Intelの第14世代Coreプロセッサー「Raptor Lake Refresh」の「Core i9-14900K」ですが、標準設定だとTDP PL1=PL2=253Wという非常に高消費電力設定となっているため、高負荷な処理をすると消費電力・発熱が一気に上昇する爆熱CPUです。14900Kに限らず、12900Kおよび13900Kもほぼ同様の設定となっています。
しかし、消費電力(発熱)が非常に高くなると、冷却が大変なのはもちろん、ファンの騒音にも繋がるので、あまり好ましくありません。そのため、消費電力と発熱を下げるために電力を制限した場合に性能はどうなるのかということを、海外レビューを参考に見ていきたいと思います。
今更感もある話ですが、Intelにおいては、電力をある程度過剰に盛ってでも性能を高くしてライバル企業に対して優位性を誇示したいという動きが一般化しちゃっている印象ですし、標準設定で高負荷で運用し続けると劣化がかなり速いんじゃないかという噂も耳にしたので、今後にもある程度参考になるかもしれないということで、時期的には遅いながら、さくっと見ていくことにしました。
本記事の内容は記事執筆時点(2024年4月23日)のものとなります。ご覧になっている際には異なる可能性があるため注意してください。
掲載の価格は、主にAmazonや価格.comを参考にしたおおよその市場価格です。
簡易比較表
仕様表
まずは「Core i9-14900K」のカタログスペックを始めに載せておきます。
Core i9-14900K | |
---|---|
アーキテクチャ | Raptor Lake Refresh |
ノード | 10nm |
ソケット | LGA1700 |
コア/スレッド | 24コア(8P+16E)/32スレッド |
PBP | 125W |
TDP/PL1 | 253W |
MTP (TDP/PL2) | 253W |
Pコアクロック (ベース/最大) | 3.2GHz / 6.0GHz |
Eコアクロック (ベース/最大) | 2.4GHz / 4.4GHz |
L2キャッシュ | 32MB Pコアあたり2MB 4Eコアあたり4MB |
L3キャッシュ | 36MB |
内蔵GPU | UHD 770 ※末尾Fは無し |
メモリ(定格最大) | DDR5-5600 DDR4-3200 |
TjMax | 100℃ |
主要スペックは上記のような感じです。
ベース電力(PBP)に一応125Wという数値が置かれているものの、これはベースクロックで継続的な処理を行った際に平均でこの数値以下になるという意味合いのもののようです。しかし、実際には現状のほとんどのミドルレンジ以上のCPUではブーストクロックが設定されているため、高負荷時にはベースクロックを超えることが当たり前となっている上、電力設定自体はTDP PL1=PL2(MTP)が253Wに設定されているため、PBPの125Wは実質的に意味はなく、スペックシート上だけでの存在となっている点に注意です。
しかも、デスクトップ向けのCore i9では「Thermal Velocity Boost」というブースト機能が標準で有効になっており、高負荷時でも規定の温度未満かつ、使える電力に余裕がある場合には、クロックを自動的に引き上げるようになっています。強力な冷却システムを導入したらその分無理をさせる仕様となっています。
一応上限値はあるものの、標準設定で静音化や低音での安定運用を考えるなら、冷却システムを強化する意味が薄いCPUとなっています。そのため、高負荷時に低電力運用をするためにはユーザーが手動で設定を変える必要があります。CPUの設定上、ユーザーが適切な電力設定を見つけて自ら設定することが最も合理的だと思います。
処理性能
各処理性能をベンチマークスコアを海外レビューを参考に見ていきます。使用されたメモリは「DDR5-6000 (36-36-36-76 2T)Gear2」で、ゲームのテストで使用されたGPUは「RTX 4090」となっています。
その他の細かい環境や設定等については、お手数ですが冒頭の参考リンク先の記事を参照してください。
マルチスレッド性能
マルチスレッド性能は、CPUの全コア稼働時の処理性能を表します。マルチスレッド性能が高いと、動画のソフトウェアエンコード(CPUエンコード)やレンダリングなど、膨大な量の処理に掛かる時間が短くなる他、複数タスクでのパフォーマンスが向上するなどのメリットがあります。
今回は、Cinebench R23というレンダリングのベンチマークソフトで測定された数値で見ていきます。
CPU名称 | スコア |
---|---|
Core i9-14900K / 253W | (標準) |
Core i9-14900K / 200W | (-5.3%) |
Core i9-14900K /125W | (-19.2%) |
Core i9-14900K / 95W | (-28.8%) |
Core i9-14900K / 65W | (-43.8%) |
Core i9-14900K / 35W | (-69.3%) |
消費電力を2割減らしても、マルチスレッド性能は-5%程度
まずはマルチスレッド性能ですが、200W(約-20%)でも性能は-5.3%低下に留まっています。実用性はほぼ変わらないです。標準設定では+5%の向上を得るために、2割の消費電力増加をしていることになり、かなり効率の悪い設定であることがわかります。
約半分の125Wの場合でも、パフォーマンス低下は-19.2%に留まっています。ここまでくると小さな差とは言えないものの、十分に高性能なレベルを保ちつつ、消費電力を激減させることが出来ます。
シングルスレッド性能
シングルスレッド性能は、1コアでの処理性能を表します。シングルスレッド性能が高いと、軽い処理に掛かる時間が短くなる(サクサク動く)他、全コア稼働時にも当然影響がありますので、ほぼ全ての処理に対して有利に働きます。
今回は、Cinebench R23というベンチマークソフトで測定された数値で見ていきます。レンダリングのベンチマークテストです。
CPU名称 | スコア |
---|---|
Core i9-14900K /125W | (+0.0%) |
Core i9-14900K / 253W | (標準) |
Core i9-14900K / 200W | (-0.0%) |
Core i9-14900K / 95W | (-0.1%) |
Core i9-14900K / 65W | (-0.1%) |
Core i9-14900K / 35W | (-14.7%) |
シングルスレッド性能はほぼ横ばい
シングルスレッドの総消費電力は大したことないので、ほぼ横ばいです。35W時になってようやく大きめの低下が見られますが、35Wで運用する人はほとんど居ないと思うので、あまり気にする必要はないかと思います。
ゲーミング性能
この項目でのゲーミング性能は、実際にゲームを起動した際のFPSを見ていきます。内蔵GPUの性能ではなく、高性能なグラフィックボードを使用した際の性能である点に注意してください。
今回は13ゲームで測定したFPSの幾何平均を見ていきます。使用されたGPUは「GeForce RTX 4090」で、その他の設定はウルトラ(可能な限り最高の設定)です。測定に使用されたゲームタイトルやその他の環境は、お手数ですが記事冒頭のリンクからご確認お願いします。
CPU名称 | スコア |
---|---|
Core i9-14900K / 253W | (標準) |
Core i9-14900K / 200W | (-0.2%) |
Core i9-14900K /125W | (-2.5%) |
Core i9-14900K / 95W | (-6.2%) |
Core i9-14900K / 65W | (-14.6%) |
Core i9-14900K / 35W | (-41.8%) |
CPU名称 | スコア |
---|---|
Core i9-14900K / 253W | (標準) |
Core i9-14900K / 200W | (-0.2%) |
Core i9-14900K /125W | (-1.3%) |
Core i9-14900K / 95W | (-4.0%) |
Core i9-14900K / 65W | (-11.8%) |
Core i9-14900K / 35W | (-38.3%) |
CPU名称 | スコア |
---|---|
Core i9-14900K / 253W | (標準) |
Core i9-14900K / 200W | (-0.1%) |
Core i9-14900K /125W | (-0.5%) |
Core i9-14900K / 95W | (-0.6%) |
Core i9-14900K / 65W | (-1.0%) |
Core i9-14900K / 35W | (-20.0%) |
ゲーム性能は消費電力半減(125W)でもごくわずかな低下
高性能グラボを用いたゲーム性能では、125W(約半減)でもフルHDで-2.5%程度のfps低下に留まっています。消費電力を半分にしても97%以上の性能を保てるという結果に。ゲームにおけるCPUの要求レベルはグラボの性能が上がるほど大きくなりますが、RTX 4090でもこの程度のわずかな低下なので、ほぼ無視して良いレベルの差になっていると思います。
続いて95W時の結果を見ても、1440p以下では5%前後の低下となっており、小さい差です。
65W時にようやく大きめの低下が見られ、フルHDで-14.6%、1440pで-11.8%となっています。65Wといえば、K無しモデルのTDP PL1の数値なので、K無しモデルの標準設定では、RTX 4090レベルのGPUだと大きめの性能低下となることが予想されます。
ただし、K無しモデルにおいてもTDP PL1を引き上げることが可能であり(マザボにはよるかもですが)、K無しでもMTPは219Wと大きく取られているので、十分な余地があります。今回の結果で125Wあれば97%以上の性能を維持できることがわかったので、クロック差で少しの差は出る可能性はあるものの、ゲームにおいては実はK付きを選ぶ利点はかなり小さかったりします。
とはいえ、ほとんどの人は後から自分で電力設定などを調整しようとは思わないでしょうし、大手サイトのレビュー記事等でも、まずは標準設定での性能を確かめて比較しますから、「ハイエンドグラボならK付き」という一般認識が続いているのは必然であり、Intelのマーケティングの狙いでもあるのかなと思っています。
消費電力や効率
消費電力
消費電力を見ていきます。非常に高負荷なレンダリングソフト「Blender」による消費電力と、ゲーミング時平均(1080p/12タイトル)による消費電力の二つを見ていきます。
CPU名称 | 消費電力 |
---|---|
Core i9-14900K / 35W | (-92.6%) |
Core i9-14900K / 65W | (-80.5%) |
Core i9-14900K / 95W | (-67.7%) |
Core i9-14900K /125W | (-55.7%) |
Core i9-14900K / 200W | (-23.4%) |
Core i9-14900K / 253W | (標準) |
CPU名称 | 消費電力 |
---|---|
Core i9-14900K / 35W | (-88.9%) |
Core i9-14900K / 65W | (-66.7%) |
Core i9-14900K / 95W | (-44.4%) |
Core i9-14900K /125W | (-26.4%) |
Core i9-14900K / 253W | (標準) |
Core i9-14900K / 200W | (+4.2%) |
ゲーム時平均は150W程度が最大値
レンダリングの方はTDP設定と大差がないのでとりあえず置いておくとして、注目はゲーム時の平均消費電力です。最大でも150Wとなっており、ゲームにおいては200W超えの電力設定は基本的に過剰であることがわかります。
ピーク電力はもう少し高くなるであろうことが予想されることを考慮しても、170W~180W程度あれば恐らく心配ないレベルだと思います。実性能では125Wでも1080pで-2.5%程度に留まっていましたから、150Wでもほぼネックにならないと思いますし、ゲームがメインの人で安定運用を目指したい人は150W~180Wあたりが丁度良い設定となりそうです。
電力効率(ワットパフォーマンス)
電力効率を見ていきます。レンダリングおよびゲーミング時の効率です。
各テストで得られたスコアを消費電力で割って算出した、1Wあたりのスコアで見ていきます。ただし、効率が悪かったとしても、レンダリングなどの処理量が決まっているスコアでは高性能な方が処理を早く終えることが出来るため優位性がありますし、ゲームにおいても高いfpsを得ているので、効率が悪いから一概にダメという訳ではない点を留意です。
CPU名称 | 1Wあたりのスコア |
---|---|
Core i9-14900K / 35W | (+319.9%) |
Core i9-14900K / 65W | (+184.3%) |
Core i9-14900K / 95W | (+119.6%) |
Core i9-14900K /125W | (+80.5%) |
Core i9-14900K / 200W | (+23.5%) |
Core i9-14900K / 253W | (標準) |
CPU名称 | 1Wあたりのfps |
---|---|
Core i9-14900K / 35W | (+442.7%) |
Core i9-14900K / 65W | (+160.1%) |
Core i9-14900K / 95W | (-69.7%) |
Core i9-14900K /125W | (+32.0%) |
Core i9-14900K / 253W | (標準) |
Core i9-14900K / 200W | (-2.8%) |
ワットパフォーマンスは低消費電力時の方が劇的に良くなる
ワットパフォーマンスは、消費電力が少ない方が圧倒的に良いことがグラフを見るとわかります。
125W以下あたりからは効率の伸びが物凄く、35W時にはとんでもない高効率となっています。95Wあたりからはゲームでも性能もやや落ちてきますが、125Wまではゲームでの影響は軽微なので、高負荷なマルチスレッド処理をそこまで重視していないなら悪くない選択かなと思います。
また、どちらのケースでも200W→125W間で改善が一気に進むということがわかるので、性能重視だけど消費電力および効率を良くしたいなら、この範囲で設定するのが良いかなと思います。前述の内容で、ゲーム時は平均150W程度が最大であることが判っているので、150Wあたりが丁度良いかなとは思いますが、その場合はマルチスレッド性能はやや損なわれてしまうと思われるので、そこは各人の用途や考えた方次第かなと思います。
温度
CPUの温度を見ていきます。非常に高負荷なレンダリングソフト「Blender」動作時と、ゲーミング時(Cyberpunk 2077)の二つの温度を見ていきます。基準温度は25℃で、動作から10分後の定常状態の温度となっています。
冷却システムは、CPUクーラーに「NH-U14S」が使用されています。14cmファン1基の空冷クーラーとなっており、空冷としては高めの冷却性能ですが、240mm以上の水冷やハイエンド空冷にはやや劣るクーラーとなっています。
CPU名称 | 温度 |
---|---|
Core i9-14900K / 35W | (-56.0℃) |
Core i9-14900K / 65W | (-50.7℃) |
Core i9-14900K / 95W | (-42.9℃) |
Core i9-14900K /125W | (-35.2℃) |
Core i9-14900K / 200W | (-14.7℃) |
Core i9-14900K / 253W | (標準) |
CPU名称 | 温度 |
---|---|
Core i9-14900K / 35W | (-42.3℃) |
Core i9-14900K / 65W | (-35.4℃) |
Core i9-14900K / 95W | (-28.0℃) |
Core i9-14900K /125W | (-19.2℃) |
Core i9-14900K / 253W | (標準) |
Core i9-14900K / 200W | (+2.3℃) |
125W時で60℃前後までに低下し、劇的な温度改善
CPU温度が改善すればファンの回転数低下に繋がり、静音性の向上にも繋がる他、クーラー費用の節約の選択肢も出来ますから、かなり大きな要素です。
標準の253W時を見ると、レンダリング時には93.8℃を記録しており、かなりの発熱があることがわかります。ゲーム時でも80℃を超えており、ファンの稼働音も気になるところだと思います。
最も効果的そうなところだと、約半減の125W時を見ると、大体60℃前後となっており、劇的な温度改善となっています。14cmファン1基の空冷が使用されていますが、それでも十分な冷却性能が得られています。まだ上げても大丈夫なくらいです。ただ、ゲームにおいては125Wでも性能への影響は軽微ですが、レンダリングではやや性能が失われるので、そこの判断が難しいです。
約20%減の200Wを見ると、レンダリング時には大きな改善が見られるものの、80℃弱と温度自体は高いです。また、ゲーム時でも80℃以上で、標準設定とほぼ変わらない数値をとなっており、改善が見られません。前述の内容で、ゲーム時は高負荷でも平均で150W程度に留まることがわかっているので、200Wでは意味を成しておらず、優位性がほぼありません。そのため、ゲーム時にも温度改善効果を得たい場合は、恐らく150W程度まで絞る必要があると考えられます。
150Wだと高負荷時のマルチスレッド性能はいくらか失われてしまうと思われるものの、125W時でも2割程度の性能低下だったことを考えれば、十分に高性能な水準を維持しているとは思いますし、ゲームとマルチスレッド処理の双方で程良く電力・発熱面を良くしたいなら、150Wは丁度良さそうに見えます。
まとめ:200Wでも性能低下はわずかで、性能と効率を考えるなら150Wあたりが丁度良さそう
ざっくりと各性能を見てきました。最後にここまでの結果を踏まえた所感をまとめています。
標準の253Wは効率が悪いし温度も高すぎる
標準設定の253Wはパフォーマンスこそ高いものの、効率が非常に悪いです。高負荷なマルチスレッド処理時には温度も90℃を超えるほど非常に高いです。
性能の最大化というのはロマンですし、意味がない訳ではありませんが、恐らくほとんどの一般消費者は静音性や安定性の方を重視したいと思うので、その場合にはK付きの標準設定は最適ではありません。
消費電力約20%減の200Wにしてもマルチスレッド性能はわずか5%程度しか低下せず、高負荷時平均温度は15℃近く下げることが可能なので、253Wまで許容する意味は実用上はほぼ無いように思えます。
この5%のおかげで「Ryzen 9 7950X」や「Ryzen 9 7950X3D」の同等以上のマルチスレッド性能を得ている訳なので、マーケティング上は仕方のない対応だったのかもしれませんが、消費者側としては正直迷惑な話というのが本音です。
一度電力を上げてしまうと、次の世代でも上げないと前世代を超えるのが難しくなってくるので、後戻りできないようにもなってる感じにも見えます。K無しがあるから良い、という見方も出来ますが、購入者が全員そのような事情を知っている訳でもないので、さすがにもう少しマイルドな設定にして欲しかったところです。
また、噂レベルですが、第13世代Coreと第14世代CoreのK付きのCPUでの不具合報告が増えており、あまりの負荷の大きさ故に劣化が急激に進んでいるのではという話も一部では出たりしている事情もあるので、個人的にはK付きは基本的に負荷を下げて運用することをおすすめしたいです。
ゲーム時にも発熱面の効果を得たいなら150W以下が望ましい
ゲームでは消費電力の平均値は最大でも150W程度となっているため、前述で触れた200W設定では恩恵を受けることがほぼできません。
そのため、ゲーム時においても発熱や効率面での効果を得たい場合は、150W以下にすることが望ましいです。
それぞれの環境によって異なってくるものの、125W時で60℃前後までに低下するという結果もあるので、150Wなら70℃前後くらいに留めることを期待することが出来ます。
ただし、その場合にはマルチスレッド性能の方は1~2割失われると思われるので、そこは個人の考え方次第にはなるかなと思います。また、今回は温度変化を分かり易くするために、Core i9-14900Kに使うには弱い冷却環境(14cmファン1基の空冷でケース無し)だったので、より強力な冷却システムの場合は150Wより少し上げても、有意義な効果が得られる可能性もあります。大体150W~180Wあたりで落ち着く人が多そうな気はしますが、その辺りは個人で少し探る必要がありそうではあります。
125Wもマルチスレッド性能が多少下がっても良いならアリ
125Wはゲーム時の性能低下は意外とわずか(RTX 4090でも平均で2.5%未満)なので、ゲームがメインでマルチスレッド性能が多少落ちても良いよって人には悪くない選択肢です。
125Wあたりは発熱やワットパフォーマンスも一気に改善が進むあたりの設定なので、電力面でもかなり美味しいです。
ただ、マルチスレッド性能は200Wと比べて15%ほど下がってしまうため、折角高額費用を出してCore i9を購入した意味を無くしてしまっている設定であるのも事実です。そこを割り切れる人ならという感じです。
一応、今回の記事では触れませんでしたが、電力設定だけではなく、低電圧化という方法もありますし、TDP PL2やクロックを個別に設定するなど、上手いこと調整するという手もあります。設定の難易度はかなり上がりますが、気になる方は調べてみても良いかもしれません。
といった感じで、記事は以上になります。ご覧いただきありがとうございました。