充実してきたミドルレンジタブレットをざっくり紹介【2023年9月版】

ミドルレンジタブレット市場は、コスパ的には実質「無印iPad」一択レベルの状況が続いていた印象ですが、最近になって魅力的な製品が続々と登場してきており、1年前と比べるとかなり充実してきています。

今回はそんな現在の魅力的なミドルレンジタブレットをいくつかピックアップして、ざっくりと紹介していきたいと思います。

注意

本記事の内容は記事執筆時点(2023年9月20日)のものです。ご覧になっている際には異なっている可能性があるため注意してください。

おすすめのミドルレンジタブレットまとめ(2023年9月版)

本記事で紹介しているタブレットの簡易比較表です。製品名を押すと、記事の紹介部分へとスクロールします。

★評価は、CPU性能、GPU性能、バッテリーの3つについては、notebookcheckのレビューのテストの結果を参考に、筆者が独自に決めた式に当てはめて機械的に算出したものです。総合評価と画面性能については筆者の主観なので参考までに見てください。

製品 製品名 総合評価 CPU性能 GPU性能 画面性能 バッテリー 画面 SoC RAM ストレージ 重量 バッテリー容量 ケース材質 GPS
Xiaomi
Xiaomi Pad 6
49,800円~
4.5
4.22
3.72
4.5
3.91
11インチ IPS
2880×1800
144Hz
Snapdragon 870 6GB/8GB 128GB 490g 8840mAh アルミニウム ×
Apple
iPad(第9世代)
49,800円~
4.25
4.16
4.27
3.75
4.19
10.2インチ IPS
2160×1620
60Hz
Apple A13 3GB 64GB~256GB
487g
(Wi-Fi)
8626mAh アルミニウム Wi-Fiモデル:×
WiFi+cellular:〇
HUAWEI
MatePad 11.5
43,800円~
4.25
3.90
3.53
4.0
3.72
11.5インチ IPS
2200×1440
120Hz
Snapdragon 7 Gen 1 6GB 128GB 499g 7700mAh アルミニウム
Lenovo
Tab P12
49,800円~
4.0
3.32
3.10
4.0
2.78
12.7インチ LTPS
2944×1840
60Hz
Dimensity 7050 8GB 128GB 615g 10200mAh アルミニウム
Lenovo
Tab P11 Pro (2nd Gen)
59,840円~
3.75
3.78
3.70
4.25
2.71
11.2インチ OLED
2560×1536
120Hz
Kompanio 1300T 6GB 128GB 480g 8000mAh アルミニウム
SAMSUNG
Galaxy Tab S6 Lite
46,574円~
3.75
3.18
2.83
3.5
4.45
10.4インチ TFT
2000×1200
60Hz
Snapdragon 720G 4GB 64GB 465g 7040mAh アルミニウム


Xiaomi Pad 6

【総合評価:4.5】CPU性能:4.22 GPU性能:3.72 画面性能:4.5 バッテリー持ち:3.91

良い点
  • 約5万円~という価格で全体的に非常に優れた品質
  • 優れた処理性能(Snapdragon 870)
  • 非常に優れた液晶ディスプレイ(2880×1800、高色域、144Hz)
  • アルミユニボディで高い質感
  • 優れたバッテリー性能
気になる点
  • GPS非対応
  • SDカードスロット無し
スペック表
価格(税込み) 49,800円~
OS MIUI 14 for Pad
※Android 13ベース
SoC Snapdragon 870
RAM 6GB / 8GB
ストレージ容量 128GB
画面仕様
11インチ IPS
2880×1800
リフレッシュレート
色域
最大144Hz(可変)
DPI-P3対応
無線通信 Wi-Fi 6(802.11a/b/g/n/ac/ax)
Bluetooth5.2
生体認証 顔認証
カメラ 前面:800万画素
背面:1300万画素
GPS ×
バッテリー容量 8840mAh
重量 490g
サイズ 253.95×6.51×165.18 mm

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最安5万円とは思えない高性能高品質Androidタブレット

Xiaomi Pad 6は、恐らく現時点のAndroidタブレットでは最強コスパ筆頭となるであろう、超高コスパなミドルレンジタブレットです。

SoCには少し古いですが、以前のハイエンドSoCである「Snapdragon 870」を搭載し、競合のほとんどのAndroidタブレットよりも強力な処理性能を持ちます。長らく性能コスパで一強だった無印iPadに対しても、同じ価格で同レベルのCPU性能を発揮することを実現したため、性能コスパでも同等レベルになりました。GPU性能では未だにやや劣るものの、実用性能的には同等レベルと評しても良いと思います。

Xiaomi Pad 6の凄いところは、その上で無印iPadよりも更に優れた点がいくつかあるところです。

ディスプレイは2880×1800の超解像度で最大144Hz対応でDPI-P3対応という、ハイエンドレベルの高品質液晶ディスプレイを搭載しており、iPadどころか、ミドルレンジタブレット市場では頭一つ抜けたディスプイレイ性能となっています。

他にも、RAM・ストレージ容量も無印iPadよりも多く、先代ではプラスチックだった背面ボディもアルミニウムとなり、質感も素晴らしいです。

最安5万円で「Snapdragon 870」搭載というだけでもコスト面で厳しそうなのに、その他の面でも高品質と言える点の方が多い、非常に魅力的な製品です。

ただし、いくつかの妥協点あります。まず、GPSには非対応なため、旅行や車載ナビ用での利用には制限があるため向かないため注意が必要です。SDカードスロットや指紋センサーが無い点も一部の人にとっては問題となると思います。

在宅利用では問題になりにくい機能がいくつか欠如している点は留意する必要がありますが、最安5万円という価格からは考えられない仕様を持つ高コスパタブレットとなっています。

iPad 第9世代 10.2インチ

【総合評価:4.25】CPU性能:4.16 GPU性能:4.27 画面性能:3.75 バッテリー持ち:3.91

良い点
  • 優れた処理性能(Apple A13)
  • 液晶ディスプレイ(2160×1620、高色域)
  • アルミユニボディで高い質感
  • 優れたバッテリー性能
  • 長期的なアップデートを期待できる
  • フロントカメラを重視
  • 豊富なアクセサリー
気になる点
  • Wi-FiモデルはGPS非対応
  • SDカードスロット無し
  • 古い通信規格(Wi-Fi 5、Bluetooth 4.2)
  • 1側面で2スピーカー(縦向き時にはちゃんとしたステレオにならない上、下にすると音が籠る可能性あり)
  • 60Hzディスプレイ
スペック表
価格(税込み) 49,800円~
OS iPad OS
SoC Apple A13
RAM 3GB
ストレージ容量 64GB / 256GB
画面仕様
10.2インチ IPS
2160×1620
リフレッシュレート
色域
60Hz
sRGB対応
無線通信 Wi-Fi 5(802.11a/b/g/n/ac)
Bluetooth 4.2
生体認証 指紋認証
カメラ 前面:1200万画素
背面:800万画素
GPS Wi-Fi+Cellularモデルのみ対応
バッテリー容量 8626mAh
重量 487g(Wi-Fiモデル)
サイズ 250.6×174.1×7.5 mm

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処理性能コスパの王者

無印iPadは、長きに渡ってミドルレンジタブレット市場の王者としての地位を維持し続けてきた、高コスパミドルレンジタブレットです。今回見ていくのは2021年発売の第9世代品です。2022年ケースが刷新されてUSB-Cに対応した第10世代品が登場しましたが、公式価格が68,800円~という高額さでミドルレンジと言って良いのか微妙な価格設定になったので、未だに古い第9世代の方が高コスパで人気の機種となっています。

特に魅力なのは、やはり処理性能です。SoCには「Apple A13」が採用されており、最安約5万円という価格では明らかに優れた性能を発揮します。

古い「Snapdragon 870」によるコスト削減&コスパ強化や、「Snapdragon 7シリーズ」の登場により、最近の同価格帯のAndroidタブレットに対してCPU性能は大差というほどの優位性は無くなってきている印象ですが、未だにトップクラスの地位には居る上、GPU性能に関しては現在でもダントツの性能を発揮するため、特にゲーム向けのミドルレンジタブレットとしては無比の性能を発揮します。

アルミユニボディも最下位モデルとは思えない優れた質感を発揮している他、ディスプレイもやや高めの解像度と色域の明るいものとなっており、価格を考えれば優れた部類です。

更にハードウェア以外でも魅力的な点が、長期のソフトウェアアップデートが期待出来る点です。Apple製品はアップデート期間が長い傾向があり、今までの対応状況を見るに、短くても5~6年の更新を期待することができます。大体のミドルレンジのAndroidタブレットのアップデート期間は2~3年程度(OSバージョンアップ1,2回分)が多いため、ここも明らかに優れている点となります。

また、コロナ渦による在宅頻度増加によるビデオ通話需要を恐らく意識して、フロントカメラが重視されている点もポイントです。800万画素程度が多い中、1200万画素の広角カメラを採用しており、1080p/60fpsのビデオ撮影にも対応しています。ビデオ通話を頻繁に行う方には魅力的だと思います。

このように、タブレットに特に求められる重要な基本スペックが競合のAndroidタブレットよりも優れていることが多い上、長期アップデートが期待できるのが魅力で、長らく人気上位を維持し続けたきているのが無印iPadです。競合機種が増えてきた現在でもその魅力は衰えず、未だに価格.comのランキングなどでは上位を維持しています。

しかし、上述した点以外では微妙な点も結構ある点は注意です。

まず、最安値モデルだとストレージ容量が64GBと少ない点があります。SDカードスロットも無いので、内部ストレージはわずかな容量でやり繰りする必要があります。よく使用するメインのタブレットとしては不満が出る可能性があります。そのような人のために256GBモデルもありますが、価格は71,800円~と一気に2.2万円も高価になってしまうので、コスパを考えるなら別製品を検討した方が良いレベルになります。また、RAM容量も3GBしかないため、RAMを多く消費するアプリではパフォーマンスが低下する可能性がある点も注意です。

見た目も、背面は優れた質感を発揮しますが、ディスプレイ側は上下の厚いベゼルと古臭さを感じる物理ホームボタンのせいで、正直現在では野暮ったさは拭えないと思います。

その他にも、Wi-FiモデルではGPS非対応、スピーカーが1側面に2個しかない点、ディスプレイのリフレッシュレートが最高60Hzなどの点は妥協点です。いずれも、用途によってはデメリットになり得るといった点で、サブの宅内タブレットとしての性能には影響ない点が多く、そのような使い方が求められることが多い10インチクラスのタブレットとしては致命的ではないと思える点ではあるものの、メイン機としての利用も見据えた、色々な場面で活躍する機種としてはイマイチな点も多いことは留意しておいて損は無いかなと思います。

HUAWEI MatePad 11.5

【総合評価:4.25】CPU性能:3.90 GPU性能:3.53 画面性能:4.0 バッテリー持ち:3.72

良い点
  • 約4万円台前半~という安価さながら優れた性能で非常に高コスパ
  • 優れた処理性能(Snapdragon 7 Gen 1)
  • 優れたディスプレイ(2200×1440、120Hz)
  • アルミユニボディで高い質感
  • 比較的優れたバッテリー性能
気になる点
  • GMSが利用できない(Google Play ストアを含む、Googleのサービスを直接使えない)
  • 指紋認証無し
  • SDカードスロット無し
スペック表
価格(税込み) 43,800円~
OS HarmonyOS 3.1
SoC Snapdragon 7 Gen 1
RAM 6GB
ストレージ容量 128GB
画面仕様
11.5インチ IPS
2200×1440
リフレッシュレート 最大120Hz
無線通信 Wi-Fi 6(802.11a/b/g/n/ac/ax)
Bluetooth5.2
生体認証 顔認証
カメラ 前面:800万画素
背面:1300万画素
GPS ×
※当初は記載があったが、
実際はサポートされておらずに後に削除
バッテリー容量 7700mAh
重量 499g
サイズ 260.95x176x6.85 mm

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GMSが使えないのが痛いけど、コスパはめちゃくちゃ良い

MatePad 11.5は、無印iPadやXiaomi Pad 6よりも約6,000円安価ながら、近い性能と優れた品質を持つ高コスパミドルレンジタブレットです。ただし、米国による禁輸措置の影響でGMS(Googleモバイルサービス)の利用ができないため、Google Play ストアを含む、端末のOS上から直接Googleサービスを利用することが基本できないという制限があるのが痛い製品です。

ただ、GMSが無い点は一見致命的に見えますが、意外と困らないという声も多いため、用途によってはアリな機種だと思います。気軽に使えるアプリの総数ではやはりPlayストアには及ばないものの、HUAWEIの用意しているストアでも基本的な機能のものは揃っていますし、Amazonアプリストアなど別の媒体経由で導入できたり、Googleサービスもブラウザ経由などでは普通に使えるので、確かに使い方次第では意外と困らないと思います。

それに、その点を考慮しても魅力的なコスパの良さが「MatePad 11.5」にはあるので、それを天秤にかけて選ぶことになります。

まず魅力なのはやはり処理性能です。SoCには「Snapdragon 7 Gen 1」を搭載しており、上述の「Xiaomi Pad 6」の「Snapdragon 870」より若干低い程度の性能で、実用性能としては大差ないレベルとなっています。4万円台前半という価格でこのレベルのSoCを搭載しているのは貴重で、非常に処理性能コスパが良いです。

また、「Snapdragon 7 Gen 1」は4nmという最新鋭プロセスを採用したSoCのため、やや古いSoCを採用することが多い競合機と比べて電力効率が優れている点でも恩恵があります。本機はバッテリー容量がサイズの割にはやや少ない7700mAhですが、バッテリー持ちも優れています。

ディスプレイも2200×1440というやや高めの解像度のリフレッシュレートは最大120Hzとなっており、価格を考えると優れています。無印iPad 第9世代と比べても若干上の仕様となっています。

ボディもアルミユニボディで優れた質感の高級感のあるタブレットになっていますし、Xiaomi Pad 6や無印iPadクラスの性能コスパを保ちつつ、より安く導入できるのは魅力ですし、画面サイズが11インチよりほんの少し大きい11.5インチというのも、特に動画鑑賞用のタブレットとしては地味に嬉しい点です。

さすがに価格的にコストカットをする必要はあるため、SDカードスロットや指紋センサーが無い点は注意ですし、上述のGMSに非対応な点には特に要注意ではあるものの、これだけの処理性能とGPSを備えて4万円台前半のタブレットというのは非常に貴重なので、用途によっては非常に有力になると思います。

Lenovo Tab P12

【総合評価:4.0】CPU性能:3.32 GPU性能:3.70 画面性能:4.25 バッテリー持ち:2.78

良い点
  • 12.7インチの大型で高解像度のディスプレイ
  • アルミボディの高い質感
  • GPS対応
  • microSDカードスロット搭載
  • フロントカメラを重視
  • 5万円で8GB RAM
  • AV1デコードに対応
気になる点
  • 価格の割にやや低い処理性能
  • 60Hzリフレッシュレート
  • 長くはないバッテリー持続時間
  • 日本向けには純正のキーボードとカバーの販売無し
スペック表
価格(税込み) 49,800円~
OS Android 13
SoC Dimensity 7050
RAM 8GB
ストレージ容量 128GB
画面仕様
12.7インチ LTPS
2944×1840
リフレッシュレート 60Hz
無線通信 Wi-Fi 6(802.11a/b/g/n/ac/ax)
Bluetooth5.1
生体認証 指紋認証
カメラ 前面:1300万画素
背面:800万画素
GPS
バッテリー容量 10200mAh
重量 約615g
サイズ 293.4×190.8×6.9 mm

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GPSとSDカードスロットを搭載した大型タブレット

Lenovo Tab P12は、12.7インチのディスプレイを搭載した大型タブレットです。ミドルレンジタブレットは10.2~11.5インチあたりがほとんどで、12インチ以降のタブレットは高額機が多いため、出来るだけ安価に大きめのタブレットが欲しい人におすすめ出来るタブレットになります。

ディスプレイは2944×1840の高解像度による精細な描写が可能で、12.7インチの大型ディスプレイも相まって、優れたメディア体験を提供してくれます。

画面の大きさ以外にも、GPS、SDカードスロット、指紋センサーを備えている点や、フロントカメラは広角仕様となっておりビデオ通話なども意識されている点などは嬉しい要素となっており、低価格機では切り捨てられ易い機能や仕様などを多く持っているのが魅力の機種です。

ただし、SoCには「Dimensity 7050」が採用されており、Xiaomi Pad 6やiPad 第9世代 10.2インチなどと比べると、処理性能が大きく劣るのは弱点です。価格を考えれば特別悪い訳ではないですし、軽い処理は快適にこなすことが出来る性能ですが、重めのアプリやゲームを多用したい場合には同額でより良い選択肢が他にある点は留意です。

また、バッテリー持続時間も良くはなく、平均的となっています。悪いという程ではありませんが、こちらもiPadやXiaomi Pad 6と比べるとやや劣りはする点になります。

そしてもう一つ、端末自体の問題ではありませんが、キーボードやカバーなどのアクセサリーの純正品が日本では現時点では販売されていないっぽいのが使用法によってはややネックだと思う部分です。知名度や性能コスパ的に、iPadやXiaomi Pad 6ほどの人気機種になるかは微妙なところのため、サードパーティー品もあまり期待することが出来なさそうなので、着脱可能なキーボードと併せて2 in 1スタイルで使いたい方は注意が必要です。

総評としては、処理性能を重視する人にはやや向かないですが、5万円で大型で高解像度なディスプレイやGPS対応、SDカードスロット、指紋センサー搭載の点は逆に価格の割に優れており、用途次第では従来ではハイエンドタブレットでしか得られなかった部分を安価に埋めてくれる可能性のある機種だと思います。

Lenovo Tab P11 Pro (2nd Gen)

【総合評価:3.75】CPU性能:3.78 GPU性能:3.70 画面性能:4.25 バッテリー持ち:2.71

良い点
  • 明るく高解像度の滑らかなOLED(有機EL)ディスプレイ(120Hz)
  • 優れた処理性能(Kompanio 1300T)
  • アルミボディの高い質感
  • GPSに対応
  • microSDカードスロット搭載
  • AV1デコードに対応
気になる点
  • やや高価(約6万円~)
  • 指紋認証無し
  • 日本向けには純正のキーボードとカバーの販売無し
  • アイドル、Wi-Fi利用時のバッテリー消費が激しい
スペック表
価格(税込み) 59,840円~
OS Android 12
SoC Kompanio 1300T
RAM 6GB
ストレージ容量 128GB
画面仕様
11.2インチ OLED
2560×1536
リフレッシュレート
120Hz
無線通信 Wi-Fi 6(802.11a/b/g/n/ac/ax)
Bluetooth5.1
生体認証 顔認証
カメラ 前面:800万画素
背面:1300万画素
GPS
バッテリー容量 8000mAh
重量 約480g
サイズ 263.7×166.7×6.8 mm

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精細で滑らかな有機ELディスプレイ採用の高コスパ機

Lenovo Tab P11 Pro (2nd Gen)は、高解像度で120Hzリフレッシュレートの滑らかなOLED(有機EL)ディスプレイが魅力のミドルレンジタブレットです。

有機ELディスプレイは黒を表現する時に発光せずに純粋な黒を表現することができるため、コントラスト比が非常に高く、メリハリのある映像になるのが大きな魅力です。また、本機では輝度も非常に高いものに対応しているため、見易くキレイな映像を実現することが可能となっています。

また、SoCには「Kompanio 1300T」が採用されており、ミドルレンジタブレットとしては高めの処理性能を持つのも良いです。Xiaomi Pad 6、iPad 第9世代、MatePad 11.5 等の超高コスパ機には少し劣るものの、実用性は変わらないレベルです。更に、GPUはAV1デコードという将来性の期待できるものにも対応しているのが少し嬉しいです。

他にも、GPSやmicroSDカードスロット搭載の点は、他の価格重視のミドルレンジタブレットに優位性を見出せる部分であり、処理性能とディスプレイを重視しつつも、他の細かい機能も備えたい場合には魅力的な一台になると思います。

このように、有機ELディスプレイのミドルレンジタブレットとしては非常に魅力的に見える本機ですが、明確な弱点がいくつかある点は注意です。

一つ目は、アイドル時の消費電力が激しいため、電源をONのまま放置しているとすぐに電池残量が無くなってしまう点です。これはいくつかのレビューで報告されているのを確認したため、初期不良ではなく機種自体の問題であると思われます。スマートフォンと違い、タブレットは毎日使用&充電する訳ではない人が多いと思うので、サブ機としての運用を考える場合には、これは割と致命的な問題かもしれません。

二つ目の弱点は価格です。本機は記事執筆時点(2023年9月20日)で約59,840円~となっており、ミドルレンジの高コスパタブレットの筆頭であるXiaomi Pad 6や無印iPadの約5万円と比べると約1万円も高価になるのはネックです。

他にも、純正のアクセサリーが日本向けには販売されていないっぽい点も2 in 1スタイルでの運用を考えている方などにはデメリットかなと思います。

後者二つは妥協できないこともないと思いますが、やはりアイドル時のバッテリー消費の点は明確な弱点なので、そこが気になる機種です。ただし、他の負荷時のテストでは特別悪くはない持続時間が確認されているので、頻繁に使用する場合にはさほど気にならない可能性もありますし、今後のアップデートで改善される可能性もある点を考慮すると、有機ELの高精細で滑らかなディスプレイに大きな魅力を感じる人にはおすすめできる機種かなと思います。

Galaxy Tab S6 Lite

【総合評価:3.75】CPU性能:3.18 GPU性能:2.83 画面性能:3.5 バッテリー持ち:4.45

良い点
  • Sペン付属(側面にマグネットで取り付け可能)
  • メタルボディの高い質感
  • GPSに対応
  • microSDカードスロット搭載
  • 長いバッテリー持続時間
  • 3.5mmイヤホンジャック搭載
  • 長期間アップデートが期待できる
気になる点
  • 低い処理性能
  • 指紋認証無し
  • 4GB RAM、64GBストレージ
  • 低いカメラ性能
スペック表
価格(税込み) 46,574円~
OS Android 13
SoC Snapdragon 720G
RAM 4GB
ストレージ容量 64GB
画面仕様
10.4インチ TFT
2000×1200
リフレッシュレート
60Hz
無線通信 Wi-Fi 5(802.11a/b/g/n/ac)
Bluetooth5.0
生体認証 顔認証
カメラ 前面:500万画素
背面:800万画素
GPS
バッテリー容量 7040mAh
重量 約465g
サイズ 244.5×154.3×7.0 mm

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性能コスパは微妙だけど、Sペン付属・GPS対応・長時間バッテリー持続が嬉しい

Galaxy Tab S6 Liteは、処理性能は物足りないものの、Sペン付属でお絵描きやメモ利用時に嬉しい他、安価ながらGPSやSDカードスロットも搭載し、非常に長いバッテリー持続時間が魅力の機種です。一応希望小売価格は5万円台中盤となっているものの、同時期に強力なミドルレンジタブレットが多数登場してしまったこともあってか、発売以後ずっと値引きされて、大体4万円台中盤程度で購入できるようになっています。

この機種の強みは冒頭に挙げた通りですが、気軽に使えるサブ機としての性能に特化している印象の機種です。

Sペンは側面の特定箇所に磁気で取り付けられるようになっており、置き場所には困らないため、すぐにメモなどにも使えますし、指紋の付着が気になる人にも嬉しいと思います。また、GPSにも対応している他、バッテリー持続時間が長いため、持ち運びにも適しているのも魅力的です。

そんな本機の弱点ですが、性能コスパです。

SoCには「Snapdragon 720G」が搭載されており、価格と競合モデルを考えれば、明らかに微妙な点です。処理性能を重視する人には向かない機種です。iPad無印と代表とした、同価格帯で大幅に性能の高い機種が現在では多数あります。

他にも、ディスプレイは2000×1200という高くはない解像度のものとなっていたり、4GB RAMや64GB内蔵ストレージも価格の割には明らかに微妙な点となっている他、Wi-Fiも6に対応していないのもやや古い仕様で、カメラも解像度が低くて微妙です。

このように、一般的なタブレットでは特に重視されやすい項目が軒並み微妙となっており、正直性能コスパは競合機種と比べると明らかに劣るのが気になる機種です。ただし、結局のところ軽い処理や動画鑑賞程度なら高い処理性能は必要ないので、それらよりもサブ機に特化して気軽に持ち運んで使える機種を求める場合には、Sペン付属やGPS対応、長時間バッテリー駆動などの方が性能よりも優位に働くと思われる点だと思うので、用途次第では意外と悪くないのかなと思います。

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