2019年5月現在でおすすめのノートPC用のCPUを紹介しています。
※記事中の「性能が高い」等の表記は、ノートPC用のCPUとしての目線になります。基本的にCPUはデスクトップ用のものの方が高性能なためその点は留意していください。
第1位 Ryzen 5 2500U
| CPU名称 |
Ryzen 5 2500U
|
|---|---|
| PassMarkスコア |
7600
（ミドルクラス上位）
|
| 動作クロック | 2.0GHz-3.6GHz |
| コア/スレッド | 4/8 |
| TDP | 15W |
| 内蔵GPU | Radeon Vega 8 |
良い点
- 手頃な価格
- 高性能な内蔵グラフィック
- 高い処理性能
悪い点
- 消費電力がやや多い(バッテリー駆動時間が短い)
Ryzen 5 2500Uは非常にコスパの良いCPUです。ノートPC用としては高い処理性能に加え、高性能な内蔵グラフィックを備えています。軽いゲームであれば快適にプレイが可能ですし、多少重いゲームでも設定を最低まで落とせばなんとか動かせるレベル(快適にとは言い難いけど)。しかし、その高性能な内蔵グラフィックの影響か、TDP15Wにしてはやや消費電力が多いです。とはいえ、TDP15Wという時点で省電力に変わりはないので、そこまで気にする点でもなさそうです。TDP45W以上クラスと比較すると、圧倒的に省電力です。ノートPC用のCPUとしては、2019年5月現在では安定といえると思います。
第2位 Core i5 8250U/8265U
| CPU名称 |
Core i5 8250U
|
Core i5 8265U |
|---|---|---|
|
PassMark |
7600
(ミドルクラス上位)
|
8200
(ハイクラス下位) |
| 動作クロック | 1.6GHz-3.4GHz | 1.6GHz-3.9GHz |
| コア/スレッド | 4/8 | 4/8 |
| TDP | 15W | 15W |
| 内蔵GPU | UHD 620 | UHD 620 |
良い点
- 手頃な価格
- 省電力
- 高い処理性能
悪い点
- 内蔵グラフィックの性能はRyzenに劣る
最新のIntelのCore i5は常にノートPCにとって無難な選択です。Core i5 8250U/8265U は、ノートPC用としては高い処理能力に加え、省電力でバッテリーの駆動時間も長いです。Intelの特長のシングルスレッド性能の高さももちろん持っており、Ryzen 5 2500Uを少し上回っています。内蔵グラフィック性能はRyzenには負けてしまっていますが、元々グラフィック性能を要求する作業をしないなら影響無いです。TDP15Wクラスの内蔵グラフィック性能は、高いといっても正直どんぐりの背比べレベルなので、要らないと割り切れる人には十分です。
第3位 Core i7 8750H
| CPU名称 |
Core i7 8750H
|
|---|---|
| PassMarkスコア |
12600
(ハイエンド)
|
| 動作クロック | 2.2GHz-4.1GHz |
| コア/スレッド | 6/12 |
| TDP | 45W |
| 内蔵GPU | UHD 630 |
良い点
- 非常に高い処理性能
- 非常に高いゲーミング性能(増設用グラボ搭載時)
悪い点
- 高価
- 消費電力が多い
- 発熱が多い
Core i7 8750Hは、非常に高い処理性能を持つハイエンドCPUです。大体ノートPC用のCPUにおける「高性能」は、「ノートPC用としては」という冠を付けるのが普通ですが、この「Core i7 8750H」は違います。現状ならデスクトップ用のCPUと比較しても遜色ないレベルで高性能です。増設用グラフィックボード搭載時前提ですが、ゲーミング性能もノートPC用のCPUとしては破格で、めちゃくちゃ高いです。ゲーミングノートPCにとっては今までにない最良CPUといえます。ただし、価格は当然高価。PC本体価格は安くても10万円は下らない感じとなっています。更に、ノートPC用としては高いTDP45Wで、消費電力・発熱共に多いです。間違いなく素晴らしいCPUですが、需要が限られるのと、どうせ据え置きで使う事になるならデスクトップPCで良くね？となってしまうため扱いが難しいCPUです。
雑感
長らくあまり動きのないノートPC用CPU市場を改めて見てみると、やはり「Ryzen 5 2500U」は強いですね。Core i5は惜しくもRyzen 5のせいで2位としましたが、相変わらず無難で優秀です。超低価格CPUを今回のランキングに入れなかったのも、これらのCPUのコスパがズバ抜けており、価格の安さを考慮しても太刀打ちできないと見たためです。そんな感じの優秀なCPUが登場したため、期待が膨らんだものですが、実際にはそれ以降長期にわたって新CPUは登場せず、少し期待外れな状態です。逆にいえば、今ノートPCを買おうとしている人にとっては、新製品登場ですぐ価値が下がるという可能性が低いため精神衛生上は良いかもしれませんね。
