8GB×2)
メモリ規格:DDR4 SDRAM
モジュール規格:PC4-21300(DDR4-2666)
価格:約10,500円(2019年3月26日時点)
2015年発売のロングセラー製品が1位でした。有名メーカーで安くてコスパが良いので、人気も納得です。それ以外は、速度もごく一般的なので語るところが特にないです。
ストレージ(SSD・HDD)
SSD
CFD CSSD-S6B240CG3VX[SATA 240GB]
容量:240GB
サイズ:2.5インチ
インターフェイス:Serial ATA 6Gb/s
タイプ:3D NAND TLC
読込速度:550MB/s
書込速度:510MB/s
価格:約3,700円(2019年3月26日時点)
とにかく安いSSDです。大手メーカーがここまで格安で出す必要があったのかと思ってしまう製品。やや容量が少なく感じますが、この安さで済むならいいかって感じでの選択が多いのかな?
ちなみに、同モデルの容量違いの製品が、6位中に3つランクインしていたりするほどの人気製品(モデル)です。
HDD
4TBとかなり多めの容量のHDDが1位でした。最近は動画投稿などをする人も多そうなので、その影響もありそうです。そうでなくても、単純に容量が多いほど割安でお得感がある(コスパが良い)というのも大きいかもしれないですが。4TBでも8000円台とそんなに高くなくて、HDDは寿命も長くて長期間使えますからね。
電源ユニット
Antec NeoECO Gold NE750G[80PLUS GOLD認証 750W]
電源容量:750W
80PLUS認証:Gold
対応規格:ATX12V 2.4
プラグイン対応:〇
価格:約9,500円(2019年3月26日時点)
750Wの80PLUS GOLD認証の製品が1位でした。日本製コンデンサ仕様です。性能を考えれば安めの部類ですが、価格自体は高めの電源です。高消費電力のゲーミングPCが流行した結果かなという印象。Gold認証が選ばれているあたりは「電源はPCの中で非常に重要な部分」というのを、みんなしっかり下調べしているんだなと感じました。
PCケース
Thermaltake Versa H26
対応ファクタ:ATX,MicroATX,Mini-ITX
2.5インチシャドウベイ:3個
3.5インチシャドウベイ:2個
5.25インチベイ:2個
前面インターフェイス:USB 3.0×2/2.0×2,マイク×1,ヘッドホン×1
幅x高さx奥行:220x493x464mm
価格:約4,100円(2019年3月26日時点)
安いながらも最低限はしっかりとしているミドルPCケースが1位でした。もちろんコスパも凄く良いです。ファンは2基標準搭載で、大きめの水冷にも対応という汎用性の高いです。カタログスペックと価格は物凄く良いです。
ただ、作り自体はちょっと粗い部分もあるようです。レビューをざっと見たところ、「作りのよさ」の評価は全体的に悪めでした。ただ、価格を考えれば仕方ないなと思えるレベルのようです。そのちょっとした作りの粗さを許容できる前提なら、凄くコスパの良いケースです。
OSソフト
Windows 10 Home 64bit 日本語 DSP版
OS:Windows 10 Home 64bit 日本語
ライセンス:DSP版(組み込みPCパーツとの同時購入&同時使用が条件)
価格:約13,000円(2019年3月26日時点)
Windows 10 HomeのDSP版です。DSP版は、何かのPCパーツとの同時購入&同時使用が条件となるライセンスです。その代わり、パッケージ版より少し安いです。また、PCパーツ交換(増設)にも、やや制限があります。
個人的には、パッケージ版の方が使い勝手も良くおすすめです。DSP版とパッケージ版との価格差は2000円前後しか無く、パッケージ版は使用台数以外の制限が一切ありません。もちろん、大幅なパーツ構成の変更を行わない場合はDSP版の方がお得なのはそうなのですが、2000円+するだけで認証関連で一切悩む必要が無くなる方が、個人的には魅力を感じます。
感想
コスパ重視志向は全体的に見えるものの、価格自体は高めのものも多かったですね。特にCPUの「Core i9 9900K」なんかは6万円台中盤という超高価格です。CPUだから、というのももちろんあるのでしょうが、性能重視志向が強くなっているのは間違なさそうです。
価格は全体で約158,000円になりました。「Core i9でかつミドルクラス上位GPUと高性能な電源ユニット搭載」という点を考えれば、安いです。ちょっと歪な構成になっている感はありますが、さすがのコスパです。
同程度の性能のPCをBTOで手に入れようとしたら、間違いなく16万では済まないです。ただ、「Radeon RX 570 8GB」が17000円という破格で買えるのも今だけかもしれないので、何とも言えないですが…。GPUは、丁度今「RTX 2060」や「GTX 1660 Ti」が絶賛値下がり中なので、順当にいけばこの辺りが来月は1位になっている気がします。