今選ぶCPUランキング【コスパ重視・2025年4月最新版】

今おすすめのCPUをランキング形式で紹介しています。デスクトップ向けです。基本的にはコスパ重視で選定しています。

注意

本記事の内容は記事更新時点のものであり、ご覧になっている際には異なる可能性があるため注意してください。

記事内の価格は主に価格.comやAmazonなどを参考にした大体の市場最安値価格です。

簡易比較表

本記事でランキング入りしているCPUをまとめた簡易比較表です。CPU名を押すと記事内の紹介部へ移動します。

CPU参考価格評価
性能スコア※
コアスレ
ッド
L3
Cache
TDP
内蔵GPU
マルチ
コア
ゲーム
(グラボ)
消費電力
発熱
マルチシングルPL1最大
Core i5-14400(F)
10コア16スレッド
¥22,780~★3.5★4.25★4.5160741773
10
(6P+4E)
1620MB65W154W
F:148W
無印:UHD 730
F:無し
Ryzen 5 7600/7600X
6コア12スレッド
¥33,980~★3.5★4.25★4.2515315
14480
1976
1868
6
1232MB105W
65W
142W
88W
Radeon Graphics
RDNA 2(2CU)
Ryzen 7 5700X
8コア16スレッド
¥26,780~★3.5★4.0★4.5142111522
8
1632MB65W76W無し
Ryzen 7 7800X3D
8コア16スレッド
¥76,800~★3.75★5.0★3.7518475181781696MB120W162W
Radeon Graphics
RDNA 2(2CU)
Core i7-14700(F)
16コア24スレッド
¥52,980~★4.25★4.5★3.75284522093
20
(8P+12E)
2833MB65W219W
K:UHD 770
KF:無し
Ryzen 7 9800X3D
8コア16スレッド
¥93,800~★4.0★5.0+★3.2522911224281696MB120W162W
Radeon Graphics
RDNA 2(2CU)
Ryzen 9 9950X3D
16コア32スレッド
¥132,800~★5.0★5.0★2.04262322531632128MB170W230W
Radeon Graphics
RDNA 2(2CU)
Ryzen 9 9900X3D
12コア24スレッド
¥112,800~★4.5★5.0★3.03296022311224128MB120W162W
Radeon Graphics
RDNA 2(2CU)
Ryzen 9 7900
12コア24スレッド
¥62,800~★4.25★4.25★4.0250621964122464MB65W88W
Radeon Graphics
RDNA 2(2CU)
Ryzen 5 8600G
6コア12スレッド
¥32,800~★3.25★4.0★4.25140671783
6
1216MB65W88W
Radeon 760M
Core i5-12400(F)
6コア12スレッド
¥17,800~★3.0★4.0★4.25114481716
6
1218MB65W117W
無印:UHD 730
F:無し
Ryzen 5 8400F
6コア12スレッド
¥26,780~★3.25★4.0★4.5134311693
6
1216MB65W88W無し
Core i5-14600K(F)
14コア20スレッド
¥35,980~★4.25★4.5★3.0246832097
14
(6P+8E)
2024MB125W181W
K:UHD 770
KF:無し
Ryzen 7 8700G
8コア16スレッド
¥49,800~★3.75★4.0★4.25176761801
8
1616MB65W88W
Radeon 780M
Core i7-14700K(F)
16コア24スレッド
¥53,980~★4.75★4.75★1.5352372174
20
(8P+12E)
2833MB125W253W
K:UHD 770
KF:無し
Core i9-14900K(F)
24コア32スレッド
¥74,980~★5.0★4.75★1.25405812288
24
(8P+16E)
3236MB125W253W
K:UHD 770
KF:無し

  • PコアとEコア:Intelの一部のCPUではPコアとEコアという2種類のコアが混在しています。Pコアが高性能コアを表し、Eコアは高効率コアを表します。基本的にPコアがメインのコアで、EコアはPコアよりも低性能な代わりに低消費電力で省スペース性に特化したコアとなっています。
  • マルチ性能:CPUの全コアを用いた処理性能。主に高負荷な処理や複数ソフト起動時のパフォーマンスなどに関わる性能です。マルチスレッド性能やマルチコア性能などとも呼びます。表の数値はCinebench R23 におけるマルチスレッド性能スコアです。
  • シングル性能:CPUの1コアでの処理性能です。高いと低負荷な処理におけるレスポンスが良くなる他、マルチスレッド処理でも有利なので、基本的にどの処理でも有効に働きます。表の数値はCinebench R20 におけるシングルスレッド性能スコアです。
  • TDP:CPUのおおまかな消費電力や発熱を表す指標です。表ではTDP PL2がおおよその最大消費電力となります。低い方の数値は、PL1もしくはPBPの低い方を参照しています。
  • コスパ:(マルチスレッド性能スコア / 価格)の値。
  • 電力効率:(マルチスレッド性能スコア / TDP)の値。

CPUランキング

CPUの「性能・価格・実用性・消費電力」などを総合的に評価してランキングしています。筆者の主観なので参考程度にご覧ください。
※ゲーミング性能の評価は、高性能なグラフィックボードと併用した場合の評価です。内蔵GPU性能の評価ではないので注意。
1位

Core i5-14400(F)

参考価格

27,980円~
F:22,780円~

おすすめ度 :★4.25

マルチコア性能 ★3.5 | ゲーム ★4.25 | 発熱・消費電力 ★4.5 | 価格 ★4.25

良い点
  • 安価(2万円台)
  • 安価で10コア搭載
  • 発熱・消費電力が少ない
  • 優れたコスパ
  • 優れたワットパフォーマンス
気になる点
  • マルチスレッド性能は低め
  • シングルスレッド性能もやや低め
  • ハイエンドGPUとの併用ではボトルネックになり易い
スペック表
CPU名称Core i5-14400(F)
PassMark約 25,800
動作クロックPコア:2.5 – 4.7GHz
Eコア:1.8 – 3.5GHz
コア/スレッド
10コア(6P+4E)/ 16スレッド
L2キャッシュ9.5MB
L3キャッシュ20MB
TDP65W – 148/154W(F/無印)
内蔵GPUIntel UHD Graphics 730
※末尾Fは無し

10コアで3万円未満の低価格ゲーミングPCの定番CPU

「Core i5-14400(F)」は第14世代Core i5のK無しの下位モデルです。第13・14世代の不具合問題による人気低下や、新世代の登場などにより価格が下がり続け、3万円以下という安さで10コア(6P+4E)となっておりコスパが良いです。安さ&コスパ特化のPCにおいて強力なCPUで、価格重視のBTOパソコンなどでの採用が非常に多いCPUです。

また、前世代(第13世代)の「Core i5-13400(F)」も性能はほぼ同等なので、安ければそちらでもOKです。

安価な価格はもちろん魅力ですが、低消費電力&低発熱で非常に扱いやすいのも良いです。ベースの電力設定は65Wなので12cmファン1基の空冷程度で十分に冷やすことができますし、一応付属クーラーでも使えないことはないです。

その他の一応の注意点としては、実はコア仕様は恐らく旧世代「Alder Lake(第12世代)」を引き継いでいるため(コアあたりのキャッシュ量から推測)、CPUがボトルネックになりやすいゲームや、ハイエンドGPU使用時には他の最新世代CPUよりはゲーム性能が劣る可能性があるという点があります。

とはいえ、この価格帯のCPUがハイエンドGPUと組み合わせられることはあまり無いため、実際に問題となるケースもほぼないかなとは思います。むしろ、恐らくその仕様のおかげで安さが実現しているのであれば、実質的にはプラスとも捉えられるかもしれません。

総評としては、安価に買える10コアCPUで、デメリットも低価格ゲーミングPCなら気になりにくいので、実用コスパが高くて良いです。

Core i7になると性能が飛躍的に向上するため、ある程度予算に余裕があり、PC総額から見たコスパ重視なら基本的にCore i7の方が上回る点は留意ですが、特別重いCPU処理を想定しないなら大体の人はこれでも十分と言えるCPUです。

2位

Ryzen 5 7600

おすすめ度 :★4.25

マルチコア性能 ★3.5 | ゲーム ★4.25 | 発熱・消費電力 ★4.25 | 価格 ★4.0

良い点
  • 比較的安価(3万円台前半~)
  • 安価で優れたゲーミング性能
  • 発熱・消費電力が少ない
  • 優れたワットパフォーマンス
  • AM5の長期サポートが期待できる
気になる点
  • マルチスレッド性能は低め
  • メモリはDDR5のみ対応
スペック表
CPU名称Ryzen 5 7600
PassMark約 27,100
動作クロック3.8 – 5.1GHz
コア/スレッド
6コア/ 12スレッド
L2キャッシュ6MB
L3キャッシュ32MB
TDP65W – 88W
内蔵GPURadeon Graphics
(RDNA 2 / 2CU)

低価格で優れたゲーム性能とAM5の長期サポートが得られるのが魅力

Ryzen 7000シリーズの下位モデルの「Ryzen 5 7600」です。類似モデルとして「Ryzen 5 7600X」や「Ryzen 5 7500F(OEM)」があり、それらも性能と価格はあまり変わらないので、ほぼ同評価です。

6コアなのでライバルの「Core i5-13400(F)/14400(F)」の10コアに対して不利にも見えますが、そちらはEコア(省電力性重視の効率コア)を4つ含むため、Pコア(高性能コア)の数は同じ6です。そして、Pコアの性能は「Ryzen 5 7600(X)」の方が上となっており、最終的なマルチスレッド性能は同等レベルです。

また、L3キャッシュ容量は少し上回っているので、高性能GPU利用時のゲーム性能は少し上回ります。

そのため、総合的にはわずかですが「Core i5-13400(F)/14400(F)」よりも「Ryzen 5 7600」の方が処理性能で実は有利です。

また、ソケット面でも「Ryzen 5 7600」のソケットAM5は最低でも2027年までのサポートが明言されており、第13・14世代Coreよりも長期サポートとなることがほぼ確実なので、後にCPU交換を検討したい人にはその点でもやや有利な点も長期運用を考えるなら魅力的です。

このように「Core i5-13400(F)/14400(F)」と遜色ないコスパを持つCPUで、安価なゲーミングPCを検討する際には有力な選択肢になると思います。

とはいえ、性能の差は小さいですし、ソケットの面もほとんどの人は気にしない部分な上、初動価格の高さや需要の高さのせいでBTOパソコンショップでは高めの価格設定になっていることも多いです。Core i5の方が若干安いこと多く、お得な製品を探し易かったりするので、結局のところはCore i5の方が人気なのは変わらない気もします。

3位

Ryzen 7 5700X

おすすめ度 :★4.0

マルチコア性能 ★3.5 | ゲーム(グラボ) ★4.0 | 発熱・消費電力 ★4.5 | 価格 ★4.5

良い点
  • 非常に安価(2万円台中盤)
  • 非常に優れたマルチスレッド効率
  • 発熱・消費電力が少ない
  • 優れたワットパフォーマンス
気になる点
  • 最新CPUと比べると性能は低め
  • CPU性能が重要なゲームでは最新CPUに大きく劣る
  • メモリはDDR4のみ対応
  • ハイエンドGPUとの併用ではボトルネックになり易い
  • 内蔵GPU無し
スペック表
CPU名称Ryzen 7 5700X
PassMark約 26,630
動作クロック3.4 – 4.6GHz
コア/スレッド
8コア/ 16スレッド
L2キャッシュ4MB
L3キャッシュ32MB
TDP65W – 76W
内蔵GPU無し

2万円台中盤の高コスパCPU。旧世代ながら未だに強力

「Ryzen 7 5700X」は2万円台中盤という安さによるコスパの良さが魅力のCPUです。

旧世代のRyzenですが、その安さ・コスパの良さ・発熱と消費電力が少ないことによる使いやすさから、未だに低価格帯で人気のCPUです。

旧世代の低価格CPUですが、「Ryzen 5 7600(X)」や「Core i5-14400(F)」といった新しい世代の低価格CPUに近いマルチスレッド性能を持っており、非常に優れたコスパです。旧世代のためマザーボードも安価に入手できる他、メモリはDDR4なので、実質コスパは更に良くなりますし、とにかく安さとコスパに特化したいなら非常に魅力的なCPUです。

しかも、そのコスパの良さだけでなく、消費電力や発熱が少なく扱い易いこともあり、旧世代ながら選び易い選択肢となっています。

一応のマイナス要素として、ゲーム性能が最新世代のCPUと比べると劣る点はあるのですが、このレベルの低価格CPUはハイエンドグラボと組み合わせられることがほぼなく、高くてもアッパーミドル(全体で中の上くらい)のグラボとの併用になり、その場合にはCPUのゲーム性能の低さもネックになりにくいため、大きなデメリットというほどにはならないのが良い点です。

むしろ、その安価さのおかげで、他のCPUを選ぶよりもグラボのグレードを一つ上げれたりすることが多いので、実質的にはむしろプラスレベルという、旧世代だからこそのコスパの高さが魅力のCPUとなっています。

旧世代CPUということで少し懸念点こそあるものの、それが割と妥協しやすい点だったり、メリットにもなり得る点だったりするので、安さとコスパ特化の選択肢として非常に選びやすいCPUなのかなと思います。

4位

Ryzen 7 7800X3D

参考価格

76,800円~

おすすめ度 :★4.0

マルチコア性能 ★3.75 | ゲーム ★5.0 | 発熱・消費電力 ★3.75 | 価格 ★1.75

良い点
  • 大容量キャッシュメモリで非常に優れたゲーミング性能
  • 非常に優れたワットパフォーマンス
  • 少ない消費電力(TDPより大分少ない)
  • AM5の長期サポートが期待できる
気になる点
  • 非常に高価(7万円台後半~)
  • マルチスレッド性能コスパは良くない
  • メモリはDDR5のみ対応
スペック表
CPU名称Ryzen 7 7800X3D
PassMark約 34,260
動作クロック4.2 – 5.0GHz
コア/スレッド
8コア/ 16スレッド
L2キャッシュ8MB
L3キャッシュ96MB
TDP120W – 162W
内蔵GPURadeon Graphics
(RDNA 2 / 2CU)

ゲームで非常に強力なCPU。電力面も非常に優秀で、一般用途での実用性能が非常に高い

「Ryzen 7 7800X3D」はゲームで非常に強力なCPUです。「3D V-Cache」を搭載し、L3キャシュ合計96MBとなりゲーミング性能が大幅に強化されています。

トップクラスのゲーム性能を持ちつつも、価格はCore i9やRyzen 9と比べると安価なので、ゲームがメイン用途の人には特に人気の高いCPUです。

9800X3Dが登場してゲーム最強の座こそ失いましたが、今でも十分に強力かつ有力なゲーム向けCPUです。

また、ゲーム性能だけでなく電力面も優れているのが魅力です。TDPの標準は120W~162Wとやや多めレベルですが、実際にはもっと少なく、高負荷時でも基本100W未満です。トップクラスのゲーム性能をCPUとしては比較的省電力です。

そのため電力効率も優れており、特にゲーム時の電力効率はものすごく良いのが嬉しいです。また、その少ない消費電力のおかげで、マルチスレッド効率も実は良いです。

しかし、デメリットとして、8コアCPUの割には高価という点が挙げられます。ハイエンド一歩手前くらいの価格ながら、マルチスレッド性能はミドルレンジなので、マルチスレッド性能コスパは悪い点は留意しておく必要があります。

とはいえ、そのマルチスレッド性能も一般消費者には基本的に十分な性能ではあるので、ほとんどの人にとっては大きなデメリットとして捉えられません。

そのため、他のハイエンドCPUの無駄なマルチスレッド性能へのコストがゲーム性能や電力面の良さ振り分けられた、非常に実用性能が高いCPUとして非常に人気のゲーム向けCPUとなっています。

5位

Core i7-14700(F)

参考価格

53,980円~
F:52,980円~

おすすめ度 :★4.25

マルチコア性能 ★4.5 | ゲーム ★4.5 | 発熱・消費電力 ★3.75 | 価格 ★2.5

良い点
  • 20コアによる非常に優れたマルチスレッド性能
  • 優れたゲーミング性能
  • 優れたコスパ
  • 性能の割に発熱・消費電力が少ない
  • 優れたワットパフォーマンス
  • 電力制限を引き上げれば性能アップ(クーラーに応じて・自己責任)
気になる点
  • 高価(5万円台~)
  • K付きと3,000円程度しか変わらない
スペック表
CPU名称Core i7-14700(F)
PassMark約 42,200
動作クロックPコア:2.1 – 5.4GHz
Eコア:1.5 – 4.2GHz
コア/スレッド
20コア(8P+12E)/ 28スレッド
L2キャッシュ28MB
L3キャッシュ33MB
TDP65W – 219W
内蔵GPUIntel UHD Graphics 770
※末尾Fは無し

省電力ながら20コアで高性能なCore i7

第14世代のCore i7のK無しモデルです。20コア(8P+12E)による非常に高いマルチスレッド性能を発揮します。価格はCore i9よりも3万円近く安価ながら、コア構成はEコア4つ分しか変わらず、コスパが良いです。

K無しの場合はベース電力が65Wなので、20コアとは思えない省電力さで電力効率が優れているのも魅力です。クーラーも標準設定なら高性能なものは必要なく、12cmファン1基の空冷レベルでも運用可能というレベルです。

ただし、65Wでは20コア(8P + 12E)の性能を最大限活かすのは難しいため、K付きと比べるとマルチスレッド性能がガクッと落ちる点は注意です。K付きとの価格差は数千円程度なので、標準設定でのコスパはK付きと比べるとやや劣ってしまいます。

しかし、このK無しでも電力制限を引き上げることで性能を高めることは可能となっており、K付きにも大分近付いた性能にすることも可能です(保証外動作で自己責任にはなる)。標準設定だとコア性能が勿体ないので引き上げて使うのがおすすめではありますが、その際には結局高性能なクーラーが必要となってしまう点には注意が必要です。K無しのコスト面の良さも活かすなら100W台までに留めて空冷クーラーで使うのがおすすめです。

6位

Ryzen 7 9800X3D

おすすめ度 :★4.0

マルチコア性能 ★4.0 | ゲーム ★5.0+ | 発熱・消費電力 ★3.25 | 価格 ★1.5

良い点
  • 大容量キャッシュメモリで非常に優れたゲーミング性能(2025/2時点でトップ)
  • ゲーム時に非常に優れたワットパフォーマンス
  • ゲーム時の消費電力が少ない
  • AM5の長期サポートが期待できる
気になる点
  • 非常に高価(約9万円前後~)
  • マルチスレッド性能コスパは良くない
  • マルチスレッド処理時の電力効率が悪め
  • メモリはDDR5のみ対応
スペック表
CPU名称Ryzen 7 9800X3D
PassMark約 40,100
動作クロック4.7 – 5.2GHz
コア/スレッド
8コア/ 16スレッド
L2キャッシュ8MB
L3キャッシュ96MB
TDP120W – 162W
内蔵GPURadeon Graphics
(RDNA 2 / 2CU)

現状のゲーム最強CPU。しかし、8コアCPUとしては非常に高価。

「Ryzen 7 9800X3D」は2025年3月時点で「ゲーム最強」のCPUです。「3D V-Cache」を搭載し、合計96MBの大容量L3キャッシュを備えるため、ゲーミング性能が強力になっています。先代(7800X3D)から構造が変わった第2世代「3D V-Cache」はCCDの下に配置されるようになったことでコアの冷却がしやすくなったため、クロックや温度制限を上げやすくなり、オーバークロックも可能になりました。

その最強のゲーム性能を持ちつつも、価格は最新のRyzen 9 / Core Ultra 9よりは大幅に安価なので、ゲームがメイン用途の人には特に魅力的なCPUです。

また、ゲームでは性能だけでなく電力面も優れていており、総合的なゲーム性能では他の競合CPUを大幅に上回るほど非常に優れているのが嬉しいです。

しかし、消費電力が先代から増えたのは気になる点です。先代はクロックや温度制限が厳しかったことから、高負荷なマルチスレッド処理時でも100W未満でしたが、9800X3DではPPTの162W付近まで普通に使ってしまうため、マルチスレッドでは効率も悪めです。ゲームではまだ強力な域を保っているものの、ごくわずかな性能向上のために負荷を上げているので、正直電力面印象は7800X3Dより悪めです。

購入後の調整で改善は可能ではあるものの、特にPC初級者でもおすすめされやすいCPUだと思うので、標準設定がマイルドな方が嬉しかったと思います。

また、9万円前後という高価さももちろんデメリットです。先代から性能が上がったとはいえ8コアCPUで9万円前後は非常に高価です。マルチスレッド性能コスパは悪いです。

性能自体は低い訳ではなく、一般用途ではほとんどの人にとっては十分な性能なので、ゲーム特化なら妥協できるレベルではあるものの、この高価さはさすがに考えものです。

他の5~6万円台のCPUを選択すれば、GPUのグレードを大体一つくらい上げることが可能なので、最終的なゲーム性能を考えると、9800X3Dを選ぶことが最善ではないケースも多々あると思います。

ゲーム用としてはトップクラスの非常に強力なCPUなのは間違いないですが、予算が潤沢ではない場合には慎重に検討したいCPUだと思います。

7位

Ryzen 9 9950X3D

参考価格

132,800円~

おすすめ度 :★4.0

マルチコア性能 ★5.0 | ゲーム ★5.0 | 発熱・消費電力 ★2.0 | 価格 ★1.0

良い点
  • 大容量キャッシュメモリで非常に優れたゲーミング性能
  • 非常に優れたマルチスレッド性能
  • AM5の長期サポートが期待できる
気になる点
  • 高すぎる価格(約13.3万円~)
  • 発熱・消費電力が多い
  • メモリはDDR5のみ対応
スペック表
CPU名称Ryzen 9 9950X3D
PassMark約 70,550
動作クロック4.3 – 5.7GHz
コア/スレッド
16コア/ 32スレッド
L2キャッシュ16MB
L3キャッシュ128MB
TDP170W – 230W
内蔵GPURadeon Graphics
(RDNA 2 / 2CU)

ゲームとマルチスレッドの双方でトップクラス。超高価ハイエンドCPU

「Ryzen 9 9950X3D」は16コア32スレッドによる圧倒的マルチスレッド性能と、「3D V-Cache」を搭載によるゲーム性能を併せ持つハイエンドCPUです。

NPUが非搭載な点や、内蔵GPU性能では「Core Ultra 9 285K」に劣るものの、グラボ搭載PCならほぼネックにならない部分なので、実質的に総合性能では現状トップのCPUです(2025年3月時点)。とにかく高性能なCPUを求めるなら有力なCPUです。

しかし、最大のデメリットはやはり価格です。発売時で約13.3万円という超高額CPUです。

実用的な話をすると、トップクラスのゲーム性能とマルチスレッド性能の両方が必要という人は恐らくほとんど居ないため、ゲーム性能が目的なら「Ryzen 7 7800X3D / 9800X3D」の方が格段に安いし、マルチスレッド性能が目的なら「Ryzen 9 9950X」「Core Ultra 9 285K」「Core i9-14900K」の方が安いという感じで、9950X3Dを選ぶ必要があるケースは案外少ないと思うので、この高額さはやはりネックです。

また、電力面もネックです。TDPは170W~230Wと非常に高く、発熱も多いです。高性能なクーラーが必要になります。先代(7950X3D)は120W~162Wで最大温度も低めに設定されていたため、性能の割には消費電力が少なくワットパフォーマンスが非常に優れていたのも大きな魅力だったので、少し残念な仕様変更となっています。

電力面は後から調整すれば改善することは可能なので、CPU自体の評価がマイナスになる訳ではないですが、PC初級者の方などは標準で省電力かつワットパフォーマンスに優れていた設定の方が良いと思うので、少し優しくない仕様になったと思います。

8位

Ryzen 9 9900X3D

参考価格

112,800円~

おすすめ度 :★4.0

マルチコア性能 ★4.5 | ゲーム ★5.0 | 発熱・消費電力 ★3.0 | 価格 ★1.25

良い点
  • 大容量キャッシュメモリで非常に優れたゲーミング性能
  • 非常に優れたマルチスレッド性能
  • 優れたワットパフォーマンス
  • 性能の割には少なめの消費電力
  • AM5の長期サポートが期待できる
気になる点
  • 非常に高価(11万円台~)
  • 発熱・消費電力がやや多め
  • メモリはDDR5のみ対応
スペック表
CPU名称Ryzen 9 9900X3D
PassMark約 56,430
動作クロック4.4 – 5.5GHz
コア/スレッド
12コア/ 24スレッド
L2キャッシュ12MB
L3キャッシュ128MB
TDP120W – 162W
内蔵GPURadeon Graphics
(RDNA 2 / 2CU)

ゲームを含め非常に優れた総合性能を持ち、優れた効率の高性能CPU

「Ryzen 9 9900X3D」は「Ryzen 9 9900X」をベースに「3D V-Cache」を搭載し、L3キャシュ合計が驚異の128MBとなりゲーミング性能が大幅に強化されたCPUです。

2025年3月時点ではトップ層のゲーム性能をに加え、12コア24スレッドによる優れたマルチスレッド性能を持っているのが魅力です。

ゲーム用のCPUとしてまず名が挙がるのは「Ryzen 7 7800X3D / 9800X3D」だと思いますが、そちらの弱点である「価格の割には低いマルチスレッド性能」を軽減できるのが魅力のCPUとなっています。

また、性能だけでなくワットパフォーマンスに優れるのも魅力です。TDPの標準は120W~162Wと少しマイルドになっており、クーラーはハイエンド水冷が必須という訳でもないのも地味に嬉しいです。

しかし、発売時で11.3万円という高額さと、立ち位置が中途半端なのが気になる点です。

まず、優れたマルチスレッド性能を持ってはいるものの、「Ryzen 9 9950X」「Core Ultra 9 285K」「Core i9-14900K」などのトップ層からは一段落ちる性能となっており、それでいて11万円台という超高額な費用が必要となるのが気になります。

また、ゲーム性能が目的なら「Ryzen 7 7800X3D / 9800X3D」の方が安価な上に、性能でも若干負けているので、優先度が落ちます。

11万円クラスという高額さなのにどの面でもトップに立つことができず、用途を絞ればコスパで負けるので、中途半端な感が否めません。

性能自体は非常に優れているので、CPU自体の評価はさほど低くはありませんが、もう少し安くならないと立ち位置は厳しめのCPUだと思います。

9位

Ryzen 9 7900

おすすめ度 :★4.0

マルチコア性能 ★4.25 | ゲーム ★4.25 | 発熱・消費電力 ★4.0 | 価格 ★2.25

良い点
  • 12コア(Pコアのみ)による非常に優れたマルチスレッド性能
  • 付属クーラー(Wraith Prism RGB)が標準設定なら普通に使えるし、見た目も悪くない
  • 優れたゲーミング性能
  • 優れたコスパ
  • 性能の割に消費電力が少ない
  • 優れたワットパフォーマンス
  • AM5の長期サポートが期待できる
気になる点
  • 高価(6万円台~)
  • メモリはDDR5のみ対応
  • Core i7-14700系にやや劣るマルチスレッド性能
スペック表
CPU名称Ryzen 9 7900
PassMark約 48,550
動作クロック3.7 – 5.4GHz
コア/スレッド
12コア/ 24スレッド
L2キャッシュ12MB
L3キャッシュ64MB
TDP65W – 88W
内蔵GPURadeon Graphics
(RDNA 2 / 2CU)

優れたワットパフォーマンスと実用コスパに優れるRyzen 9(付属クーラー付)

「Ryzen 9 7900」は12コアによる非常に優れたマルチスレッド性能を持ちつつ、標準では最大88Wという省電力さと非常に優れたワットパフォーマンスが魅力のCPUです。

また、単体販売のBOX品にはクーラー(Wraith Prism)が付属しており、これが付属クーラーの中では比較的良い性能なので、標準設定(最大88W)なら一応使える性能なのも嬉しいです。クーラー費用が節約できるため、実質コスパが少し高まります。

更に、ソケットAM5は最低でも2027年までのサポートが明言されており、第13・14世代Coreよりも長期サポートとなることがほぼ確実なので、長期運用を考えるならこちらでも優位性があり、魅力的です。

価格面も2025年3月時点では6.6万円~になっており、7800X3Dなどよりは格段に安く、影が薄い割にはコスパも悪くないのも良いです。

純粋な価格や性能は「Core i7-14700(F)」に少し劣るため性能コスパでは若干劣るものの、省電力動作時の性能ではやや上回りますし、基本的には実用性ではほぼ変わらないレベルであり、非常に優れた電力効率とAM5の長期サポートの点を考慮すれば、意外と悪くない選択肢だと思います。

少しの性能・コスパ向上よりも弱点が少なさと長期運用を重視したい場合には、「Core i7-14700(F)」よりもおすすめの高性能高コスパCPUだと思います。

10位

Ryzen 5 8600G

おすすめ度 :★4.0

マルチコア性能 ★3.25 | ゲーム(グラボ) ★4.0 | 内蔵GPU ★4.25 | 発熱・消費電力 ★4.25 | 価格 ★3.75

良い点
  • 内蔵GPU性能が高い
  • 比較的安価(3万円中盤~)
  • 発熱・消費電力が少ない
  • 優れたワットパフォーマンス
  • AM5の長期サポートが期待できる
  • ゲームではAFMF(手軽に使えるフレーム生成機能)があるため、内蔵GPUでも意外と対応範囲広め
気になる点
  • マルチスレッド性能は低め
  • メモリはDDR5のみ対応
  • 内蔵GPU性能はメモリ性能に大きく左右される
  • L3キャッシュ容量が少なく、一部ゲームでネック
  • ハイエンドGPU利用時にはボトルネックに少しなり易い
スペック表
CPU名称Ryzen 5 8600G
PassMark約 25,380
動作クロック4.3 – 5.0GHz
コア/スレッド
6コア/ 12スレッド
L2キャッシュ6MB
L3キャッシュ16MB
TDP65W – 88W
内蔵GPURadeon 760M
(RDNA 3 / 8CU)

高性能内蔵GPU搭載のライトユーザー向けAPU

「Ryzen 5 8600G」は高性能な内蔵GPU搭載で3万円台という価格が魅力の、ライトユーザーに適したCPUです。重いゲーム・動画編集を意識しないなら非常に汎用性の高いCPUです。

最大のポイントはやはり内蔵GPUです。RDNA 3アーキテクチャの「Radeon 760M」のゲーム性能は「GTX 1050 Ti」に匹敵するレベルで、内蔵GPUとしては高性能です。軽いゲームなら非常に快適ですし、やや重めくらいのゲームまでも低設定なら対応することが可能となっています。また、先代のRyzen 5000Gでは対応していなかった、AV1コーデックのデコードおよびエンコードに対応した点も大きいです。

ベースがノートPC向けのCPUだったこともあり、消費電力や発熱が少なく、クーラーも高性能なものが必要ない点も嬉しいです。一応クーラーは付属もしています。

やや注意なのはまずCPU性能です。コア数が6と少ない上に、内蔵GPUを重視した省電力仕様なので、最新のデスクトップ向けのCPUとしては低めのパフォーマンスです。マルチスレッド性能コスパもやや悪めです。そのため、CPU性能を重視するならあまり適さないCPUという点は注意が必要です。とはいえ、やや重めの処理もいけるくらいの性能は十分ありますし、元々ライトユーザー向けのCPUということを考えるなら思ったよりはネックにはならないかなと思います。

また、一つ上位の「Ryzen 7 8700G」とどちらが良いのか迷う方も多いと思いますので、そちらも少し触れておきます。8600Gと8700Gの主な違いは、CPUのコア数が6→8、GPUコア数も8→12となる点です。特にGPUのコア数差が大きいのが気になる点だと思いますが、意外とコア数差ほどの性能能低下はなく、マイナス2割程度までに留まっています。そのため、高いCPU性能を求める訳でないなら、8600Gの方が実用コスパは少し上になると思うので、CPU性能も出来るだけ高くしておきたいなら8700G、内蔵GPUさえそれなりに使えればOKという場合には8600Gという感じで、用途や好みに応じて選択すると良いと思います。

11位

Core i5-14600K(F)

参考価格

K:38,980円~
KF:35,980円~

おすすめ度 :★3.75

マルチコア性能 ★4.25 | ゲーム ★4.75 | 発熱・消費電力 ★3.0 | 価格 ★3.25

良い点
  • Core i7より約1.5万円も安価(3万円台後半)
  • 優れたマルチスレッド性能
  • 優れたマルチスレッド性能コスパ
  • ハイエンドCPUとも大差ない優れたゲーミング性能
  • 比較的優れたワットパフォーマンス
気になる点
  • やや高価(3万円台後半~)
  • 安くはない価格でPコアが6コアのみ
  • 発熱・消費電力が多め(※不具合もあった)
スペック表
CPU名称Core i5-14600K(F)
PassMark約 38,880
動作クロックPコア:3.5 – 5.3GHz
Eコア:2.6 – 4.0GHz
コア/スレッド
14コア(6P+4E)/ 20スレッド
L2キャッシュ20MB
L3キャッシュ24MB
TDP65W – 154W
内蔵GPUIntel UHD Graphics 770
※末尾Fは無し
注意:第13世代・14世代のCore(K付き)の電力設定不具合による問題

※今ではマザーボードのBIOS更新にて対策が基本行われていますが、この「Core i5-14600K」を含む「第13・14世代のCore i5 / i7 / i9」は標準設定では仕様を超えた高負荷状態で稼働してしまう?不具合があり、特にK付きでは報告例が多いです。

そのまま使い続けるとCPUに回復不可能なダメージが入ることにより、動作が不安定になったり、使用を始めた当初よりもパフォーマンスが低下する問題などが報告されていました。

既に対策済みではあるものの、問題がK付きでよく起こったことから、単純にCPUの標準設定でのクロック(電圧)や電力設定が高すぎたという事でもあると思うので、印象は良くないです。また、この問題を受けて評価を少し下げてランキング順位も落としました。


4万円でゲーム性能も高いCore i5上位モデル

「Core i5-14600K(F)」は第14世代のCore i5のK付きモデルです。4万円前後という価格で14コア(6P+8E)を搭載し、高いマルチスレッド性能コスパを発揮するミドルレンジ最上位クラスCPUです。前世代の「Core i5-13600K(F)」も処理性能はわずかしか変わらないのでほぼ同評価ですが、第14世代では冷却効率が少し改善した様子があるので、同額ならこの14600Kの方が良いです。

Core i7よりもやや安価ながら、重い処理でも十分使える優れたマルチスレッド性能面を発揮する他、ゲーム性能もRTX 4090などの超高性能GPUを除いてはCore i7 / i9と大差ない点も魅力です。マルチスレッド性能が重要な処理を多用する訳ではないなら、実用コスパは非常に優れたCPUです。

以前は「Core i7-14700F」との価格差が小さかったために微妙な選択肢でしたが、価格が下落して4万円前後になったことで、総合コスパで魅力度が増しました(K付きの不具合が大きな要因と思われるので褒められる部分だけではないけど)。

従来通りのデメリットとして、安くはない価格ながらPコアが6コアしかない点や、Core i5というミドルレンジの名称から想像されるよりは消費電力が多い点は注意が必要ですが、2024年12月時点では割と悪くない選択肢だと思います。

最も注意すべきはやはり電力面で、最大ターボ電力は181Wとなっており、標準設定では冷却に問題が無ければこの値を維持します。65Wで基本稼働するCore i5-14400などと比べると格段に高く、12cmファン1基レベルのクーラーだとやや厳しい点は要注意です。空冷でも対応は可能ではありますが、高性能なものが要求される点は留意しておく必要があります。

12位

Core i5-12400(F)

参考価格

22,880円
F:17,800円
※リンクは12400Fのもの

おすすめ度 :★4.0

マルチコア性能 ★3.0 | ゲーム ★4.0 | 発熱・消費電力 ★4.25 | 価格 ★4.5

良い点
  • 非常に安価(約1.8万円~)
  • 発熱・消費電力が少ない
  • 価格の割には優れたゲーム性能
  • 非常に優れたコスパ
  • 非常に優れたワットパフォーマンス
気になる点
  • 最新世代と比べてマルチスレッド性能が大幅に低い
  • シングルスレッド性能も低め
  • 最新の高性能GPUではボトルネックになりやすい
スペック表
CPU名称Core i5-12400(F)
PassMark約 19,480
動作クロック2.5 – 4.4GHz
コア/スレッド
6コア/ 12スレッド
L2キャッシュ7.5MB
L3キャッシュ18MB
TDP65W – 117W
内蔵GPUIntel UHD Graphics 730
※末尾Fは無し

2万円未満の割に優れたゲーミング性能で、安さ特化ゲーミングPCの強力な味方

「Core i5-12400(F)」は最安2万円未満から買える低価格CPUです。

その魅力はその安さの割には優れたゲーム性能を持っている点です。新しい13400/14400と比較して、Pコアの仕様は実はほぼ同じなので、ゲーム性能差はわずかです。そのため、ゲームコスパが物凄く良いです。

その代わりに、13400/14400から追加されたEコアの無いシンプルな6コアCPUとなっているため、最新世代のCPUと比べるとマルチスレッド性能は大幅に低い点は注意が必要です。とはいえ、価格を考えれば低い訳ではないですし、コスパはむしろ良い部類なので、気を付ける点ではありますがネックというほどでもないです。

また、消費電力および発熱が非常に少なくて、CPUクーラーや電源ユニットにあまり気を遣わなくて良い点も強みです。

注意点として、先に挙げたマルチスレッド性能は高く無い点と、結局は旧世代のCPUなのでCPU性能がボトルネックになりやすい重量級ゲームではネックとなる点は留意しておくべきですが、安さ特化のゲーム用CPUとしては嬉しい要素がつまっているCPUだと思います。

13位

Ryzen 5 8400F

参考価格

26,780円~

おすすめ度 :★4.0

マルチコア性能 ★3.25 | ゲーム(グラボ) ★4.0 | 発熱・消費電力 ★4.5 | 価格 ★4.25

良い点
  • 安価(2万円台中盤~)
  • 省電力(~88W)
  • 安価にAM5に対応できる
  • 優れたコスパ
  • 優れたワットパフォーマンス
気になる点
  • マルチスレッド性能が低め
  • ハイエンドGPUとの併用ではボトルネックになり易い
  • 内蔵GPU無し
スペック表
CPU名称Ryzen 5 8400F
PassMark約 24,400
動作クロック4.2 – 4.7GHz
コア/スレッド
6コア/ 12スレッド
L2キャッシュ6MB
L3キャッシュ16MB
TDP65W – 88W
内蔵GPU無し

非常に安価にAM5に対応できるのが強み。ゲーム性能も14400F相手なら同等レベル

「Ryzen 5 8400F」は2万円台中盤で長期サポートが期待できるソケットAM5に対応できるのが魅力の低価格CPUです。仕様としては「Ryzen 5 8600G」からGPUとNPUが削減され、クロックが少し下げられたモデルとなっています。

AM5は長期サポートが期待されており、ある程度期間が経った後でもマザーボードを変えずにCPU交換を検討できるのが強みです。

価格的には「Core i5-14400F」が対抗製品ですが、そちらは既に旧世代化したソケット採用なので、将来的なパーツ変更を考慮するとAM5の方が優位です。

また、マルチスレッド性能は少し劣りますが、ゲーム性能は同等レベルです。低価格のゲーミングPC向けの選択肢としては普通にありだなと思います。

しかし、14400Fの方がまだ少し安価な上、メモリもDDR4が選べば節約できるメリットがあるので、AM5のメリットを重視しないならコスパでは少し負ける点は留意です。

また、7,000~8,000円ほどの追加費用で「Ryzen 5 7600」を選ぶことができ、そちらではL3キャッシュが倍増の32MBになることが大きく、ゲーム性能も少し高い点も留意しておくと良いです。

総評としては、低価格帯でも未だに凄く強いという訳でもないですが、以前からCPU・AM5マザーが安くなったおかげで、影が薄い割には割と悪くないコスパのCPUになっていると思います。

14位

Ryzen 7 8700G

おすすめ度 :★3.75

マルチコア性能 ★3.75 | ゲーム(グラボ) ★4.0 |内蔵GPU ★4.5 | 発熱・消費電力 ★4.25 | 価格 ★2.5

良い点
  • 内蔵GPU性能が非常に高い(GTX 1650に迫る性能)
  • 発熱・消費電力が少ない
  • 非常に優れたワットパフォーマンス
  • AM5の長期サポートが期待できる
  • ゲームではAFMF(手軽に使えるフレーム生成機能)があるため、内蔵GPUでも意外と対応範囲広め
気になる点
  • マルチスレッド性能コスパは悪め
  • やや高価(5万円前後)
  • メモリはDDR5のみ対応
  • 内蔵GPU性能はメモリ性能に大きく左右される
  • グラボ用のPCIeレーンがx8なので、ハイエンドGPUには向かない
  • L3キャッシュ容量が少なく、一部ゲームでネック
  • 高性能GPUのボトルネックに少しなり易い
スペック表
CPU名称Ryzen 7 8700G
PassMark約 31,550
動作クロック4.2 – 5.1GHz
コア/スレッド
8コア/ 16スレッド
L2キャッシュ8MB
L3キャッシュ16MB
TDP65W – 88W
内蔵GPURadeon 780M
(RDNA 3 / 12CU)

GTX 1650に迫る高性能内蔵GPUが魅力のAPU

「Ryzen 7 8700G」は高性能な内蔵GPU搭載が魅力のCPUです。重いゲーム・動画編集を意識しないなら非常に汎用性の高いCPUです。

このCPUの魅力はやはり内蔵GPUです。RDNA 3アーキテクチャの「Radeon 780M」のゲーム性能は「GTX 1650」にも迫るレベルになっており、内蔵GPUとしては非常に高性能です。メモリの仕様や設定次第では上回ることもあります。軽いゲームなら非常に快適ですし、やや重めくらいのゲームにもある程度対応することが可能となっています。また、先代のRyzen 5000Gでは対応していなかった、AV1コーデックのデコードおよびエンコードにも対応した点も大きいです。

ベースがノートPC向けのCPUだったこともあり、消費電力や発熱が少なく、クーラーも高性能なものが必要ない点も嬉しいです。一応クーラーは付属もしています。

ただし、注意なのはCPU性能と価格です。マルチスレッド性能が最新の8コアCPUの割には低く、Core i5-14400やRyzen 5 7600Xをやや上回る程度になっています。それでいて価格は5万円台中盤と高価なので、CPU性能コスパは悪いです。そのため、CPU性能やコスパを重視するならあまり適さないCPUという点は注意が必要です。

とはいえ、性能自体は高性能な部類ではありますし、他の競合モデル(このレベルの内蔵GPUを搭載したデスクトップ向けCPU)が2024年2月時点ではほぼ居ないので、多少高くても需要はあるのかなと思います。

また、一つ下位の「Ryzen 5 8600G」とどちらが良いのか迷う方も多いと思いますので、そちらも少し触れておきます。8700Gと8600Gの主な違いは、CPUのコア数が8→6、GPUコア数も12→8になる点です。特にGPUのコア数差が大きいのが気になる点だと思いますが、8600Gでも意外とコア数差ほどの性能能低下はなく、マイナス2割程度までに留まっています。そのため、高いCPU性能を求める訳でないなら、8600Gの方が実用コスパは少し上になると思うので、CPU性能も出来るだけ高くしておきたいなら8700G、内蔵GPUさえそれなりに使えればOKという場合には8600Gという感じで、用途や好みに応じて選択すると良いと思います。

15位

Core i7-14700K(F)

参考価格

K:57,780円~
KF:53,980円~

おすすめ度 :★3.75

マルチコア性能 ★4.75 | ゲーム ★4.75 | 発熱・消費電力 ★1.5 | 価格 ★2.25

良い点
  • 20コアによる非常に優れたマルチスレッド性能
  • Core i9とも同等の非常に優れたゲーミング性能
  • 優れたコスパ
気になる点
  • 高価(約5万円台中盤~)
  • 発熱・消費電力が非常に多い(※不具合もあった)
  • ワットパフォーマンスは悪め
スペック表
CPU名称Core i7-14700K(F)
PassMark約 53,300
動作クロックPコア:3.4 – 5.6GHz
Eコア:2.5 – 4.3GHz
コア/スレッド
20コア(8P+12E)/ 28スレッド
L2キャッシュ28MB
L3キャッシュ33MB
TDP125W – 253W
内蔵GPUIntel UHD Graphics 770
※末尾Fは無し
注意:第13世代・14世代のCore(K付き)の電力設定不具合による問題

※今ではマザーボードのBIOS更新にて対策が基本行われていますが、この「Core i7-14700K」を含む「第13・14世代のCore i5 / i7 / i9」は標準設定では仕様を超えた高負荷状態で稼働してしまう?不具合があり、特にK付きでは報告例が多いです。

そのまま使い続けるとCPUに回復不可能なダメージが入ることにより、動作が不安定になったり、使用を始めた当初よりもパフォーマンスが低下する問題などが報告されていました。

既に対策済みではあるものの、問題がK付きでよく起こったことから、単純にCPUの標準設定でのクロック(電圧)や電力設定が高すぎたという事でもあると思うので、印象は良くないです。また、この問題を受けて評価を少し下げてランキング順位も落としました。


20コアでCore i9にも大きく近付いたCore i7。標準だと電力面が悪いので、電力制限を検討したい

第14世代のCore i7のK付きモデルです。20コア(8P+12E)による非常に高いマルチスレッド性能と優れたコスパが魅力です。

第14世代のCore i9よりも2万円以上安価ながら、Pコアの数は同じ8でキャッシュ容量差もわずかなので、ゲームではCore i9とほとんど変わらない高い性能を発揮するのが大きな魅力です。

全体のコア数も第14世代のCore i9とEコア4つ分しか変わらず、このCore i7でも十分すぎるマルチスレッド性能を発揮できるので、トップクラスのゲーム性能を維持しつつ、マルチスレッド性能も価格が上がりすぎない程度でこだわりたい人におすすめ出来るCPUです。

しかし、消費電力および発熱が非常に多い点は注意です。通常運用には240mm以上の水冷が推奨な他、電源容量も多く要求されるので、CPU価格以外の費用も増えるのが難点です。

処理性能コスパだけ見れば評価は高いCPUですが、電力面の評価は悪いですし、第13,14世代ではその面で割と致命的な不具合もあったりしたので、それを考慮して総合評価は下げました。

ただし、多すぎる消費電力や発熱が気になる方は、電力設定値を少し下げて対応することも可能なので、選択肢として覚えておくと良いです(一応自己責任)。割とがっつり電力を減らしても性能への影響は意外と小さかったりして、逆に効率は向上したりするので、安心・実用コスパ重視の運用なら多少減らすのもおすすめです。

16位

Core i9-14900K(F)

参考価格

K:76,780円~
KF:74,980円~

おすすめ度 :★3.5

マルチコア性能 ★5.0 | ゲーム ★4.75 | 発熱・消費電力 ★1.25 | 価格 ★1.75

良い点
  • 24コアによる驚異的なマルチスレッド性能
  • 非常に優れたゲーミング性能
  • ハイエンドCPUながら、処理性能コスパも悪くない
気になる点
  • 非常に高価(7万円台後半~)
  • 発熱・消費電力がものすごく多い(※不具合あり)
  • ワットパフォーマンスは悪め
  • 24コア中Pコアは8コアのみ
スペック表
CPU名称Core i9-14900K(F)
PassMark約 59,100
動作クロックPコア:3.2 – 6.0GHz
Eコア:2.4 – 4.4GHz
コア/スレッド
24コア(8P+16E)/ 32スレッド
L2キャッシュ32MB
L3キャッシュ36MB
TDP125W – 253W
内蔵GPUIntel UHD Graphics 770
※末尾Fは無し
注意:第13世代・14世代のCore(K付き)の電力設定不具合による問題

※今ではマザーボードのBIOS更新にて対策が基本行われていますが、この「Core i9-14900K」を含む「第13・14世代のCore i5 / i7 / i9」は標準設定では仕様を超えた高負荷状態で稼働してしまう?不具合があり、特にK付きでは報告例が多いです。

そのまま使い続けるとCPUに回復不可能なダメージが入ることにより、動作が不安定になったり、使用を始めた当初よりもパフォーマンスが低下する問題などが報告されていました。

既に対策済みではあるものの、問題がK付きでよく起こったことから、単純にCPUの標準設定でのクロック(電圧)や電力設定が高すぎたという事でもあると思うので、印象は良くないです。また、この問題を受けて評価を少し下げてランキング順位も落としました。


処理性能は非常に高いが、消費電力と発熱面が気になるハイエンドCPU

第14世代のCore i9のK付きモデルです。合計24コア(8P+16E)による驚異的なマルチスレッド性能を実現した超ハイエンドCPUです。

トップクラスのマルチスレッド性能だけでなく、ゲーム性能も優れたハイエンドCPUです(2025年4月時点)。個人用途では性能を最大限有効活用する方が難しいレベルの高性能CPUですが、予算が潤沢な場合には雑に選択されることも多かったCPUだと思います。

しかし、その高性能さと引き換えに消費電力および発熱がものすごく多い点は要注意です。最大ターボ電力は253Wと非常に高い上、Core i9では冷却に余裕があればもう少し負荷を上げる機能が標準搭載されているので、実際には253Wを上回る可能性もあります。

CPUクーラーと電源への要求は非常に高くなる点は重々理解する必要がありますし、PCケースの排熱性も要チェックとなります。

また、価格が7万円台後半~と非常に高価なのももちろんネックです。

あらゆる面でトップクラスの性能は非常に魅力的ですが、非常に高価な上に、電力面でもかなり扱いにくいので、性能重視でも真っ先におすすめできるかは微妙なCPUです。

しかし、前述の電力面のデメリットや不具合問題の影響で価格が大きく下落しているため(7万円台後半)、ハイエンドCPUながら処理性能コスパが良いという魅力もあるのが実は今ではポイントです。

不安の電力・温度面も、多少制限を設ければクーラーや電源のハードルを下げつつ安定運用も可能だったりするので、上手く使えれば優れた実用コスパのハイエンドCPUです。


雑感

「Ryzen 9 9950X3D / 9900X3D」が登場しました。9800X3Dにも匹敵できるゲーム性能を持ちつつ、12/16コアによる非常に優れたマルチスレッド性能も併せ持つのが魅力のハイエンドCPUです。

しかし、現実的な話ではほとんどのユーザーはゲーム性能とマルチスレッド性能の両方ともハイエンドな性能を求めることが無いため、高すぎる価格を許容できるかは微妙なところ。

大体のユーザーは8コアでもマルチスレッド性能は十分なので、やはり8コアの「7800X3D / 9800X3D」に人気が集中しそうな印象です。

また、他の9000シリーズの性能を見る限り、Zen 4 → Zen 5(7000→9000)のアーキテクチャ更新によるゲーム性能向上はわずかなので、

9000X3Dの性能向上は主に、「3D V-Cache」の配置改善によりコアの冷却がしやすくなり、負荷を上げることに可能になったことが要因です。そのため、初期設定での消費電力が先代よりも大きめに増えちゃっています。ワットパフォーマンスも悪化していました。

後からの設定で改善可能ではあるものの、X3Dはゲーム性能目的のPC初級者も多く検討するCPUだと思うので、出来れば初期設定の負荷は小さめにして欲しかったなと思います。

メーカー的には、アーキテクチャの向上だけでは先代からの進歩が小さすぎて製品が微妙に見えるので、負荷を上げてでも性能を上げたということなのでしょうが…。

7000X3Dの絶大な人気は、高いゲーム性能だけでなく省電力性とワットパフォーマンスも一役買っていたと思うので、この変更は個人的にはちょっとマイナスに感じてしまいました。

34 COMMENTS

作文力無しマン

はじめまして、こんばんは。
乱雑な文章で申し訳ありません。
主にCPUについての相談なのですが…
現状:i7-6700 GTX1660S   FHD
理想: ?   RX9070(XT)  (U)WQHD
で、使用用途で重めなのは近い内にでるBF新作くらいです。今はAPEXをクローム開きつつディスコード開きつつ、といった感じです。
といっても今やる気がないだけで、重めのゲームをレイトレで楽しみたくなることがあるかもしれませんけども。
ずっと前から考えていたのはi5-14600Fですが、世代が古いか?将来性に乏しいか?ボトルネックにはならないか?と思ったりしています。その場合はRyzen9 7900あたりなんでしょうか。でも高い…それくらいならまだ14700Fでいいのか?これでも今後(できれば壊れるまで)戦っていけるのか?とグルグル考えてしまっています。
グラボですが、(U)WQHDで144HZ~あれば満足、といった感じです。もちろんタイトルにもよるでしょうが9070XTだと持て余したりはするのでしょうか。でも9070買うくらいならXT買えと言われてる気がします。
ワンチャン9060に望みをかけても…とかも考えています。…これは詳細はまだこれからですかね。VRAM16GBならWQHDいけませんかね…流石に無理でしょうか。

また、すぐに買うというわけではないのですが(Windows10サポ終了までに買いたい感じです)、値段というのはだいたい横ばいなんでしょうか。最近のグラボを見ると高くなっていく印象が強いのでやや不安です。早めに買ったほうが良いのかと。在庫の問題もありますしね…

予めまとめずに考えながら書いていたらこんなことに。すみません。
出費を抑えることを考えずに組めたら、こんな悩むことなんて無いんですけどね。世知辛いです。

返信する
とねりん:管理人

はじめまして。

気になることを全部言ってくれた方がこちらも回答を考えやすく、むしろ有難いので大丈夫です。ただ、どこからどう答えた方が良いかは迷うので、こちらで勝手に項目をまとめつつ回答しますね。

・CPUの選択とボトルネックについて
14600KFは不具合の影響もあって価格がめちゃくちゃ下がっていてお得ですよね。
まずゲームのボトルネックの話をするなら、「Core i5-14600KF」も「Core i7-14700F」も「Ryzen 9 7900」もどれも大して変わらないので、コスパ的には14600KFが一番良いですね(7900はむしろ他2つよりは少しゲーム性能低い部類)。
CPUにおけるゲームのボトルネックでは、高性能コアが8個あればほぼ最大化されるというのが一般的となっており、最近のCPUだと6コアでも良さげな感じも結構あるので、同世代(同アーキテクチャ)でコア数だけ増えるモデルを選んでも基本的にはゲーム性能の向上には基本繋がりません。
クロック向上による増加は電力面での悪化に繋がることもあり、効率が悪いため、基本的にはL3キャッシュ容量が重要という感じになっています。そのため、ご存じかもしれませんが、RyzenのX3Dという大容量L3キャッシュ「3D V-Cache」を搭載したモデルがゲームでは強かったりします。

また、WQHD(高設定)で144Hzなら一般的な環境よりもややフレームレートが低くなりますから、CPUへの要求性能も低くなり、ボトルネックになりにくくなる傾向があるので、fps向上よりも画質向上を常に優先するタイプなら、意外とハードルは低いです。

CPUで主にゲーム性能コスパと将来性と予算が主に気になるなら、Ryzen 5/7も新しいアーキテクチャのもの(8000シリーズ除く)なら、ゲーム性能は候補に挙がっていたCPUと総合では大差はないので、選択肢には入るかもですね。マルチスレッド性能コスパは良くないので、そこが気になるなら微妙ですが…。

また、すぐに購入する訳でないなら「Core Ultra 200Sシリーズ」も場合によってはという感じでしょうか。他は悪くないのに、ゲーム性能が低いというだけで最先端プロセス利用の最新CPUの割には大分お安くなっているので、一気に化ける可能性はありますね。ゲーム性能が改善したら値上がりする気もするので、意味のない想定かもしれませんが…。

・グラボ(GPU)の性能について
BF新作の重さはわかりませんが、BF2042のネイティブ1440p(ウルトラ)で、RTX 4080で平均170~180FPSくらいっぽいので、同じくらいの重さと仮定するなら「RX 9070 XT」なら十分な性能ですね。一番重くてそれなら持て余し気味にはなりそうです。

人によって考え方は違うとは思いますが、個人的にはRX 9070(無印)も良いと思いますよ。
コスパ的にXTの妥協案的な立ち位置になるのは否定できませんけれども、VRAMは同じ16GBなので、ヘビー用途のボトルネック回避要件的な観点では大して変わらないと思いますし、電力面はXTよりも良いです。
現在のPCを長い期間使ってらっしゃるようですし、お話的に「性能も大事だけど、無駄な費用は掛けずに安定して長く使いたい」って感じの意識が強く見える印象なので、そういう観点では割とマッチしている気はします。

16GBなら、RX 9060 XTのことでしょうか(まだ早期リークレベルですが)。16GBなら、WQHDでもよほどヘビーな設定にしない限りは大丈夫だと思いますよ。多少不足しても、ちょっと設定下げれば大丈夫です。
まだ噂レベルなので具体的な性能はわかりませんけれど、凄く雑に仮定してみると、32CU(RX 9070 XTの半分)と仮定とするなら、単純計算で「RTX 4060 Ti」を若干上回るくらいでしょうか。
アップスケーリングやフレーム生成の利用も視野に入れるなら、重量級ゲーム以外ならWQHDでも十分なパフォーマンスが得られそうです。重いゲームだとさすがに144Hzを目指すのはやや厳しい場面は増えそうですが、プレイ自体は普通にできることが多いかと思います。

ただ、先代の「RX 7600 XT」と同じ329ドルが希望小売価格に設定されるなら、今のレートだと安くて6万円くらいになりそうなので「RX 9070 / 9070 XT」にはコスパでは負けることにはなりそうな予感がしますね。

・グラボの価格動向について
正直なんとも言えないです。今はGPUがほとんどのモデルで枯渇状態なので、それによる高騰の懸念もやはりあります。
一応、米国の希望小売価格的なものは前世代と大体同じ水準となっているので、為替次第では安くなる可能性もあります。実は最近少し円高ドル安に進んでたりはするのですが、今後どう動くかわからないので何とも言えないですね…。

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作文力無しマン

長文での返信、本当にありがとうございます。
足りてない知識を埋めてくれる感じがとても助かります…!
そうですね、コスパ重視といいますか、基本的に貧乏性なので持て余すことに多少の忌避感がありまして、上手く最低限を突けないかと日々考えております。それでいうと、失念していましたが RX 7800 XTでも悪くない選択肢なのかもですね。(レイトレに拘りがなければ全然良いのでしょうし)
というか価格コムを見た感じ9000シリーズは全滅してます?Radeonグラボは比較的供給はされるみたいな話は聞きますが、手に入れられる時に入れておくべきなのかもしれませんね…
coreUltraも今一度候補に入れてみようかと思います。円高にも期待します。計算がしやすい1ドル100円になれ。
ありがとうございました!!

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とねりん:管理人

長く書きすぎたと思っていたので、そう言っていただけると嬉しいです。

RX 7800 XTも場合によってはありですね。今でもラスタライズコスパ、レイトレやAIの関わらないVRAM容量が重要な処理におけるコスパではトップクラスではあると思います。
ただし、RX 7000でネックだったレイトレーシング性能がRX 9000(RDNA 4)が大きく改善し、AIの基本性能も大きく向上し、電力効率も向上したので、諸々考えるとRX 9000の方がお得感は上だよなぁって感じですね。

「RX 9070 / 9070 XT」は非常に人気で、初回販売分はすぐ無くなりましたね(ほとんど抽選販売でしたが)。
確かに追加販売もかなりあるみたいな話でしたが、なんとなくメーカーやショップが想定してたよりもかなり需要がありそうな印象はあるので、判断が難しいですね…。

また、何かあれば気軽に聞いてください。

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とねりん:管理人

コア数なども間違っていましたね…。ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。

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