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PC向けの主要通話用ソフトの「無料版」を比較しています。有料版については基本触れていませんので注意。
本記事で扱うのは、2025年5月時点で有力な通話ソフトの無料版についてです。
特にビジネスシーンでは有料版も有力ではあると思いますが、プランごとに内容が変わったりして内容が複雑になるので、無料版の比較に限定することにしました。個人ユーザーの場合は無料で一番手軽なものを求めている人が多いと思うので、そういう人向けの記事です。
2025年5月時点の対象ソフトは Discord、Microsoft Teams(無料版・旧Skype)、Google Meet、Zoom、LINE、Slack の6つです。
以下から、それぞれの特徴について見ていきたいと思います。
まずは、各ソフトの大まかな特徴を見てみましょう。下記の表にまとめています。
Discord | Microsoft Team (旧Skype) | Google Meet | Zoom | LINE | Slack | |
---|---|---|---|---|---|---|
運営 | Discord Inc. | Microsoft | Zoomビデオ コミュニ ケーションズ | LINEヤフー株式会社 | Slack Technology | |
主な対象 | 個人 ※ゲームでの 利用が多い | 個人・ビジネス | 個人・ビジネス | ビジネス | 個人 | ビジネス ※無料版は個人向け |
時間制限 | 無制限 | 3人以上:60分 1対1:30時間 | 3人以上:60分 1対1:24時間 | 1回40分 | 無制限 | 無制限 |
最大人数 | 音声のみ:99人 ビデオ:25人 | 100人 | 100人 | 100人 | 500人 | 2人 |
商用利用 | 可 | 可 | 可 | 可 | △ ※LINE公式 アカウントなら可 | 可 ※ただし、無料版は 機能的に個人向け |
大まかな特徴は上記のようになっています。下記からはそれぞれのソフトを一つずつ触れていきます。
「Discord」は特にゲーム中での利用が広まっている、特に音声通話で優秀な通話ソフトです。
開発当初のコンセプトが「ゲームでの利用」に焦点を当てたものであったことから、実際にゲームでの利用が中心となっている印象です。中でも競技向けのゲームを意識したものであったため、少人数でのグループ音声通話で非常に使いやすいソフトとなっています。
個人的にDiscordで特に魅力だと思うのは、無料版でも時間制限が無い、ルーム通話が基本、個別の音量調整が可能などの点です。
まず時間制限ですが、Discordは無料で時間無制限です。Microsoft Teams、Zoom、Google Meet などの他の主要ソフトの無料版では、3人以上での利用には1回で40分~60分という時間制限があるので、明確な優位性です。
他ソフトでも再接続すれば良い話ですが、3人以上の通話でそのようなことが頻繁に発生するのは面倒です。
次に、通話の基本形式がルームなので気軽というのも魅力です。
2025年現在の他の主要ソフトは基本どれでも会議ルームを作って一人でも参加したりすることが可能になっていますが、作成したルームは一定期間後に消えたり、消えないようにすることが出来るとしても事前に設定が必要だったりします。
それに対し、Discordはルーム形式が基本となっている上、特に設定をしなくてもルームが維持されます。
ルームが残るのが基本となっているため、事前に設定をする必要もなく、周りの人の反応や今後の状況を考えて残すか決める等の考慮も要らないので気軽で良いです。
更に、人ごとに個別の音量調整ができるのも大きな強みです。2025年5月時点では主要通話ソフトでは唯一の機能なので、こちらも明確な優位性です。
グループ通話の場合、出来るだけ参加者全員の声の音量が同じになることが好ましいですが、実際には参加者それぞれの設定音量や声量が異なるため、中々上手くいきません。
人ごとの音量調整機能がないと、相手に伝えて調整してもらう必要があるため、面倒です。その必要がDiscordでは必要ないため、無駄な会話をせずにスムーズに会話へ移行することができるので良いです。
また、Discord内で独自コミュニティを作れたり、BOTなどを導入して機能を追加することなども可能で、通話機能も優秀ですが、SNSや掲示板としても使えるという機能性の高さを持ちます。
このように、非常に手軽かつ高機能で、ストレスなく使うことができるのがDiscordとなっています。無料版でも時間制限が無いのも良いですし、「通話ソフトの機能性」という点では、2025年時点では正直No.1だと思っています。しかし、その他の面では少し気になる点もあります。
まず一番気になる点は、利用者層と普及率です。
Discordは利用者がゲームをする若年層に偏っている印象なので、それ以外の層ではあまり利用が進んでない可能性が高めなことです。
通話ソフトは基本的にお互いが同じソフトを利用する必要があるため、片方が利用していないと通話をすることができないので、これは大きなネックです。
二つ目の気になる点は、Discordはビデオ通話の最大人数が25人とやや少なめである点です(2025年5月時点)。TeamやZoomなどは無料版でも100人まで可能です。
音声のみでは最大99人なので基本問題ないかと思いますが、ビデオ通話の25人は商用利用などの際にはネックとなる可能性があります。
しかも、この25人というのも昨今の状況を鑑みて増量中とのことで基本は10人らしいので、今後はより厳しくなる可能性があるのも懸念点です。
とはいえ、個人利用ではビデオ通話を10人が利用するということもほぼ無いかとは思いますので、個人向けの機能性だけ見ればかなり優秀なのがDiscordではあります。
「Microsoft Teams」はMicrosoftが提供するソフトです。また、以前有名だった通話ソフト「Skype」は2025年に廃止され、Teamsの無料版に統合されています。
Teamsの大きな魅力は、Windows利用者のほとんど持っていると思われるMicrosofアカウントで利用出来る点と、Microsoft関連サービス(Word、Excel なども含む)と連携ができる点です。
たとえば、通話をしながらWordやExcelなどのオフィスソフトを共同ページで編集したりできます。
更に、ソフト自体もただの通話ソフトとしてだけでなく、他のMicrosoft関連機能を一つの場所からできるプラットフォームの中の一機能として働いているので、汎用性が高いです。
Microsoft(Windows)関連機能との連携を密にしたいのであれば、非常に有力な通話ソフトとなっています。
気になる点としては、無料版ではまず3人以上のグループ通話では60分の時間制限があるということが挙げられます。再接続は可能ですが、3人以上の通話の再接続を頻繁にするのは面倒です。
また、通話のシステムとして、ルームを通話終了後も維持するためにはスケジュールとして作成する必要があるのも気になります。
「Zoom」はコロナ禍で一気に知名度が上がった印象の強い通話ソフトです。主な利用シーンはビジネスシーンで、Web会議に特化しており、分かり易いインターフェースが魅力です。
有料版では比較的安価なプランでも1000人まで対応することが可能で、大規模なミーティング用の企業向けのプラン「Zoom Webinars」では数万人まで対応できます。
しかし、主にビジネス向けのソフトであるため、無料版でのプライベートや個人での利便性に関しては少し劣る印象です(2025年5月時点)。
まず、無料版では一度のビデオ通話が最大40分までという制限があります。
Microsoft Teams や Google Meet は60分ですし、2人だけの通話なら24時間~30時間とほぼ制限無しになりますが、Zoomでは2人の通話でも40分です。明らかに劣っています。
ルームの形式も通話終了後も維持するためには事前設定が必要で、基本的には終了後にすぐ消えてしまうので、Discordに対しての優位性も感じられないので、個人向けの無料通話ツールとしては、優先して使うものではないかなという印象です。
「Google Meet」はGoogleが提供する通話ソフトです。
Google Meet の大きな魅力はまず、保有率の高いGoogleアカウントで利用できる点と、Google関連サービス(主にGoogle Workspace)との連携ができる点です。
通話中にGoogleドライブ内のファイルを共有したり、一部サービスではリアルタイムで共同編集などを行うこともできます。
他にも、GoogleカレンダーでMeetでの会議をスケジュールすると、自動でビデオ会議へのリンクが生成されて、他の人への通知なども楽など、Googleサービスとの連携が非常にシームレスで効率的です。
AndroidユーザーであればGoogle関連サービスを日常的に使用している人も多いと思いますので、便利に感じる方は多いと思います。
また、Google Meet はブラウザからも利用できるため、利用へのハードルが低いのも強みです。
他ソフトでは、対応OSが異なったり、OSごとに対応したバージョンのソフトをインストール必要があったりなど、PCに詳しく無い方にとっては利用開始までのハードルを高く感じることもあると思いますが、
Google Meet ではブラウザからログインするだけで利用できるので、非常にハードルが低いです。アカウント保有率が高く、OS・デバイスを選ばないのは通話ソフトにとって実はかなり重要なので、大きな強みとなっています。
気になる点としてはまず、無料版では3人以上の通話には60分の制限があることが挙げられます。再接続は可能ですが、3人以上の通話の再接続を頻繁にするのは面倒です。
また、ルームを維持したい場合も少し面倒です。Googleカレンダーからイベントを選択してスケジュールしておく必要があります。
事前準備が必要なので面倒ですし、ルーム(グループ)がイベントと関連付けられてしまうので、気軽に用意して手軽に利用するグループみたいな感じで人を呼びにくい印象があると思います。
「LINE」は日本では圧倒的な知名度を誇る通話アプリです。スマホ版の利用率は圧倒的で、一部の年齢層を除けば利用していない人の方が珍しいレベルだと思います。この利用率の高さのおかげで利用のハードルが低く、幅広い人に気軽にコンタクトを取ることができます。
LINEは自由度が高い点も大きな強みです。無料でも時間制限はありませんし、最大接続人数も500人と非常に多いです。他社のやや高めの料金プラン並みです。
普段使いしている人が多いため、設定や使い方も熟知している方が多いですし、日本での個人向けの通話ソフトとしては非常に利用のハードルが低く気軽に使えるのが魅力です。
しかし、通話の質という点では他の主要ソフトよりも評価が低めに感じるのが気になる点です。
実際、ノイズキャンセリング機能については設定画面で「弱」と「強」の二つしか項目が用意されていないなど、他のソフトと比べると微妙に見えます。
また、グループ通話もコミュニティの気軽な場所として使うには少し不便です。通話終了後も維持するためにはグループから通話を開始するのではなく、LINEミーティングからルームを作成する必要があり、そのURLを参加者に共有する必要があります。
LINEミーティングでは通話終了後もルームが維持されますが、トークルームのように残るのではなくURLから接続する必要があるので、常に残しておくための処置なのに、常に気軽にアクセスするための機能としては微妙です。
制限の無さは素晴らしいですし、利用のハードルの低さも通話ソフトにとっては強力ですが、利用のハードル低さだけならGoogle Meetも負けていないと思いますし、音質や画質の評判がやや悪い点を考慮しても、PCでの通話ソフトとして機能面では優れているとは言えない印象ではあると思います(2025年5月時点)。
「Slack」は主にビジネス用途向けの通話ツールです。
正直、無料版の個人利用ではさほど有力ではないと思うので、載せるか迷いましたが、PC向けの通話ソフトとしては世界的に非常に有力なので参考までに載せておくことにしました。
Slackの大きな魅力は連携機能が非常に強力である点です。非常に多種多様な外部サービスと連携が可能で、GoogleやMicrosoftのサービスとも連携が可能です。
Microsoft Teams や Google Meet は、運営元がワークススペース機能を提供しているため、連携機能は同社のものに縛られてしまうのがデメリットの一つですが、Slackなら複合した他社サービスを一つの場所から連携できます。
たとえば、他サービスの通知をSlackで受け取ったり、他社のクラウドストレージに存在するファイルを直接共有できたりします。わざわざ他のツールを起動したりする必要がないので、効率が上がります。
また、SlackはAI機能が組み込まれており、通話の内容を即座に要約したりなど活用することができます。ただ、Microsoft や Googleも自社のAIサービスを持っており、活用を広げている最中なので、後々対応していく気はします。
続いて気になる点ですが、まず無料版では人数制限が2人までとなっている点があります。要するに1:1の通話のみでしか使えないです。会議通話というよりは電話という感じです。グループ通話もできないということなので、汎用性が低いです。
多くの外部サービスと連携できるプラットフォーム的な側面も考慮すれば、ビジネスツールとして普通に魅力的だと思いますが、個人のプライベート通話向けのソフトとしては最大2人制限が厳しすぎるので選択肢に入らないことが多いかなと思います。
一応の最終的な結論としては、プライベート利用に個人向けで無料で使うのであれば、機能単体ならDiscordはやはり良いと思います。
複数人利用でも時間制限がありませんし、ルーム参加形式も手軽で良いですし、音質も良くてノイズキャンセリング機能も優秀です。人ごとに音量調整できるのもかゆい所に手が届いていると思います。
最近では「オタク向け」という印象も一層強くなっている気もしますが、機能面を見れば流行する理由は分かります。
しかし、専用アカウントが必要なのはやはりデメリットです。GoogleやMicrosoftと比べるとここはどうしても負ける部分です。
一部の層を除けば知名度も割と低いと思うので、全体的に見たハードルはやはりちょっと高めだと思います。例外もありますが、通話を利用する人同士で導入する必要が基本あるので、周囲の人が使っているソフトに合わせるのが無難ではあるのかなと思います。
自分もdiscord派だなぁ。変に音拾わないしチャットが気軽だし。
なんか親がコロナの影響でskype使うみたいなこと言ってたし、skypeくらいしか知らない年寄り層ってのもあるからskypeもある程度は人数稼げてるんじゃないかな。
インストールすらものすごい苦労する程度の高齢者とかさw
確かに、Discordはプリインストールされてる事はほぼ無さそうなので、年齢層が高い方には敷居が高いのはあるかもしれないですね。