「Core i7」と「Ryzen 7」を超ざっくり比較・解説【デスクトップ用】

主流の高性能CPUシリーズであるIntelのデスクトップPC用の「Core i7」と「Ryzen 7」についてざっくりと比較・解説しています。最新世代が対象です。PCに詳しくない方でもさっくりと見れるように、あえて細かいデータは無しで短めの記事にしています。詳しい方にはとっては説明不足を感じる箇所もあるかもしれませんが、ご了承ください。

注意

2019年11月時点で最新世代のデスクトップ用CPUを対象としています。2019年11月現在の最新世代は、Core i7は第9世代、Ryzen 7は第3世代となっています。

ざっくり比較表

まずは、超ざっくりな比較表を載せています。この表だけでもおおよその特徴は把握できるかと思います。

超ざっくり比較表
  Core i7 Ryzen 7
シングルスレッド性能
マルチスレッド性能
ゲーミング性能
付属クーラー(性能) ×
内蔵GPU

価格 モデルによるが大差はなし(4~5万円程度)
総合コスパ
※〇や△等の評価は、両者を相互比較した場合のもの。
※2019年11月時点の最新世代が対象。
※ゲーミング性能は、高性能なGPU(グラフィックボード)を搭載した場合。

詳しい事は後でそれぞれ見ていきますが、総合コスパでは間違いなくRyzen 7の方が上という点は先に触れておきます。Core i7がRyzen 7に勝っている点というのは、ほぼゲーミング性能の1点のみですが、正直大差がありません。

Core i7 の方が優れている点

Ryzen 7よりCore i7の方が優れている点についてみていきます。

ゲーミング性能

Core i7が勝っている唯一の点が、ゲーミング性能です。シングルスレッド性能ではRyzenにほぼ追い付かれてしまったものの、ゲーミング性能では未だに少し勝っています(1割いかないくらい)。

ただし、実はゲーミング性能も一概にはCore i7の方が上とは言えないです。なぜなら、Ryzen 7の方がマルチスレッド性能が大幅に高いからです。

一般的にいう「ゲーミング性能」は「ゲームのみを起動して動作させた場合のゲーム内パフォーマンス」を指します。ですが、実際にゲームを楽しむ場合には、他のアプリケーションも同時に起動する事も珍しくないはずです。その場合、シングルスレッド性能やマルチスレッド性能で差がつきます。シングルスレッド性能は両者大差がないので、マルチスレッド性能が大幅に高いRyzen 7の方が有利となります。

上記のことから、Core i7のゲーミング性能が高いのは間違いないけど、実用性を考えれば、ゲームメインでもRyzen 7が劣っているとは言えないんじゃないかという訳です。この点は留意しておくと良いかと思います。

内蔵GPUの有無はほぼ関係無し

また、Core i7が内蔵GPUを基本搭載するのに対し、デスクトップ版Ryzen 7は内蔵GPUを搭載しません。確かにこの点は明らかにCore i7の方が上ではあるのですが、現状デスクトップPC用のCore i7とRyzen 7はゲーミングPCでの採用が非常に多く、グラフィックボード(単体のGPU)を搭載する事が多いです。内蔵GPUの有無はあまり重要視されません。そのため、実用面での”差”としてはほぼ関係ないという事で、補足説明で触れるに留めておきたいと思います。

Ryzen 7の方が優れている点

Core i7よりRyzen 7の方が優れている点についてみていきます。

マルチスレッド性能

Ryzen 7はマルチスレッド性能が非常に高く、Core i7を大きく上回ります。マルチスレッド性能の高さは、Ryzen共通の大きな魅力です。おおよそ3~4割程度は高く、同価格帯のCPUのハイエンドCPUとしては凄く大きな差です。

ただし、意外とマルチスレッド性能が活かされる場面は限られています。よく挙げられるところでいえば、動画のCPUエンコードや、複数のアプリケーションを同時に稼働させる場合などで特に役に立ちます。そのため、上記のような処理を頻繁に行う人にとっては非常に嬉しいですが、そうでもない人にとっては恩恵は少ないという事は注意が必要です。

とはいえ、あって損はない性能です。また、近年ではシングルスレッド性能の向上が厳しくなってきたという事を背景に、CPUは多コア化が非常に進んでいます。そうなると、パフォーマンスを上げるにはプログラム側のマルチスレッドへの最適化が重要となります。様々なプログラムがマルチスレッドに最適化され、「マルチスレッドはめっちゃ重要」となる可能性もなくはないと思います。要するに、あって損はないし将来性もあるので、長期利用を考えるなら今は必要なくてもあった方が良いよという訳です。

付属クーラー

Ryzen 7にはCPUクーラーが付属していますが、これが付属品にしては中々優秀です。よほどヘビーな使い方で常用する気で無ければ、十分な性能を持っていますし、静音性も中々です。

それに対し、Core i7はクーラーが付属しないモデルも多い上、付属しているモデルでもそのクーラーの性能は正直かなり低いです。冷却性能の低さはもちろん、特に高負荷の音がとにかくうるさいです。Intelの付属クーラーの性能が低さは割と有名で、少しPCに詳しい人なら、Core i7などの高性能モデルは別途CPUクーラーを用意するのが常識に近い形になっています。その場合、2000円~4000円程度は追加費用が掛かってしまうので、この費用の必要性がないRyzen 7は非常に嬉しいです。

コスパ

ここまで見てきた双方の良さと、シングレスレッド性能と価格が大差ないという点も踏まえると、明らかにRyzen 7の方がコスパが良いです。特に別途CPUクーラーが必要ないのは単純に安上がりです。その上で性能も負けているどころか、基本的には上といったレベルです。コスパは議論の余地はあまりなくRyzen 7が優位ということで、一般的にも間違いないと思います。

結論:コスパ的にはRyzen 7一択(2019年11月時点)

あくまで2019年11月時点の第9世代Core i7と第3世代のRyzen 7の話ですが、コスパ重視で考えればRyzen 7一択です。

Ryzen 7は価格、シングルスレッド性能という点ではCore i7とほぼ同格で、非常に高いマルチスレッド性能を備え、付属品にしては優秀なクーラーまで付属しています。

対してCore i7は、Ryzen 7より高いゲーミング性能を持つものの、差は小さいです。また、そのゲーミング性能も、マルチスレッド性能差を考えると地位も確立しているとは言い切れない部分があります。
また、付属クーラー面では完全にRyzenに劣っており、高負荷な作業を考えるなら、別途の購入が必須レベルです。価格面でも実は負けています。ほぼゲームしかしないという人にはCore i7の方がやや上ですが、それ以外の場合でCore i7が上になる場面は少ないと思います。

注意点:Ryzen(AMD製CPU)はちょっと癖がある

数値比較でのコスパはRyzen 7の方が上といった感じですが、実はRyzen(AMD製)はちょっと癖があると言われています。主にメモリーや相性問題です。

AMD製CPUの懸念点
  • メモリークロック(転送速度)による影響が大きい
    Intel製CPUでは、「メモリーは容量さえ確保できていればOK」的な感じがありますが、Ryzenではそうではなかったりします。Ryzenは、メモリーのクロック(転送速度)に性能が影響されやすいという特徴があります。そのため、メモリー選びにも多少気を配らないといけません。
  • 相性問題(トラブル)が起きる可能性
    今でこそRyzenも主流CPUに堂々と入っていますが、以前のCPU市場は長らくIntelのほぼ一強状態が続いていました。そのため、パーツやソフトがIntel CPUに最適化されている場合が多く、Ryzenでは相性問題が起きる可能性が高めとなっています。

メモリーによる影響は、最初に少し気を配るだけの話だけなので、そこまで大きくはないかと思いますが、問題は相性関連です。特にPC初級者は、トラブルは出来るだけ避けたいはずです。また、コスパ的には現状ではRyzenが上なものの、使用率でいえば未だにIntel製CPUの方が圧倒的に多いです。多数派の安心感はありますし、不具合やトラブル対策の情報も出てきやすいです。

上記のような懸念点が気になる方は、Core i7を選ぶ方が無難で安心な場合もあるかと思います。

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