今選ぶおすすめGPUランキング【コスパ重視・2025年8月最新版】

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今おすすめのGPU(グラボ・ビデオカード)をランキング形式で紹介しています。デスクトップ向けのゲーム用途での評価です。
選定基準は、価格・実用性・電力面等を総合的に評価するようことを意識しています。

注意

掲載の情報は記事更新時点(2025年8月12日)のものです。ご覧になっている際には異なる可能性があるため注意してください。価格は更新時点でのおおよその市場最安値価格です。

生産終了している、もしくは品薄で今後の追加販売が望めないGPUは除外しています。

簡易比較表

本記事でランキング入りさせているGPUをまとめた簡易比較表です。

※各項目の評価はベンチマークスコアや仕様値を基に独自の計算方法で算出したものです。スコアで完全にランキング付けしている訳ではなく、その他の要素によってランキングが前後している可能性があります。

GPU総合
評価
参考価格各評価3DMark
TDP
(TGP)
メモリ(VRAM)コスパ
電力
効率
基本性能VRAMレイ
トレ
電力
効率
最大消費価格DX12
※2
DXR
※3
容量バス幅帯域
RX 9070
16GB / 220W
3.88¥97,800~4.244.293.884.983.452.442697916052220W
16GB
256bit640GB/s
RX 9070 XT
16GB / 304W
3.82¥109,800~4.514.294.204.692.692.243031118702304W
16GB
256bit640GB/s
RX 9060 XT 16GB
16GB / 160W
3.81¥59,980~3.414.253.194.764.003.34165509672160W
16GB
128bit322GB/s
RTX 5070
12GB / 250W
3.64¥87,980~3.903.803.704.593.272.682268914237250W
12GB
192bit672GB/s
RTX 5070 Ti
16GB / 300W
3.71¥129,980~4.304.334.254.552.731.952779219164300W
16GB
256bit896GB/s
RX 7900 XT
20GB / 315W
3.76¥89,800~4.214.613.694.232.592.602690414230315W
20GB
320bit800GB/s
RX 7900 XTX
24GB / 355W
3.82¥109,800~4.514.893.954.282.232.243040716468355W
24GB
384bit960GB/s
RTX 5060 Ti 16GB
16GB / 180W
3.68¥74,800~3.364.363.264.433.822.961596310322180W
16GB
128bit448GB/s
Arc B580
12GB / 190W
3.64¥39,370~3.033.772.994.213.864.03144547993190W
12GB
192bit456GB/s
RTX 5080
16GB / 360W
3.68¥165,980~4.674.344.574.502.181.513241122100360W
16GB
256bit960GB/s
RX 7800 XT
16GB / 263W
3.62¥69,980~3.684.293.323.813.063.071996810706263W
16GB
256bit624GB/s
RTX 5060
8GB / 145W
3.45¥47,980~3.182.813.074.594.143.68137038598145W
8GB
128bit448GB/s
RX 9060 XT 8GB
8GB / 150W
353¥44,980~3.382.803.154.834.093.69163169358150W
8GB
128bit322GB/s
RTX 5050
8GB / 130W
3.35¥39,800~2.902.802.793.954.274.01102596176130W
8GB
128bit320GB/s
※1:利用するソフトやプログラム方式などによる。評価は主要ソフトにおける筆者の印象
※2:Time SpyのGraphicsスコア
※3:DirectX Raytracingを用いたレイトレーシング性能。Port Royalのスコア
※表右端の電力効率の数値はTGP/TBPと3DMarkスコアから単純計算したものなので参考程度に

  • 性能スコア(DX12):現在最も主流といえるWindowsで利用するゲーム用APIのベンチマークスコアです。掲載しているのは3DMark Time Spy Graphicsのスコアで、解像度は2560×1440です。
  • 性能スコア(DXR):レイトレーシング性能のスコアです。掲載しているのは3DMark Port Royalのスコアで、DirectX Raytracing(DXR)を用いた レイトレーシング性能を表します。
  • TDP:最大放熱量を表す指標で、大体の消費電力の目安。最近ではTGP(グラフィックスの総消費電力)やTBP(ボードの総消費電力)も使われます。
  • コスパ:(DX12の性能スコア / 価格)の値。
  • 電力効率:(DX12の性能スコア / TDP)の値。

おすすめGPUランキング

現在のおすすめGPUランキングです。高性能GPUのメジャーな用途はゲーミング用だと思うので、それを前提で評価しています。評価基準は「コスパ・価格・性能・実用性」などを総合的に見るという形にしていますが、コスパを特に重視しています。掲載のDX12のスコアは、3DMark Time Spy Graphicsのスコアです。


1位

Radeon RX 9070

総合評価: (3.88)
基本性能 (4.24)
VRAM(メモリ) (4.29)
レイトレーシング (3.88)
電力効率 (4.98)
最大消費電力 (3.45)
価格 (2.44)
良い点
  • 非常に優れた性能(RTX 5070を少し上回る)
  • 16GB VRAM(640GB/s)
  • 優れた基本性能コスパ
  • 4K・レイトレーシングでも十分実用的
  • 性能の割に省電力(TBP:220W~)
  • 非常に優れたワットパフォーマンス
  • FSR 4対応(AIベースのアップスケーリング)
  • AFMFが使える(ドライバ動作のフレーム生成)
  • AI性能(FP16/INT8)が前世代から飛躍的に向上
気になる点
  • 非常に高価(約10万円~)
  • 9070 XTとの価格差が小さい割には性能差は少し大きめ(10%~15%程度)
  • RadeonはAIやクリエイティブの一部用途でGeForceにやや不利(2025年8月時点)
主要スペック
GPURadeon RX 9070
区分準ハイエンド
VRAM
16GB GDDR6(640 GB/s)
TGP/TDP220W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
26,900
Port Royal
(DXR/レイトレ)
16,000

「RX 9070」は準ハイエンド級の性能と16GB VRAMを備えつつも、消費電力はさほど多くなくてワットパフォーマンスが非常に良いのが魅力のGPUです。

「RTX 5070」と1~2万円程度の価格差ながら、一段上の性能と16GB VRAMを導入できます。

前世代(RX 7000)ではGeFoceに対してレイトレーシングで劣るのがネックでしたが、そちらも改善して差がほとんど無くなったので、非常に選び易くなっています。

米国における希望小売価格は549ドルでRTX 5070と同じですが、RTX 5070はVRAMが12GBなのに対し、9070は16GBを搭載するのが大きな強みです。

そして、9070のもう一つの大きな魅力は電力面です。性能を考えれば省電力な220W~という仕様で、ワットパフォーマンスが非常に良いです。RTX 50の高効率モデルにも対抗できるレベルとなっています。

また、AI性能でも改善があり、FP16 / INT8 の性能が先代から飛躍的に向上した上にFP8にも対応したのも嬉しいです。

ただし、現状(2025年8月時点)では多くのソフトがCUDAやTensorRTに最適化されている中、AMDのROCmはまだWindowsでネイティブ動作できないという問題があります。そのため、AIにおける使い勝手がGeForceに劣る状況はまだあります。

とはいえ、RTX 50シリーズでは600ドル未満でこのクラスの性能で16GB VRAMを搭載するモデルが無いですし、AIにおいてはVRAM容量が重要なことを考慮すると、総合的にはAIでも十分戦えるようになったと思います。

このように、各種性能と価格を考えると非常に強力なことは間違いない「RX 9070」ですが、気になるのは一つ上位の「RX 9070 XT」です。

米国での希望小売価格は50ドルしか変わらない割には性能差が少し大きめです。電力面では上回るものの、最大パフォーマンスとその際のコスパという点ではXTの方が若干有利です。

とはいえ、RTX 50と比べるなら十分に競争力のある性能・価格ですし、電力面ではXTにも勝るので、総合的には非常に優れたGPUです。

2位

Radeon RX 9070 XT

参考価格

109,800円~

総合評価: (3.82
基本性能 (4.51)
VRAM(メモリ) (4.29)
レイトレーシング (4.20)
電力効率 (4.69)
最大消費電力 (2.69)
価格 (2.24)
良い点
  • ハイエンド級の非常に優れた性能(RTX 5070 Tiの若干下くらい)
  • 16GB VRAM(640GB/s)
  • 同性能帯で特に優れた基本性能コスパ
  • 4K・レイトレーシングでも優れた性能
  • 比較的優れたワットパフォーマンス
  • FSR 4対応(AIベースのアップスケーリング)
  • AFMFが使える(ドライバ動作のフレーム生成)
  • AI性能(FP16/INT8)が前世代から飛躍的に向上
気になる点
  • 非常に高価(約11万円~)
  • 消費電力が多い(304W)
  • RTX 5070 / 5070 Ti に少し劣るワットパフォーマンス
  • RadeonはAIやクリエイティブの一部用途でGeForceにやや不利(2025年6月時点)
主要スペック
GPURadeon RX 9070 XT
区分準ハイエンド
VRAM
16GB GDDR6(640 GB/s)
TGP/TDP304W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
30,300
Port Royal
(DXR/レイトレ)
18,700

「RX 9070 XT」は「RTX 5070 Ti」に匹敵するハイエンド級のゲーム性能を持ちつもも、12万円前後から購入することができるのが魅力のGPUです。準ハイエンド帯では非常に優れたコスパを発揮します

前世代(RX 7000)ではGeFoceに対してレイトレーシングで劣るのがネックでしたが、そちらも改善して差が無くなったので、非常に選び易くなりました。

前述の通り、ゲーム性能は「RTX 5070」を大きく上回り、「RTX 5070 Ti」にも匹敵するレベルですが、「RTX 5070 Ti」が14万円台~なのに対し、この「RX 9070 XT」は12万円前後です。ゲームコスパは明らかに勝っています。

16GB VRAMの存在も相まって、「RX 9070」と並んで準ハイエンドクラスのゲームコスパは他のGPUと一線を画すレベルの高コスパとなっています。

また、AI性能でも改善があり、基本性能(FP16 / INT8)が先代から飛躍的に向上した点も、将来性を考慮すると嬉しい部分です。

ただし、現状(2025年6月時点)では多くのソフトがCUDAやTensorRTに最適化されている中、AMDのROCmはまだWindowsでネイティブ動作できない関係上、AIにおける使い勝手がGeForceに劣る状況はまだある点には注意。

AI面も重視したいなら「RTX 5070 Ti」の方がやや有利な印象です。

とはいえ、準ハイエンド帯におけるゲーム性能コスパは非常に良いですし、レイトレーシングの弱点も改善され、AIも前世代と比べると大きく前進したのは間違いないです。

前世代と比べると遥かに選び易くなった高コスパGPUです。

3位

Radeon RX 9060 XT 16GB

総合評価: (3.81)
基本性能 (3.41)
VRAM(メモリ) (4.25)
レイトレーシング (3.19)
電力効率 (4.76)
最大消費電力 (4.00)
価格 (3.34)
良い点
  • 比較的安価(約6万円~)
  • 16GB VRAM
  • 比較的安価に1440pでも実用的な性能
  • 優れた基本性能コスパ
  • 非常に優れたレイトレーシングコスパ
  • 省電力(TBP:160W~)
  • 非常に優れたワットパフォーマンス
  • FSR 4対応(AIベースのアップスケーリング)
  • AFMFが使える(ドライバ動作のフレーム生成)
  • AI性能(FP16/INT8)が前世代から飛躍的に向上
気になる点
  • VRAMの帯域幅が狭い(約322GB/s)
  • 高設定の重量級ゲームではやや物足りない性能
  • RadeonはAIやクリエイティブの一部用途でGeForceにやや不利(2025年8月時点)
主要スペック
GPURadeon RX 9060 XT 16GB
区分ミドルレンジ
VRAM
16GB GDDR6(322 GB/s)
TGP/TDP160W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
16,600
Port Royal
(DXR/レイトレ)
9,700

「RX 9060 XT」は6万円~という価格で16GB VRAMを搭載し、性能コスパも良いのが魅力のミドルレンジGPUです。2025年8月時点のミドルレンジGPUの中では実用コスパが非常に高く、強力で無難な選択肢だと思います。

基本性能は先代の「RX 7600 XT」と比べると40%以上も向上していますが、希望小売価格は20ドルしか上昇していません(約+6%)。そのため、コスパは飛躍的に良くなっています。

「RTX 4060 Ti 16GB」「RTX 5060 Ti 16GB」「Arc A770 16GB」など、価格の割に大容量のVRAMを搭載しているGPUは従来もありましたが、基本性能コスパが悪いのが通例でした。しかし、この「RX 9060 XT」はコスパも良いのが非常に嬉しいです。

前世代ではGeFoceに対してレイトレーシングで劣るのがネックでしたが、そちらも改善して差が無くなり、非常に選び易くなっています。

その価格に見合った性能と大容量VRAMのおかげで、6万円台という価格で1440pやレイトレーシングでも実用的な性能を発揮することができる、高コスパミドルレンジGPUとなっています。

更に、処理性能だけでなく電力面が優れているのも強みです。TBPは160Wに設定されており省電力です。性能を考えればワットパフォーマンスも優れています。

このように、性能・コスパ・電力のどれを取っても前世代から大きく向上しています。

また、AI性能でも改善があり、FP16 / INT8 性能が先代から飛躍的に向上した上、FP8にも対応したのも嬉しいです。

「RX 7600 XT」では16GB VRAMがあっても、ゲームもAIも基本性能が低くて恩恵が少なかったのが残念な部分でしたが、その懸念点が大きく改善されています。

ただし、現状(2025年8月時点)では多くのソフトがCUDAやTensorRTに最適化されているため、実用上はGeForceにちょっと劣る点は注意。これはGPU自体の性能の問題ではなく、AMDのROCmはまだWindowsでネイティブ動作できないことが主な原因です。

基本性能向上のおかげで、ROCm無しでもそこそこ使えるようにはなっていますが、現状は生成AIを使いたいならGeForceの方が色々安定ではあります。

とはいえ、生成AIはVRAM要求が厳しいことが多いため、近い価格の「RTX 5060 Ti 8GB」などでは不安もあります。そちらを選ぶよりは総合的にはこの「RX 9060 XT」の方が良い気もするので、価格を考えればAI面も別に大きなネックではないかもしれません。

4位

GeForce RTX 5070

総合評価: (3.64)
基本性能 (3.90)
VRAM(メモリ) (3.80)
レイトレーシング (3.70)
電力効率 (4.59)
最大消費電力 (3.27)
価格 (2.68)
良い点
  • 非常に優れた性能(RTX 4070 SUPERを上回る)
  • 1440pでも優れた性能
  • 4K・レイトレーシングでも実用的な性能
  • 性能の割に少なめの消費電力(TGP:250W)
  • 非常に優れたワットパフォーマンス
  • DLSS 4 対応(マルチフレーム生成など)
  • 優れたAI処理性能(VRAMがネックにならない場合)
気になる点
  • 高価(8.8万円~)
  • VRAMが価格の割には弱い(12GB、672GB/s)
  • 競合の「RX 9070 / 9070 XT」が16GB VRAM
主要スペック
GPUGeForce RTX 5070
区分ハイクラス
VRAM
12GB GDDR7(672 GB/s)
TGP/TDP250W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
 22,690
Port Royal
(DXR/レイトレ)
14,240

「RTX 5070」は優れた性能とワットパフォーマンスを持つハイクラスGPUです。

価格は9万前後で高すぎないながら、1440pでも高い性能を出すことができ、AIやクリエイティブ性能も高く実用コスパも高いです。

「RX 9070 / 9070 XT」の方がゲームにおけるコスパは上ですが、実際にはそこまでの高性能を求めていない人も多いと思うので、性能とコスパも出来るだけ高めつつも少し節約したい場合に魅力的な選択肢です。

ただし、価格の割には少ない12GB VRAMが気になるところです。

12GBあればフルHDならほとんどネックにならないですし、1440pでも意外と足りるケースが多いですが、レイトレーシングや4K高設定などではさすがにボトルネックを感じやすくなります。その他のAIやクリエイティブ用途でも同様です。

価格が近めの競合モデル「RX 9070 XT / 9070」では16GB VRAMを搭載する上、基本性能でも負けているので、ややハイエンドな使い方を想定するなら微妙感が一気に強くなるGPUです。

とはいえ、前述のように12GB VRAMでも1440p以下なら困るケースは少ないですし、AIにおいても現状(2025年8月時点)ではGeForceの方が汎用性では上回るので、VRAM容量がネックにならない限りは優秀なGPUだと思います。

5位

GeForce RTX 5070 Ti

参考価格

129,980円~

総合評価: (3.71)
基本性能 (4.30)
VRAM(メモリ) (4.33)
レイトレーシング (4.25)
電力効率 (4.55)
最大消費電力 (2.73)
価格 (1.95)
良い点
  • 非常に優れたVRAM性能(16GB、896GB/s)
  • 4K・レイトレーシングでも優れた性能
  • 非常に優れたAIパフォーマンス
  • 優れたワットパフォーマンス
  • DLSS 4 対応(マルチフレーム生成など)
気になる点
  • 非常に高価(13万円~)
  • 消費電力が多い(TGP:300W)
主要スペック
GPUGeForce RTX 5070 Ti
区分準ハイエンド
VRAM
16GB GDDR7(896 GB/s)
TGP/TDP300W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
27,800
Port Royal
(DXR/レイトレ)
19,160

「RTX 5070 Ti」はどの用途でも強力な性能を持つ準ハイエンドGPUです。

基本性能は前世代の「RTX 4080 SUPER」に匹敵するレベルで非常に高く、VRAMも16GB GDDR7を備える上に帯域幅も896GB/sと非常に優れているので、どの用途でも安定した優れたパフォーマンスを発揮するのが魅力です。

また、ライバルの「Radeon RX 9070 XT」に対しても、AIや一部のクリエイティブ用途では汎用性で上回るのが強みです。現状(2025年8月時点)では多くのソフトがGeForce(CUDAやTensor)に最適化されている中、RadeonはのROCmはまだWindowsでネイティブ動作できないことが要因です。

このように、準ハイエンド級の優れた基本性能と優れた汎用性が魅力なのが「RTX 5070 Ti」です。

ただし、価格の割にはVRAM容量と基本性能が弱く感じるのがデメリットです。

まず VRAM ですが、13万円以上という価格で16GBは少ないです。「RX 9070 / 9070 XT」は数万円も安価ながら16GBを搭載しています。

基本性能も非常に強力ではあるものの、ゲームでは「RX 9070 XT」と大差ない実用性能なので、高価な分コスパでは負けてしまっています。

2025年現在で決め手となりやすい要素は「VRAM容量コスパ」だと思いますが、そこで「RX 9070 / 9070 XT」に大きく劣る上、ゲーム性能でも大きな優位性がある訳ではないので、特にゲーマーにとっては魅力を感じにくいモデルになっている気がします。

しかし、前述のようにゲーム以外の点の汎用性は高いので、用途を考えて選択したいGPUです。

6位

Radeon RX 7900 XT

参考価格

89,800円~

総合評価: (3.76)
基本性能 (4.21)
VRAM(メモリ) (4.61)
レイトレーシング (3.69)
電力効率 (4.23)
最大消費電力 (2.59)
価格 (2.60)
良い点
  • 1440p高設定にも十分対応できる非常に優れた性能
  • 非常に優れたVRAM性能(20GB、800GB/s)
  • 高性能帯では非常に優れた基本性能コスパ
  • 4K・レイトレーシングでも十分実用的な性能
  • AFMFが使える(ドライバ動作のフレーム生成)
気になる点
  • 高価(約9万円~)
  • 消費電力が多い(315W)
  • GeForceに大きく劣るレイトレーシング性能
  • 競合モデルにやや劣るワットパフォーマンス
  • RadeonはAIやクリエイティブの一部用途でGeForceにやや不利(2025年8月時点)
主要スペック
GPURadeon RX 7900 XT
区分準ハイエンド
VRAM
20GB GDDR6(800 GB/s)
TGP/TDP315W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
26,900
Port Royal
(DXR/レイトレ)
14,200

「RX 7900 XT」は10万円未満で20GBの大容量VRAMを搭載するのが魅力の準ハイエンドGPUです。

準ハイエンド級の基本性能と20GB VRAMを備えつつ価格は10万円未満という、基盤仕様では破格のコスパを誇ります。

旧世代化してから大幅に値下がりしたことや、VRAM容量の重要性が増してきたことで、競争力が強くなってきたGPUだと思います。

ただし、レイトレーシング性能やAI性能が、新世代のRX 9000シリーズやGeForceに劣るのがデメリットです。

最新の準ハイエンドGPU「RX 9070 XT / RX 9070」ではレイトレーシングとAI性能が劇的に改善しています。GeForce にはCUDAやTensorの関係で格段に劣る性能ですし、新しいGPUと比べると汎用性ではかなり劣る感はあるGPUという点は留意しておきたいです。

一応、AIについてはROCmがWindowsにネイティブ対応できないことが主な原因なので、今後改善される可能性はあるものの、現状では明確に改善される見通しがある訳でもないです。すぐに様々な用途で活躍して欲しい場合にはやはりGeForceが安定です。

現在はレイトレを使わないゲームがメインで、AIなどは後々良くなってくれればラッキーという感じで将来性に委ねられる人向けのGPUだと思います。

7位

Radeon RX 7900 XTX

参考価格

109,800円~

総合評価: (3.77)
基本性能 (4.51)
VRAM(メモリ) (4.89)
レイトレーシング (3.95)
電力効率 (4.28)
最大消費電力 (2.23)
価格 (2.24)
良い点
  • 1440p高設定でも高いパフォーマンスを期待できる非常に優れた性能
  • ハイエンドなVRAM性能(24GB、960GB/s)
  • 高性能帯で優れた基本性能コスパ
  • 4K・レイトレーシングでも十分実用的な性能
  • AFMFが使える(ドライバ動作のフレーム生成)
気になる点
  • 非常に高価(約11万円~)
  • 消費電力が非常に多い(355W)
  • 競合モデルにやや劣るワットパフォーマンス
  • RadeonはAIやクリエイティブの一部用途でGeForceにやや不利(2025年8月時点)
主要スペック
GPURadeon RX 7900 XTX
区分ハイエンド
VRAM
24GB GDDR6(960 GB/s)
TGP/TDP355W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
30,400
Port Royal
(DXR/レイトレ)
16,400

「RX 7900 XTX」は24GBの大容量VRAMを有するハイエンドGPUながら価格は最安11万円と比較的安価なのが魅力のGPUです。

新世代GPUの登場や為替が少し円高に傾いたことで、大きく値下がりし魅力的になった旧世代のハイエンドGPUです。

特に魅力的なのはやはり24GB VRAMです。2025年8月時点でも24GB VRAM以上の消費者向けGPUは「RTX 4090 / 5090」だけですが、いずれも30万円以上のGPUです。11万円で24GBを搭載する「RX 7900 XTX」のVRAM性能コスパは圧倒的です。

11万円という価格は非常に高価ではあるものの、24GB VRAMや基本性能の高さを考えれば安いレベルです。これだけの性能を備えたハイエンドGPUながら基本性能コスパがこれだけ良いのは珍しく、非常に魅力的です。

ただし、レイトレーシング性能やAI性能が、新世代のRX 9000シリーズやGeForceに劣るのがデメリットです。

同じ Radeon でも新世代の「RX 9070 XT / RX 9070」が登場していますが、そちらではレイトレーシング性能やAI性能が大きく向上したため、劣る性能となってしまっています。

GeForce にはCUDAやTensorの関係で格段に劣る性能ですし、新しいGPUと比べると汎用性ではかなり劣る感はあるGPUという点は留意しておきたいです。

AIについてはROCmがWindowsにネイティブ対応できないことが主な原因なので、今後改善される可能性はありますが、現状では明確に改善される見通しがある訳でもないです。そのため、すぐに幅広い用途で活躍して欲しい場合には、GeForceがやはり安定だと思います。

とはいえ、強力な基本性能のおかげで、弱点とされる点も基本性能でゴリ押せるケースも結構あって、パフォーマンス自体は低くないので、重視する項目次第では未だに強力なGPUだと思います。

8位

GeForce RTX 5060 Ti 16GB

総合評価: (3.68
基本性能 (3.36)
VRAM(メモリ) (4.36)
レイトレーシング (3.26)
電力効率 (4.43)
最大消費電力 (3.82)
価格 (2.96)
良い点
  • 比較的安価に16GB VRAM(448GB/s)
  • フルHDで快適な性能
  • 1440pでも実用的な性能
  • 少なめの消費電力(TGP:180W)
  • 非常に優れたワットパフォーマンス
  • DLSS 4 対応(マルチフレーム生成など)
  • 8万円以下クラスのGPUの中では、重いAIやレイトレ処理でもボトルネックになりにくい
気になる点
  • 高価(7.5万円~)
  • 基本性能コスパが悪い
  • 12GB VRAMで足りる用途ならRTX 5070に大幅に負ける
  • ゲーム性能コスパは「RX 9060 XT 16GB」に負ける
主要スペック
GPUGeForce RTX 5060 Ti 16GB
区分アッパーミドル
VRAM
16GB GDDR7(448 GB/s)
TGP/TDP180W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
15,963
Port Royal
(DXR/レイトレ)
10,322

「RTX 5060 Ti 16GB」はGeForceで比較的安価に16GB VRAMを備えるのが魅力のミドルレンジGPUです。ハイエンド級のパフォーマンスを求めないなら、非常に幅広い用途に対応できます。

魅力はやはり16GB VRAMです。最近ではゲームの必要VRAM容量が増えていることはもちろん、メタバースや生成AIやレイトレーシングなどなど、VRAMをたくさん使う用途が増えてきているので、ハイエンドGPUでなくてもVRAM容量だけは欲しいという人が多いです。

先代の「RTX 4060 Ti 16GB」も似たコンセプトのGPUでしたが、基本性能とVRAM帯域幅(288GB/s)が低いせいで、16GBの強みを感じにくく、器用貧乏な印象がありました。

しかし、「RTX 5060 Ti 16GB」では基本性能がやや向上し、VRAM帯域幅も448GB/sへと向上しました。これによって、重めの処理での不安が軽減されているのが嬉しいGPUとなっています。

基本性能は「RX 7700 XT」に近い感じで、フルHDなら重量級ゲームにも十分に対応できます。また、豊富なVRAMのおかげでレイトレーシングや1440pでも実用的なパフォーマンスを期待できます。

更に、GeForceなのでAIや一部のクリエイティブ用途での汎用性が高いのもポイントです。

正直、対抗製品の「RX 9060 XT 16GB」の方がゲームコスパは良いのですが、AIやクリエイティブ用途での汎用性も意識するならGeForceの方が有利です。

このように、ハイエンドGPUよりは格段に安価ながら、ハイエンド用途も一応カバーできる幅広い対応力が魅力となっています。

しかし、大きなデメリットがあります。ゲーム性能コスパの悪さです

ゲームにおける基本性能は「RX 9060 XT 16GB」に近いのですが、そちらは最安6万円(2025年8月時点)なので、1.5万円も安いです。

ゲーム性能コスパでは格段に劣るため、AIやクリエイティブ用途を重視していないのなら魅力度は大きく劣る点に注意が必要です。

また、一つ上位の「RTX 5070」を見ると、価格は2.5万円ほど高くなるものの、ベンチマークスコアでは40%以上という圧倒的な差があります。VRAMが12GBで足りる用途ならコスパで大きく負けます。

どれだけVRAM容量の多さを重視するかによりますし、RTX 5070ほどの性能がなくても十分だよって人なら十分魅力的だと思いますが、少しでも高いパフォーマンスやコスパを求める人には一考の余地があるGPUだと思います。

9位

Arc B580

総合評価: (3.64)
基本性能 (3.03)
VRAM(メモリ) (3.77)
レイトレーシング (2.99)
電力効率 (4.21)
最大消費電力 (3.86)
価格 (4.03)
良い点
  • 比較的安価(4万円~)
  • 価格の割に優れたVRAM(12GB、456GB/s)
  • 価格の割に優れたAI性能・レイトレーシング性能
  • 5万円以下クラスで1440pでも実用的な性能
  • 安価で優れたメディアエンジン
  • 比較的安価ながら、多方面の処理に対応できる優れた実用コスパ
気になる点
  • 実際のゲーム性能がベンチマークスコアよりもやや劣る(実際にはRTX 4060を少し上回る程度)
  • 性能の割には消費電力がやや多め(190W)
  • フルHDでは競合モデルに劣るワットパフォーマンス
  • アイドル消費電力が多い(ASPM有効で改善はする)
  • ドライバの最適化が不安(前世代で酷かったが、改善が進んではいた)
  • 古めのCPUや一部のゲームでパフォーマンスが低下(アップデートに期待)
主要スペック
GPUArc B580
区分ミドルレンジ
VRAM
12GB GDDR6(456 GB/s)
TGP/TDP190W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
14,500
※実性能はRTX 4060の少し上くらい
Port Royal
(DXR/レイトレ)
7,900

「Arc B580」は4万円台前半で12GB VRAMを搭載し、重い処理にも高めの対応力を備えるのが魅力のGPUです。

VRAM容量は、近年注目度が急激に上がった、生成AI・レイトレーシング・メタバースなどで非常に重要視されているため、12GB VRAMを安価に導入できるのは大きな魅力です。安価にそれらの用途でのボトルネックを大きく回避できます。

また、基本性能もRTX 4060を少し上回るレベルとなっており、純粋なコスパも悪くないです。

しかも、8GB VRAMのGPUと比べるとFPSの安定性では上回るケースが散見されることもあり、実用コスパが非常に優れています。

出来るだけ費用を抑えつつも、高い対応力を備えたGPUが欲しいなら魅力的なGPUだと思います。

しかし、全てが良いという訳ではなく、特に気になるのは電力面です。

前世代(Arc Aシリーズ)の酷さを考えれば格段に改善はしたものの、未だにフルHDゲームでのワットパフォーマンスはRTX 4060に大きく劣っており、消費電力も多めです(TBP:190W)。

また、前世代と同じくResizable BARが有効でないとパフォーマンスが大きめに低下するため要件で必須とされています。その他にも、標準のアイドル消費電力がかなり多いためASPM有効が推奨される点などの注意点が残っています。

上記のような点は設定を変えるだけで対応可能なので、大きなネックとは思っていませんが、ドライバではまだ不安を感じさせる点が健在なのは懸念点ではあります。

とはいえ、5万円以下で12GB VRAMを備える実用コスパに優れるGPUは魅力的なので、それを考慮しても十分検討に値すると思います。

追記:発売直後、やや古めのCPUや低性能なCPUではパフォーマンスが大きめに低下する報告が散見されており(Ryzen 5 5600などでも発生)、検証で実際に一部のゲームで該当の現象が確認されています。そのため、使うCPUには注意が必要です(ただし、Intelもこの問題を認識しているようなので、アップデートで改善される可能性あり)。

10位

GeForce RTX 5080

参考価格

165,980円~

総合評価: (3.68)
基本性能 (4.67)
VRAM(メモリ) (4.34)
レイトレーシング (4.57)
電力効率 (4.50)
最大消費電力 (2.18)
価格 (1.51)
良い点
  • 圧倒的な処理性能
  • 非常に優れたVRAM性能(16GB、960GB/s)
  • 4K・レイトレーシングでも優れた性能
  • 非常に優れたAIパフォーマンス
  • トップクラスのワットパフォーマンス(2025年時点)
  • DLSS 4に対応(マルチフレーム生成など)
  • エンコーダ(NVENC)2基搭載
気になる点
  • ものすごく高価(16万円台~)
  • 価格の割に少なすぎる16GB VRAM
  • 消費電力が非常に多い(360W)
主要スペック
GPUGeForce RTX 5080
区分ハイエンド
VRAM
16GB GDDR7(960 GB/s)
TGP/TDP360W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
32,410
Port Royal
(DXR/レイトレ)
22,100

「RTX 5080」は圧倒的な処理性能と非常に優れたワットパフォーマンスが魅力のハイエンドGPUです。

前世代の「RTX 4080」をやや上回る高性能GPUとなっており、様々なハイエンド用途でも高く安定した性能を発揮することができます。

ただし、単純に価格が高すぎてコスパ的にはやや微妙な点もありますし、何よりもVRAM容量が価格の割には少なすぎるのが非常に気になります。

米国における希望小売価格は999ドルですが、それで749ドルの「RTX 5070 Ti 16GB」や、549/599ドル「RX 9070 / 9070 XT 16GB」と同じVRAM容量というのは渋すぎます

国内価格で言うなら、2025年8月時点で5070 Tiよりも約3~4万円高価、RX 9070シリーズには6~7万円前後も高価なのにVRAM容量が同じです。

最近ではVRAM容量が重要な用途として、レイトレーシングや生成AI、メタバースなどの普及も進んでいる中で、超高額GPUで16GBは凄く残念です。

様々な追加機能でも多少の追加VRAMを求められる可能性もありますし、17万円もの費用を掛けてもそのボトルネックの不安がまだ残るのは悲しいです。

一つ上の「RTX 5090(40万円前後)」が圧倒的な高価さなので、4K・レイトレーシング・AIで妥協できるコスパ範囲での高い性能を求めるなら有力候補とはなるものの、単純なコスパでは下位GPUと比べると微妙感は否めないハイエンドGPUだと思います。

11位

Radeon RX 7800 XT

参考価格

69,980円~

総合評価: (3.62)
基本性能 (3.68)
VRAM(メモリ) (4.29)
レイトレーシング (3.32)
電力効率 (3.81)
最大消費電力 (3.06)
価格 (3.07)
良い点
  • 7万円台で16GB VRAM
  • 優れた基本性能コスパ
  • 1440pでも高い性能
  • 4K・レイトレーシングでも使える性能
  • AFMFが使える(ドライバ動作のフレーム生成)
気になる点
  • 高価(7万円~)
  • 消費電力が多い(263W)
  • ワットパフォーマンス・レイトレーシング性能がが競合モデルに劣る(RTX 4070 / 5070)
  • RadeonはAIやクリエイティブの一部用途でGeForceにやや不利(2025年8月時点)
主要スペック
GPURadeon RX 7800 XT
区分ハイクラス
VRAM
16GB GDDR6(624 GB/s)
TGP/TDP263W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
19,900
Port Royal
(DXR/レイトレ)
10,700

「RX 7800 XT」は7万円台で優れた性能と16GB VRAMを備え、基本性能コスパが高いのが魅力のGPUです。

特に魅力なのはやはりVRAMを16GB搭載です。最近注目度の高い生成AIやレイトレーシングでもボトルネックになりにくいですし、「RTX 5060 Ti 16GB」や「RX 9060 XT 16GB」と違って帯域幅も広め(624GB/s)なので、1440pや4Kなどでも高いパフォーマンスを維持しやすいです。

GPUは高性能なハイエンドモデルになるほど基本性能コスパは悪くなる傾向がありますが、この「RX 7800 XT」の基本性能コスパはミドルレンジモデルを含めても高い部類であり、その上で16GB VRAMも付属するため非常にお得感があります。

このように、基本スペックは物凄く強力で魅力的なのが「RX 7800 XT」なのですが、基本性能以外ではやや気になる点も多い点には注意です。

まず、レイトレーシング性能がGeForceよりもやや低い点があります。1440pレイトレーシングにおいては、「RTX 5070」に平均で29%前後ほど劣る結果になっている他、消費電力も「RTX 5070」は250Wなのに対し、この「RX 7800 XT」は263Wなので、ワットパフォーマンスは大きく劣っています。

更に、2025年8月時点ではAI面や一部のクリエイティブ用途でもGeForceにやや劣っているのも注意です。

主要ソフトがGeForce向け(CUDAやTensor)に最適化されていることが多く、RadeonのCUDAと言える「ROCm」が現状はWindowsでネイティブ動作できないことが主な要因です。そのため、汎用性がGeForceに明確に劣っています。

今後改善される可能性はあるものの、現状では明確に改善される見通しがある訳でもないので、特にAIで使いたい場合にはまだGeForceが安定です。

総評としては、基本性能とVRAMコスパは非常に優れており魅力的なGPUですが、レイトレーシング性能や電力面、AI処理などの最適化では競合のGeForceに明らかに劣るので、出来るだけ多方面で安定した性能を発揮して欲しいなら最適とは言えないGPUです。

とはいえ、「RTX 5060 Ti 16GB」や「RX 9060 XT 16GB」と比べるとラスタライズコスパは大きく上回りつつ、VRAM性能も少し上なので、使い方次第では未だに非常に強力です。

ラスタライズコスパ特化で、その他はとりあえず将来性に委ねても良いという人向けの高コスパGPUかなと思います。

12位

GeForce RTX 5060

参考価格

47,980円~

総合評価: (3.45)
基本性能 (3.18)
VRAM(メモリ) (2.81)
レイトレーシング (3.07)
電力効率 (4.59)
最大消費電力 (4.14)
価格 (3.68)
良い点
  • 比較的安価(4万円台後半~)
  • フルHDで優れた性能
  • 優れたフルHDコスパ
  • 省電力(TGP:145W)
  • 小型&低発熱なので小型ケースで採用しやすい
  • 安価にDLSSのマルチフレーム生成を利用できる
  • 非常に優れたワットパフォーマンス(フルHD)
気になる点
  • VRAM性能が低い(8GB、448GB/s)
  • 重量級ゲームや1440p以上やレイトレーシング等ではやや厳しい性能
主要スペック
GPUGeForce RTX 5060
区分ミドルレンジ下位
VRAM
8GB GDDR6(448 GB/s)
TGP/TDP145W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
 13,700
Port Royal
(DXR/レイトレ)
8,600

「RTX 5060」は4万円台後半~という比較的安価な価格で、フルHDなら重量級ゲームにも対応できる性能を備えるのが強みのGPUです。「RTX 50シリーズ」なのでDLSS 4のマルチフレーム生成にも対応しています。

消費電力が少ないのも強みです。TGPも145Wと少ないので小型PCにも採用しやすく、フルHDならワットパフォーマンスも良いので、重い用途での高いパフォーマンスを求めないのであれば魅力的なGPUです。

しかし、気になるのはVRAMが8GBしか無い点です。1440p以上の解像度や重量級ゲームの高設定ではネックになるケースが増えてしまいますし、AIやメタバースなどでも余裕がないVRAM容量です。

基本性能コスパは良いですが、価格が4万円台後半~では安価と言えるか微妙なラインで、それでいてVRAMも8GBなのが何とも言えない感じです。

「RX 9060 XT 16GB」が6万円~ですから、そちらと比べるとお得感が小さめに見えるのは否めないです。

フルHD運用という点に限るのあれば普通に有力なGPUだとは思いますが、少し上の用途にも目を向けるとなると、一気に微妙感が強くなるGPUだと思います。

ゲームではマルチフレーム生成やアップスケーリングが現在では使えるので、補えそうな期待もできないことはないですが、それらの技術も結局は追加のVRAMを多少要求されてしまうので、結局は元々VRAM使用量が少ない軽めのタイトルでしか大きな恩恵が得られ無さそうな気もするので、中々評価が難しいです。

13位

Radeon RX 9060 XT 8GB

参考価格

44,980円~

総合評価: (3.53)
基本性能 (3.38)
VRAM(メモリ) (2.80)
レイトレーシング (3.15)
電力効率 (4.83)
最大消費電力 (4.09)
価格 (3.69)
良い点
  • 安価(約4.5万円~)
  • 非常に優れたフルHDコスパ
  • 省電力(TBP:150W~)
  • 非常に優れたワットパフォーマンス
  • FSR 4対応(AIベースのアップスケーリング)
  • AFMFが使える(ドライバ動作のフレーム生成)
  • AI性能(FP16/INT8)が前世代から飛躍的に向上
気になる点
  • VRAMの性能が低い(8GB 、322GB/s)
  • 重量級ゲームやレイトレーシングは厳しい性能
  • RadeonはAIやクリエイティブの一部用途でGeForceにやや不利(2025年8月時点)
主要スペック
GPURadeon RX 9060 XT 8GB
区分ミドルレンジ
VRAM
8GB GDDR6(322 GB/s)
TGP/TDP150W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
16,300
Port Royal
(DXR/レイトレ)
9,350

「RX 9060 XT」は安価ながら優れたフルHDゲームを備えるのが魅力のGPUです。

4万円台中盤~という安価さですが、ミドルレンジクラスの基本性能があるため、フルHDゲームコスパは非常に優れています。

VRAM帯域の低さなども影響してか、実ゲーミング性能では「RTX 5060」に近いレベルですが、それでも価格では若干優位性があります。

また、電力面が優れているのも強みです。TBPは150Wに設定されており省電力です。ワットパフォーマンスも優れています。

前世代(RX 7000)では電力面がやや微妙だったので、基本性能コスパで上回っていても価値を感じにくかったですが、RX 9000からはそちらも改善したので、選び易くなりました。

ただし、やはり8GB VRAMは気になるところです。価格を考えれば仕方ない部分ではあるものの、VRAMをたくさん使う用途(1440p/4K、レイトレ、メタバース、生成AI)がどんどん一般的になってきているので、どうしても気になる点です。

アップスケーリングやフレーム生成機能が進化しているため、ある程度補えることもあるかとは思いますが、それらの機能も追加で多少のVRAMが要求されてしまうので、8GB VRAMがそこでもネックになるのが割と致命的な印象です。

また、現状(2025年8月時点)では多くのソフトがCUDAやTensorRTに最適化されているため、実用上はGeForceにちょっと劣る点にも注意。これはGPU自体の性能の問題ではなく、AMDのROCmはまだWindowsでネイティブ動作できないことが主な原因です。

基本性能向上のおかげで、ROCm無しでもそこそこ使えるようにはなっていますが、現状は生成AIを使いたいならGeForceの方が色々安定ではあります。

「RX 9060 XT 8GB」の総評としては、非常に優れたフルHDゲームコスパを持つため、フルHDゲームに限定するのであれば非常におすすめできるGPUです。

しかし、より高いグラフィック設定や次世代的な機能を考慮すると8GB VRAMが大きなネックとなるので、「RX 9060 XT 16GB」の方がおすすめです。

14位

GeForce RTX 5050

参考価格

39,800円~

総合評価: (3.35)
基本性能 (2.90)
VRAM(メモリ) (2.80)
レイトレーシング (2.79)
電力効率 (3.95)
最大消費電力 (4.27)
価格 (4.01)
良い点
  • 安価(4万円~)
  • フルHDで優れた性能
  • 省電力(TGP:130W)
  • 小型&低発熱なので小型ケースで採用しやすい
  • 安価にDLSSのマルチフレーム生成を利用できる
  • 優れたワットパフォーマンス(フルHD)
気になる点
  • VRAM性能が低い(8GB、320GB/s)
  • RTX 5060 と価格差が小さい割に性能が大きい
  • 重量級ゲームや1440p以上やレイトレーシング等ではやや厳しい性能
主要スペック
GPUGeForce RTX 5050
区分エントリークラス上位
VRAM
8GB GDDR6(320 GB/s)
TGP/TDP130W
3DMark Graphics Score
Time Spy
(DX12)
 10,259
Port Royal
(DXR/レイトレ)
6,176

「RTX 5050」は4万円~という安さで、フルHDでは基本快適な性能が得られるのが魅力のエントリーGPUです。

「RTX 50シリーズ」なのでDLSS 4のマルチフレーム生成にも対応しています。

また、小型PCにも採用しやすいのもメリットです。TGPは130Wと省電力で小型モデルが中心です。ライトユーザーには嬉しい価格と仕様だと思います。

性能も価格も「RTX 4060」に近いので、最新機能に対応した代替品のような感じになると思います。ただし、「RTX 4060」よりもコア数を減らしてクロックを上げたためか、ワットパフォーマンスがわずかに悪化しているのが残念ではあります(15W差なので実用上はほぼ影響ないけど)。

また、安さ特化のモデルなので性能面では気になる点が多い点に注意が必要です。

まず気になるのはVRAMが8GBしか無い点です。価格を考えれば仕方ない部分ではありますが、少し重めの用途を検討するとなるとネックになります。AIやメタバースなどでも余裕がないVRAM容量です。

同価格帯では「Arc B580 12GB」やがありますし、6万円まで出せれば「RX 9060 XT 16GB」を選ぶこともできます。VRAM容量も基本性能も格段に上げることができます。

GeForceが良い場合でも、一応「RTX 3060 12GB」があります。旧世代だと機能面で劣る感はあるのですが、GeForceではCUDAのおかげでそこでも割と戦えるので、選択肢に入ると思います。

そんな感じで、VRAM 12GB以上の強力なGPUたちが近い価格に複数あるため、汎用性を考えると微妙感は否めないかなと思います。

そして、もう一つ気になるのは「RTX 5060」との性能差です。

2025年8月時点では7000円ほどしか価格差がありませんが、フルHDゲーム性能は「RTX 5060」の方が30%も高いです。コスパで明らかに負けています。安さ特化前提のモデルとは言っても、この性能差は少し考えものです。

安価にマルチフレーム生成やアップスケーリングが現在では使えるので、フルHDにおける実用コスパでは上回ると考えることもできそうですが、それを考慮しても7000円で3割の性能アップは許容し難い気がします。

発売からすぐに値下がりして4万円程度になったので論外と言うほどでは無くなったと思いますが、「RX 9060 XT 16GB」が強力で「RTX 5060」すらも競争力が危ぶまれる中、「RTX 5050」が4万円はやはりまだ微妙感は強めかなと思います。

それでは、記事はここまでです。ご覧いただきありがとうございました。

48 COMMENTS

s

要望です

できればでいいんですが、GPUの個別紹介のところにざっくり評価のURLを貼って欲しいです

返信する
とねりん:管理人

ご要望ありがとうございます。

紹介ボックスの最下部にリンクを設置してみました。新GPUの登場などによって状況が変わるため、新しめのGPUのみの掲載にしています。

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OMG

初めまして
現在利用しているグラボを980から4070Tis、もしくは4080sに新調しようと考えているのですが、最近50シリーズの発表がされたこともあり迷っています。

価格帯的には5070tiを考えていたのですが、価格と性能の面で少し様子見をしたほうがいいなどもしあればご教示ください。
※購入目途を2~4月と想定しています。

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とねりん:管理人

はじめまして。
どれだけの供給量があるかなどは不明ですし、実際の価格動向や性能は発売されてからでないと確かなことは言えない、というのは前置きしておくとして、

購入が2月~4月でハイエンドモデルを購入予定なら、RTX 40シリーズよりは「RTX 5070 Ti」を待った方が良いのが基本路線だとは思います。

個人的な見立てでは、「RTX 5070 Ti」はDLSS(AI面)を除外しても「RTX 4080 SUPER」と同等か少し超える性能がありそうだと思っています。そのため、想定価格通り(15万円弱~)なら初動でもコスパは良く、「RTX 4070 Ti SUPER / RTX 4080 SUPER」が多少値下がりする可能性を考慮しても、コスパで大きく劣るようなことにはなりにくそうに感じるのが、待った方が良いかなと思う理由です。

一応、DLSSやAI関連性能はそこまで重視する訳ではない場合で既存モデルが大きく値下がりすれば、RTX 50と比べてもコスパは悪くなくなる可能性もあるとは思います。ただし、今回はRTX 50の発表前に既にNVIDIAが既存モデルの生産・供給を調整して減らしており、市場の在庫が既にあまりない印象なので、従来よりも大幅値下げ品を狙い撃ちするのが難しいかもしれません。

しかし、結局想定最安値価格がいわゆる”アリバイ価格”的なものである可能性もあったりするので、やはり発売まで待たないと確かなことは言えないですね。

返信する
ネコラー

評価は非常に的を射ていましたが、
Radeon独自のAFMFに触れてほしかった感アリマス。
60FPS制限のゲームでもフレーム倍にしてくれますし、画質の劣化云々言われていますが正直体感できないレベルなので。次の更新時に是非触れてあげてください。

返信する
とねりん:管理人

コメントありがとうございます。
確かに、AFMFレベルで気軽に使えるものなら評価に入れるべきですね…。
早速少し追記しておきました。

返信する
DDT

最近バカ売れしているNvidia RTX A2000 6GB、使ってみると名機でしたよ。
ロープロファイルで補助電源不要の消費電力70W、それにもかかわらず性能は1660superやRTX3050クラス。価格が不安定ながらも、38000円程度に下落する事があります。
デメリットは出力がMiniDisplayPortで使い勝手が悪い程度です。

ゲーム用ではないからランクインは難しいですか?

返信する
とねりん:管理人

ご推察の通り、ゲームコスパが同価格帯の他製品と比べると劣るため除外しています。
3.8万円を基準としても、同価格帯の競合製品だと「RTX 3060 12GB」「RTX 4060」「RX 7600」などがありますが、それらと比べるとゲーム性能は大分劣るのに価格が同じなので…。

とはいえ、補助電源不要の低消費電力でロープロファイルのブロワーファンというのは非常に使い勝手が良いのは確かで、ゲームに対して高い要求を求めない場合には非常に良いグラボだと思います。

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迷い人

初めまして!
ゲーミングPCを買い替えようと思っていたので、とても参考になりました!
今のPCがi7-6700k/GTX1070/16GB/SSD 500GBで、RTX3080もしくはRTX3070搭載のPCを選ぼうかと思っています。

GPUランキングでは3070が80より上ですが、買うからにはなるべく性能を追求し、数年間は一線級のスペックを持つものを買いたいと思います(3090は高価すぎる、ゲーム中心ではオーバースペックかと思い諦めました)
ゲームはFF14やPSO2NGS等をウルトラワイドモニタでなるべく高画質でスムーズに動かせるものが欲しいです。

色々な比較サイト様を拝見して検討しておりますが、踏ん切りがつかない状態です。
RTX3080と3070、どちらがより希望を満たせるでしょうか?
非常に難しい話かと思いますが、背中を押していただきたく思います。

返信する
とねりん:管理人

はじめまして。
私自身がコスパと電力効率重視の考えなので、その面でRTX 3070の方を上にしています。ただ、価格の高ささえ我慢できるならコスパも電力効率も大きな差ではないので、予算に余裕があって少しでも高い性能が良いならRTX 3080でも良いと思います。

後のために高い性能を導入するのは良い選択肢だと思いますが、基本的にRTX 3070でも1440pまでなら重いゲームでも十分な性能です。165fpsくらいまでは全然いけると思います。数年前までは1080pでも重いゲームで144fpsを安定させるのは厳しい状況があったので、より高いGPUを導入するメリットも全然あったと思いますが、今では全体的に性能が向上したので、昔ほどのメリットは無いのかなと思います。
質問者様のご利用の環境や要求するレベルによりますが、RTX 3080の方が良いとなるのは、4Kやレイトレーシングで出来るだけ高いfpsを出したい場合などになると思います。どちらかというと、そのあたりを意識するかどうかの話になると思います。

返信する
迷い人

詳しいアドバイスをいただき、恐縮です。
当時、1070を選んだ時も1080との性能差と金額面で妥協して選んでしまった面があるので、今回買うならなるべく妥協はせずに性能で選びたいと思い、3080も視野に入れていました。
ただ、1070からの買い替えとなると3070でも倍近い性能アップに繋がるということもあり、それでも十分かなとは思ってはおりました。今のところ、4Kやレイトレーシング対応ゲームをプレイする予定もないので、仰るように3070でも十分なのかも知れません。
また、Radeon系も考えてはみましたが、今までずっとGeforceを使い続けてきたことと、最近のAMD事情を知らないので、安全を考えてGeforceにしました。

ケースデザインや価格的にドスパラ様での購入を考えていますが、3080搭載PCが入荷待ち状態なので、もう少し待ってみて、FF14の大型アップデートが来る11月までに再入荷し、価格が無理のない範囲でしたら3080を、3070をカスタマイズした以上の価格になってしまうようなら、「GALLERIA XA7C-R37T」or「GALLERIA XA7C-R37」をカスタマイズしたものを考えたいと思います。

返信する
はか

コスパいいものを探してるのに、評価が「高すぎるのが難点」みたいな評価ばっかりでどうなの。ただの高品質ランキングかと

返信する
とねりん:管理人

価格の高さとコスパは別の指標なので、別におかしくはないと思います。
コメント頂いている時点では最新世代GPUがハイエンド品しか出ていないので、そういうものが多くなるのも仕方ないです。

それに、現在の1~3位は順に「RTX 3060 Ti」「RX 6700 / 6750 XT」「RX 6600 / 6650 XT」ですから、少なくとも現時点では比較的安価なものも評価していると思いますが…。

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