おすすめ主要CPUの性能比較・一覧表【2025年1月最新版】

主要CPU性能の比較一覧表です。新しめの主要CPUのみを掲載しているため、主にこれからPC購入を考えている人向けの比較表になります。
※価格は記事更新時点での主に価格.comやAmazonでの価格となっています。記事内の性能スコアはPassMarkのスコアです。

/ スクロールします \


CPU名称
文字通りCPUの名前です。
評価
評価は管理人の主観的評価です。基本的に総合コスパとワットパフォーマンス重視で評価しています。特にノートPC向けCPUは、端末によって大きく違うので参考程度に。
性能スコア
PassMarkという特に有名なベンチマークのスコアです。総合性能といった感じになっています。
コア
CPUのコアの数(合計)です。コアが多いほどCPU全体の処理性能が高くなり、重い処理への対応力が高まります。ただし、最近では小型な省電力コアが採用されることが多かったりして、合計コア数だけで性能を推し量るのは難しいので注意。
スレッド
スレッドはシステム上で認識するコアの数と思って貰えばOKです。「1コア:1スレッド」が基本ですが、「1コア:2スレッド」のものもあります(SMT・ハイパースレッディング採用コアの場合)。
クロック・周波数(定格/最大)
CPUのクロックは、ざっくり言うと処理の回数を表す数値です。クロックが高いほど、処理できる信号の数が多いことになるので、処理性能が高くなりますが、負荷が高くなるため、発熱や消費電力が多くなります。ただし、コアの性能や他の要素により性能は大きく変わるので、クロックだけで性能は測れない点に注意。
TDP
TDPは熱設計電力のことで、大体の消費電力の目安となります。表向きはベース電力、もしくはTDP PL1の値が表示されていることが多いですが、実質の最大消費電力はTDP PL2の値なので注意(2023年2月時点)。CPUによってはベース電力とTDP PL1が別に設定されていたりしてややこしいですが、その場合には低い方をPL1として扱っています。
内蔵GPU
CPUと同じチップに統合されているGPUの名称です。記載の名前は略称であり、名前が同じでも性能が異なる場合もあるため注意(アーキテクチャが同じ、もしくはわずかな改良には同じ名前が用いられることがあるため)。 
Ryzen 9 7950X3D:非常に優れたマルチスレッドとゲーミング性能を兼ね備え、電力効率も非常に良い
大容量L3キャッシュ「3D V-Cache」を搭載したRyzen 7000 X3Dの最上位モデルです。16コア32スレッドによる非常に優れたマルチスレッド性能を持ちつつ、Core i9を上回るゲーミング性能を持ち、電力効率も非常に良いという隙の無いハイエンドCPUです。2024年12月時点では、総合性能的な意味ではトップのゲーミングCPUと呼べると思います。ただし、10万円超えの高価さがデメリットなのはもちろん、ゲーム性能と電力面のみに限るなら「Ryzen 7 7800X3D / 9800X3D」の方が上であり、ほとんどの人にとっては8コアあればマルチスレッド性能も不満はないため、相対的に評価を下げている印象です。とはいえ、Ryzen 7を遥かに上回るマルチスレッド性能がありつつ、価格差は3~4万円程度で総合コスパは非常に良いので、ガンガン処理を行う前提なら多少高価でもおすすめできるCPUです。
Core i7-14700(F):20コアで5万円前後の高コスパCPU
20コア(8P+12E)28スレッドの第14世代のCore i7のK無しモデルです。K無しモデルよりも消費電力が抑えられており、価格も少し安いです。第13・14世代Coreは回復不可能なダメージが入るといった不具合が問題となっていますが、実は報告例はほぼK付きなので、クロックや電力制限が低いK無しなら深く気にする必要は無いと思われるのも少し安心できます。その代わり、標準設定ではベース電力の65Wで基本稼働する様になっており、消費電力がかなり抑えられているため、K付きよりはマルチスレッド性能が一段落ちてしまいます。とはいえ、電力制限下でも20コアによるマルチスレッド性能は非常に優れていますし、電力制限を調整(解除)することでK付きに近い性能まで引き上げることも一応可能なので、そのあたりの調整が出来る人にはK付きと実用性は大差なかったりします。ただし、標準設定のままでも発熱が少ないメリットもあり、電力制限を引き上げるなら高性能なクーラーが必要になるので、必要に応じて運用しましょう。
Ryzen 7 7900X3D:Core i7よりも優れた効率とゲーム性能の高性能CPU
Ryzen 7 7900X3Dは「3D Va-Cache」搭載で大容量のL3キャッシュを備えるため、特にゲームで強力なのが魅力の12コア24スレッドCPUです。優れたマルチスレッド性能と強力なゲーム性能を兼ね備えるCPUです。
元々はゲーム特化なら7800X3Dが選ばれることが多かったため、この7900X3Dは人気が低かったのですが、その影響なのか7800X3Dが値上がりする中7900X3Dの価格は変わらなかったので、2024年12月時点では実売価格が数千円程度の差しかなくなっており、相対的に有力となったCPUです。
しかし、8万円を超える価格がデメリットなのと、価格の割にはマルチスレッド性能も低めなのがデメリットなのと、BTOショップの主力製品で採用されることがほぼなく、ほぼ自作やフルカスタマイズPC等でしか選択できないのが残念なところです。
Ryzen 7 9800X3D:現状のゲーム最強CPU。ゲーム時の電力効率も良い。ただし、8コアCPUとは思えない高価さ
Ryzen 7 9800X3Dは、2024年11月時点のゲームで最強のCPUです(ハイエンドGPUとの併用時)。「3D Va-Cache」搭載で大容量のL3キャッシュを備えるため、ゲームで非常に強力な8コア16スレッドCPUです。この9800X3Dが登場するまでは先代の7800X3Dが最強でしたが、その先代をも平均で8%~10%程度上回るゲーム性能を誇るという結果が出ており、他にもやや差を付けたゲーム最強CPUです。
先代では「3D V-Cache」がCCDの上に配置されていたため、コアの冷却が難しくてクロックや温度制限を低めにする必要があるという課題がありましたが、9000X3Dの第2世代「3D V-Cache」ではCCDが上に配置されるようになったため、コアの冷却の課題が克服されました。これによりクロックや温度制限を高くすることが可能になり、先代では制限されていたオーバークロックも可能になりました。それに加えてアーキテクチャ更新による性能向上もあり、先代から大きめの性能向上となりました。
しかし、価格は先代から値上がりし、発売時価格は86,800円です。8コアCPUとしては超高額になってしまいました。ゲームでは強力なものの、マルチスレッド性能コスパは悪い点は留意しておいた方が良いかと思います。
更に、電力面も先代の7800X3Dと比べると少し悪化しています。先代は仕様上クロックや温度を制限する必要があったことが、逆に優れた効率で扱い易いCPUとなる要因になっていた印象ですが、9800X3Dではそれらが緩くなってしまったので、良さが少し損なわれています。それでもゲーム時は電力面でも十分に優秀ですが、高負荷なマルチスレッド処理時の消費電力はかなり増えました。性能も大きく向上したので用途次第ですが、気になる場合には調整する必要があります。個人的には、対応は可能なものの、標準設定で安心な設定の方が良かったと思います。
強みのゲーム性能も、GPUの性能やゲームタイトル次第ではそこまで大きな差にならないこともありますし、このレベルの高さだと、ミドルレンジCPUを選べばGPUのグレードを一つ上げることも可能なので、最終的なゲーム性能を考えるとそちらの方が良いケースも多々あると思います。ゲームで強いからといって雑に選ぶのではなく、慎重に選択したいCPUです。
Ryzen 7 7800X3D:非常に強力なゲーム性能と電力効率。一般用途での実用性が非常に高いが、人気故に8コアながら高価
Ryzen 7 7800X3Dは、9800X3Dが登場するまで「ゲーム最強」と呼び声の高かったCPUです。「3D Va-Cache」搭載で大容量のL3キャッシュを備えるため、ゲームで非常に強力な8コア16スレッドCPUです。
他にもX3Dモデルがある中、この7800X3Dが最強と呼ばれる理由は8コアぴったりという仕様です。現状のほとんどのゲームは超多コアに最適化されていないため、8コア程度あれば性能をほぼ最大化できるという通説があるのですが(ハイエンドGPU&重めのゲーム前提)、7800X3Dは8コアぴったりというコア数なのが良いです。無駄なコアがあることによるロスが発生しないため良いと言われており、実際にX3Dモデルの中でも7800X3Dが若干優れたゲーム性能が出ています。そのため、ゲーム性能に特化するなら非常に魅力的なCPUです。
また、電力効率が非常に優れており、特にゲーム時の効率はCoreのハイエンドモデルと比べると圧倒的に優れているのが強みです。
ただし、デメリットとして、8コア16スレッドCPUながら6~8万円ということで、同価格帯のCPUよりも明らかにマルチスレッド性能が低く、その面でのコスパが悪い点があります。価格の近い「Core i7 / Core Ultra 7」は20コア28スレッドです。しかし、8コア16スレッドでも一般用途ではあれば十分な性能はありますし、マルチスレッド処理時でも効率は非常に優れているので、実用性を考えればほとんどの人にとって大きなネックにはならないです。そのため、ゲーム重視のCPUとして非常に強力で人気なRyzenとなっています。
Ryzen 9 7900:省電力で非常に効率の良い12コアCPUで、付属の割には悪くないクーラーも付属
Ryzen 9 7900は、Zen 4の12コアの省電力モデルCPUです。元々やや不人気なCPUだったこともあってか、大幅に値下がりが進み、2024年12月時点では約6万円台前半程度になっているため、「Core i7-14700(F)」に対して競争力を持てるようになっています。最大消費電力(PPT)は88Wに設定されているため非常に省電力ながら、小型コアを含まない12コア24スレッドによる優れたマルチスレッド性能が魅力です。また、付属クーラー「Wraith Prism RGB」が付属品の割には悪くない性能なので、そちらで運用すれば実質コストもやや削減できるのも強みです。電力制限を解除することも可能なので、高性能なクーラーを用意すれば性能をやや引き上げることも可能です。CoreのK無しモデルと違ってオーバークロックにも対応していますし、第14世代Coreと違ってマザーボードの長期サポートも見込めますし、調整幅も非常に広いCPUなので、長期利用で色々と設定弄ってみたいという人には特に選び易く面白いCPUだと思います。
Core i5-14400(F) / Core i5-13400(F):10コアで3万円以下という安さで、低価格構成で非常に強力
10コア(6P + 4E)16スレッドの第13,14世代のCore i5(下位)です。上位CPUと比べるとマルチスレッド性能は劣るもののコスパ自体は良く、重い処理でもこなせる性能ではあるので、安さ重視や、性能を持て余して費用を無駄にしたくない場合に向いているCPUです。上位モデルや最新世代と比べるとキャッシュ容量やコア性能で劣るため、ハイエンドGPU使用時のゲーム性能がやや低いのは弱点ではありますが、ハイエンド未満のGPUなら大した差ではなく、この価格のCPUでハイエンドGPUを採用する人はほとんど居ないため、実質的にはそこまで気にする必要がありません。3万円以下で買えるCPUとしては高性能でコスパが良いので、安さ&コスパ特化CPUでは非常に強力な選択肢です。
Ryzen 5 7600X/7600/7500F:約3万円前後でCore i5-14400(F)と同等の性能・コスパで、AM5の長期サポートを得られる
Zen 4で6コアのRyzen 5です。発売当初は高価だったために低価格PC用のCPUとして機能していませんでしたが、その後値下がりが進んだことで、「Core i5-14400F」に近い低価格PC用のCPUとして非常に強力な選択肢となりました。Core i5-14400(F)より優位な点としてソケットのAM5のサポートは長期化が期待できる点があるのがポイントです。Ryzenでは一つのソケットを長く採用する傾向がある上、X3Dモデルの追加による旧&最新世代の両方の強化なども見込めることもあり、後にCPUを交換をする場合を考えるとCoreよりも魅力です。BTOではまだ14400(F)よりも若干高価なことが多いのが難しいところですが、Core i5-14400Fを検討している場合には併せて価格を確認しておきたいCPUです。
Ryzen 7 8700G/Ryzen 5 8600G:高性能内蔵GPUモデル
RyzenのRDNA 3アーキテクチャ内蔵GPU搭載モデルです。グラボ無しでも重めの3Dゲームや動画編集に対応が可能という、ライトユーザーには非常に魅力的なCPU(APU)です。AI用の「Ryzen AI」を搭載しているのも地味に嬉しいです。コア構成は、「Ryzen 7 8700G」はCPUは8コア16スレッドで、GPUは12コア(Radoen 780M)で、「Ryzen 5 8600G」はCPUは6コア12スレッドで、GPUは8コア(Radeon 760M)となっています。
8700Gと8600Gの内蔵GPUのコア数差(12 / 8)が気になると思いますが、コア数差の1.5倍ほどの差はなく、おおよそ1.2~1.3倍くらいの差です。重めの処理でなければ実用性面での差は意外と小さいので、CPU性能を重視しないなら8600Gでも良いと覚えておくと良いかもしれません。
Ryzen 7 5700X:2万円台中盤で買える超高コスパ8コアCPU(旧世代)
旧世代ですが、その価格の安さによる圧倒的なマルチスレッド性能コスパで売り上げ上位に居続けるのが「Ryzen 7 5700X」です。2万円台前半~中盤という価格で、3万円ちょっとの「Core i5-14400(F)」や「Ryzen 5 7600(X)」に匹敵するマルチスレッド性能を持つため、非常に優れたコスパを持っています。旧世代のためシングルスレッド性能やゲーム性能はやや落ちるものの、L3キャッシュは32MBと多めに搭載しているおかげで、ゲームにおいてはミドルハイくらいまでのGPUならほぼ問題にはならないレベルなので、費用を節約しつつコスパを最大化できる存在として重宝します。電力効率も古い割には優れており、未だに高コスパCPUとして非常に強力な存在です。
Ryzen 5 5600系:2万円未満ながらL3キャッシュが32MBと多めで、ゲーム性能は思ったより低くない
旧世代ですが、その価格の安さと優れたゲーム性能コスパで魅力なのが「Ryzen 5 5600(無印/X/T)」です。2万円未満という価格ながらL3キャッシュは32MB搭載しており、最新のCore Ultra 5よりも多いため、ゲームにおいてはミドルハイくらいまでのGPUなら大きなネックにならないレベルなのが良いです。あくまで旧世代なので各種性能は大分控えめな点は留意しておく必要がありますが、安さ特化のゲーム用CPUとしては非常に強力です。PS5に似た仕様のCPUが採用されていることも、そのコスパの良さの裏付けになっているかもしれません。ただし、前述の「Ryzen 7 5700X」との価格差が小さい割にはマルチスレッド性能差が大きめ(約1.3倍)なので、PC全体の総合コスパを考えると相対的に微妙に見える感は否めないかもしれません。
Core i5-12400(F):1.8万円程度から買えるようになった低価格CPU。低価格ゲーミングPCで強力
じわじわと値下がりを続けて、2024年10月時点では約1.8万円~から購入できるようになった6コア12スレッドの旧世代のCore i5です。最新世代と違ってEコアが無いためマルチスレッド性能が低めなのは注意ですが、実はCore i5-13400/14400とPコアの仕様がほぼ同一のため、ゲーム性能はわずかしか変わらないです。そのため、低価格のゲーミングPC用のCPUとしてはゲームコスパが非常に優れているのが魅力です。消費電力や発熱も少ないのも良いです。
Zen 3+ 以降のRyzen 7(Ryzen 7 8840U / Ryzen 7 7840U / Ryzen 7 7735U 等)
アーキテクチャに「Zen 3+ / Zen 4」が採用されているRyzen 6000~8000シリーズは、優れたCPU性能・電力効率・内蔵GPUを備えつつ、競合製品よりも比較的安価でコスパが良いのが魅力です。
内蔵GPUには「Radeon 680M / 780M」という12CUのRDNA 2/3アーキテクチャのものが採用されており、内蔵にしては優れたグラフィック性能を発揮します。ゲームでは「GeForce GTX 1050 Ti」に迫る性能を持つため、軽いゲームなら非常に快適ですし、やや重めくらいのゲームでも動作自体は可能なレベルとなっています。更に、新しめのRadeonでのゲームにおいては「AFMF」という手軽なフレーム生成機能が使えるため、実質性能は更に底上げされるため強力です。動画編集もフルHD以下くらいの軽いものならある程度対応可能で、内蔵GPUながらグラフィック面でも優れた対応力を持つのが大きな魅力です。また、2024年現在ではほぼ恩恵はないですが、Zen 4モデル(末尾40以降の一部を除くモデル)ではAI用のNPUである「Ryzen AI」も搭載されています。対抗となるのは「Core Ultra H(シリーズ1)」となっており、処理性能だけ見れば少し若干劣るレベルですが、そちらよりも電力面がやや優れる上に、価格面もやや安価なので、コスパでは若干上回ります。2024年11月時点で無駄な予算を掛けずにコスパの良いCPUを求めるなら無難な選択肢という印象です。
Core Ultra 100H(Core Ultra 7 155H / Core Ultra 5 125H 等)
優れたCPU性能と内蔵GPU性能を持ちつつNPUも搭載しているのが魅力なのが「Core Ultra 100H」です。
特に魅力なのはやはりGPU性能です。最上位の「Arc 8コアGPU」のゲーム性能は「GeForce GTX 1650」にも匹敵するレベルとなっており、軽いゲームなら非常に快適で、やや重めくらいのゲームも大体動作は可能で、動画編集もFHD以下程度の軽めのものならある程度対応可能という高い対応力を持ちます。重量級のゲームや動画編集をしないなら、別途のビデオカードは不要なレベルです。
ただし、搭載PCの価格が「Ryzen 7000 / 8000(Zen 4)」と比べると少し高めな傾向があることと、GPU性能は対抗のRyzen 8000の最上位の内蔵GPU「Radeon 780M」を少し上回るものの、実用性能・実用コスパという点で考えると相対的に劣る印象なことがややネックという点には注意。
まず、ゲームにおいてはAMD(Radeon)には手軽なフレーム生成機能「AFMF」があるため実質性能ではやや劣ります。更にワットパフォーマンスでもやや劣っており、その上で価格は若干上というのが厳しめ。処理性能の高さだけで見れば上なのでコスパも妥当に見えますが、実際の使用感を考えるとやはり劣る印象となるのが否めないです。
とはいえ、プロセス刷新により電力面は前世代までよりは向上していますし、LP Eコアのおかげでアイドル時の消費電力削減に期待できますし、GPU性能も格段に上がっており、前世代と比べると価格が上がった点以外は格段に良くなっています。ネックの価格も、Intel製品は数が豊富なため、お得なセール品などが登場する頻度は高いのである程度緩和できる可能性も割と高めです。価格次第では十分有力であり、おすすめし易くなったと思います。
Core i5-1335U / Core i7-1355U 等(第12,13世代のCore i5 / i7の末尾U)
第12,13世代のデフォルトTDPが15Wと低めに設定されている、Core i5 / i7のUモデルです(10コア12スレッド)。旧世代ですが、比較的安価に軽作業には十分な処理性能を提供してくれるため、低価格高コスパPC用としておすすめのシリーズです。採用製品が非常に多く、お得な製品が探しやすいのも大きな強みです。
低価格高コスパCPUとしては「Ryzen 5 7530U / Ryzen 7 7730U」がよく挙げられると思いますが、そちらよりも内蔵GPU性能が高い上、AV1デコードに対応しているのが強みです。
ただし、高性能コア(Pコア)は2つしかなく、8個が省電力さ重視のEコアとなっているため、10コアという見栄えほどは高性能ではなく、重い処理を前提とできるほどの性能では無い点に注意。ちなみに、第12世代と第13世代でコア数は基本同じで処理性能差もわずかなので、安い方でOKです。
Apple Mシリーズ(M1~M4 の 無印 / Pro / Max)
Apple開発のSoC(CPU)です。非常に優れた電力効率と優れたCPU性能と内蔵GPU性能を持ちます
グラフィック性能についても、最下位のM1無印モデルでもエントリーグラボレベルの優れた内蔵GPU性能を持つため、重めの動画編集なども可能な対応力の高さが魅力です。CPU性能もスレッド数が少ない割には非常に優れており、重い処理も可能です。また、非常に電力効率が良く、重い作業をしていても消費電力がそこまで多くなく、バッテリー利用時でもパフォーマンスが落ちたり駆動時間が短くなりにくいのも持ち運びを頻繁に行う人には嬉しいです。ノートPCとして重要な要素全てを高いレベルで兼ね備えている、非常に完成度の高いSoCです。
ただし、Macにしか搭載されない点は注意です。優れたGPU性能ながら、多くの人気PCゲームはDirectX(Windows用)に最適化されているためネイティブ環境でプレイすることができません。その他のMac用に作られていないソフトについても、基本エミュレーション動作となるためパフォーマンスの低下や予期しないトラブルが発生する可能性がある点も注意が必要です。また、AV1のデコードにもM3以降でしか対応していない点も注意です。
Snapdragon X Plus / Elite(X1P-64~)
元は主にスマホ・タブレット向けのArmアーキテクチャのSnapdragonですが、Windows向けとして調整されて登場しました。優れた基本性能と、優れたアイドル時の省電力性を持ち、NPU性能もCopilot+のローカル動作要件を満たす45TOPSを備えているのが魅力です。
EliteのCPUとGPUの純粋な処理性能は「Core Ultra 7 155H」に近いものがあるようなので、重い処理にも対応できる高い性能を持ちます。ただし、Windowsの各ソフトへの最適化が万全ではない点に注意。特にDirectX対応ゲームでは本来よりかなり低い性能となっており、IntelやAMDの最新世代には大きく劣ります。ゲームに限らず、Armに対応していないソフトはエミュレーション動作となり性能が落ちますが、エミュレーション動作ということを考慮しても性能低下が大きすぎる印象なので、やはり最適化不足感が強いです。本来の性能はもっと優れているはずなので、今後のドライバーなどによる改善に期待したいところ。とはいえ、最適化不足による性能低下を考慮しても性能自体が特別低い訳では無く、旧世代のCoreやRyzenに対して性能は上回る他、電力面も優れていはいます。
また、遅れて登場した廉価モデル「Snapdragon X Plus(X1P-42-100)」は搭載製品が最安11万円程度(2024年10月時点)と他モデルよりも大幅に安いながら、NPUは他モデルと変わらない高性能なものを搭載しており、電力効率も優れているのが魅力です。GPU性能がガクッと下がってしまう点には要注意ですが、Copilot+の要件を満たしたAI PCとしては安価なので、重いグラフィック処理をしない人でAI性能を求める方には優れた選択肢となると思います。

【デスクトップ】主要CPUまとめ

デスクトップPC向けの主要CPU性能比較表です。クロックについて、高性能コア(Pコア)+高効率コア(Eコア)のような混合コア仕様の場合はPコアのクロックを表記しています。また、TDP PL1について、ベース電力が別に設定されていたりすることもありますが、低い方をPL1として表記しているためご注意ください。CPU名はAmazonへのリンクとなっています。

参考:Passmark

【ノートPC・タブレットPC向け】主要CPUまとめ

ノートPC・タブレットPC向けの主要CPU性能比較表です。クロックについて、高性能コア(Pコア)+高効率コア(Eコア)のような、混合コア仕様の場合は高性能コア(Pコア)のクロックを表記しているので注意してください。

TDPは、左側がPL1の数値で右側がPL2もしくは最大値です。ただし、モバイル版CPUにでは必要に応じてTDPをベンダーが調整できるため、表記の数値とは異なる可能性もあります。


【省電力モデル:~28W】

TDP(PL1)のデフォルト値が28W以下の省電力モデルです。クロックは最も高性能なコアのものを記載しています。

CPU名称コスパ
評価
性能
スコア
コア/
スレッド
クロック
定格 / 最大
TDP
内蔵GPU
Ryzen AI 9 HX 370
37,699
12/24
2.0 / 5.1GHz28W – 54WRadeon 890M
Ryzen AI 9 365
30,885
10/20
2.0 / 5.0GHz28W – 54WRadeon 880M
Ryzen 7 8840U
25,646
8/16
3.3 / 5.1GHz28WRadeon 780M
Ryzen 7 7840U
25,394
8/16
3.3 / 5.1GHz28WRadeon 780M
Apple M4 10コア
25,325
10/10
4.41GHz22WApple M4 GPU
Core Ultra 7 155H
25,143
16/22
1.4 / 4.8GHz28W – 64W/115WIntel Arc 8コア
Snapdragon X Elite (X1E-84-100)
23,576
12/12
3.8 / 4.2GHz23W – 80WAdreno X1-85(4.6TFLOPS)
Snapdragon X Elite (X1E-78-100)
23,299
12/12
3.4GHz23W – 80WAdreno X1-85(3.8TFLOPS)
Core Ultra 5 135H
23,113
14/18
1.7 / 4.6GHz28W – 64W/115WIntel Arc 7コア
Snapdragon X Elite (X1E-80-100)
23,037
12/12
3.4 / 4.0GHz23W – 80WAdreno X1-85(3.8TFLOPS)
Snapdragon X Plus (X1P-64-100)
22,711
10/10
3.4GHz23W – 80WAdreno X1-85(3.8TFLOPS)
Apple M4 9コア
22,481
9/9
4.41GHz22WApple M4 GPU
Core i7-1370P
21,803
14/20
1.9 / 5.2GHz28W – 64WIris Xe G7 96EU
Core Ultra 5 125H
21,552
14/18
1.2 / 4.5GHz28W – 64W/115WIntel Iris Xe 7コア
Ryzen 5 8640U
21,374
6/12
3.5 / 4.9GHz28WRadeon 760M
Ryzen 7 7735U
21,172
8/16
2.7 / 4.8GHz28WRadeon 680M
Ryzen 5 7640U
21,171
6/12
3.5 / 4.9GHz28WRadeon 760M
Ryzen 7 6800U
20,604
8/16
2.7 / 4.7GHz15W – 28WRadeon 680M
Core i5-1340P
20,556
12/16
1.9 / 4.6GHz28W – 64WIris Xe G7 80EU
Core i7-1280P
20,442
14/20
1.8 / 4.8GHz28W – 64WIris Xe G7 96EU
Core i7-1360P
19,681
12/16
2.2 / 5.0GHz28W – 64WIris Xe G7 96EU
Core Ultra 7 258V
19,468
8/8
2.2 / 4.8GHz17W – 37WIntel Arc 140V
Ryzen 5 8540U
19,425
6/12
3.2 / 4.9GHz28WRadeon 740M
Core Ultra 7 256V
19,320
8/8
2.2 / 4.8GHz17W – 37WIntel Arc 140V
Ryzen 7 7730U
19,034
8/16
2.0 / 4.5GHz15WRadeon RX Vega 8
Core Ultra 5 226V
18,922
8/8
2.2 / 4.5GHz17W – 37WIntel Arc 130V
Apple M3
18,869
8/8
4.0GHz22WApple M3 GPU
Ryzen 7 5800U
18,860
8/16
1.9 / 4.4GHz15W – 25WRadeon RX Vega 8
Ryzen 7 5825U
18,714
8/16
2.0 / 4.5GHz15W – 25WRadeon RX Vega 8
Core i5-1250P
18,117
12/16
1.7 / 4.4GHz28W – 64WIris Xe G7 80EU
Core Ultra 5 125U
17,883
12/14
1.3 / 4.3GHz15W – 57WIntel Graphics 4コア(Arc)
Core i7-1270P
17,648
12/16
2.2 / 4.8GHz28W – 64WIris Xe G7 96EU
Core Ultra 7 165U
17,513
12/14
1.7 / 4.9GHz15W – 57WIntel Graphics 4コア(Arc)
Ryzen 5 7535U
17,419
6/12
2.9 / 4.6GHz28WRadeon 660M
Core i5-1240P
17,393
12/16
1.7 / 4.4GHz28W – 64WIris Xe G7 80EU
Core i7-1260P
17,378
12/16
2.1 / 4.7GHz28W – 64WIris Xe G7 96EU
Core 7 150U
17,369
10/12
1.8 / 5.4GHz15W – 55WIris Xe G7 96EU
Core 5 120U
17,340
10/12
1.4 / 5.0GHz15W – 55WIris Xe G7 80EU
Ryzen 5 6600U
17,221
6/12
2.9 / 4.5GHz15W – 28WRadeon 660M
Ryzen 5 7530U
16,519
6/12
2.0 / 4.5GHz15WRadeon RX Vega 7
Ryzen 7 5700U
15,825
8/16
1.8 / 4.3GHz15W – 25WRadeon RX Vega 8
Core i7-1355U
15,469
10/12
1.7 / 5.0GHz15W – 55WIris Xe G7 96EU
Ryzen 5 5600U
15,343
6/12
2.3 / 4.2GHz15W – 25WRadeon RX Vega 7
Apple M2
15,340
8/8
3.5GHz22WApple M2 GPU
Ryzen 5 5625U
15,266
6/12
2.3 / 4.3GHz15W – 25WRadeon RX Vega 7
Core i5-1335U
14,934
10/12
1.3 / 4.6GHz15W – 55WIris Xe G7 80EU
Core i3-1220P
14,420
10/12
1.5 / 4.4GHz28W – 64WUHD Xe 64EU
Apple M1
14,130
8/8
3.2GHz15W – 20WApple M1 GPU
Core i7-1255U
13,887
10/12
1.7 / 4.7GHz15W – 55WIris Xe G7 96EU
Core i5-1235U
13,655
10/12
1.3 / 4.4GHz15W – 55WIris Xe G7 80EU
Ryzen 7 4700U
13,482
8/8
2.0 / 4.1GHz15W – 25WRadeon RX Vega 7
Ryzen 5 5500U
13,280
6/12
2.1 / 4.0GHz15W – 25WRadeon RX Vega 7
Core i7-1265U
13,130
10/12
1.8 / 4.8GHz15W – 55WIris Xe G7 96EU
Core i3-1315U
12,632
6/8
1.2 / 4.5GHz15W – 55WUHD Xe 64EU
Core i3-1215U
11,185
6/8
1.2 / 4.4GHz15W – 55WUHD Xe 64EU
Core i7-1195G7
11,076
4/8
2.9 / 5.0GHz15W – 64WIris Xe G7 96EU
Core 3 100U
11,049
6/8
1.2 / 4.7GHz15W – 55WUHD Xe 64EU
Ryzen 5 4500U
11,015
6/6
2.3 / 4.0GHz15W – 25WRadeon RX Vega 6
Core i7-1185G7
10,577
4/8
3.0 / 4.8GHz15W – 64WIris Xe G7 96EU
Ryzen 3 5400U
11,540
4/8
2.6 / 4.0GHz15W – 25WRadeon RX Vega 6
Core i7-1165G7
10,375
4/8
2.8 / 4.7GHz15W – 64WIris Xe G7 96EU
Core i5-1135G7
9,923
4/8
2.4 / 4.2GHz15W – 28WIris Xe G7 80EU
Core i7-10710U
9,739
6/12
1.1 / 4.7GHz15W – 25WUHD 620
Ryzen 3 5300U
9,735
4/8
2.6 / 3.8GHz15W – 25WRadeon RX Vega 6
Core i7-1160G7
9,183
4/8
2.1 / 4.4GHz7W – 15WIris Xe G7 96EU
Core i7-1065G7
8,442
4/8
1.3 / 3.9GHz15W – 25WIris Plus G7
Core i3-N300
8,064
8/8
? / 3.8GHz7WUHD Xe 750 32EU
Core i5-1035G4
8,019
4/8
1.1 / 3.7GHz15W – 25WIris Plus G4
Ryzen 3 4300U
7,492
4/4
2.7 / 3.7GHz15W – 25WRadeon RX Vega 5
Core i5-1035G1
7,487
4/8
1.0 / 3.6GHz15W – 25WUHD G1
Core i7-10510U
6,687
4/8
1.8 / 4.9GHz15W – 25WUHD 620
Ryzen 7 3700U
7,193
4/8
2.3 / 4.0GHz15W – 35WRadeon RX Vega 10
Ryzen 5 3500U
7,001
4/8
2.1 / 3.7GHz15W – 35WRadeon RX Vega 8
Core i5-10210U
6,259
4/8
1.6 / 4.2GHz15W – 25WUHD 620
Core i3-1115G4
6,153
2/4
3.0 / 4.1GHz15W – 28WUHD Xe G4 48EU
Intel N100
5,630
4/4
1.0 / 3.4GHz6WUHD Xe 24EU
Intel N95
5,451
4/4
-3.4GHz15WUHD Xe 16EU
Core i7-10510Y
5,100
4/8
1.2 / 4.5GHz7W – 9WUHD 615
Core i3-1005G1
5,001
2/4
1.2 / 3.4GHz15W – 25WUHD G1
Core i5-10210Y
4,640
4/8
1.0 / 4/0GHz7W – 9WUHD 615
Athlon Gold 3150U
4,028
2/4
2.4 / 3.3GHz15W – 25WRadeon RX Vega 3
Core i3-10110U
3,943
2/4
2.1 / 4.1GHz15W – 25WUHD 620
Athlon 300U
3,933
2/4
2.4 / 3.3GHz15WRadeon RX Vega 3
Ryzen 3 3200U
3,829
2/4
2.6 / 3.5GHz15W – 25WRadeon RX Vega 3
Celeron N5100
3,357
4/4
1.1 / 2.8GHz6WUHD(24EU,Jasper Lake)
Pentium Silver N6000
3,078
4/4
1.1 / 3.0GHz6W – 20WUHD(32EU,Jasper Lake)
Pentium Gold 6500Y
3,016
2/4
1.1 / 3.4GHz5WUHD 615
Athlon Silver 3050U
3,002
2/2
2.3 / 3.2GHz15W – 25WRadeon RX Vega 2
Core i3-10100Y
2,955
2/4
1.3 / 3.9GHz5W – 7WUHD 615
Core m3-8100Y
2,893
2/4
1.1 / 3.4GHz5W – 8WUHD 615
Pentium Silver N5030
2,614
4/4
1.1 / 3.1GHz6WUHD 605
Pentium Silver N5000
2,588
4/4
1.1 / 2.7GHz6WUHD 605
Celeron N4120
2,548
4/4
1.1 / 2.6GHz6WUHD 600
Core i7-8500Y
2,484
2/4
1.5 / 4.2GHz5WUHD 615
Celeron N4100
2,442
4/4
1.1 / 2.4GHz6WUHD 600
Core i5-8200Y
2,270
2/4
1.3 / 3.9GHz5WUHD 615
Celeron N4500×
2,018
2/2
1.1 / 2.8GHz6WUHD(16EU,Jasper Lake)
Celeron N4020×
1,820
2/2
1.1 / 2.8GHz6WUHD 600
Pentium 4425Y
1,690
2/4
1.7GHz6WUHD 615
Pentium 4415Y
1,593
2/4
1.6GHz6WHD 615
参考:Passmark

【性能重視モデル:35W~】

TDP(PL1)が35W以上の消費電力が多い代わりに高性能なモデルです。IntelとAMD製では末尾に「H」が付いているのが特徴です。主にゲーミングノートPCなどビデオカード搭載機に採用されています。一部TDPが28W~35Wのモデルもこちらに記載しています。

CPU名称
コスパ
性能
スコア
コア
スレッド
クロック
定格 / 最大
TDP
内蔵GPU
Ryzen 9 7945HX
56,985
16/32
2.5 / 5.4GHz55W – 75WRadeon 610M
Core i9-13980HX
48,369
24/32
2.2 / 5.6GHz55W – 157WUHD Xe 32EU
Ryzen 9 7845HX
46,791
12/24
3.0 / 5.2GHz55W – 75WRadeon 610M
Core i9-13950HX
45,644
24/32
2.2 / 5.5GHz55W – 157WUHD 770
Core i9-13900HX
44,968
24/32
2.2 / 5.4GHz55W – 157WUHD Xe 32EU
Apple M3 Max 16コア
39,951
16/16
4.06GHz57WM3 Max 40コア GPU
Apple M3 Max 14コア
35,319
14/14
4.06GHz50WM3 Max 30コア GPU
Core i9-12900HX
34,989
16/24
2.3 / 5.0GHz55W – 157WUHD 770
Core i7-13700HX
34,463
16/24
2.0 / 5.0GHz55W – 157WUHD 770
Ryzen 7 7745HX
32,853
8/16
4.0 / 5.2GHz55W – 75WRadeon 610M
Core i7-12800HX
33,169
16/24
2.0 / 4.8GHz55W – 157WUHD 770
Core i9-12950HX
32,993
16/24
2.5 / 5.0GHz55W – 157WUHD 770
Ryzen 9 7940HS
31,041
8/16
4.0 / 5.0GHz35W – 54WRadeon 780M
Core i9-13900H
30,262
14/20
2.6 / 5.4GHz45W – 115WIris Xe G7 96EU
Ryzen 7 8845HS
28,991
8/16
3.8 / 5.1GHz35W – 54WRadeon 780M
Ryzen 9 8945HS
28,913
8/16
4.0 / 5.2GHz35W – 54WRadeon 780M
Core i9-12900H
28,725
14/20
2.5 / 5.0GHz45W – 115WIris Xe G7 96EU
Core i7-13700H
28,676
14/20
2.4 / 5.0GHz45W – 115WIris Xe G7 96EU
Core Ultra 9 185H
28,225
16/22
2.3 / 5.1GHz45W – 115WIntel Iris Xe 8コア
Core i9-12900HK
28,152
14/20
2.5 / 5.0GHz45W – 115WIris Xe G7 96EU
Apple M3 Pro 12コア
27,049
12/12
4.06GHz35WM3 Pro 18コア GPU
Core i7-12700H
26,547
14/20
2.3 / 4.7GHz45W – 115WIris Xe G7 96EU
Apple M2 Pro 12コア
26,435
12/12
3.5GHz40WM2 Pro 19コア GPU
Apple M2 Max
26,177
12/12
3.7GHz40WM2 Max 38コア GPU
Core i7-12800H
24,959
14/20
2.4 / 4.8GHz45W – 115WIris Xe G7 96EU
Ryzen 9 6900HS
24,053
8/16
3.2 / 4.7GHz35W – 54WRadeon 680M
Apple M3 Pro 11コア
23,777
11/11
4.06GHz35WM3 Pro 14コア GPU
Core i7-12650H
23,683
10/16
2.3 / 4.7GHz45W – 115WUHD Xe 64EU
Ryzen 9 5980HX
23,584
8/16
3.3 / 4.8GHz45W – 54WRadeon RX Vega 8
Ryzen 7 6800H
23,518
8/16
3.2 / 4.7GHz45W – 54WRadeon 680M
Core i9-11980HK
23,470
8/16
2.6 / 5.0GHz45W – UHD Xe 32EU
Ryzen 5 7640HS
23,263
6/12
4.3 / 5.0GHz35W – 54WRadeon 760M
Ryzen 7 6800HS
22,995
8/16
3.2 / 4.7GHz35W – 54WRadeon 680M
Core i5-13500H
22,979
12/16
2.6 / 4.7GHz45W – 115WIris Xe G7 80EU
Ryzen 9 5900HX
22,780
8/16
3.3 / 4.6GHz45W – 54WRadeon RX Vega 8
Apple M1 Max
22,152
10/10
3.2GHz30WM1 Max 32/24コアGPU
Apple M2 Pro 10コア
21,980
10/10
3.7GHz45WM2 Pro 16コア GPU
Ryzen 9 5900HS
21,907
8/16
3.3 / 4.6GHz35W – 54WRadeon RX Vega 8
Apple M1 Pro 10コア
21,690
10/10
3.2GHz30WM1 Pro 16コア GPU
Core i5-12500H
21,681
12/16
2.8 / 4.5GHz45W – 115WIris Xe G7 80EU
Ryzen 9 5980HS
21,232
8/16
3.0 / 4.8GHz35W – 54WRadeon RX Vega 8
Ryzen 7 5800H
21,197
8/16
3.2 / 4.4GHz45W – 54WRadeon RX Vega 8
Core i9-11900H
21,011
8/16
2.5 / 4.9GHz45W – UHD Xe 32EU
Core i7-11800H
20,834
8/16
2.3 / 4.6GHz45W – UHD Xe 32EU
Core i7-11850H
20,812
8/16
2.5 / 4.8GHz45W – UHD Xe 32EU
Ryzen 7 5800HS
20,502
8/16
2.8 / 4.4GHz35W – 54WRadeon RX Vega 8
Ryzen 9 4900H
19,289
8/16
3.3 / 4.4GHz45W – 54WRadeon RX Vega 8
Ryzen 7 4800H
19,155
8/16
3.0 / 4.2GHz45W – 54WRadeon RX Vega 7
Ryzen 9 4900HS
19,136
8/16
3.0 / 4.3GHz35W – 54WRadeon RX Vega 8
Ryzen 7 4800HS
18,945
8/16
2.9 / 4.2GHz35W – 54WRadeon RX Vega 7
Core i5-12450H
18,032
8/12
2.0 / 4.4GHz45W – 115WUHD Xe G4 48EU
Ryzen 5 5600H
17,439
6/12
3.3 / 4.2GHz45W – 54WRadeon RX Vega 6
Apple M1 Pro 8コア
17,360
8/8
3.2GHz30WM1 Pro 14コア GPU
Core i5-11400H
15,975
6/12
2.7 / 4.5GHz45W – UHD Xe 750
Core i9-10980HK
15,794
8/16
2.4 / 5.3GHz45W – UHD 630
Core i7-10875H
15,585
8/16
2.3 / 5.1GHz45W – UHD 630
Ryzen 5 4600H
14,793
6/12
3.0 / 4.3GHz45W – 54WRadeon RX Vega 6
Ryzen 5 4600HS
14,666
6/12
3.0 / 4.0GHz35W – 54WRadeon RX Vega 6
Core i7-10750H
12,063
6/12
2.6 / 5.0GHz45W – UHD 630
Core i7-11375H
12,049
4/8
3.3 / 5.0GHz35W – Iris Xe G7 96EU
Core i7-11370H
11,790
4/8
3.3 / 4.8GHz35W – Iris Xe G7 96EU
参考:Passmark

主流CPUの全体的な話

デスクトップ用

総合ざっくり評価(2024年11月時点)
CPU名
マルチ
スレッド
シングル
スレッド
ゲーミング
※高性能GPU
消費電力
発熱
NPU
Core Ultra 9
Core Ultra 9(200)
24コア24スレッド
285K 等
★5.0★5.0+★4.5★2.0
~13TOPS
Ryzen 9 9950X
16コア32スレッド
Ryzen 9 9950X
★5.0★5.0★4.5★2.0×
Core i9(第13,14世代)
24コア32スレッド
13900K、14900K 等
★5.0★5.0★4.75★1.25×
Ryzen 9 7950系
16コア32スレッド
7950X、7950X3D 等
★5.0★4.75★4.75(X3D)
★4.5(その他)
★2.75(X3D)
★1.75
(X)
×
Ryzen 9 9900X
12コア24スレッド
Ryzen 9 9900X
★4.5★5.0★4.5★2.75(X)×
Ryzen 9 7900系
12コア24スレッド
7900X、7900X3D 等
★4.5★4.75★4.75(X3D)
★4.5(その他)
★4.0(無印)
★3.0(X3D)
★2.25
(X)

×
Core Ultra 7
Core Ultra 7(200)
20コア20スレッド
265K 等
★4.75★5.0★4.5★2.75(K)
~13TOPS
Ryzen 7 9800X3D
8コア16スレッド
★4.0★5.0★5.0+★4.25(ゲーム)
★2.75(全コア負荷)
×
Ryzen 7 9700X
8コア16スレッド
Ryzen 7 9700X
★4.0★5.0★4.5★4.0(X)×
Core i7(第14世代)
20コア28スレッド
14700F、14700K 等
★4.75★4.75★4.75★4.0(K無し)
★1.5
(K)
×
Ryzen 7 7800X3D
8コア16スレッド
★3.75★4.5★5.0★4.5(ゲーム)
★4.25(全コア負荷)
×
Ryzen 7 7000
(X3D以外)

8コア16スレッド
7700X 等
★3.75★4.75★4.5★4.0(無印)
★3.0(X)
×
Ryzen 7(8000G)
8コア16スレッド
8700G 等
高性能内蔵GPU
★3.5★4.25★3.75★4.0
~16TOPS
Ryzen 7 5000番台
8コア16スレッド
5700X 等
★3.25★3.75★4.5(X3D)
★4.0
★3.5×
Core Ultra 5 ロゴ
Core Ultra 5 245K(F)
14コア(6P+8E)
14スレッド
★4.0★4.75★4.25★3.75
~13TOPS
Core i5-14600K(F)
Core i5-13600K(F)
14コア(6P+8E)
20スレッド
★4.0★4.5★4.5★2.75×
Core i5-14500
Core i5-13500
14コア(6P+8E)
20スレッド
★3.75★4.25★4.25★4.0×
Ryzen 5 9600X
6コア12スレッド
Ryzen 5 9600X
★3.75★4.75★4.25★4.0×
Core i5-14400(F)
Core i5-13400(F)
10コア(6P+4E)
16スレッド
★3.5★4.0★4.0★4.0×
Ryzen 5 7000
6コア12スレッド
7600X 等
★3.5★4.25★4.25★4.0(無印)
★3.5
(X)
×
Ryzen 5 8000G
6コア12スレッド
8600G 等
高性能内蔵GPU
★3.25★4.0★3.75★4.0× /
~13TOPS
※8600G~で有
Ryzen 5 5000番台
6コア12スレッド
5600X 等
★2.75★3.5★3.75★4.0×
※ゲーム性能評価はハイエンドGPUとの併用時のもの。

デスクトップ用CPUは、Intelの「Core」シリーズとAMDの「Ryzen」シリーズが主流となっています。

2025年1月時点での最新モデルは「Core Ultra 200Sシリーズ」と「Ryzen 9000シリーズ」ですが、その前の世代でも市場でよく見掛ける内は評価を載せています。

※基本的にゲームのパフォーマンスを高めるのに最も重要なのはCPUではなくGPUであり、ゲーミング性能は高性能なグラッフィクボードと併用した場合なのでご注意ください。

ノートPC用

ノートPC用のCPUでは省電力性が重視される傾向がある点に注目です。また、ライトユーザーが多い事もあり、性能は最低限あればOKという見方の人も多いので、純粋な性能の高さよりも価格の安さとコスパを重視する人が多いのも特徴です(軽作業が快適にできるくらいの性能がある前提ではありますが)。

デスクトップPC用と同様に、Intelの「Core」シリーズとAMDの「Ryzen」シリーズが主流のCPUとなっていますが、MacBookがあったり、最近ではSnapdragon搭載のPCも台頭してきそうなど、やや勢力が分散していく可能性もデスクトップよりも高そうだったりはします。

とはいえ、全て触れると長くなりますし、現在ではまだIntelとAMDが圧倒的にシェアが多いので、ここではこの二つに絞って触れていきます。

2025年1月時点の最新モデルは、「Core Ultra 200V」と「Ryzen AI 300」シリーズです。ただし、この二つはWindowsの「Copilot+ PC」要件を満たすために高いNPU性能を備えたのが特徴で、価格が従来モデルよりも格段に高いAI PC用のプレミアムモデルという感じの位置付けになっています。

そのため、基本性能コスパ重視の主流シリーズは旧世代が未だに主流となっていますので、どちらかというとそちらメインです。

総合ざっくり評価
CPU名
マルチ
スレッド
シングル
スレッド
内蔵GPU
省電力
NPU性能
Core Ultra 7 200V
8コア(4P+4E)
8スレッド
258V 等
★4.25★4.75★4.75★4.040TOPS~
※GPUにもAIエンジン
(+53TOPS~)
Ryzen AI 300(Zen 5)
10/12コア
20/24スレッド
HX 370 等
★5.0★4.75★4.5★4.050TOPS
Core Ultra 7 100H
16コア(6P+8E+2LPE)
22スレッド
155H 等
★4.5★4.5★4.5★3.511TOPS?
Ryzen 7(Zen 4)
8コア16スレッド
7840U、8840U 等
★4.5★4.5★4.5★4.010~16TOPS
Core Ultra 5 100H
14コア(4P+8E+2LPE)
18スレッド
125H 等
★4.25★4.5★4.25★3.511TOPS?
Core Ultra 5/7 100U
12コア(2P+8E+2LPE)
16スレッド
125U 等
★4.0★4.5★3.75★3.7511TOPS?
Core i7-P(第13世代)
12コア(4P+8E)
16スレッド
※12コアモデルのみ評価
1360P 等
★4.25★4.5★3.75★3.5NPU無し
Core 7 シリーズ1
Core i7-U(第13世代)

10コア(2P+8E)
12スレッド
150U、1355U 等
★4.0★4.5★3.75★3.75NPU無し
Ryzen 7(Zen 3+)
8コア16スレッド
7735U、6800U 等
★4.25★4.25★4.25★4.0NPU無し
Ryzen 7(Zen 3)
8コア16スレッド
7730U、5825U 等
★4.25★4.0★3.5★4.0NPU無し
Core i5-P(第13世代)
12コア(4P+8E)
16スレッド
1340P 等
★4.25★4.25★3.75★3.5NPU無し
Core 5 シリーズ1
Core i5-U(第13世代)

10コア(2P+8E)
12スレッド
130U、1335U 等
★4.0★4.25★3.75★3.75NPU無し
Ryzen 5(Zen 3+)
6コア12スレッド
7535U 等
★4.0★4.25★4.0★4.0NPU無し
Ryzen 5(Zen 3)
6コア12スレッド
7530U、5625U 等
★4.0★4.0★3.25★4.0NPU無し
Ryzen 5 7520U(Zen 2)
4コア8スレッド
★3.25★3.25★3.25★4.25NPU無し

競合モデル同士ざっくり評価(ノートPC用CPU)
Core と Ryzen の性能評価
※Core第13世代以降、Ryzen 7000以降
※省電力モデル、競合モデル同士の比較
マルチスレッドRyzen AI 300 >>
Core Ultra 100H

Core Ultra 200V 、Ryzen 8040 / 7040
Ryzen 7035 / 7030 >
Core(P)12コア
Core(U) >>
Ryzen(20)
内蔵GPUCore Ultra 200V >
Ryzen AI 300Core Ultra 100H
Ryzen 8040 / 7040
Ryzen 7035 >
Core Ultra 100UCore P / U >>
Ryzen 7030 >
Rzyen 7020
省電力性能(電力効率)Core Ultra 200V >
Ryzen AI 300
Ryzen 8040 / 7040 / 7020
Core Ultra 100U
Ryzen 7035Core Ultra 100H
Ryzen 7030Core U / P

ノートPC向けプロセッサは、デスクトップ向けよりも内蔵GPUやNPU性能が重視される傾向があり、話が少し複雑になるので、下記から一部の主要シリーズについて軽く解説しています。

Core Ultra 200V:非常に優れたAI性能と電力面を持つけど、ものすごく高価

「Core Ultra 200V(Lunar Lake)」は非常に優れたAI性能と省電力性を持つのが魅力の最新シリーズです(2024年10月時点)。

NPUのAI性能は40TOPS~となっており、Windowsの「Copilot+ PC」要件を満たしています。更に、GPU側にも53TOPS~jのXMX AIエンジンが搭載されており、プロセッサ全体のAI性能は100TOPSを超えます。

競合のAIプロセッサとしては「Ryzen AI 300」「Snapdragon X Elite(初代)」「Apple M3/M4」が挙げられますが、プロセッサ全体ではそれらよりも格段に高いAI性能を持つため、次世代のAIプロセッサとしては最も強力と言えるのがまず強みです。

内蔵GPUの性能も競合モデルの中で最も高く、重めのゲームや動画編集にも対応できる性能があります。

更に、最新鋭プロセス採用と格段に効率の上がった効率コアのおかげで省電力性も優れており、Windows(x86系)対応ということもあり、ノートPC向けのプロセッサとしての実用性能は非常に優れています。

一方で弱点としては、CPUの最大性能の低さと価格の高さがあります。

まずCPUについては、合計8コア(4P+4E)で競合モデルよりもコア数が少ないため、マルチスレッド性能がやや低いです。特に「Ryzen AI 300」と比べるとその差はかなり大きいので、マルチスレッド性能コスパはかなり悪いです。

とはいえ、これは競合の高性能プロセッサと比べた場合の話であり、性能自体は普通に高性能なので、凄く重いCPU処理をたくさんする前提でなければ、そこまで困ることはないです。状況によってはデメリットではないので、用途次第です。

ただし、もう一つの弱点の価格はかなり痛いです。発売直後の搭載PCの価格は最安で17万円程度となっており、GeForce等のビデオカードを搭載しないPCとしてはかなり高価です。

高性能なゲーミングノートが検討できるレベルとなっているため、AI性能と電力面を重視しないならコスパは悪い点に注意が必要です。

Ryzen AI 300:圧倒的なマルチスレッド性能と高いNPU性能

「Ryzen AI 300」は省電力プロセッサとしては圧倒的に優れたマルチスレッド性能と優れたNPU・内蔵GPU性能が魅力の最新シリーズです(2024年10月時点)。

NPUのAI性能は最大50TOPSとなっており、Windowsの「Copilot+ PC」要件を満たしています。NPU単体の性能は競合モデルよりもやや高いです。ただし、「Core Ultra 200V」はGPU側にもAIエンジンが搭載されていますが、「Ryzen AI 300」のGPUにはAIエンジンが無いので、プロセッサ全体のAI性能では格段に劣る点に注意です。

「Ryzen AI 300」の大きな魅力は優れたCPU性能です。競合モデルは省電力性重視のため1コア=1スレッドの方式をとる中、全コア1コア=2スレッドのSMTを採用しているため、マルチスレッド性能が非常に優れています。

コアには高性能な「Zen 5」だけでなく、「Zen 5c」コアが含まれているため、そのマルチスレッド性能の高さの割には消費電力も多くないので、高負荷なCPU処理時のワットパフォーマンスは競合モデルを上回るのが魅力です。

また、内蔵GPU性能も優れており、重めのゲームや動画編集にも対応できます。また、Radeon 600M以降では「AFMF」というゲームのフレーム生成を使う事ができ、これがドライバ動作で非常に手軽なので、ゲームの実用性能は競合モデルよりも少し有利となっています。

ただし、「Core Ultra 200V」と同様に価格がものすごく高い点が弱点です。発売直後の搭載PCの価格は最安で17万円程度となっており、GeForce等のビデオカードを搭載しないPCとしてはかなり高価です。

普通に高性能なゲーミングノートが検討できるレベルとなっているため、NPU性能の高さや優れたマルチスレッド効率を重視しないならコスパは悪い点に注意が必要です。

Core Ultra 100H:優れた内蔵GPU性能を持ち、NPU搭載

「Core Ultra 100H(例」Core Ultra 7 155H)」は優れた内蔵GPU性能とNPU搭載が魅力のシリーズです。

内蔵GPU性能はモバイル版の「GeForce GTX 1650」に近いレベルとなっており、やや重めのゲームなどにも対応できます。

また、NPUを搭載しているのもポイントです。NPUのAI性能は11TOPSと言われており高性能ではありませんが、それでも簡単なAI処理はローカルで行える性能があるようです。

CPU性能は優れていますが、高負荷の効率はRyzenや「Core Ultra 200V」と比べるとやや劣る点に注意です。

搭載PCの価格は高価なものの、最安12万円~となっており、携帯型ゲーム機などでは10万円未満での採用も見られるので、「Core Ultra 200V」と比べると圧倒的に安価です。

グラフィック性能は「RTX 3050」搭載よりはやや低性能なものの、ゲーミングノートよりも省電力性は格段に上なので、モバイル性能や電力面を重視しつつグラフィック性能もそこそこ欲しいという場合には強力な選択肢です。

また、名前の似たモデルとして「Core Ultra 100U(例:Core Ultra 7 165U)」がありますが、そちらはCPUとGPUのコア数が削減されていて性能が大分劣るので、性能コスパ重視ならHモデルの方が強力です(ただし、少し安価でNPUの性能は変わらないので、出来るだけ安価にNPUを搭載したいならアリ)。

Ryzen 8040 / 7040(上位モデル):比較的安価で重めのゲームにも対応し、NPUも搭載

「Ryzen 8040 / 7040」の上位モデル(例:Ryzen 7 8840U、Ryzen 5 8640U)は比較的安価ながら明確な弱点が無く、総合コスパに優れるシリーズです。搭載PCは10万円未満でも多数の製品が見つかるため、対抗の「Core Ultra 100H」よりも安価です。ただし、8540U / 7540U以下のモデルはGPUコア数が大きく削減される上にNPU搭載も無くなる点に注意です。

上位モデルではGPUに「Radeon 780M / 760M」を搭載しており、対抗の「Core Ultra 100H」よりも少し低い性能となっていますが、ゲームではAMDのドライバ動作のフレーム生成機能「AFMF」を使えるため、重めのゲームにも思ったよりも対応できます。それでいて、Core Ultra 100Hよりも搭載PCの価格がやや安価なので、実用ゲーム性能コスパが優れているのが魅力です。ゲーミングノートよりも安価ながら重めのゲームにも対応できるCPUとなっています。

下3桁が640番以降のモデル(Ryzen 5 8640U等)ではNPUも搭載しています。最大TOPSは16なので高性能ではありませんが、軽めのAI処理ならローカルで対抗することができます。

CPU性能も優れており、効率も対抗のCore Ultra 100Hよりも優れています。

明確な性能面での優位性こそ無いものの、NPU搭載の高性能プロセッサとしては競合モデルよりも安価で、明確な弱点が無いのが魅力なのが「Ryzen 8040 / 7040(640番以降)」の上位モデルです。

よくわからずに高いものを買いたくないけど、次世代機能は一応取り入れておきたいという人にとっては無難な選択肢になると思います。

Ryzen 7035:安価で優れたCPUと内蔵GPU性能で、基本性能コスパが非常に良い

「Ryzen 7035(例:Ryzen 7 7735U)」は安価ながら優れた内蔵GPUを持つのが特に魅力のシリーズです。

内蔵GPUには「Radeon 680M / 660M」を搭載し、価格の割には優れた内蔵GPUを発揮します。性能自体は最新世代と比べると劣るものの、ゲームではAMDのドライバ動作のフレーム生成機能「AFMF」を使えるため、重めのゲームにも思ったよりも対応できるため、実用性能コスパが良いのが大きな魅力です。

CPUの性能も優れており、対抗の第13世代Core(例:Core i5-1235U等)を上回っておりコスパが良いです。

NPU搭載がないのと、AFMFを使っても重量級ゲームはまだ厳しい性能という点は留意しておく必要がありますが、最新CPUよりも明らかに安価な割には性能が優れていて基本性能コスパが良いのが魅力です。

ただし、ノートPCでは採用PCが少ないのが残念です。

Ryzen 7030:非常に安価でCPUコスパが良いけど、GPU性能が微妙

「Ryzen 7030(例:Ryzen 5 7530U)」は非常に安価でCPU性能コスパが優れるのが魅力のシリーズです。

少し古いアーキテクチャとプロセスを採用しているため、価格が他の現行モデルよりも安価なのが魅力です。しかし、CPU性能は最新モデルと比べても大きく劣るほどではないので、コスパが良いです。

しかし、GPUの「Vega」はさすがに古く、性能は競合モデルと比べると微妙な点には要注意です。純性能が大きく劣るのも問題ですが、AV1コーデックのハードウェアデコード機能が無いのも気になります

AV1は将来性が高いと言われている映像コーデックで、今は正直無くても困ることはほとんどないですが、高画質動画を中心に採用が増えてきているので、長期利用を見据えるなら対応しておきたいです。

GPUは現在では様々な処理で役立てることが多いので、そこが低性能なのはやはりちょっと気になる所です。

第12,13世代Core(U):安さ重視PCの無難な選択肢

「第12,13世代Core U(例:Core i5-1335U)」は、安さ重視ノートPCの無難な選択肢です。

競合モデルは「Ryzen 7030」となっており、そちらと比べると価格やCPU性能はやや劣りますが、GPU性能は上回っています。そして、GPUにはAV1デコードサポートがある他、低価格機では削減されることも多いですが、外部接続端子やWi-Fiなどのインターフェース面も若干優れていることが多いです。

CPU性能はRyzen 7030には少し劣るものの、安さ重視PCは排熱性もあまり高くないことが多いですし、重い処理を前提とする人も少ないので、それよりもGPU性能の高さや機能性の方を重視する方が実用コスパは上になることが多いと思うので、個人的にはRyzen 7030よりはこちらの方が少しおすすめです。

111 COMMENTS

delsol7

こんにちは。記事を興味深く拝見させて頂きました。
i5-1035G1とRyzen7 3700U、1万上乗せしてRyzen5 4500Uにするかで悩んでいます。作業はOfficeなどと動画編集です。ご意見頂けると嬉しいです。

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とねりん:管理人

こんにちは。コメントありがとうございます。
モバイル端末はCPU以外にも重要な仕様が多いです。そのため、CPUだけでおすすめはできないという点をまず先に触れて、お答えしたいと思います。

CPUの性能的には、Ryzen 5 4500Uが頭一つ抜けて高いですし、内蔵GPU性能もその中ではトップです。推定のCPU単体価格も1035G1と同じか少し安いくらいだと思います。CPUだけでみたらRyzen 5 4500Uほぼ一択になると思います。
また、具体的な製品がわからないと確かなことは言えないですが、一番安価であるはずのRyzen 5 4500U搭載機が一番高額だということは、その他の仕様がちょっと良いものになっているのではないかと思います。

お節介かもしれないですが、検討中の機種名等をメール等で送って頂ければ、もうちょっと正確なアドバイスが出来るかもしれないので、良ければ気軽に送ってくださいませ(アドレスはPCだったらサイドバー下部、スマホ等のモバイル端末ならページの最下部あたりに記載があると思います)。

返信する
くりた

こんにちは。
質問失礼いたします。
新しくノートパソコンを購入しようと思っていて迷っているのですが、Core™ i5-1035G1とCore™ i5-10210Uのどちらが良いのかわかりません、、。
基本的にマイクラとイラストを描くためにクリップスタジオを使いたいと思っているのですが、性能の面から見て、どちらが良いのでしょうか。
お返事お待ちしております。よろしくお願いします。

返信する
とねりん:管理人

こんにちは。コメントありがとうございます。

私はクリップスタジオは利用したことが無いので確かなことは言えないですが、軽いソフトなようなので性能的にはどちらでも問題無く動作はすると思います。マイクラも軽いゲームなので、影MODなどを視野に入れなければどちらでも大丈夫だと思います。
1035G1と10210UはCPUの処理性能的は1035G1のマルチスレッド性能が少しだけ上くらいの差です。内蔵GPUは1035G1がUHD G1で10210UがUHD 620となっており、1035G1の方が少しだけ上の性能です。なので、マルチスレッド性能と内蔵GPUの性能的に1035G1の方が少しだけ上といった感じになります。ただ、正直使用感的にはあまり差は出ないと思うので、単純に他の仕様や価格的に魅力を感じる方でも問題ないと思います。

ここからは余談です。お節介かもしれないですが、返答させて頂いている2020年7月19日時点では性能もコスパもRyzen 4000Uシリーズの方がIntel製CPUよりも上です。登場が遅れましたが(恐らく新型コロナウィルスの影響)、最近搭載製品が増えてきています。ドライバー等の相性が問題視されることもありますが、そこさえ気にならないなら今はRyzenの方が明らかにお得だと思います。Intel製CPUにもこれまでの信頼や良い点はあるのは承知していますが、Ryzenも調べておいて損は無いかなと思うので、触れておきたいと思います。

返信する
くりた

ご回答ありがとうございました。
とても分かりやすくて、最後に付け足してくださった話もパソコンを選ぶ上でとても参考になりました。
もう少しよく考えて買ってみようと思います!!
ありがとうございました(^^)

とねりん:管理人

すみません。一部表記の抜けがありました。

訂正前:1035G1と10210UはCPUの処理性能的はマルチスレッド性能が少しだけ上くらいの差
訂正後:1035G1と10210UはCPUの処理性能的は1035G1のマルチスレッド性能が少しだけ上くらいの差

申し訳ありません。ご覧になるかはわかりませんが、お詫びして訂正いたします。

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匿名

すみません、誤ってコメントのレスで記載してしまいましたので、新規で再投稿させて頂きます。

新たにPCを組む予定なのです。
使用用途は、簡単な動画編集と、第五人格のプレイです。
コストとの兼ね合いで、CPUは第10世代のi3、もしくはRyzen5 3500、グラボはGTX1650辺りを予定していますが厳しいでしょうか。

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とねりん:管理人

コメントありがとうございます。該当のコメントについてはこちらで削除しておきますね。

第五人格については正直あまり詳しくなかったのですが、かなり軽いゲームのようなので検討中の構成でも十分だと思います。動画編集についても、少し処理に時間が掛かる可能性はありますが動作自体は問題ないと思います。GTX 1650は、GDDR6版の方が少し高性能なので、そこは確認された方が良いかと思います(価格はほぼ同額)。
また、お節介かもしれませんが、現在の1万円台中盤のCPUなら「Ryzen 3 3300X」がおすすめです。4コア8スレッドCPUですが、シングルスレッド・マルチスレッド性能共に「Ryzen 5 3500」より少し高いです。品薄気味っぽいですが、在庫があるようでしたら良ければ検討してみてください。

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匿名

ご回答、削除対応ありがとうございました。
有用な情報、ありがとうございました。
参考にさせていただきます。

通りすがりの匿名

質問させていただきます
例えばですが、デスクトップPCでGTAVをプレイしたいとなったときに固まることなく(ある程度FPSが出るなど)プレイが可能な最低のCPUはどれが最適でしょうか。目星としてはcore i5 9700kがいいと思っているのですが

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とねりん:管理人

GTA5はそこまで必要スペックが高いゲームではなかったと思うので、新しめのCore i3かRyzen 3以上でも問題無く動作はすると思います。
安さ優先のコスパ的には、最近登場したRyzen 3 3300Xあたりが良い感じだと思います。
お節介かもしれないですが、基本的にPCゲームで高いFPSを出すために最も重要なのはGPUであって、グラボの搭載が必須となる点はご注意くださいませ。

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通りすがりの匿名

夜間の迅速な返信ありがとうございます
GPUはそこそこいいものを揃えれたと思っていて、あとはCPUだけだったもので…
ゲームにはそこまで重要ではないことは初めて知りました(笑)

とねりん:管理人

すみません。お節介でしたね。
ただ、ゲームタイトルにもよりますし、CPUも多少なり影響します。高性能なCPUにすることは無駄ではないですよ。
CPUはGPUの足枷にならない程度の性能があればそれなりのFPSは出せる、という感じです。
ちなみに、Intel製のCPUでゲーミング性能高めの現在最も安価なCPUとなると「Core i5-9400F」が一般的だと思います。
恐らく近日中に登場する「Core i5-10400F」も有力な選択肢だと思います。

けい

失礼します。
とても興味深く拝見いたしました。
コロナの関係で仕事の一部を動画(Filmoraというソフト)を頑張って覚えたのですが、現在のPCがLet’snoteでcpuがi7(ちなみにメモリは8GB、SSD256GB)なので問題ないと、コンピュータに疎かっため油断しておりました所、編集に支障が出るほど重かったです。
苦手なハード分野を調べた所、i7にもいろんな種類があり、メモリも8GBでは不足と思い、CPUは6コア以上、メモリは16GB以上、SSDはできたら512GB以上か、SSD256GB+HDD1TBのスペックのPCを探そうという結論に至りました。素人が到達するにはかなり大変でした・・。
 
そこで以下、ご教示頂けると幸いです。
①i7-9750Hとi7-8750Hでは差は大きいでしょうか?
②もし6コア→4コアに落とすとやはり作業の差は感じるものになりそうでしょうか?
③もしいずれか1つ我慢する場合、とねりん様でしたらどちらを我慢されますでしょうか?
 ・6コア→4コア
 ・メインメモリ16GB→8GB
④記事の性能スコアでいうと、動画編集を前提に、Ryzはcorei7より劣ってしまう
 という事でしょうか? もしくはRyzでもi7-8750やi7-9750と同等、もしくはそれ以上の
 ものもございますでしょうか?
 
数日前までハード面の知識が全くといってない初心者の質問ゆえ、的を得ていない質問もあるかと思いますので、お答え頂ける範囲でアドバイス頂けると嬉しく思います。

返信する
にわかゲーミングユーザーn号

今年パソコン沼に数ヶ月ほどハマりこんだ一般ゲーマーからの意見ですが、
①9750hは8750hのリニューアルのような物なので、そこまで差はありません。
②モノによりますが、1回のエンコードに数分〜10分ぐらいの差が出るので、その積み重ねで作業量が変わりそうです。
③両方欲しいですが、強いて言えば6コアを選んだ方が良いと思います。
④ノートの現行機ではRyzenで8750hより上のCPUは無いです。あと何ヶ月かで性能の高いRyzen4000シリーズが日本でも出回るので、急いでいないのならそちらでも良さそうですが。

 質問者さん的にはコストが抑えられて6コアで16gbのメモリがあるノートパソコンがあれば良さそうなので、パソコン工房で売られているデスクトップ型のCore i5 9400というCPUを搭載したノートパソコンを紹介しておきます。スレッド数は9750hに負けていますが、性能的には大差ないです。
 現状上記の要望に近いノートパソコンの中で一番安いのはコレです。
 メモリを16gb、ストレージを480gbにカスタムすると税込87000円ほど。ストレージは最大で1.5tbぐらいまで増やせます。10万円ほどになりすが…。
https://www.pc-koubou.jp/products/detail.php?product_id=713934&ref=intel_9gen_style_note

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匿名

通常使用でパソコンでゲームをやるなどは考えていないんですが、
CPUを選ぶとしたら下記のどちらがおすすめとかありますでしょうか?
非常にざっくりとした質問で申し訳ありません。
core i5 10210U
ryzen 5 3500U

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とねりん:管理人

コメントありがとうございます。

正直好みのレベルだと思いますので、参考までに言いますね。
内蔵グラフィック性能を気にしないなら、Core i5-10210Uの方が性能が少し上ですし、
消費電力も若干少ないので、バッテリー持続時間が延びる分良いと思います。
ただし、Core i5-10210Uの方がやや高価だと思うので、そこは財布と相談という感じですね。

返信する
とねりん:管理人

微妙なラインなので断言はできないですが、純粋なゲーミング性能ではCore i5-9400Fの方が若干上だと思います。

返信する
匿名

質問させてください
Ryzen 9 3900XとCore i7 9700Kどっちの方がゲームに優れていると思いますか?

返信する
とねりん:管理人

ゲーミング性能(平均FPS数)単体なら、基本Core i7-9700Kの方が優れています。Core i7-9700KはCore i9-9900Kと同レベルのトップクラスのゲーミング性能を持っています。

返信する
東原K

質問させてください。
i7 8700を使用しているノートPCがありますが、デメリットとしては、どう思われますか?
例えば、熱が高くなる、熱の発生が早い等々。何かあるのでしょうか?
比較対象としては、i7 8750Hです。
よろしくお願いします。

返信する
とねりん

危惧していらっしゃる通り、主に発熱が問題になるかと思います。消費電力や発熱に関わる指標のTDPを比較すると、「Core i7 8750H」が45Wなのに対し「Core i7 8700」は65Wです。ノートPC用の現在一般的なCPUのTDPは15W程度ですので、「Core i7 8750H」の45Wでも高いです。
発熱(消費電力)が多いことによる問題を、細かい事を抜きにしてざっと挙げてみると、「故障リスクの増大」「他パーツも熱にさらされる事により、パーツが寿命が短くなる可能性」「筐体の肥大化および重量の増加」「バッテリー駆動時間が短くなる」などがあるかと思います。

返信する
東原K

とねりんさん、ありがとうございます。
全く詳しくないので、あれやこれや考えると複雑すぎて困っています。
ノートにはノート向けのパーツで作られているのが良いということですね。
勉強になります。
ありがとうございました。

匿名

デスクトップ向けCPUを積んでるノートパソコンもいいですよ、パワーがあって。売り出す以上熱対策もしっかりしてますし、ノートパソコン用のクーラー台を使えば長持ちできるでしょう。でかいノートを携帯して使うことも少ないと思うので、バッテリの減りを気にすることもないです。

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