今おすすめのGPU(グラボ・ビデオカード)をランキング形式で8位まで紹介しています。デスクトップ向けのゲーム用途での評価です。
選定基準は、価格・実用性・電力面等を総合的に評価するようことを意識しています。
掲載の情報は記事更新時点のものです。ご覧になっている際には異なる可能性があるため注意してください。価格は更新時点でのおおよその市場最安値価格です。
簡易比較表
本記事でランキング入りさせているGPUをまとめた簡易比較表です。
GPU名称 | 順位 | 3DMark |
TDP
(TGP)
|
メモリ | コスパ |
電力
効率
|
参考価格 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DX12 | レイトレ | 容量 | バス幅 | 帯域 | ||||||
RTX 3060 Ti (GDDR6X / 6) |
1 |
12243
11893
|
7187
6978
|
200W |
8GB
|
256bit |
608GB/s
448GB/s
|
0.223
0.224
|
61.2
59.5
|
54,800円 52,980円 |
RX 6700 XT
(又はRX 6750 XT)
|
2 | 12757 | 5975 | 230W |
12GB
|
192bit | 384GB/s | 0.255 | 55.5 | 49,980円 |
RX 7600 | 3 | 10836 | 5399 | 165W |
8GB
|
128bit | 288GB/s | 0.242 | 65.7 | 44,800円 |
RTX 4070 | 4 | 17826 | 11104 | 200W |
12GB
|
192bit | 504GB/s | 0.198 | 89.1 | 89,980円 |
Arc A750 | 5 | 12476 | 6681 | 225W |
8GB
|
256bit | 512GB/s | 0.378 | 55.4 | 32,980円 |
RTX 3070 | 6 | 13789 | 8302 | 220W |
8GB
|
256bit | 448GB/s | 0.198 | 62.7 | 69,800円 |
RX 7900 XT | 7 | 25451 | 14183 | 300W |
20GB
|
320bit | 800GB/s | 0.202 | 84.8 | 125,800円 |
RTX 4080 | 8 | 28056 | 18196 | 320W |
16GB
|
256bit | 716.8GB/s | 0.158 | 87.7 | 178,000円 |
RTX 4060 Ti 8GB | 9 | 13473 | 8062 | 160W |
8GB
|
128bit | 288GB/s | 0.196 | 84.2 | 68,800円 |
- 性能スコア(DX12):DX12(DirectX 12の略)は現在最も主流といえるWindowsで利用するゲーム用APIのことです。掲載しているのは3DMark Time Spy Graphicsのスコアで、解像度は2560×1440。
- 性能スコア(レイトレ):掲載しているのは3DMark Port Royalのスコアで、DirectX Raytracing(DXR)を用いた レイトレーシング性能を表します。
- TDP:最大放熱量を表す指標で、大体の消費電力の目安。最近ではTGP(グラフィックスの総消費電力)やTBP(ボードの総消費電力)も使われます。
- コスパ:(DX12の性能スコア / 価格)の値。
- 電力効率:(DX12の性能スコア / TDP)の値。
おすすめGPUランキング
現在のおすすめGPUランキングです。高性能GPUのメジャーな用途はゲーミング用だと思うので、それを前提で評価しています。評価基準は「コスパ・価格・性能・実用性」などを総合的に見るという形にしていますが、コスパを特に重視しています。掲載のDX12のスコアは、3DMark Time Spy Graphicsのスコアです。
GeForce RTX 3060 Ti

区分
|
ミドルレンジ |
---|---|
DX12スコア
|
約 11,900~12,300 |
TDP/TGP
|
200W |
メモリ
|
8GB GDDR6X(608GB/s) 8GB GDDR6(448GB/s) |
参考価格
|
GDDR6X:約 54,800円~ GDDR6:約52,980円~ ※2023年5月26日時点 |
良い点
- 非常に優れたコスパ
- 同世代で比較的優れたワットパフォーマンス
- 1080pで快適な性能で、1440pも視野に入る
気になる点
- やや高価(約5.3万円~)
- 消費電力が多い(200W)
重いゲームもいける丁度良い性能と価格
「RTX 3060 Ti」は値下がりが進んだ結果5万円台となり、価格の割には重い処理もこなせる性能を持つ高コスパGPUです。その性能は前世代のRTX 2080 SUPERを上回り、1080pで快適なゲームパフォーマンスを提供してくれますし、1440pも視野に入れることができます。
仕様的にはRTX 3070からコア数やクロックが1~2割下げられた形となっていますが、メモリ仕様は下がっていないのが嬉しいです。この価格帯にしては優れた仕様の256bitメモリを採用しています。
その性能は重いゲームでも動作可能で、価格の割には優れたメモリ性能のおかげでクリエイティブ用途や高解像度でも弱くないです。高負荷なグラフィック処理も視野に入れれる性能を5万円台という価格で実現することができ、予算も気にする際の実用コスパが非常に優れています。
また、2022年末頃にGDDR6Xメモリモデルが投入されており、そちらでは帯域幅が少し拡張されているため、わずかに性能が高いです。価格は従来モデルと同じくらいなので、GDDR6Xの方がわずかにお得です。ただし、性能差はごくわずかなので、正直どちらでも良いかなと思います。
近い性能を持つ「RX 6700 XT」と価格も同じくらいなど、強力なコスパの競合相手が居るため一強とまでは言えませんが、レイトレーシングでも価格の割には優れたものを持っている点も魅力です。ハイエンドな用途にある程度対応しつつ、予算を抑えたい場合に魅力的なGPUとなっており、競合モデルの価格次第ではトップクラスのコスパになることも多い、目の離せない高コスパGPUとなっています。
Radeon RX 6700 XT

区分
|
ミドルレンジ |
---|---|
DX12スコア
|
約 12,757 |
TDP/TGP
|
230W |
メモリ
|
12GB GDDR6(384GB/s) |
参考価格
|
約 49,980円※2023年6月1日時点 |
良い点
- メモリが12GBと同価格帯では多い
- 非常に優れたコスパ
- 1080pで快適な性能で、1440pも視野に入る
気になる点
- やや高価(約5万円~)
- 消費電力が多い(230W)
- RTX 3070より劣るレイトレーシング性能
優れたコスパと5万円台で12GBメモリが魅力
「RX 6700 XT」は、価格の割には多い12GB VRAMと、基本性能コスパの高さが魅力のGPUです。また、類似モデルに「Radeon RX 6750 XT」があり、価格も性能もさほど変わらないので、そちらも基本的に似た評価です。
発売からしばらくは性能の割には価格が高くて正直微妙でしたが、次世代GPUが近付いたことによる価格低下のおかげでコスパが良くなり、大容量VRAM搭載の高コスパのミドルレンジGPUとして一気に有力になりました。
その性能は1080pなら平均144fps~165fpsを十分狙える高性能さで、1440pでも安定したパフォーマンスが期待できます。基本のゲーミング性能は「RTX 3060 Ti」を少し上回るながら、「RTX 3060 Ti」よりも少し安価に購入できるようになっており、コスパが良いです。
競合相手である「RTX 3060 Ti」に対しての弱点は、レイトレーシング性能です。「RTX 3060 Ti」にレイトレーシングのベンチマークスコア(3D Mark Port Roiyal)で約17%も負けてしまいます。同価格帯のGPUとしては大きな差です。現状はレイトレーシングは主要ではないので大きなデメリットではないと思いますが、利用を想定している場合には注意が必要です。
Radeon RX 7600

区分
|
ミドルレンジ |
---|---|
DX12スコア
|
約 10,800 |
TDP/TGP
|
165W |
メモリ
|
8GB GDDR6(288GB/s) |
参考価格
|
約 44,800円~※2023年5月26日時点 |
良い点
- 1080pで非常に優れたコスパとワットパフォーマンス
- 比較的少ない消費電力(160W)
気になる点
- メモリの帯域幅が低め(288 GB/s)なので、高解像度では弱い
- レイトレーシング性能が低い
4万円台の安価さで1080pで非常に強力
「RX 7600」は4万円台という価格で、1080p(FHD)での非常に優れたコスパが魅力のGPUです。
前世代の「RX 6600 XT」や「RTX 3060」よりも高いパフォーマンスを発揮しつつも、価格は4万円台と高くないため、コスパが非常に良いです。低予算PCの選択肢として非常に魅力的です。
消費電力を表すTBPは165Wとなっており、前世代よりも少し向上している点も嬉しく、電力面でも1080pにおいては前世代の高コスパGPUを上回ります。
ただし、安価なGPUなので仕方ないですが、メモリ性能とレイトレーシング性能が低い点は注意です。1440pや1080pレイトレくらいなら一応実用レベルではあると思うものの、fpsはそこまで高くならないと思います。高い設定で使うなら、基本FSR(アップスケーリング)前提になると思います。しかし、4Kに関してはアップスケーリング込みでも厳しい性能なので、やはり基本的には1080p運用が推奨です。
価格的に仕方ないですが、ハイエンド用途は厳しくなっているため安定の選択肢とはならないかと思いますが、1080pゲームに焦点を当てるなら強力な選択肢です。
GeForce RTX 4070

区分
|
ハイエンド下位 |
---|---|
DX12スコア
|
約 17,800 |
TDP/TGP
|
200W |
メモリ
|
12GB GDDR6(504GB/s) |
参考価格
|
約 89,980円~※2023年5月26日時点 |
良い点
- RTX 3080に近い優れた性能
- 性能の割には少ない消費電力(TGP:200W)
- 非常に優れたワットパフォーマンス
- レイトレーシングや4Kも実用的に使える性能ながら、サイズや消費電力的に従来のハイエンドよりも扱いやすい
気になる点
- 非常に高価(約9万円~)
- メモリ帯域幅は価格の割には低め(504GB/s)
RTX 3080に匹敵する性能を200Wで実現
「RTX 4070」は「RTX 3080」に近い前世代ハイエンドレベルの高性能さを持ちながらもわずか200Wで動作する、非常に電力効率が良いのが魅力のGPUです。発売直後は最安で約10万円からと高価でしたが、2023年5月下旬時点では約9万円まで値下がりし、コスパも良くなり魅力的になりました。
性能に関しては、上述の通り基本的に「RTX 3080」と同等レベルです。1080pや1440pなどの主要環境での向上ももちろん大きいですが、特に大きいのは、先代の「RTX 3070」では頼りなかったレイトレーシングや4Kでも実用的な性能になっていることです。
従来ならレイトレーシングや4Kを実用的に使うには基本300W以上の大型のハイエンドGPUが必要だったため、大容量の電源とエアフローに優れたタワーケースが実質必須でしたが、「RTX 4070」の200Wなら電源容量が節約できるため実質的な費用削減にも繋がる上、2連ファン仕様製品も多いので、ケースの選択肢も多いです。
このように、「レイトレーシングや4Kを実用的に使えるGPU」という条件下では従来より格段に扱いやすくなっているのも魅力なのが「RTX 4070」です。
ただし、メモリの帯域幅に関しては価格の割には低めの 504GB/s となっているため、4Kでは少し「RTX 3080」を下回る性能となる他、その他のビデオメモリが重量な高負荷な処理でもやや不利なる点は注意です。増量されたL2キャッシュのおかげで前世代よりはネックにはなりにくくなっているとは思うのの、やはりメモリが強いGPUとは言えないと思います。
メモリと価格に関してはもう一声欲しかった感が正直あるものの、前世代と比べると間違いなく良いGPUです。あらゆる用途に出来るだけ対応した上で予算を抑える選択肢としては優秀だと思います。
Arc A750

区分
|
ミドルレンジ |
---|---|
DX12スコア
|
約 12,500 |
TDP/TGP
|
225W |
メモリ
|
8GB GDDR6(512GB/s) |
参考価格
|
約 32,980円※2023年6月1日時点 |
良い点
- 安価(約3.3万円~)
- RTX 3060を上回る性能で3万円台
- 価格の割に高いメモリ性能(8GB 512GB/s)
- 優れたゲーミングコスパ
- 優れたレイトレーシング性能コスパ
- AV1デコードおよびエンコードをサポート
気になる点
- 最適化不足でゲームによってベンチマークスコアほどの性能が出ないケースがある(ドライバによる対応が進行中)
- 最適化不足で正常に動作しない懸念がある
- 性能の割に消費電力がやや多く、電力効率が悪め
- Resizable BAR未使用時には性能が大きく低下
3万円台後半~では破格のコスパとメモリ性能
「Arc A750」3万円台中盤という価格の割には優れた仕様を持ち、ズバ抜けたコスパが魅力のミドルレンジGPUです。Intelが久しぶりに参入したデスクトップ向けの単体GPUの、第一弾のミドルレンジ製品です。
発売当初は5万円前後で販売されていましたが、諸々の事情で値下がりがあったおかげで、2023年4月時点では3万円台中盤~4万円で購入可能になっています。この価格では破格な「8GB GDDR6(256bit, 512GB/s)」メモリを搭載しつつ、ベンチマークスコアではRTX 3060 Tiに匹敵する高性能さのため、コスパが物凄く良いGPUとなっています。更に、将来性があると言われている「AV1」映像コーデックに対してデコードとエンコードに両対応し、クリエイターにも嬉しい仕様となっています。カタログスペックと価格から見れば、3万円クラスのGPUでは頭一つ抜けた性能とコスパになっています。
ただし、前述した「諸々の事情」の一つである、登場時にあった最適化不足が大きな懸念点です。
A750を含む初登場のArcは、初登場時には明らかな最適化不足が見えていました。主にベンチマークスコアの割には実際のゲーミング性能が低すぎる問題(RTX 3060と同程度まで下がる)や、古いDirectXを使用したゲームで上手く動作しない問題が致命的とされていました。そのため、ベンチマークスコアの高さからポテンシャルはあったものの、おすすめはしにくいGPUとなっていました。
ですが、それにより売り上げが芳しくなかったことが主な要因で登場時から元値が40ドル値下げされた他、ドライバによる不具合の解消や最適化が進められており、ひっそりと初登場時よりは大分手が出しやすいGPUとなっています。
最適化がどれほど進んだのか実際には不透明なので不安ではあるものの、カタログスペックからすれば非常に魅力的ですから、安価でコスパの良いGPUとして競争力はあると思います。早い段階で手を出すにはややギャンブル要素を含むかもしれませんが、色々改善されてしまったら逆に高くなる可能性もありますから、今のうちに手を出すのもアリかなと思える製品です。
GeForce RTX 3070

区分
|
ミドルレンジ上位~ハイクラス |
---|---|
DX12スコア
|
約 13,800 |
TDP/TGP
|
220W |
メモリ
|
8GB GDDR6(448GB/s) |
参考価格
|
約 69,800円~※2023年5月1日時点 |
良い点
- ハイエンド用途も視野に入る高い性能
- やや優れたコスパ
- 同世代の中では優れたワットパフォーマンス
気になる点
- 高価(約7万円~)
- 消費電力が多い(220W)
重い処理にも対応できる性能で
ハイエンドGPUより大幅に安い7万円台GPU
「RTX 3070」は「RTX 2080 Ti」に匹敵する旧世代のハイエンド級の性能を持つGPUです。価格はハイエンドモデルより大幅に安いながら、ハイエンド用途にも使える性能を持ち、同世代の中ではコスパと電力効率に優れるのが魅力のGPUです。
プレイするタイトルや要求するパフォーマンスにもよりますが、ゲーミングでは基本的に1080pや1440pなら高設定でも快適なパフォーマンスを実現できる上、より上位のGPUよりも大幅に安価です。4Kゲーミングやレイトレーシングも高いレベルを目指さないなら視野に入るので、一応あらゆる高負荷な処理に対応できるGPUの中では比較的安価でコスパが良い、実用コスパに非常に優れるGPUといえると思います。
Radeon RX 7900 XT

区分
|
ハイエンド上位 |
---|---|
DX12スコア
|
約 25,500 |
TDP/TGP
|
300W |
メモリ
|
20GB GDDR6(800GB/s) |
参考価格
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約 125,800円~※2023年5月1日時点 |
良い点
- ハイエンド上位クラスの高い性能(RTX 3090 Tiを上回る)
- 大容量で高性能なメモリ(20GB GDDR6、800GB/s)
- 4Kゲーミングやレイトレーシングでも実用的なfps
- 非常に優れたワットパフォーマンス
- RTX 4080よりも大きく安価
気になる点
- 非常に高価(約12.8万円~)
- 消費電力が非常に多い(300W)
- レイトレーシング性能はRTX 3090 Tiより低い
非常に優れた電力効率と優れたコスパの超効率的ハイエンドGPU
「RX 7900 XT」は最新世代のハイエンドGPUの中では価格が安くコスパが良いのが魅力のハイエンドGPUです。
主要なゲーミング性能では基本「RTX 4070 Ti」を若干上回る性能を持っており、1080pや1440pでの240fps以上は十分狙える他、4Kやレイトレーシングでも実用的なfpsを実現することができます。メモリ性能も前世代のハイエンドモデルよりも大容量な20GB GDDR6で、帯域も800GB/sと性能も向上しています。
消費電力も昨今のハイエンドGPUにしては少なめのTBP:300Wとなっており、ワットパフォーマンスが優れているのも魅力です。
価格12.8万円~(2023年4月時点)と高価なためもちろんネックではあるものの「RTX 4070 Ti」には基本性能で上回りつつ同程度の価格で、「RTX 4080」や「RX 7900 XTX」よりは大幅に安いのが魅力です。ハイエンドGPUは、従来では純粋なコスパはミドルレンジGPUと比べると悪い傾向がありますが、この「RX 7900 XT」はハイエンドながら純粋なコスパでも普通に悪くないです。
ただし、レイトレーシング性能に関しては「RTX 3090」に近いレベルとなっていて、「RTX 4070 Ti」にはやや劣る他、上位モデルとはいえ「RTX 4080」には大きく劣る点は注意です。レイトレーシング利用も前提にするなら、やはりRTXの方が依然として強力です。
GeForce RTX 4080

区分
|
ハイエンド上位 |
---|---|
DX12スコア
|
約 28,000 |
TDP/TGP
|
320W |
メモリ
|
16GB GDDR6X(716.8GB/s) |
参考価格
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約 178,000円※2023年5月1日時点 |
良い点
- ハイエンド上位クラスの非常に高い性能(RT 7900 XTXに近い)
- 大容量メモリで高速なメモリ(16GB GDDR6X)
- 4K・レイトレーシングでも高いfpsを実現
- 非常に優れたワットパフォーマンス
- DLSS 3に対応し、使用時には負荷が大幅に軽減
- AV1デコードおよびエンコードをサポート
気になる点
- 高すぎる価格(約18万円~)
- 消費電力が非常に多い(320W)
非常に電力効率が良く、レイトレ性能も優れたハイエンドGPU
「RTX 4080」は前世代の最上位クラスの「RTX 3090 Ti」をも大きく上回る性能のハイエンドGPUです。1440p以下では圧倒的な性能を発揮し、4Kやレイトレーシング利用時でも120fps以上も全然狙える非常に高い性能を発揮します。従来GPUでは考えれない性能を実現しています。
また、性能だけでなくワットパフォーマンスも非常に優れており、従来の最高効率のGPU(RX 6800)をも1.3倍~1.4倍と遥かに上回る効率を発揮します。高負荷な処理でガンガン使う場合には非常に魅力的です。消費電力は非常に多い320Wですが、従来のハイエンドとしては平均的ですし、性能の高さを考えれば悪いとは思わない数値です。
ただし、問題はやはり高すぎる価格です。発売時から少し値下がりしても約19万円(2023年2月時点)からという価格はさすがに高すぎます。ワットパフォーマンスの良さがあるため、高負荷で酷使する前提であれば、長期的な費用を考えると悪くないかもしれませんが、そうでなければ現状では純粋なコスパは悪いと言わざるを得ません。
特に、高性能すぎて1080pでは色々なことがボトルネックになりやすくて活かしづらい点もあるので、4Kやレイトレーシングでの高fpsなどを望むレベルでないなら、値下がりが進んだ旧世代GPUの方が安くてかつ高コスパです。
総評としては、価格のせいで万人におすすめできるGPUとはなりませんが、性能は前世代の最上位GPUも上回る高性能GPUです。ワットパフォーマンスでも非常に優れているのが非常に魅力的で、人は選ぶもののハイエンドGPUとしては欲しいもの全てを高水準で備えているGPUだと思います。
GeForce RTX 4060 Ti 8GB

区分 |
ミドルレンジ |
---|---|
DX12スコア |
約 13,400 |
TDP/TGP |
160W |
メモリ |
8GB GDDR6(288GB/s) |
参考価格 |
約 68,800円~※2023年5月26日時点 |
良い点
- RTX 3070に匹敵する高い性能(1080pで快適なパフォーマンスで、1440pも視野に入る性能)
- 非常に優れた1080pコスパ
- 非常に優れたワットパフォーマンス
- 性能の割に非常に少ない消費電力(165W)
気になる点
- 高価(約6.9万円~)
- 価格の割に明らかに低いVRAM帯域幅(288GB/s)
RTX 3070並みの性能を160Wで実現するGPU
「RTX 4060 Ti 8GB」は前世代の「RTX 3070」に匹敵する高い性能を持つミドルレンジGPUです。その性能を160Wという少ない消費電力で実現しており、電力効率が非常に優れているのも魅力の高コスパGPUです。
レイトレーシング性能や1440p性能も実用的であり、7万円以下で高設定での運用も十分視野に入れれる実用コスパの高さも嬉しい、丁度良い価格と性能のGPUとなっています。
ただし、大きな懸念点がVRAMの帯域幅です。バス幅が128bitを採用しているため、288GB/sしかありません。これは前世代の「RTX 3060(360GB/s)」や「RTX 3060 Ti(448GB/s~608GB/s)」をも大きく下回る数値となっており、6万円台という価格を考えれば明らかに悪いです。新世代なのにスペックダウンしています。
これについてNVIDIAは、キャッシュメモリが前世代から大幅に増量されており、キャッシュヒット率が高まってVRAMへのアクセス頻度は低くなっているため問題ない(実行帯域幅は500GB/s以上)と主張していますが、実際のテスト結果を見ると1440p以上の高解像度では「RTX 3060 Ti」などよりも性能低下率が高いため、やはり影響は出ています。
1080pなら十分なメモリ性能ですし、元々1440p以上は実用レベル程度の立ち位置のGPUなので、ターゲット層的には問題ない部分だとは思いますが、高解像度での運用や、一部のクリエイティブ用途などでも帯域幅は重要だと思うので、そのような用途での使用を想定している人は注意が必要です。
それでは、記事はここまでです。ご覧いただきありがとうございました。
初めまして!
ゲーミングPCを買い替えようと思っていたので、とても参考になりました!
今のPCがi7-6700k/GTX1070/16GB/SSD 500GBで、RTX3080もしくはRTX3070搭載のPCを選ぼうかと思っています。
GPUランキングでは3070が80より上ですが、買うからにはなるべく性能を追求し、数年間は一線級のスペックを持つものを買いたいと思います(3090は高価すぎる、ゲーム中心ではオーバースペックかと思い諦めました)
ゲームはFF14やPSO2NGS等をウルトラワイドモニタでなるべく高画質でスムーズに動かせるものが欲しいです。
色々な比較サイト様を拝見して検討しておりますが、踏ん切りがつかない状態です。
RTX3080と3070、どちらがより希望を満たせるでしょうか?
非常に難しい話かと思いますが、背中を押していただきたく思います。
はじめまして。
私自身がコスパと電力効率重視の考えなので、その面でRTX 3070の方を上にしています。ただ、価格の高ささえ我慢できるならコスパも電力効率も大きな差ではないので、予算に余裕があって少しでも高い性能が良いならRTX 3080でも良いと思います。
後のために高い性能を導入するのは良い選択肢だと思いますが、基本的にRTX 3070でも1440pまでなら重いゲームでも十分な性能です。165fpsくらいまでは全然いけると思います。数年前までは1080pでも重いゲームで144fpsを安定させるのは厳しい状況があったので、より高いGPUを導入するメリットも全然あったと思いますが、今では全体的に性能が向上したので、昔ほどのメリットは無いのかなと思います。
質問者様のご利用の環境や要求するレベルによりますが、RTX 3080の方が良いとなるのは、4Kやレイトレーシングで出来るだけ高いfpsを出したい場合などになると思います。どちらかというと、そのあたりを意識するかどうかの話になると思います。
詳しいアドバイスをいただき、恐縮です。
当時、1070を選んだ時も1080との性能差と金額面で妥協して選んでしまった面があるので、今回買うならなるべく妥協はせずに性能で選びたいと思い、3080も視野に入れていました。
ただ、1070からの買い替えとなると3070でも倍近い性能アップに繋がるということもあり、それでも十分かなとは思ってはおりました。今のところ、4Kやレイトレーシング対応ゲームをプレイする予定もないので、仰るように3070でも十分なのかも知れません。
また、Radeon系も考えてはみましたが、今までずっとGeforceを使い続けてきたことと、最近のAMD事情を知らないので、安全を考えてGeforceにしました。
ケースデザインや価格的にドスパラ様での購入を考えていますが、3080搭載PCが入荷待ち状態なので、もう少し待ってみて、FF14の大型アップデートが来る11月までに再入荷し、価格が無理のない範囲でしたら3080を、3070をカスタマイズした以上の価格になってしまうようなら、「GALLERIA XA7C-R37T」or「GALLERIA XA7C-R37」をカスタマイズしたものを考えたいと思います。
コスパいいものを探してるのに、評価が「高すぎるのが難点」みたいな評価ばっかりでどうなの。ただの高品質ランキングかと
価格の高さとコスパは別の指標なので、別におかしくはないと思います。
コメント頂いている時点では最新世代GPUがハイエンド品しか出ていないので、そういうものが多くなるのも仕方ないです。
それに、現在の1~3位は順に「RTX 3060 Ti」「RX 6700 / 6750 XT」「RX 6600 / 6650 XT」ですから、少なくとも現時点では比較的安価なものも評価していると思いますが…。