ハイエンド級の性能ながら約4.4万円から買える超絶コスパAndroidタブレット「Xiaomi Pad 5」の日本版が遂に発売されました(Amazon)。今後Androidタブレットの有力な選択肢として暫く残りそうな気がしたので、軽く紹介したいと思います。
本記事の内容は記事執筆時点のものであり、ご覧になっている際には異なる可能性があるため注意してください。
スペック表
まずはスペック表です。
Xiaomi Pad 5 | |
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外観 | |
価格 | 128GB版:約 43,780円 ※2021年10月22日時点 |
画面サイズ | 11インチ |
SoC | Snapdragon 860 |
ストレージ&RAM | 6GB + 128GB 6GB + 256GB |
画面仕様 | 解像度:2560×1600 リフレッシュレート:120Hz 10億色表示 DCI-P3サポート |
サイズ | 高さ:254.69 mm 幅:166.25 mm 厚さ:6.85 mm |
重量 | 511 g |
カメラ | リアカメラ:1,300万画素 4k / 30fps 1080p / 30fps 720p / 30fps フロントカメラ:800万画素 1080p / 30fps 720p / 30fps |
スピーカー | 4スピーカー Dolby Atmosに対応 |
バッテリー | 8,720 mAh |
無線 | Bluetooth 5.0 Wi-Fi:802.11a/b/g/n/ac |
接続 | USB Type-C |
生体認証 | 顔認証 |
OS | MIUI 12.5 for pad (Android11ベース) |
購入ページ | Amazon ひかりTVショッピング ペン:Amazon |
周辺機器 | ペン:約11,800円(2021年10月22日時点) キーボード:日本向けへの発表無し? |
要点まとめ
「Xiaomi Pad 5」の要点をまとめています。
- 11インチでベゼルも狭め
- Snapdragon 860 搭載で高性能
- 約4.4万円~からで性能コスパがめちゃくちゃ良い
- 高めの解像度(2,560×1,600)と最大120Hzリフレッシュレート
- 大容量バッテリー(8,720 mAh)
- 内蔵スピーカー4つ
- 重さ511g、厚み6.85mmで薄型軽量
- SDカードスロットは無し
- GPS非搭載
- イヤホンジャック非搭載
- 指紋認証は非対応
「Xiaomi Pad 5」は「Snapdragon 860」という高性能SoCを搭載しながら、価格が約4.4万円からという破格の安さが魅力のAndroidタブレットです。レスポンスはさくさくで、重めのゲームやアプリなどにも対応することが出来ます。4万円台でこの性能はちょっと信じられないレベルのコスパの良さです。
「Snapdragon 860」搭載で4万円台というだけでも安過ぎるレベルなのに、大容量バッテリーなのに薄型でディスプレイの質も良いです。SDカードスロットが無かったり、GPSが非搭載だったりと少しの妥協点はあるものの、自宅用のタブレットとしては物凄く満足できるタブレットだと思います。
各種性能
各種項目についてもう少しだけ掘り下げて言及しています。
SoC:Snapdragon 860搭載でハイエンド級
SoCはタブレットの頭脳と言えるパーツです。CPUやGPUなどのプロセッサを含む、システムに必要なものが搭載されています。
「Xiaomi Pad 5」では「Snapdragon 860」というSoCが搭載されています。2019年発表の少し古いものにはなりますが、今でも高性能なハイエンドSoCです。普通なら4万円台のタブレットには採用されることは無いレベルのものです。
軽い作業はサクサク動きますし、重いゲームなどにも対応することができます。今販売されているミドルレンジのAndroidタブレットでよく採用されているSoCと比べると大体1.5倍~2倍くらい高性能です。
ただし、iPadのSoCと比べると、最安値モデルでも性能的には少し負けています。さすがのiPadという感じです。ただし、解像度やベゼルの狭さ、RAMとストレージ容量など込みのコスパでは上回っていると思うので、処理性能コスパ重視でもiPadに対抗できる数少ないAndroidタブレットです。
RAMとストレージ:6GB + 128GB~256GB
RAMはCPUやGPUの作業となるパーツです。容量が多いほど効率良く処理が行えます。RAMは6GBです。多くも少なくも無いくらいの容量です。価格を考えれば妥当だと思います。
ストレージは128GBモデルと256GBモデルがありますが、256GBは後日遅れての販売となるようです。使い方によるので何とも言えませんが、画像・動画や音楽を本体にあまり保存しない人は128GBでも十分な容量だと思います。
足りなくてもクラウドなどを活用すればある程度対応できるとは思いますが、SDカードスロットを搭載していないので、特に大きい容量のデータを保存したい方は始めから多めの容量を導入しておく方が良いかもしれません。
サイズ・重量:軽量で薄型
実機ではベゼルはイメージ画像よりは若干太く感じますが、他の競合機と比べると同じかやや薄い方だと思います。スッキリとしたかっこいい見た目です。厚みは6.85mmと薄く、高性能SoCと大容量バッテリーを備えているとは思えないです。
重量も511gと11インチにしては軽量です。持ち運びも全然いけるサイズ・重量感だと思います。
ただし、GPSが非搭載らしいので(スペック表には明記されていないけど、グローバル版では無かったので多分無い)、車載用や旅行用としては不向きかもしれない点は注意です。
ディスプレイ:「2,560×1,600」の高め解像度でリフレッシュレート120Hz
ディスプレイは11インチの液晶ディスプレイです。
2560×1600の高めの解像度に加え、リフレッシュレート(紙芝居の枚数)が120Hzとなっており、滑らかな映像を楽しむことができます。SoCだけでコストの大半が占められている用にも感じる安さですが、ディスプレイも安物ではありません。
また、液晶ディスプレイをデメリットとして挙げている人も居ますが、そうとは限らないので勘違いはしないで欲しいです。映像のキレイさ(発色の自然さ)や消費電力の少なさ、薄型化しやすい点では有機ELが確かに有利です。ただし、液晶の方がコストが低い他、最大輝度を上げやすく屋外でも見易い点や、劣化しにくいなどのメリットもあり、双方良い点があります。
スピーカー:4つ内蔵
スピーカーは4つ内蔵されています。音量は大きく、音質も凄く悪い訳ではないようなので、一般用途なら十分使えるレベルです。この価格にしてはやや優れたスピーカーになっていると思います。
バッテリー容量:8,720 mAhで大容量
バッテリー容量は8,720mAhで大容量です。11インチという大型という訳でもないタブレットで、しかも薄型でこれだけの容量を搭載しているのは凄いです。容量を明記している時点で自信がある訳なんですが、実際凄いと思います。
長期間使うデバイスで気になる要素の一つがバッテリー持ちや劣化ですが、結構余裕があるので、多少劣化したとしてもバッテリー持ちが悪いというレベルまでにはなりにくいと思います。
SDカードスロット非搭載
SDカードスロットは非搭載です。
Apple製品では非搭載がお馴染みなので、SDカードスロット搭載品が多いのはAndroid側の強みの一つだと思うのですが、「Xiaomi Pad 5」では非搭載です。利用するには別途カードリーダー等を利用する必要があります。
内蔵ストレージ容量は128GBからと少なくないので、たくさん画像や動画、音楽などを保存する訳ではないなら困る事はあまり無いと思いますが、たくさん容量を使いたい人は前述のように別途アダプダーを用意するか、クラウドの活用や256GBモデルの購入を検討する必要があります。
GPS非搭載
一番の弱点と思うのがこれです。「Xiaomi Pad 5」ではGPSが非搭載なようです(スペック表では明記されていないけど、グローバル版で無かったので恐らくない)。
これによって、位置情報を利用するサイトやアプリ等を活用することができません。特に車載用や旅行用としては致命的だと思います。自宅用のサブ機運用のタブレットとしてならそこまで困らないと思いますが、アウトドア系の人がメイン機として運用するには不便に感じてしまうかもしれないので注意が必要です。
また、グローバル版では上位モデルの「Xiaomi Pad 5 Pro」というものがあって、そちらではGPSが搭載されています。日本では今のところPro版が発表されていませんが、どうしてもGPSが欲しい場合には少し様子を見てみるのもありかもしれません。
動画は30fpsのみ
動画撮影は30fpsのみとなっています(フロントとリアどちらも)。この価格帯のタブレットではカメラ性能は良くないのが普通なので、欠点というほどではありませんが、最新のiPadなら最安値モデル(iPad 無印)でもインカメラ性能は「Xiaomi Pad 5」より優れていますし、上位モデルならフロント・リアどちらのカメラ性能も良いです。
カメラ性能を重視するならまだiPadの方が強いかなという印象です。
イヤホンジャックは非搭載
イヤホンジャックは非搭載です。最近では無い機種も多いのでそこまで気になりませんが、利用したい人は注意が必要です。
生体認証は顔認証のみ
生体認証は顔認証のみです。最近ではマスク着用シーンが多いため指紋認証の需要が上がっているようですが、利用できません。ただ、GPSが無い点やLTEモデルが現時点では無い点などを見ても、自宅用のタブレットという印象なので、問題無い部分かなと思います。
グローバル版では登場している上位モデル「Xiaomi Pad 5 Pro」では指紋認証にも対応しているようです。
周辺機器:ペンにも対応
ペンにも対応しており、純正の「Xiaomi Smart Pen」が販売されています。本体に取り付けて充電することが可能です。価格は約11,800円と高価ですが、品質は高いようです。
また、グローバル版ではiPadのMagic Keyboardのような純正のキーボードも販売されていますが、日本向けには本体発売時には発売されていないようで、公式の紹介ページでもペンの画像はあるもののキーボードの画像が一つも無いため、日本向けのキーボードは販売する予定がもしかしたら無いのかもしれません。
総評:超絶コスパの自宅用Androidタブレット
「Xiaomi Pad 5」は「Snapdragon 860」搭載の高性能さながら、約4.4万円からという破格の安さで驚異的なコスパのAndroidタブレットです。今まではiPadの処理性能コスパが良すぎるため、Apple派でなくてもタブレットはiPadが無難みたいなところが正直ありましたが、その認識を塗り替えるかもしれないタブレットがようやく出てきたかもという印象です。
処理性能だけでなく、ディスプレイ品質も高い他、薄型なのにバッテリー容量も多いなど、全体的に高品質な仕上がりとなっているのもポイントが高いです。
GPSが非搭載でSIM対応モデルも現時点では無いため、宅外で利用するのはやや不向きなのが残念ですが、自宅用タブレットとしては本当に魅力的な一台に仕上がっていると思います。今後のAndroidタブレット市場で間違いなく強力な製品になると思います。
「Xiaomi Pad 5」は間違いなく素晴らしく強力な一台ですが、正直これまでのAndroidタブレットが弱かったというのも事実だと思います。これに続いて、他のメーカーも少しは力を入れてくれると嬉しいな思いつつ、記事の終わりにしたいと思います。ご覧いただきありがとうございました。